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room-Kは不登校の子をオンラインで支援|メンター・利用条件・保護者相談まで【あさイチ】

子育て・教育

家から参加できる不登校の学び場「room-K」

『あさイチ(子どもが不登校になったら…そのとき親はどうすれば?)(2026年8月26日)』では、学校以外の学びの場や居場所もテーマになります。その1つが、認定NPO法人カタリバが取り組むオンライン不登校支援「room-K」です。外出や対面での交流がまだ難しい子でも、自宅からメンターとつながり、勉強だけに限定されない活動に参加できます。利用対象や支援内容、保護者向けサービスまで詳しく見ていきます。

この記事でわかること

  • room-Kがどんな不登校支援なのか
  • 専属メンターやオンライン学習の仕組み
  • room-Kを利用できる子どもの条件
  • 全国の保護者が利用できる無料相談と「おはなし会」

room-Kは学校へ行きづらい小・中学生のオンライン居場所

**room-K(ルームケイ)**は、認定NPO法人カタリバが運営するオンライン不登校支援プログラムです。

学校に通うことが難しかったり、自分に合った学習方法やペースを見つけにくかったりする子どもに、インターネットを通じて学習や人とのつながりを届けています。

特徴は、オンライン授業を配信して終わるサービスではないことです。

子どもの状態や気持ちを確認しながら個別の支援計画をつくり、専属メンターとの1対1の関係と、さまざまな活動が用意されたオンラインの居場所を組み合わせています。

不登校になったばかりで人が多い場所へ出かけるのが難しい子にとって、「家にいながら家族以外の人とつながれる」という点は大きな特徴です。

週1回の専属メンター面談から関係をつくる

room-Kでは、子ども1人ひとりに伴走するメンターがいます。

基本となるのが週1回の面談です。

ただし、いきなり「勉強しよう」「学校へ戻ろう」と働きかけるわけではありません。

まず雑談などを重ねながらメンターと子どもの関係をつくり、その子の興味や状態に合わせて学びへつながるきっかけを探していきます。

不登校の子どもにとって、学校の先生や親以外の大人と話すこと自体が久しぶりというケースもあります。

そのため「何を勉強したか」だけでなく、安心して話せる相手ができることも支援の一部になっています。

親ではない。

学校の先生でもない。

評価する立場でもない。

そんな少し離れた立場の大人とつながれることが、room-Kの重要なポイントです。

勉強だけではなくイラストや工作、プログラミングもある

「オンライン不登校支援」と聞くと、パソコン画面を見ながら学校の勉強をする姿を想像しやすいですが、room-Kの活動はそれだけではありません。

マンツーマンによる学習支援に加え、プログラミング、イラスト、工作など、子どもの興味を広げるプログラムも用意されています。

勉強から離れている期間が長い子に、最初から国語や数学の学習を求めても負担になることがあります。

そこで、「絵ならやってみたい」「ゲームなら人と話せる」「ものづくりには興味がある」といった入口も利用します。

実際、room-Kの現場では教育版マインクラフトを使った活動にも取り組んでいます。

room-Kで現場運営フロアリーダーを務める樋口早紀さんは、自身も中学3年生で不登校を経験した1人です。

現在は教育版マインクラフトなどを利用した活動を担当し、不登校の子どもたちに関わっています。

遊びのように見える活動でも、人と相談する、何かを完成させる、自分から参加するという経験につながります。

「まず学校の勉強を取り戻さなければ」と順番を固定しないところが特徴です。

樋口早紀は自身の不登校経験を支援の仕事につなげた

room-Kを知るうえで興味深いのが、樋口早紀さんの経歴です。

樋口さんは1989年生まれで山形県出身。

中学3年生のある日から学校へ行けなくなりました。

明確な1つの出来事が原因だったわけではなく、受験へのプレッシャーや人間関係による疲れが重なっていたと振り返っています。

高校には進学せず、ハワイやニュージーランドへの短期留学、アメリカの短大への入学など、学校とは違う道を歩みました。

その後、高等学校卒業程度認定試験を取得して地元の芸術系大学へ進学。

心理学を学び、大学卒業後には認定心理士の資格を取得しています。

そして2022年からroom-Kに参加しました。

当初は、自身が不登校だったからこそ「教育は誰かの人生を大きく変える責任のある仕事」と感じ、教育分野で働くことへの怖さもあったといいます。

それでも「1対1で話を聞くメンターならできる」と考え、不登校支援の仕事へ踏み出しました。

学校へ行けなかった経験を単純な成功物語に変えるのではなく、当時感じていたことを現在の子どもとの関わり方につなげている点が印象的です。

不登校でも「学びたい」と思ったときに再び始められる

樋口さん自身も、不登校中に学びから離れていた経験があります。

その後、高卒認定、大学、心理学という形で学び直してきました。

