グレーテルのかまど「佐野史郎の八雲スイーツ」
舞台になるのは、島根県の城下町・松江。
そこで暮らし、日本の暮らしや怪談を世界に伝えた作家 小泉八雲。
そして、松江市出身の俳優 佐野史郎さんが案内役として登場します。
番組では、八雲がこよなく愛したという和菓子 黄味しぐれを手がかりに、
「八雲はどんな日常を過ごし、どんな味を好んでいたのか」を、
スイーツの視点からたどっていきます。
スタジオでは、いつものようにナビゲーターのヘンゼルこと 瀬戸康史さんが、
繊細な黄味しぐれ作りに挑戦。
ナレーションのキムラ緑子さんの声とともに、
静かながらも甘くて不思議な時間が流れていきます。
小泉八雲が愛した黄味しぐれという和菓子
今回の主役のひとつが、黄味しぐれという和菓子です。
黄味しぐれは、卵の黄身をたっぷり使った生地でこしあんを包み、
ほろりとくずれるような食感に仕上げた上生菓子です。
見た目は小さな丸いおまんじゅうのようですが、
表面はしっとり、口に入れるとふわっとほどけていきます。
番組の案内文でも、八雲がビールと一緒に黄味しぐれを
「5〜6個も食べた」というエピソードが紹介されています。
それだけこの和菓子を気に入っていた、ということですよね。
もともと「しぐれ」は、ほろほろと崩れるような食感の生菓子の総称で、
あんや卵の量、蒸し加減によって口どけが変わります。
黄味しぐれは、その中でも卵黄の風味が強く、
上品なお茶うけとして茶の湯の席でも好まれてきた存在です。
日本の城下町には、藩主をもてなすために和菓子文化が発達した土地が多く、
松江もその代表的な町のひとつです。
黄味しぐれは、そうした「茶のまち」の歴史から生まれた味でもあります。
松江の老舗和菓子店「風流堂」と八雲スイーツの今
八雲ゆかりの黄味しぐれを語るうえで、外せない店が 風流堂 です。
風流堂は、松江市に本店を構える老舗和菓子店で、
「朝汐」などの銘菓で知られる松江を代表する菓子舗のひとつです。
この店が手がけた焼きまんじゅう 「ヘルンさんのおもひで」 は、
松江時代の ヘルンさん(小泉八雲) が
黄味しぐれを好んだという話から生まれたお菓子です。
生地には、奥出雲地方の平飼い卵「彩り天佑卵」や
木次乳業のバター、島根県産の米粉など、
地元の食材がたっぷり使われています。
上には出雲多伎産のいちじくがトッピングされ、
しっとりとした黄身あんと、いちじくのぷちぷちした食感が楽しい一品です。
公式の案内によると、今回の グレーテルのかまど 特集
「佐野史郎の八雲スイーツ」では、
松江市出身の 佐野史郎さんが、
実際に風流堂で黄味しぐれを味わう様子も放送される予定です。
視聴者はテレビ越しに、八雲が愛した味と、
それを現代まで守り続ける店の空気を感じることができそうです。
松江市出身俳優・佐野史郎が歩く「八雲の町」松江
今回の案内役である 佐野史郎さんは、
島根県松江市出身の俳優です。
ドラマや映画で独特の存在感を放つ佐野さんですが、
地元・松江への思いはとても深く、
インタビューでも「歴史の残る松江に興味を持ってほしい」という
メッセージを繰り返し語っています。
番組では、そんな佐野さんが、八雲ゆかりの場所を訪ねながら、
幼いころから身近だった八雲との距離感を語ります。
松江は、宍道湖や松江城を中心に、
今も武家屋敷通りや茶室、和菓子店が点在する町です。
明治のはじめ、外国人教師として松江に赴任した 小泉八雲も、
この町の静かな風景や、人びとの暮らしに心を惹かれ、
のちに「神々の国の首都」と呼んでいました。
佐野さんが歩く松江の映像には、
八雲が見ていたであろう風景と、
令和の町並みが折り重なって映し出されます。
ヘンゼルが挑戦する黄味しぐれ作りの見どころ
スタジオパートでは、ヘンゼルこと 瀬戸康史さんが
黄味しぐれ作りに挑戦します。
黄味しぐれは、見た目は素朴でも、
