山梨の山里に伝わる酒まんじゅうの秘密
このページでは「小雪と発酵おばあちゃん 山梨・ふわふわ発酵スイーツ 酒まんじゅう(2026年3月19日)」の内容を分かりやすくまとめています。
舞台は山梨県上野原市。山間の地域では米がとれにくかったことから、小麦を使った酒まんじゅうが古くから食べられてきました。ほんのり酒の香りがする生地と、地域ごとの具材を包む素朴な味わいは、地元の食文化として長く受け継がれています。
番組では、90歳の名人が作るふわふわの酒まんじゅうに注目。60年以上使い続けてきた「酒種」で甘酒を作り、発酵を重ねて生まれる山梨の発酵スイーツの魅力を紹介します。
山梨・上野原に伝わる酒まんじゅう文化
山梨県上野原市では、昔から酒まんじゅうが地域の名物として親しまれてきました。甲州街道の宿場町だった上野原には多くの商人が行き交い、市が立つたびに酒まんじゅうが売られ、そのおいしさが口コミで広まったといわれています。こうして酒まんじゅうは、旅人や商人にも愛される上野原の名物になりました。
この地域では米の栽培が難しい山間地も多く、小麦を使った食文化が発達しました。そのため、小麦粉の生地に甘酒や発酵種を加えて作る発酵和菓子の酒まんじゅうが家庭でも作られるようになり、祭りや祝い事の席で欠かせない食べ物として受け継がれてきました。
明治時代には、上野原の小麦文化と酒造りの技術が結びつき、専門店が生まれて地域の名物として定着しました。現在でも甲州街道沿いには老舗の店が点在し、ふわふわの生地とやさしい甘みの酒まんじゅうが、上野原の郷土の味として多くの人に親しまれています。
90歳名人が守る秘伝の酒種と甘酒発酵
山梨県上野原に伝わる酒まんじゅうづくりでは、まず発酵の元になる「酒種」を育てることから始まります。酒種は、炊いた米と米麹、水を合わせて発酵させて作るもので、そこから甘い香りの甘酒が生まれます。この甘酒を小麦粉の生地に練り込むことで、生地が自然にふくらみ、やわらかく香りのよいまんじゅうになるのです。
昔ながらの職人は、この酒種を何十年も大切に育てながら使い続けます。新しく作った酒種を、代々受け継いできた種に少しずつ継ぎ足して発酵力を保つ方法が伝統です。こうした長年の管理によって、ふわふわの生地とやさしい甘みが生まれます。
番組で紹介される90歳の名人も、60年以上使い続けてきた酒種を守りながら酒まんじゅうを作り続けています。米と麹の発酵の力を活かした甘酒が、生地を軽くふくらませる大きな秘密。こうした昔ながらの発酵技術が、山里の発酵スイーツとして今も受け継がれているのです。
3回発酵で生まれるふわふわ酒まんじゅうの作り方
山梨の伝統的な酒まんじゅうは、発酵の工程を何度も重ねて作るのが特徴です。まず米麹や米を使って酒種を作り、そこから甘酒のような発酵液を育てます。この発酵液が、酒まんじゅうの香りとふくらみを生み出す大切な元になります。
次に、小麦粉と発酵液を合わせて生地をこね、暖かい場所に置いて発酵させます。これが1回目の発酵です。生地がふくらんだら再びこね直し、もう一度休ませて発酵させる工程を行います。こうして発酵を繰り返すことで、生地に空気が入り、やわらかく軽い食感になっていきます。
最後に生地を丸めてあんを包み、蒸す前にもう一度休ませて発酵させます。これが3回目の発酵です。十分にふくらんだ状態で蒸し上げることで、ふわっとした食感とほんのり酒の香りが広がる発酵スイーツの酒まんじゅうが完成します。発酵の回数と時間を見極めることが、職人の腕の見せどころとされています。
主食として食べられてきた山里の酒まんじゅう
山梨県上野原の山里では、昔から酒まんじゅうが日常の食べ物として親しまれてきました。この地域は米の栽培に向かない山間地が多く、麦や雑穀などの「粉文化」が発達したため、小麦粉を使った食べ物が主食として広く食べられていたのです。
そこで生まれたのが、小麦の生地に甘酒を練り込んで発酵させる酒まんじゅう。あんこだけでなく、味噌や漬物などを包んで食べることもあり、食事代わりの素朴な一品として家庭の食卓に並びました。
また、盆や祭りなどの行事では赤飯の代わりに酒まんじゅうが作られることもあり、地域の人々の暮らしと深く結びついた郷土食でもありました。こうした背景から、酒まんじゅうは山里の生活を支えてきた発酵食品として、今も上野原の大切な味として受け継がれています。
発酵おばあちゃんが伝える郷土の発酵スイーツ
俳優の小雪さんが各地の発酵名人を訪ねる番組では、地域の暮らしの中で受け継がれてきた発酵料理や発酵菓子が紹介されます。地元のおばあちゃんたちは、長年の経験で培った発酵の知恵を持ち、家庭で作り続けてきた味を次の世代へと伝えています。こうした人々は番組で「発酵おばあちゃん」と呼ばれ、日本各地の郷土食を守る存在として登場します。
山梨県上野原では、米と麹を発酵させて作る甘酒や酒種を使った酒まんじゅうが代表的な発酵菓子です。発酵の力で生地がふんわり膨らみ、やさしい甘い香りが広がるのが特徴です。炊いた米と麹を発酵させたものを生地に練り込んで作るこの菓子は、上野原の郷土の発酵スイーツとして長く親しまれてきました。
こうした伝統の味は、家庭の台所で代々受け継がれてきました。長年発酵を見守ってきたおばあちゃんたちの経験と勘が、ふわふわの生地や香り豊かな味を生み出します。番組では、その知恵と温かい人柄を通して、日本の食文化の奥深さと発酵の魅力が紹介されます。
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