食べ過ぎを防ぎ、筋力を守る減量の新しい考え方
このページでは『きょうの健康(2026年1月13日放送)』の内容を分かりやすくまとめています。
体重を減らしたいと思ったとき、食事を減らすことばかりに目が向きがちですが、番組が伝えていたのは、筋力を落とさずに体を整えるという視点でした。
キーワードは「食べ過ぎを防ぐ工夫」と「筋肉を守る食べ方」。エネルギー密度という考え方や、たんぱく質のとり方を知ることで、無理なく続けられる減量の道筋が見えてきます。
年齢とともに気になりやすいサルコペニア予防にもつながる、日々の食事のヒントを、番組の流れに沿って整理していきます。
減量の大前提「摂取<消費」をつくる
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番組の軸は、エネルギー摂取量がエネルギー消費量を上回らない状態をつくることです。
体重管理の基本は、1日単位で見たときに、食べた量と使った量のバランスを崩さないことだと明確に示されています。
ここで重要なのは、体重だけを落とす減量を目指さない点です。
急に食事量を減らすと、脂肪と一緒に筋肉も減りやすくなり、立ち上がりや歩行がつらくなる原因になります。
番組では、こうした状態をサルコペニアと結びつけて説明していました。
サルコペニアは、骨格筋量の低下に加えて、筋力や身体機能が落ちることで日常動作に影響が出る状態です。
そのため番組は、減量の方法として、食べ過ぎを防ぐ工夫とたんぱく質をしっかり確保する食べ方を、必ずセットで考える必要があると示していました。
食べ過ぎを止める「エネルギー密度」
番組キーワードであるエネルギー密度は、食べ物1gあたりに含まれるカロリー(kcal/g)を示す考え方です。
エネルギー密度が低いほど、同じ量を食べても摂取カロリーは小さくなり、満足感を保ったまま食べ過ぎを防げます。
低エネルギー密度になりやすいのは、水分や食物繊維が多い食品です。
野菜、果物、具だくさんのスープは、重さやかさが増えて満腹感を得やすい一方で、カロリーは抑えられます。
研究結果でも、エネルギー密度の低いスープやサラダを食事の最初にとると、満腹感が高まり、その後の総エネルギー摂取量が自然に減りやすくなることが示されています。
番組で示された食事の組み立て方は明快です。
揚げ物や菓子類、脂の多い料理のように、少量でも高カロリーになりやすい食品は、量と頻度を意識して調整します。
同じ主菜でも野菜を足したり、汁ものを組み合わせたりして、食事全体の「かさ」を増やします。
そして、食事の最初に野菜などを取り入れることで、自然に食べ過ぎを防ぐ流れをつくります。
筋力を守る「たんぱく質」のとり方
番組は、筋力維持に欠かせないたんぱく質の上手なとり方を、減量の重要ポイントとして明確に扱っています。
体重を落とす場面でも、たんぱく質を減らさないことが、筋力低下を防ぐ前提になります。
サルコペニア予防の観点では、少なくとも「適正体重1kgあたり1.0g以上」のたんぱく質をとることが基本として示されています。
さらに、高齢者の筋肉・筋力維持を意識した資料では、「1.2〜1.5g/kg/日」を目安とする考え方も紹介されており、体重50kgの場合、1日60〜75g程度が目安になります。
番組で強調されていたのは、1回でまとめてとるのではなく、3食に分けてとることです。
とくに不足しやすい朝と昼は、卵や魚、納豆、ヨーグルトなどを主菜として取り入れ、1日の摂取量を底上げします。
たんぱく質の供給源は、肉・魚・卵・乳製品・大豆製品と幅広くあります。
脂身の少ない肉や魚、大豆製品を選ぶことで、筋肉の材料を確保しながら、食べ過ぎ防止も同時に実現できると整理できます。
サルコペニア予防の「筋力・機能チェック」
番組紹介では、減量を始める前に「本当に減量が必要かどうか」を見極めるセルフチェックや、現在の筋力チェックに触れています。
体重だけを見るのではなく、体の動きや筋力の状態をあわせて確認する姿勢が示されています。