実はとても繊細な和菓子です。
生地に使う卵黄の量や、白あんとの混ぜ方、
蒸し上げる時間や蒸気の状態によって、
ほろっとほどけるか、ねっとりしてしまうかが変わります。
和菓子職人は、この「ほどけ具合」を見極めるために、
長い時間をかけて配合と火加減を身につけていきます。
番組では、その難しさに向き合いながら、
ヘンゼルが生地をしっとりまとめていく様子や、
蒸し上がった黄味しぐれを割ったときの、
ふわっと立ち上る香りや、なめらかなこしあんの質感が、
ていねいに映し出されるはずです。
視聴者にとっては、
「自分でも作ってみたい」と思わせてくれるレシピパートであり、
同時に、八雲が愛した味に少しだけ近づける時間にもなります。
小泉八雲の暮らしと甘いものが映す素顔
小泉八雲は、ギリシャ生まれの作家で、
アイルランド系の家庭に育ち、アメリカで記者として働いたあと、
1890年に来日しました。
その後、島根県尋常中学校などで英語教師を務めながら、
日本の暮らしや信仰を描いた作品を残していきます。
『知られぬ日本の面影』や『怪談』といった作品で、
日本の風景と人びとの心を、世界に向けて紹介しました。
一方で、そんな八雲には、
甘いものが大好きという一面もありました。
松江で暮らしていたころ、
ビールと一緒に黄味しぐれを何個も食べてしまう、
そんな少しかわいらしいエピソードが残っています。
城下町の静かな夜、
ランプの明かりの下で、
ビールを片手に黄味しぐれをほおばる八雲の姿を想像すると、
怪談作家としてのイメージとのギャップに、
どこか親しみを感じてしまいます。
番組は、この「甘いもの」という切り口から、
怖い話だけではない、
日常の八雲の素顔を見せてくれます。
松江で八雲ゆかりのスイーツを味わえるスポット
番組を見て「実際に食べてみたい」と思った人のために、
松江で八雲ゆかりのお菓子を味わえるスポットも
少しだけ紹介しておきます。
まずは、黄味しぐれや ヘルンさんのおもひで を手がける
老舗和菓子店 風流堂。
本店は松江市寺町にあり、
島根県産の素材にこだわった銘菓がそろいます。
松江城近くの島根県物産観光館などでも、
風流堂のお菓子をはじめ、
八雲と妻セツにちなんだ商品が販売されていて、
「八雲みやげ」として人気を集めています。
さらに、小泉八雲記念館 や旧居など、
八雲の足跡をたどれる場所も松江には点在しています。
記念館では、彼が見た松江の風景や、
執筆に使った資料などが展示されており、
作品を読んだことがなくても、
その生き方に触れられる空間になっています。
番組をきっかけに松江を訪れれば、
画面の中で見た黄味しぐれや、
ヘルンさんのおもひでを実際に味わいながら、
八雲の世界を五感で楽しむことができます。
「佐野史郎の八雲スイーツ」を見たあとに楽しみたいこと
グレーテルのかまど 「佐野史郎の八雲スイーツ」は、
一見すると「おいしそうな和菓子の番組」です。
でも、その中身は、
松江という町の歴史や、
小泉八雲 のまなざし、
そして、地元を愛する 佐野史郎さんの思いが重なり合う、
深い物語でもあります。
視聴後にもう一歩踏み込みたいなら、
八雲が松江の町をどう見ていたのかを伝える
『知られぬ日本の面影』を手に取ってみる。
それと同時に、風流堂などのお取り寄せサイトで
黄味しぐれやヘルンさんのおもひでを探してみる。
そうすると、テレビで見た「八雲スイーツ」が、
自分の暮らしの中にも静かに入り込んできてくれます。
甘いものが好きな人も、
歴史や文学が好きな人も、
どちらも満足できる、
そんな回になりそうです。
【超体感!八雲が愛した神々の里】ばけばけ出雲旅|小泉八雲が惹かれた出雲神話と松江怪談・宍道湖しじみの暮らし 2026年1月1日
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