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讃岐うどん雲丹とは?廃棄うどんで育つ仕組みと味・食べられる店【博士は今日も嫉妬するで紹介】

テクノロジー・科学
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廃棄うどんで育つウニとは

捨てられるはずだったうどんが、ウニをおいしく育てる餌になる。初めて聞くと、少し不思議な組み合わせです。

『博士は今日も嫉妬する 人生が楽しくなる最新テクノロジー「廃棄うどんを活用した養殖ウニ」(2026年7月19日放送)』では、この新しい取り組みが紹介されます。

その正体は、香川県で開発された讃岐うどん雲丹です。食品ロスを減らすだけでなく、海藻が減少する磯焼けへの対策や、地域の新しい特産品づくりにもつながっています。

この記事でわかること

  • 讃岐うどん雲丹が育つ仕組み
  • 普通のウニとの味や見た目の違い
  • 廃棄うどんを使う理由
  • 食べられる店と確認したいポイント

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讃岐うどん雲丹は廃棄予定のうどんで育てたムラサキウニ

うどんを食べて育ったウニ「讃岐うどん雲丹」が誕生 海藻を食べたウニより身は白く成長早い | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送

(出典:うどんを食べて育ったウニ「讃岐うどん雲丹」が誕生 海藻を食べたウニより身は白く成長早い | KSBニュース | KSB瀬戸内海放送

讃岐うどん雲丹は、香川県内で発生する廃棄予定のうどんなどを餌として育てたムラサキウニです。

ただし、家庭で食べ残したうどんを海へ投げ入れて育てるものではありません。

地元の製麺所などから提供された廃棄予定のうどんや、うどんの製造過程で生じる切れ端を回収し、適切に保存したうえで、管理された養殖施設の餌として活用しています。公式資料では、うどんのほか、出汁を取ったあとの材料も畜養用の餌として活用する取り組みが示されています。

開発に取り組んだのは、香川県立多度津高等学校の海洋生産科栽培技術コースと、飲食店を運営する株式会社遊食房屋です。

香川大学や庵治漁業協同組合、香川県の関係機関などとも連携しながら、ウニの成長、身の入り方、色、味などを確認してきました。

「うどんを食べるウニ」と聞くと、話題づくりのための珍しい実験にも見えます。

しかし実際には、捨てられる食品と、海で増えすぎたウニの両方を資源として生かす取り組みです。個人的には、この2つの問題を1つの仕組みで結びつけている点が、いちばん大事だと感じます。

ウニに廃棄うどんを与える仕組み

讃岐うどん雲丹の開発では、海から回収したムラサキウニを陸上の水槽へ移し、一定期間餌を与えて育てます。

海水を使った管理環境のなかで、冷凍保存しておいたうどんを必要に応じて解凍し、餌として与える方法が採用されています。

実験では、うどんだけでなく、昆布やイリコなどを組み合わせた複数の餌が比較されました。

  • うどん
  • 昆布
  • イリコを与えたあとにうどん
  • イリコ、うどん、昆布の組み合わせ
  • イリコ

こうした比較を通して、成長の状態や可食部の量、色、味などを調べ、商品化に向けたデータが集められました。最終的には、廃棄うどんを冷凍保存して再利用する独自の育て方が形になっています。

