「おかず青年隊の おせち&ごちそう」
今回のテーマは「1品からつくりたいおせち」。おせちは一式そろった重箱を買うこともできますが、家庭で少しだけ仕込むだけでも、食卓の雰囲気がぐっと特別になります。
今回取り上げられるのは、おせちの基本でもある“三つ肴(みつざかな)”。黒豆・数の子・田作りは、祝いの席に欠かせない定番ですが、作る手間や味つけの難しさから敬遠されがちな料理でもあります。
番組では、この三つ肴をいまの暮らしに合わせ、手軽に、しかも新しい味わいになるよう工夫したレシピが紹介される予定です。おせちを毎年作る家庭はもちろん、「今年こそ何か一つ作ってみたい」という人にとっても挑戦しやすい内容になりそうです。
料理家(講師)の紹介
出演するのは、三者三様の持ち味をもつ料理家たち。
柳原尚之
和食の基本に精通し、行事食や季節の料理にも強い料理家。伝統的な技を押さえながら、現代の食卓で無理なく再現できる工夫に定評があります。黒豆や煮しめなど、素材の風味を生かす料理に強い人物です。
陳建太郎
中華料理を軸に香り・うまみ・食感を組み合わせるアイデアが豊富。紹興酒や香辛料を使った料理を得意としていて、華やかさが出る仕上がりになることが予想されます。
きじまりゅうた
家庭で再現しやすいレシピを多く紹介する料理家。手軽な調理法や身近な食材を使いながら、食べやすく現代的な味に仕上げるスタイルが人気です。若い世代や忙しい家庭からの支持も高い人物です。
放送される料理の見どころ予想
番組内容として紹介されているのは、三つ肴を現代風にアレンジした次の3品です。それぞれが“おせちに加えたくなる新しい味”として特徴的です。
柳原尚之「甘くない黒豆」
一般的な黒豆は砂糖を使った甘い煮ものですが、今回の黒豆はみそ風味で仕上げる新しいタイプ。甘みを抑えているため、食事の一品としてもお酒のおともとしても合いそうです。みその香りと黒豆の旨みが調和し、大人向けの深い味になることが期待できます。
【きょうの料理】柳原尚之“甘くない黒豆”みそ風味は作りやすい?|2025年12月8日
陳建太郎「数の子の紹興酒漬け」
澄んだジュレ状の調味液がからむ華やかな一皿になる見込みです。数の子のコリッとした食感に紹興酒の香りが重なり、伝統的な塩漬けとは違う新鮮な味わいに。見た目のきらめきも食卓に映えそうです。
【きょうの料理】陳建太郎「数の子の紹興酒漬け」きらめくジュレの理由とは?作り方・レシピ|2025年12月8日
きじまりゅうた「サクサク田作り」
ごまめを揚げて香ばしく仕上げ、そこにナッツやドライフルーツを合わせる新感覚の田作り。定番の甘辛い田作りとは違い、軽やかでおやつにもつまみにもなる仕上がりが予想されます。食感の変化が楽しい一品になりそうです。
【きょうの料理】きじまりゅうたのサクサク田作りはなぜ軽い?ナッツとドライフルーツの組み合わせの作り方・レシピ|2025年12月8日
三つ肴はおせちの“基本の三品”とされてきましたが、今回の三者三様のアレンジは、これまでの固定イメージを変える内容になりそうです。
「おせちは買うもの」「もう飽きてしまった」という人でも、食卓に取り入れやすい構成が魅力です。
三つ肴の縁起を紹介します

おせち料理に欠かせない三つ肴には、それぞれに願いが込められています。黒豆・数の子・田作りは、昔から一年のはじまりにふさわしい料理として大切にされてきました。これらの意味を知ると、年の節目に向き合う気持ちが少し前向きになります。ここでは、その三つの縁起をまとめて紹介します。
黒豆の縁起
黒豆は「まめに働く」「まめに暮らす」という語呂合わせから、勤勉で元気に過ごせる一年を願う料理として親しまれてきました。豆を煮ることでふっくら仕上がる姿には、健やかに育つ姿を重ねる意味もあります。また、黒い色には邪気を遠ざける力があると信じられ、家族の健康や安全が続くようにという思いが込められています。お正月に黒豆を口にすることで、日々の生活をしっかり積み重ねていく意志を表すとも言われています。
数の子の縁起
数の子はニシンの卵がぎっしり詰まっていることから、子孫繁栄や家族のつながりを願う象徴としておせちに取り入れられてきました。多くの卵がひとつの腹に宿る姿は、代々続いていく家族の形にも重ねられています。また、「ニシン=二親」という語呂から、親の健在や家の安定を願う意味もあります。家族のこれからを明るく思い描きながら、年の初めにいただく一品として大切にされてきました。
田作りの縁起
田作り(ごまめ)は、かつて小魚を田畑の肥料として使い、豊作につながったことに由来する料理です。そのため、五穀豊穣や実りある一年を願う縁起ものとして重んじられています。畑が豊かになる姿に、新しい年の暮らしが穏やかに実ることを重ねる風習が引き継がれてきました。また、収穫だけでなく、商売繁盛や暮らしの安定を願う意味を持つ地域もあり、手づくりのおせちに加えることで一年のはじまりを強く後押ししてくれる一品です。
この三つの料理には、それぞれ違った願いが込められていますが、共通するのは「家族の幸せを祈る気持ち」です。お正月に食卓にのせることで、一年のはじまりをしっかり迎えたいという思いが形になっています。
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