マンションの未来が揺らぐ今、私たちはどう暮らす?
このページでは『あさイチ(2026年1月19日)』の内容を分かりやすくまとめています。
家賃の突然の値上げ、止まらない修繕積立金の高騰、築古マンションが迎える新たな岐路。
今、日本の“住まい”に静かで確かな変化が押し寄せています。
番組では、賃貸と分譲それぞれの現実に向き合う人々の声を通して、
「これから自分はどんな暮らし方を選ぶべきか」という問いを私たちに投げかけます。
不安と希望が交差する住まいの最前線をたどっていきます。
マンション家賃が突然上がる時代 賃貸で起きている静かな異変
今、日本の住まい事情は大きな転換点にあります。今回のあさイチは、その最前線を真正面から取り上げました。
きっかけは、全国で相次ぐ家賃の値上げです。東京都庁には、家賃に関する相談が急増し、ついに専用窓口が設置されました。これは一部の地域や特定の物件に限った話ではありません。全国規模で、住まいのコストが確実に押し上げられているのです。
背景にあるのは、地価の上昇、建築コストの高騰、人件費の増加、賃貸物件の供給不足という複数の要因が同時に進んでいる現実です。分譲マンションの価格が跳ね上がり、「買えないから賃貸へ」という人が増えたことで、賃貸市場の需給バランスも崩れました。
番組で取材された小原ブラスさんは、突然届いた家賃3000円の値上げ通知に戸惑います。金額だけ見れば小さく感じても、「これが続くのではないか」という不安は決して小さくありません。
ここで重要なのが、借地借家法です。家賃は、大家が一方的に自由に上げられるものではありません。正当な理由が必要であり、借主は交渉する権利を持っています。値上げを拒否しただけで、即退去を求められることはありません。
小原さんは勇気を出して管理会社と話し合い、家賃の据え置きを実現しました。さらに印象的だったのは、「ちゃんとした関係が築けるなら、こちらから歩み寄ることもできる」という言葉です。
今の賃貸は、対立ではなく対話が生き残りの鍵になっています。通知を受け取った瞬間に慌てず、契約書と法律を確認し、相談窓口を使う。その冷静さこそが、これからの時代に求められる住まい力です。
分譲マンションを直撃する修繕積立金ショック 老後に潜む落とし穴
賃貸だけでなく、分譲マンションにも静かな危機が迫っています。それが、修繕積立金の急増です。
名古屋市で一人暮らしをする中野さん(仮名)は、ある日届いた通知で現実を突きつけられました。毎月の修繕積立金が、2倍以上に増額されるという内容だったのです。
マンションは、12〜15年ごとに外壁や屋上防水などの大規模修繕工事が必要になります。その費用は数千万円から、規模によっては数十億円。かつて立てられた修繕計画は、いまや資材高騰と人件費上昇で通用しなくなっています。
専門家による再試算では、「このままでは次の修繕ができない」という結果が出て、積立金を2.25倍にする必要があると示されました。年金生活に入った人にとって、この負担は生活を揺るがします。
スタジオでは、管理組合の理事長経験を持つ板倉俊之さんが、「住民だけで判断するのは本当に大変」と率直に語りました。値上げの提案は嫌われ役になりがちで、「自分の代では触れない」という空気が、問題の先送りを生みます。
一方、東京・江東区の斉藤さん(仮名)は、あえて住み替えを選びました。修繕積立金が将来5万円に達する見込みを知り、老後の安心を優先したのです。
斉藤さんが重視したのは、修繕積立金が十分に貯まっているか、そしてすでに大規模修繕を経験しているか。この2点は、中古マンション選びの核心です。
「心の余裕が全然違う」という言葉が象徴するように、分譲マンションは買った後の固定費こそが本当のコストだと、番組は強く訴えていました。
築60年団地が教える新しい大規模修繕 壊さずに守るという選択
埼玉県和光市の諏訪原団地は、築60年という数字だけ見れば「古い建物」です。しかし、その中身は驚くほど先進的でした。
この団地では、屋根・床・外壁を一斉に修繕しないという方法を選んでいます。部位ごとに耐用年数が違うため、まだ使える部分まで一緒に直すのは無駄が多いからです。
提案したNPO法人の玉田雄次さんは、「足場が一番お金がかかるが、足場を組み直さない工夫もできる」と説明します。
さらに特徴的なのは、理事会とは別に住民有志の研究会が存在することです。専門家と一緒に修繕を学び、数字を理解し、自分たちの建物を自分たちで守る。
イベントや交流を通じて住民同士の関係性も育て、「誰かが我慢する修繕」ではなく、「みんなで納得する修繕」を実現しています。
スクラップアンドビルドの時代は終わりました。これからは、どう長く住み続けるかがマンションの価値を決める時代です。
北海道・白糠町のヤナギダコ 冬にだけ味わえる濃密な海の力
後半は一転、北海道・白糠町からの中継です。冬の主役は、今が旬のヤナギダコ。
白糠沖は、親潮と黒潮がぶつかる豊かな漁場で、プランクトンが豊富です。ヤナギダコは、ししゃもやつぶ貝、毛ガニを食べて育ち、その身には甘みと弾力が詰まっています。