一般には「ウニ養殖」と紹介されていますが、より正確には、海から回収したウニに餌を与えて商品価値を高める畜養に近い方法です。

卵から成体まで育てる完全養殖とは異なり、やせて可食部が少ないウニを回収し、身入りのよい状態へ育てます。

この違いを知っておくと、「廃棄うどんからウニが生まれる」という意味ではないことがわかります。

なぜムラサキウニを海から回収するのか

讃岐うどん雲丹に使われるムラサキウニは、海の環境を守るために回収された個体です。

ウニは本来、海の生態系を構成する生き物であり、存在そのものが悪いわけではありません。

しかし、海藻が減っている場所でウニが増えすぎると、新しく生えた海藻まで食べてしまい、藻場が回復しにくくなることがあります。

海藻が大きく減り、海底が岩場のような状態になる現象が磯焼けです。

藻場は、魚や小さな海の生き物が身を隠したり、卵を産んだりする場所でもあります。藻場が減ると、ウニだけでなく、その周辺で暮らすさまざまな生き物にも影響が及びます。

そのため、一部の地域ではムラサキウニを回収し、藻場の回復を目指す活動が行われています。

ただ、回収されたウニは、海藻不足によって身が少なく、そのままでは食用として販売しにくい場合があります。

そこで、回収したウニを捨てるのではなく、廃棄予定のうどんを与えて育て、新たな食材へ変える考え方が生まれました。

海を守るために回収したウニを食材にするだけでなく、その餌にも捨てられるはずだった食品を使う。たしかにこれは、よく考えられた循環の仕組みです。

うどんを食べるとウニもうどん味になる?

気になるのは、うどんを食べて育ったウニの味です。

結論からいうと、うどんそのものの味になるわけではありません

実際に商品化された讃岐うどん雲丹は、白っぽい色合いと、クリーミーでまろやかな甘みが特徴とされています。

試食した人からは、ウニ特有の苦みが控えめで、うどんの味はしないという感想も伝えられています。

一般的なウニは、食べている海藻の種類や育った海域、季節などによって、色や味に違いが出ます。

讃岐うどん雲丹についても、与える餌によって身の色や甘み、成長の状態がどのように変わるかが調べられました。

うどんに含まれる成分がウニの成長と相性がよく、身入りのよい状態になったとされています。

比較すると、主な違いは次のように整理できます。

比較する点 讃岐うどん雲丹 一般的な天然ウニ
主な餌 廃棄予定のうどんなど 海藻
育て方 回収したウニを陸上で畜養 海で自然に成長
比較的白っぽい 黄色やオレンジ色など
味の特徴 まろやかな甘み、クリーミー 産地や季節で異なる
目的 食品ロス削減と磯焼け対策 水産物として漁獲

味には個体差があり、すべての天然ウニより甘いと一律に言い切ることはできません。

それでも、「うどんを食べたからうどん味になる」という単純な話ではなく、餌によってウニの成長や味の特徴が変わる点は興味深いところです。

キャベツウニとは何が違う?

野菜などを使ってウニを育てる技術としては、キャベツを餌にする「キャベツウニ」を思い浮かべる人もいるかもしれません。

どちらも、海で身が少なくなったウニを陸上で育て、商品価値を高めるという基本的な考え方は似ています。

大きく異なるのは、活用する地域資源です。

讃岐うどん雲丹では、香川県を代表する食文化である讃岐うどんの製造過程などで生じる未利用部分を餌にします。

つまり、単に安い餌を探したのではなく、香川で発生する食品ロスを、香川の海の課題解決に結びつけたことに意味があります。

また、育てるだけで終わらず、飲食店で料理として提供し、地域の新しい食材として定着させるところまで計画されています。

実験で成功しても、安定してウニを集められなかったり、餌の保管や水槽の管理に費用がかかったりすれば、事業として長く続けるのは難しくなります。

その点で、学校、漁業者、大学、行政、飲食店が連携していることは大きな強みです。技術だけでなく、回収、飼育、研究、調理、販売までつながっているからです。

讃岐うどん雲丹はどこで食べられる?

讃岐うどん雲丹は、2025年10月20日から香川県丸亀市の遊食房屋 丸亀店で商品として提供が始まりました。

発表時点の商品情報は次のとおりです。

  • 商品名:讃岐うどん雲丹 お刺身
  • 提供店舗:遊食房屋 丸亀店
  • 発表時の価格:税込1,650円
  • 発表時の提供数:1日10食限定

商品は殻付きのウニを使った刺身として提供され、発表時点では数量限定でした。

ただし、ウニは生育状況や入荷量の影響を受けやすい食材です。

過去には販売を休止したあと、提供を再開したことも告知されています。実際に食べに行く場合は、以前の販売情報だけを見て判断せず、当日の提供状況を確認した方が安心です。

確認したいのは、次の3点です。

  • 現在も提供されているか
  • 当日の残数や予約の可否
  • 価格や提供方法が変更されていないか

数量限定の商品は、営業時間内でも売り切れる可能性があります。

個人的にも、遠方から訪れるなら「店が営業しているか」だけでなく、讃岐うどん雲丹がその日に提供されるかまで確認したいところです。

家庭で余ったうどんをウニの餌にしてもよい?

