セレブも動く“安眠ブーム”の裏側とは?
このページでは『所さん!事件ですよ「150万円の“安眠の館”にセレブが殺到!?」(2026年2月28日)』の内容を分かりやすくまとめています。
眠れない人が増える中、番組では安眠をめぐる驚きの世界が次々と登場します。
AIが作る“寝る映画”、寝落ち歓迎のクラシックコンサート、そして150万円の特別空間。
なぜここまで眠りが求められるのか――その背景にある現代の姿も見えてきます。
不眠気味ディレクターが追いかけた“安眠ビジネス”の事件簿
「ちゃんと寝たいのに、頭が冴えてしまう。」そんな現代人そのものの悩みを抱えたディレクターの耳に、とんでもない情報が次々と飛び込んできます。
寝る映画、寝落ちOKコンサート、そして150万円の安眠の館。
「そこまでして人は眠りたいのか?」という素朴な疑問が、今回の取材の出発点になっています。
日本では、全国調査でもおよそ1〜2割の人が不眠症レベルの睡眠の悩みを抱えているとされています。年齢が上がるほど割合は高くなり、特に中高年では夜中に何度も目が覚めるタイプの睡眠障害が増えることがわかっています。
番組は、こうした背景のもとで生まれてきた“眠りビジネス”の現場を、事件簿のように追いかけていきます。
AIが脚本を作る「寝る映画」とは?内容をあえて“つまらなく”する理由
最初に取り上げられるのが、エーアイが脚本を作ったという寝る映画です。
一般的な映画は、観客を飽きさせないように、山あり谷ありのストーリーを作ります。しかし、この映画はその真逆。あえて「眠くなるように」組み立てられているのが最大の特徴です。
シーンの変化はゆっくり、会話も少なめ、色味も落ち着いたトーン。
エーアイは、刺激の強い展開や大きな音を避け、観客の脳を興奮させない方向で構成を考えるように設計されています。
睡眠研究では、寝る前に強い光や大きな音、感情を揺さぶるストーリーに触れると、脳が興奮状態になり、入眠まで時間がかかることが知られています。映画やドラマを“ながら見”していてつい夜更かししてしまうのも、この影響が大きいとされています。
この寝る映画は、あえて“つまらなく”することで、観客の脳を落ち着かせ、心地よい眠りに誘おうとしているのです。番組では、その発想の転換こそが、現代の睡眠ビジネスの象徴として紹介されます。
高額チケットが即完売「寝落ちOKクラシックコンサート」の仕掛け
次にディレクターが向かったのは、チケットが高額にもかかわらず、発売と同時に売り切れてしまうという寝落ちOKクラシックコンサートです。
会場には、固い椅子ではなく、体を預けられるリクライニングシートやベッドタイプの席が用意され、照明も徐々に落とされていきます。演奏されるのは、テンポがゆっくりで、音量の変化も少ないクラシック音楽。聞きごたえがありながらも、意図的に“心地よさ”が優先されている構成です。
世界では、夜通し音楽を流し、客にベッドで眠ってもらう「スリープコンサート」や「眠りのためのクラシック」が話題になっています。
音楽のゆるやかなリズムや一定のパターンは、自律神経のうち“休息モード”をつかさどる副交感神経を優位にしやすいと考えられています。
番組が注目するのは、「コンサートは起きて聴くもの」という常識をひっくり返し、「寝てもいい」「むしろ寝てください」というメッセージです。
仕事や家事に追われる人たちが、お金を払ってでも“安心して眠れる場所”を求めている現実が、ここには見えています。
ヨーロッパのセレブを虜にする150万円の安眠の館とは
今回の目玉の一つが、ヨーロッパのどこかにあるという、150万円の安眠の館への潜入です。
日本のテレビとしては初の取材で、番組スタッフが現地の様子をカメラに収めます。
高級ホテルのようなエントランスを抜けると、そこには“眠るためだけ”に作られた特別な空間が広がっています。
照明、温度、香り、音、寝具——すべてが睡眠の質を高めるためにデザインされており、まるで“眠りのテーマパーク”のようです。
料金はおよそ150万円。それでも予約が埋まる理由は、ただ疲れを取るだけではなく、「完全にデジタルから切り離される」「誰にも邪魔されない休息」を買う感覚にあると紹介されます。
近年、欧米では“スリープツーリズム”と呼ばれる旅行スタイルが生まれています。