特に注目されたのが、頭の中に詰まった卵、たこまんま。プチプチとした食感と濃厚な旨味は、産地でしか味わえない冬のごちそうです。
シンプルに茹でるだけで完成する味わいは、素材の力そのもの。住まいの重たい話題のあとに、自然の恵みが心をほぐしてくれました。
オイルサーディンとアボカドのパスタ 日常を底上げする簡単ごはん
「みんな!ゴハンだよ」では、忙しい朝にも応用できる2品が紹介されました。
オイルサーディンとアボカドのパスタは、缶詰の油ごと使うことで、旨味を無駄なく活かします。パスタは表示より1〜2分短く茹で、ソースを吸わせるのがコツ。
アボカドは加熱しすぎず、余熱でまとめることで、クリーミーさが際立ちます。仕上げのレモン汁が、全体を一気に引き締めます。
ブロッコリーのホットサラダは、蒸し焼きにすることで甘みを最大化。粉チーズとレモンの組み合わせが、野菜を主役に押し上げます。
白鳥久美子さんの「旨味が全部染みている」という言葉どおり、手軽さと満足感を両立した一皿でした。
山形・長井市 世界が注目するけん玉文化の最前線
最後は、山形県長井市。ここはけん玉のまちとして世界に知られています。
展示室には1000種類以上のけん玉が並び、紅白歌合戦のけん玉チャレンジで使われたモデルも製作されています。
素材は東北産のブナや山桜。職人が木の個性を見極め、一本ずつ削り出します。競技用けん玉の生産量は日本一。けん玉ワールドカップでも公式に使用されています。
けん玉は、もはや懐かしい玩具ではありません。集中力とバランス感覚を鍛える世界的なカルチャーへと進化しています。
住まい、食、遊び。今回のあさイチは、「安心して暮らすとは何か」を、あらゆる角度から問いかける回でした。
NHK【首都圏情報 ネタドリ!】大規模修繕の“なりすまし”はなぜ起きる?修繕委員会の不正とマンション管理の闇とは|2025年12月5日
住まいの契約と管理で見落とされがちな重要ポイント

ここからは番組内容を踏まえつつ、筆者自身が資料や事例を調べて整理した「住まいの現場で実際に起きていること」を紹介します。賃貸でも分譲でも、事前に知っているかどうかで将来の安心感が大きく変わる部分です。難しい話に見えても、仕組みを一つずつ見ていくと、意外とシンプルな共通点が見えてきます。
修繕積立金が急上昇しやすいマンションの共通点
修繕積立金が急に上がりやすいマンションには、いくつか分かりやすい特徴があります。まず多いのが、築年数が20年以上たち、大規模修繕を何度も迎える段階に入っている物件です。外壁や屋上、防水、配管など、同じ時期に直す場所が増え、工事費が一気にかかります。
次に、戸数が少ないマンションです。世帯数が少ないと、同じ修繕費でも一世帯あたりの負担が重くなります。エレベーターや機械式駐車場がある場合は、さらに費用がかさみやすくなります。
もう一つの大きな要因が管理方式です。管理組合の運営が弱く、長期修繕計画の見直しが遅れているマンションでは、気づいたときには積立金が足りず、短期間で大幅な値上げをせざるを得ないケースが少なくありません。計画的に少しずつ上げていれば防げた負担が、後になって一気にのしかかるのが現実です。
賃貸契約書で見落としがちな家賃改定条項の中身
賃貸契約書には、家賃に関する大切なルールが必ず書かれていますが、細かい文章まで読まずに契約してしまう人も多いです。特に注意したいのが、家賃改定条項です。
よくあるのは「経済状況の変動などにより、協議のうえ賃料を改定できる」という表現です。この一文がある場合、家賃の見直しは一方的ではなく、話し合いが前提になります。一方で、改定の時期や通知方法が書かれていない契約書もあり、その場合はトラブルのもとになりやすいです。
また、更新時に家賃を見直すと書かれている場合でも、理由や基準が明記されているかどうかが重要です。契約書は、いざというときの判断材料になります。入居時に読んで終わりではなく、値上げ通知が来たときにもう一度見返すことが、自分を守ることにつながります。
中古マンション内見で必ず確認したい管理と共用部のチェック
中古マンションを内見するとき、室内のきれいさだけに目が向きがちですが、本当に大切なのは建物全体の管理状態です。まず確認したいのが、管理組合がきちんと機能しているかどうかです。長期修繕計画があり、修繕積立金の残高や今後の予定が説明できる物件は安心感があります。
次に見るべきは共用部です。廊下や階段、エントランスの壁や床が極端に傷んでいないか、照明が切れたまま放置されていないかなど、日常の管理が行き届いているかを見ます。
掲示板も重要な手がかりです。理事会のお知らせや修繕工事の案内が定期的に掲示されているマンションは、住民同士の情報共有ができています。建物は、管理の積み重ねがそのまま将来の安心につながることを、内見の段階で感じ取ることが大切です。
気になるNHKをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。


コメント