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不登校離職とは?母親の約20%が退職した実態と仕事を続ける方法【あさイチ】

子育て・教育

不登校離職とは?子どもを支える親の仕事と心身に起きていること

『あさイチ(子どもが不登校になったら…そのとき親はどうすれば?)(2026年8月26日)』で見逃せないのが、子どもだけでなく親の生活まで大きく変わる「不登校離職」です。朝の見守り、学校との連絡、通院や居場所探しが続き、仕事を辞めたり働き方を変えたりする家庭があります。親が限界になる前に知っておきたい実態と、仕事を続けるための考え方を整理します。

この記事でわかること

  • 不登校離職とはどんな状態なのか
  • 母親の約20%が退職したという2026年調査
  • 親の心身や家計に起こる負担
  • 離職する前に考えたい職場・学校・相談先とのつながり

不登校離職は「子どものために仕事を辞める」だけではない

不登校離職とは、子どもの不登校や行き渋りへの対応によって、保護者が仕事を続けられなくなり退職することを指して使われている言葉です。

不登校になると、家庭では毎朝「今日は学校へ行けるのか」という判断から始まります。

登校できても途中で帰宅することがある。学校から急に連絡が入る。教育支援センターや医療機関へ付き添う。日中に子どもを1人にできない場合もあります。

こうした対応は予定を立てにくく、一般的な子育ての送迎や学校行事とは少し性質が異なります。

2026年に全国46都道府県の不登校・行き渋りを経験した子どもの保護者1234人を対象に行われた調査では、母親の19.93%が実際に退職したと回答しました。父親は0.67%で、大きな差が出ています。

つまり、不登校への対応は教育の問題だけでなく、親の就労問題にもつながっているのです。

仕事との両立を「大変」と感じた親は95%を超える

同じ調査では、子どもの不登校への対応と仕事の両立について、95.4%が「大変だった」と回答しています。

さらに、仕事をしていた人の84.1%が「辞めたいと思ったことがある」と答えました。

実際に退職する前にも、

  • 遅刻・早退・欠勤が増える
  • 有給休暇を使う
  • シフトや勤務日数を減らす
  • 時短勤務へ変更する
  • 一時的に休職する
  • 在宅勤務へ切り替える