観光よりも安眠を目的にホテルを選び、睡眠計測サービスや専門家のカウンセリングをセットにしたプランも登場しています。
番組は、この安眠の館を通して、「お金と時間をかけてでも眠りを取り戻したい」という、世界の富裕層の本音に迫ります。
トラックドライバーに広がる「睡眠難民」という危機
一方で、華やかな安眠ビジネスの裏側には、眠りたくても眠れない人たちがいます。
それが、番組が“睡眠難民”と呼ぶトラックドライバーたちです。
荷物の配送時間に追われ、仮眠しか取れない生活。
休憩スペースはあっても、騒音や明るさのせいで熟睡できない現場。
番組は、そんなドライバーの日常を追いかけながら、「眠れないまま運転する危うさ」を映し出します。
研究でも、睡眠不足や日中の強い眠気は、交通事故のリスクを高める要因として指摘されています。
大型トラックのように一度事故が起きれば被害が大きくなる仕事では、これは命に直結する問題です。
それでも、納期や人手不足のプレッシャーから、十分な休息時間を確保できない現実。
番組は、“贅沢な眠り”と“最低限の眠りすら守られない現場”の落差を、強く印象づけていきます。
4人に1人が眠れない「不眠大国ニッポン」の現実
番組のキーワードとして何度も出てくるのが、不眠大国ニッポンという言葉です。
統計の取り方によって数字は変わりますが、「眠れない」「寝た気がしない」といった睡眠の不満を抱える人は、少なくとも国民の4人に1人に達すると言われています。
大きな原因としては、長時間労働、不規則な勤務、スマートフォンによる夜更かし、ストレスの増加などが挙げられます。
特に、就寝直前まで強い光を放つ画面を見続ける習慣は、体内時計を乱し、眠りのスイッチが入りにくくなることがわかっています。
番組は、寝る映画や寝落ちOKコンサート、150万円の安眠の館といった「新しい眠りサービス」を紹介しながら、その裏側に「ここまでしないと眠れない社会」になってしまった現状を重ねて見せていきます。
スタジオで語られた専門家・ゲストたちの視点
スタジオには、司会の所ジョージ、木村佳乃に加え、キンタロー。、マーケティングライターの牛窪恵、そして睡眠研究の第一人者である筑波大学大学院教授の柳沢正史らが登場します。
牛窪恵は、次々に登場する睡眠ビジネスを、マーケティングの視点から読み解きます。
「眠りの質を上げたい」という欲求が、“高級体験”や“自己投資”として消費されていること。
「頑張る自分」から「ちゃんと休める自分」へ、価値観が少しずつシフトしていることを指摘します。
一方、柳沢正史教授は、長年の睡眠研究の立場から、「眠れないこと」を個人の努力不足だけに押しつける危うさを語ります。
不規則な勤務体系や、夜遅くまで明るい社会環境など、構造的な要因が多いこと。
そして、慢性的な睡眠不足は、生活習慣病やメンタルヘルスのリスクを高めることも解説します。
キンタロー。のようなタレントも、自身の生活リズムを交えながら「眠れなかったときの不安」や「仕事との両立の難しさ」を率直に語り、スタジオは笑いと共感、そして少しの緊張感に包まれます。
所ジョージと木村佳乃が見た“安眠”のこれから
最後に、所ジョージと木村佳乃が今回の“事件簿”をどう受け止めたのかが語られます。
150万円の安眠の館のようなラグジュアリーな世界も、寝る映画や寝落ちOKコンサートのようなユニークな試みも、「発想としては面白い。でも、その前に日常の眠りをどう整えるかも大事だよね」という、どこか肩の力の抜けたコメントが印象的です。
番組全体を通して伝わってくるのは、「よく眠れないのは、あなただけの問題ではない」というメッセージです。
私たちが暮らす社会のリズムそのものが、睡眠を削り取りやすい形になっている。
だからこそ、楽しみながら眠りを取り戻そうとするサービスが生まれ、その一方で、トラックドライバーのように危うい綱渡りをしている人たちもいる——。
この回の『所さん!事件ですよ(2026年2月28日放送)』は、そんな“眠りの光と影”を、エンターテインメントとして軽やかに、しかし確かに胸に残る形で見せてくれる内容になっています。
視聴後には、いつものベッドに入る瞬間が、少しだけ特別に感じられるかもしれません。
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