サルコペニアの評価は、筋肉量・筋力・身体機能の3つの指標で考える、というのがアジアの診断基準の基本的な枠組みです。
家庭で筋肉量を正確に測れない場合でも、握力や立ち上がりテストなどを目安にして、「疑い」に早く気づき、対策につなげることが大切だと説明されています。
日常生活の中では、次のような変化が気づきの入口になります。
立ち上がる動作が以前よりつらくなっていないか。
歩く速度が自然と遅くなっていないか。
物を握る力が弱くなったと感じていないか。
こうした「動き」の変化は、筋力低下や身体機能の衰えを早めに知らせるサインになります。
正式な判定には医療機関や測定環境が必要ですが、まずは日々の動作に目を向けることが、サルコペニア予防の第一歩になります。
無理なく続けるための考え方
番組は、「できることから始めて、無理なく続ける」ことを大切なメッセージとして示しています。
減量を長く続けるための考え方は、はっきりと2つに整理されています。
ひとつ目は、食べ過ぎを防ぐことです。
野菜や果物、汁ものなどの低エネルギー密度の食材を使い、食事の「かさ」を増やすことで、満足感を保ちながら摂取量を抑えます。
ふたつ目は、筋肉を守ることです。
たんぱく質を1日3食に分けて確保し、とくに不足しやすい朝と昼を意識して補います。
つまずきやすいのは、「減量=食事量をとにかく減らす」と考えてしまう点です。
食事量だけを減らすと、必要な栄養、なかでもたんぱく質が不足しやすくなり、筋力低下につながります。
番組が示しているのは、体重を落とすことよりも、筋力維持を前提にした食事術を軸に減量を組み立てるという考え方です。
まとめ
この番組が伝えていた減量の基本は、体重を落とすことよりも、筋力を守りながら体を整えるという考え方です。
エネルギー摂取量とエネルギー消費量のバランスを意識し、エネルギー密度の低い食材で食べ過ぎを防ぎます。
同時に、たんぱく質を毎食に分けてとり、筋肉の材料を切らさないことが重要です。
無理な食事制限ではなく、日々の食べ方を少しずつ見直すことが、サルコペニア予防にもつながる、現実的で続けやすい減量術として示されていました。
体重より大切なものがあった。筋肉を守る減量の考え方とは【きょうの健康】2026年1月12日
エネルギー密度で考える1日の食事

番組で紹介された考え方をもとに、エネルギー密度に注目した1日の食事の組み立て方を、筆者の視点で整理して紹介します。食べ方を少し変えるだけで、食べ過ぎを防ぎつつ満足感を保つことができます。
低エネルギー密度で「かさ」をつくる朝食
朝は、体を目覚めさせながらも、食べ過ぎを防ぐ土台をつくる時間です。
野菜がたっぷり入った具だくさんスープやみそ汁は、水分が多く、自然と食事の「かさ」が増えます。ここに少量のごはんと果物を組み合わせると、見た目の量は十分でも、エネルギー摂取量は抑えられます。
この段階で満腹感を得ておくことで、午前中の間食を防ぎやすくなります。
主菜はそのまま、昼食は野菜で包み込む
昼食では、肉や魚といった主菜を我慢する必要はありません。
ポイントは、主菜の周りを野菜で包み込むことです。大きめのサラダや温野菜を添えることで、食事全体のエネルギー密度が下がります。
揚げ物や脂の多い料理は、少量でもカロリーが高くなりやすいため、頻度や量を意識して調整します。野菜と汁ものを組み合わせることで、自然と食べるペースも落ち着きます。
夜は落ち着いて満足感を積み重ねる
夕食は、1日の終わりに向けて体を休ませる時間です。
野菜たっぷりの煮込み料理や鍋は、水分と食物繊維が多く、少ない量でも満足しやすい食事になります。ここに豆腐や納豆などのたんぱく質を加えると、筋力維持にもつながります。
高エネルギー密度になりやすい菓子や油の多い料理は控えめにし、低エネルギー密度の食品を中心に組み立てることで、無理なく1日を終えられます。
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