さらに2026年には通信制大学へ入り、公認心理師の資格取得を目指して再び勉強しています。

この経歴から見えてくるのは、「学校へ行かなかった=その後も学べない」ではないことです。

一方で、樋口さんは子ども時代に学ぶことの大切さも実感していると語っています。

だからこそroom-Kでは、勉強を強制するのでも完全に切り離すのでもなく、その子が「少しやってみよう」と思ったときに学びへアクセスできる環境を用意しています。

不登校支援というと「学校へ戻すか、休ませるか」という2択になりがちですが、その間にも多くの選択肢があります。

room-Kは誰でも直接申し込めるわけではない

利用を考える家庭が特に注意したいのがここです。

子ども向けのroom-Kは、希望すれば全国から直接申し込める一般的なオンラインスクールとは仕組みが異なります。

新規利用の対象は、連携している自治体の教育委員会や学校から紹介を受けた不登校・不登校傾向の小・中学生です。

代表的な自治体連携の事例として、埼玉県戸田市や愛知県春日井市などがあります。

そのため、「room-Kを知ったので直接子どもを申し込みたい」という方法では利用できない場合があります。

まず、自分の住んでいる地域が対象になっているかを確認する必要があります。

ここはフリースクールや民間オンラインスクールとの大きな違いです。

子どもが利用できなくても保護者の無料相談は全国対象

一方、保護者向けの相談は対象が大きく異なります。

不登校や不登校傾向の小学生から高校生までの子どもを育てている保護者なら、日本全国から無料相談を利用できます。

相談では、家族の状況を聞きながら、その子に合った学び方や居場所を一緒に考えます。

30分のオンライン面談が基本で、Zoomを使います。

直接話すのが難しければLINEで相談することもでき、スマートフォンがない場合などには電話による相談にも対応しています。

初回相談で終了するわけではなく、その後もLINEで質問したり、必要に応じて次の面談を行ったりできます。

「フリースクールがいいのか」「学校とどう話せばいいのか」「子どもにどう接すればいいのか」といった段階でも利用できます。

何か特定の施設へ入ることを前提にした相談ではないため、「まだ何をすればいいか分からない」という家庭にも入口になります。

先輩保護者と話せる「オンラインおはなし会」も無料

さらに特徴的なのが、子どもの不登校を経験した保護者同士がつながるオンラインおはなし会です。

Zoomを利用し、不登校の子どもを育てた先輩保護者の話を聞いたあと、参加者同士で学校、子ども、家族などについて話します。

開催は毎月第2・第4金曜日の20時から21時30分で、定員は各回30人、参加費は無料です。

顔を出さずに参加することもでき、話したくなければ聞くだけでも構いません。

不登校になると、周囲の家庭と自分の家庭を比べてしまい、人に話しにくくなることがあります。

特に、

「学校へ行かせた方がいいのか」

「ゲームばかりさせていいのか」

「高校へ行けるのか」

「夫婦で考え方が違う」

といった悩みは、正解を1つ聞くだけでは解決しにくいものです。

実際に不登校の子を育ててきた親の経験を聞けることには、専門家への相談とは違う意味があります。

親の相談内容が勝手に学校へ伝わることはない

相談するときに気になるのが、「学校や自治体に知られるのでは」という点です。

保護者向け相談では、相談内容の秘密が守られ、本人の同意なく学校や自治体へ内容を伝えることはありません。

学校や行政と連絡を取りながら対応する必要がある場合にも、事前に保護者の同意を得る仕組みになっています。

ただし、人命に関わる緊急性の高いケースなど、法令上必要な場合は例外です。

不登校の悩みには、家族関係や親自身の気持ちなど、学校にはそのまま話しにくい内容もあります。

学校とは別の場所に相談先を持てることが、親にとって大きな安心につながります。

オンラインの居場所が合いやすい子もいる

フリースクール、教育支援センター、校内教育支援センターなど、不登校の子どもの居場所は増えています。

それでも、「家から出る」という最初の一歩が大きなハードルになる子はいます。

そんなとき、オンラインであれば自宅という安心できる場所から始められます。

最初はメンターと話すだけ。

次は好きな活動へ参加する。

興味が出てきたら学習を始める。

そうやって段階を小さくできる点がroom-Kの特徴です。

ただし、オンラインがすべての子に合うわけでもありません。

直接人と会う方が楽しめる子、体を動かす活動を求める子、地域に安心できる居場所がある子なら、別の選択肢の方が合うこともあります。

重要なのは「学校かroom-Kか」と考えることではありません。

その子が今どこなら安心でき、誰とならつながれ、何なら少しやってみたいと思えるのか。

そこを起点に居場所を探すことが、不登校の子どもの次の一歩につながります。

参考リンク


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