愛媛の約485坪・500万円の古民家、築158年の家に残る昔の暮らし
『見取り図の間取り図ミステリー!(大家族&激安移住スペシャル)(2026年8月27日)』で、北海道の22万円の土地とはまったく違う魅力を持つのが、愛媛県の推定築158年の古民家です。清流近くにあり、約485坪もの土地付きで購入価格は500万円。太い梁や柱、かまど、井戸、さらにキッチン奥の巨大空間まで残る家から、古民家移住で本当に見ておきたいポイントを掘り下げます。
この記事でわかること
- 愛媛の約485坪・500万円の古民家の特徴
- 築158年の家にかまどや井戸が残る理由
- キッチン奥の巨大空間が持つ重要性
- 古民家を購入する前に確認したい費用と耐震性
愛媛の古民家は約485坪付きで購入価格500万円

(出典:TEAM愛媛「古き良き日本の風情、愛媛県宇和島市・三間町の百年古民家をどう使うか?」)
今回登場する一戸建ては、愛媛県の清流近くに建つ推定築158年の古民家です。
目を引くのは、その敷地の広さ。
土地は約485坪あり、それだけの敷地と古民家を合わせた購入価格が500万円だったとされています。
都市部の住宅価格を考えると非常に安く感じますが、この家の面白さは価格だけではありません。
室内には、現代住宅ではほとんど見かけなくなった設備や空間がそのまま残っています。
新しい家を安く手に入れたのではなく、150年以上積み重なった建物と土地を引き継いで暮らす家というところが大きな特徴です。
太い梁や柱が残る築158年の家
室内では、昔ながらの梁や柱を見ることができます。
古い木造住宅では、現代の住宅なら壁や天井の中に隠れている構造材が、そのまま室内から見えることがあります。
長い年月を経た木材には新品にはない風合いがありますが、古いから丈夫とは限りません。
雨漏りによる腐食、シロアリ、柱や梁の接合部分、床下、基礎など、購入時には見た目だけでは判断できない部分まで確認することが重要です。
特に推定築158年となると、建てられた当時と現在では住宅の構造に求められる基準が大きく異なります。
古民家の魅力を残しながら暮らすには、残したい部分と安全のために直す部分を分けて考えることが大切になります。
キッチンには「かまど」と井戸まで残っている
この古民家で特に印象的なのがキッチンです。
現在のシステムキッチンとはまったく違い、昔ながらのかまどと井戸が残っています。
かまどは薪などを燃やして米を炊いたり料理をしたりする設備で、ガスやIHが普及する以前の暮らしを支えていました。
井戸も同じです。
蛇口をひねれば水が出る現在とは違い、家の敷地から生活用水を確保していた時代の名残です。
こうした設備が残っていると、単なる「古そうな住宅」ではなく、その土地で昔の人がどのように生活していたのかを建物そのものから読み取れるようになります。
古民家好きには、かなり惹かれる部分ではないでしょうか。
一方、実際の生活に利用するなら話は別です。
井戸水を飲用する場合は水質の確認が必要になり、かまどを実際に使う場合も煙突や換気、火災対策を含めて安全性を確認する必要があります。
「残っていること」と「そのまま使えること」は分けて考えたい設備です。
キッチン奥にある巨大空間がこの家の大きな特徴
そして、この住宅にはさらに不思議な場所があります。
キッチンの奥に広がる巨大な空間です。
一般的な住宅のキッチン裏なら、パントリーや勝手口、収納などを想像します。
ところが、この家にはそれとは規模の違う空間が存在し、この場所が500万円という購入価格の背景を読み解く重要なポイントになっています。
古民家では、現在の「LDK」「寝室」「収納」といった考え方だけでは用途を理解できない空間が残っていることがあります。
農作業、家畜、収穫物の保管、地域の仕事など、住宅と仕事場が今ほど明確に分かれていなかった時代の暮らしが間取りに残るためです。