家庭で余ったうどんを、海や水槽のウニへ勝手に与えることはできません。

讃岐うどん雲丹の取り組みでは、餌の入手先や保存方法を管理し、海水を使った養殖設備でウニの状態を確認しながら給餌しています。

家庭の食べ残しには、つゆ、油、薬味、調味料などが付着している可能性があります。

それを海へ入れると、水質やほかの生き物へ悪影響を与えるおそれがあります。ウニが食べるように見えても、海へ食品を捨ててよいことにはなりません。

また、ウニを採ったり移動させたりする行為には、場所によって漁業権や地域のルールが関係します。

「うどんで育てられるなら家でも試せそう」と思うかもしれませんが、これは研究と管理のもとで行われる事業です。

家庭で再現する方法ではなく、地域の食品事業者や漁業者が連携する仕組みとして理解する必要があります。

食品ロスを減らすだけではない3つの意味

讃岐うどん雲丹の取り組みには、大きく3つの意味があります。

1つ目は、廃棄予定のうどんを餌として再利用できることです。

製造工程で出る切れ端などは、品質に問題がなくても、形や製造上の都合で商品として販売できない場合があります。これを餌に変えられれば、処分量の削減につながります。

2つ目は、磯焼け対策で回収したウニを有効活用できることです。

回収したウニを処分するだけでは費用がかかりますが、畜養して食材にできれば、海の環境改善と地域経済を結びつけられます。

3つ目は、香川県ならではの新しい特産品を生み出せることです。

讃岐うどんは全国的に知られていますが、その製造過程で生じる未利用部分を別の名物へつなげることで、地域の物語を持った商品になります。

この取り組みは、食品ロス削減に関する香川県の表彰でも評価されています。また、開発に携わる企業は、地域貢献や産学連携の取り組みを含めて県の表彰を受けています。

ただ珍しいものを作るだけではなく、環境、教育、漁業、飲食業を結びつけている点に価値があります。

全国で食べられるようになる?

発表された事業計画では、養殖施設の拡大後に香川県内での卸売りを進め、将来的には全国への展開も目指すとされています。

ただし、計画は予定どおり進むとは限りません。

安定して販売するためには、次のような課題があります。

  • 一定量のムラサキウニを確保できるか
  • 廃棄うどんを継続して集められるか
  • 季節に左右されず品質を保てるか
  • 養殖施設や海水管理の費用を抑えられるか
  • 提供店舗を増やせるだけの生産量があるか

特にウニは、見た目だけでは身の量や品質を判断しにくい食材です。

安定した味と実入りを保ちながら生産量を増やせるかが、今後広く流通するためのポイントになります。

実際に選ぶ側としては、「環境によい商品」という理由だけでなく、味、価格、供給の安定性まで納得できるかが気になります。

環境への取り組みと、おいしい食材としての魅力が両立してこそ、長く選ばれる商品になるのではないでしょうか。

廃棄うどんとウニを結ぶ地域循環の取り組み

讃岐うどん雲丹は、廃棄予定のうどんを餌にして、磯焼け対策で回収されたムラサキウニを育てる取り組みです。

うどんを与えると、ウニがうどん味になるわけではありません。管理された水槽で畜養することで、白っぽく、クリーミーで甘みのあるウニに育てられています。

この仕組みが興味深いのは、食品ロスだけを減らすものではない点です。

海藻を守るためのウニ回収、高校生による研究、飲食店での商品化までが1つにつながっています。

今後、香川県外でも食べられるようになるかは、生産施設の拡大や安定供給の実現にかかっています。

食べてみたい場合は、提供店舗、販売日、数量、価格を事前に確認しておくと安心です。

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