といった変化が起きています。

「仕事を辞めたかどうか」だけを見ると、家庭への影響を小さく見積もってしまいます。

退職していなくても、働ける時間が減ったり、勤務中も子どものことが気になって仕事へ集中できなくなったりするケースがあります。

親が突然仕事を手放したのではなく、少しずつ働き方を縮小した先に離職があるケースも多いことが分かります。

母親の93.9%に継続的なストレス以上の影響

さらに深刻なのが親の心身です。

2026年調査では、母親の93.9%が、

「継続的なストレスや不安」

「日常生活に支障が出るほどの負担」

「不眠や体調不良などの心身の不調」

「医療機関の受診が必要な状態」

のいずれかを経験していました。

子どもが苦しんでいると、親は自分のことを後回しにしがちです。

しかし、

「学校へ行かせられなかった」

「接し方を間違えたのではないか」

「仕事まで休んで職場に迷惑をかけている」

といった考えが重なると、親自身も追い込まれてしまいます。

不登校支援を考えるときは、子どもの居場所だけでなく、親自身にも安心して話せる場所が必要です。

「辞めるしかない」と感じやすいのは朝の予定が読めないから

不登校と仕事の両立が難しい理由の1つが、予定を事前に決めにくいことです。

例えば、前日の夜には「明日は学校へ行く」と話していても、朝になると起きられなかったり、玄関で動けなくなったりすることがあります。

反対に、登校できたので出勤したものの、学校から「体調が悪いので迎えに来てください」と連絡が入る場合もあります。

勤務先から見ると急な遅刻や早退になりますが、家庭側ではその日の朝まで判断できません。

2026年調査でも、母親の仕事への具体的な影響として最も多かったのが遅刻・早退・欠勤の増加でした。

ここが、不登校家庭の働き方を考えるうえで重要です。

単純に「勤務時間を短くすれば解決する」とは限りません。

必要なのは、突然予定が変わる可能性を含めて働ける環境です。

収入が減る一方で支出が増える家庭も多い

仕事への影響は、そのまま家計にもつながります。

2026年調査では、不登校や行き渋りによって50.3%の家庭で収入が減少し、79.7%で支出が増加していました。

支出が増える理由には、

  • フリースクールなどの利用料
  • カウンセリング費用
  • 医療費
  • 移動や送迎にかかる費用
  • 自宅で過ごす時間が増えることによる生活費

などがあります。

一方で、親が勤務日数を減らしたり退職したりすれば収入は下がります。

つまり、収入減と支出増が同時に起こることがあります。

この状態で「子どものためなら仕方ない」と無理を続けると、家計の不安が新たなストレスになる可能性があります。

国の調査でも親の離職や働き方の変更が確認されている

不登校家庭の就労問題は、民間調査だけで示されているものではありません。

長期欠席した子どもの保護者を対象とした調査では、子どものケアのために仕事を辞めた人が9.4%、雇用形態を変更したり転職した人が5.4%いました。

働き方を変えた理由では、「仕事と子どものケアを両立しにくい職場だった」が61.1%、「自分の心身の健康状態が悪化した」が38.9%となっています。

調査対象や方法が異なるため、それぞれの数字を単純に比較することはできません。

ただ、複数の調査から共通して見えてくるのは、子どもの不登校が親の仕事と健康にも影響するという点です。

仕事を辞める前に「職場へ伝える」という選択肢がある

子どもの不登校は家庭の事情なので、勤務先には話したくないと感じる人もいるでしょう。

それでも仕事を続けたい場合は、限界になる前に必要な範囲だけ事情を伝える方法があります。

例えば、

「朝に子どもの状態が変わる可能性がある」

「学校から急な呼び出しが入る場合がある」

「一定期間だけ勤務時間を調整したい」

と具体的に伝えると、職場側も対応を考えやすくなります。

勤務先によって制度は異なりますが、時差出勤、在宅勤務、有給休暇、時間単位の休暇、短時間勤務など、利用できる仕組みがないか確認する価値があります。

2026年には、不登校による保護者離職が家庭だけの課題ではなく、企業の人材確保にも関係する問題として取り上げられるようになっています。

退職届を出してから考えるのではなく、まず働き方を一時的に変えられないか相談することがポイントです。

親が子どもの対応をすべて背負わなくてもいい

不登校になると、保護者が学校との連絡窓口、見守り、勉強、食事、相談先探しをすべて担当する状態になりがちです。

しかし家庭だけで24時間対応し続けるのは負担が大きすぎます。

学校には担任だけでなく、

  • 養護教諭
  • スクールカウンセラー
  • スクールソーシャルワーカー
  • 校内教育支援センター

などがあります。

学校外にも自治体の教育支援センター、フリースクール、オンライン支援などがあります。

国も、不登校の子どもについて学校内外の居場所や学びにつなげるとともに、保護者へ相談窓口などの情報を届ける取り組みを進めています。

親が仕事をしている時間に安心して過ごせる場所ができれば、それだけで家庭全体の負担が変わることがあります。

LINEで親自身が相談できる窓口もある

対面相談へ出向く余裕すらない場合には、SNSを使う方法もあります。

不登校家庭を支援する「お母さんのほけんしつ」では、LINEを使って保護者が不登校に関する悩みを相談できます。

名称に「お母さん」とありますが、父親も利用できます。

登録後、住んでいる都道府県や現在困っていることなどを送り、相談する仕組みです。

不登校になると、親自身が友人や職場との付き合いを減らし、社会から孤立してしまうことがあります。

だからこそ、「子どもの相談先」とは別に、親が自分の気持ちを話せる相手を持つことにも意味があります。

不登校で仕事を辞めることが必ず間違いというわけではない

家庭の状況によっては、休職や退職を選ぶことが必要になる場合もあります。

仕事を辞めないことだけを正解にしてしまうと、それも親への新たなプレッシャーになります。

大切なのは、

「辞めたいから辞める」のか
「ほかに方法がなく辞めざるを得ない」のか

を分けて考えることです。

一時的な休職で乗り切れるのか。

家族で対応を分担できないか。

日中の居場所を利用できないか。

勤務時間を変えられないか。

学校との連絡役をスクールソーシャルワーカーなどに相談できないか。

こうした選択肢を確認してからでも、退職を判断するのは遅くありません。

不登校は子ども1人の問題ではなく、家庭全体の生活に影響します。

だからこそ、子どもを支えるためにも親が仕事・収入・健康・社会とのつながりを守る視点が必要です。

子どものために頑張ることと、親自身を守ることは、反対のことではありません。

参考リンク


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