だからこそ古民家を見るときは、「この部屋は何畳あるか」だけでなく、「なぜここにこれほど大きな空間が必要だったのか」という視点で見ると面白くなります。
500万円でも「安い家」と購入価格だけで判断しない
約485坪の土地付きで500万円と聞けば、かなり魅力的です。
ただし、古民家は購入価格と実際に住み始めるまでの費用が同じではありません。
購入後に確認したいものには、
- 屋根や雨漏り
- 柱・梁・床下
- シロアリ被害
- 耐震性
- 給排水設備
- 電気配線
- 浴室やトイレ
- 断熱性能
- 敷地内の樹木や土地の管理
などがあります。
特に500坪近い土地になると、住宅だけではなく敷地全体を維持する手間も大きくなります。
草刈りや樹木の管理など、都市部の小さな住宅地ではあまり意識しなかった仕事が日常になります。
逆にいえば、その手間を楽しめる人なら、家庭菜園や庭づくりなど広さを生かした暮らしができるのも大きな魅力です。
築158年なら耐震性は購入前に必ず見ておきたい
古民家を「雰囲気がいい」という理由だけで決めないために、特に重要なのが耐震性です。
国土交通省は、1981年5月以前に建てられた建物には旧耐震基準のものが多く、まず耐震診断によって安全性を把握することを勧めています。
推定築158年の住宅は、それよりはるか以前に建てられた建物です。
ただし、古民家は建築後に増築や改修を繰り返しているケースもあるため、築年数だけで現在の強さを判断することはできません。
専門家に建物を見てもらい、
現在どのような構造になっているのか
どこを補強する必要があるのか
を確認してから費用を考えることが重要です。
購入価格が安くても、大規模な耐震改修や屋根、水回りの工事が必要なら、総額は大きく変わります。
愛媛では空き家の活用そのものが大きなテーマになっている
こうした古民家が登場する背景には、愛媛県が抱える空き家の問題もあります。
2023年の住宅・土地統計調査では、愛媛県の空き家は約14.6万戸、空き家率は約19.8%。全国で7番目に高い水準です。
さらに賃貸・売却用や別荘などを除く「使用目的のない空き家」の割合は約12.2%で、全国3位となっています。
古い住宅を誰も使わないまま残せば、やがて管理が難しくなります。
一方、移住者が購入して住んだり、宿泊施設、飲食店、地域交流の場所などとして再利用したりできれば、古い建物が地域の資源へ変わります。
愛媛県も古民家や空き家を活用した施設整備を地域活性化につなげる取り組みを進めています。
今回の古民家でも、住人は移住後、地元の人たちから感謝される取り組みを始めています。
家を安く手に入れて終わりではなく、その場所で新しい役割をつくっているところまで含めて、地方の古民家移住を考えるうえで興味深い事例です。
古民家移住は「家」だけでなく周辺環境まで見る
古民家暮らしを考えるなら、建物の状態と同じくらい重要なのが生活環境です。
清流や山に囲まれた場所は、景色や静けさという大きな魅力があります。
その一方で、スーパー、病院、学校、公共交通、冬場や大雨時の道路状況など、実生活では確認しておきたいことが増えます。
また、広い敷地に畑などが含まれている物件では土地の地目も重要です。農地が含まれていれば、通常の宅地とは売買や利用のルールが異なる場合があります。
古民家物件を見るときは、
「500万円で何坪買えるか」ではなく、「購入後にどんな暮らしを維持できるか」
まで想像しておくと、価格の見え方も変わってきます。
約485坪、500万円、築158年という数字だけでも十分インパクトがありますが、この家の魅力は数字だけではありません。
太い梁、昔ながらの柱、かまど、井戸、用途の異なる巨大空間、そして移住後に生まれた地域とのつながり。
昔の暮らしが刻まれた家を壊さず、次の暮らしへつなぐという古民家移住ならではの価値が詰まった住宅です。
参考リンク
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