LOVEラジオ!人気DJが語る“音だけの世界”の深い魅力
あさイチで放送された今回の特集は、音だけで人の心をつかむラジオの世界にグッと入りこめる内容でした。鈴木奈穂子さん、博多大吉さん、博多華丸さん、駒村多恵さん、木村カエラさん、赤坂泰彦さんがスタジオにそろい、朝から賑やかな空気が広がりました。この記事では、放送で紹介されたラジオの魅力、人気DJのエピソード、生放送の裏側、リスナーとのつながりまでをじっくり伝えます。読めば、ラジオが今また人気になっている理由がよくわかるはずです。
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ラジオが“音楽の扉”になってきた歴史
最初のテーマは「いま熱い!ラジオ その魅力を徹底解剖!」。スタジオでは、赤坂泰彦さんと木村カエラさん、さらにVTR出演のクリス・ペプラーさんが語る「音だけで広がる世界」が深く刺さる時間でした。
クリスさんは「ラジオは知らない音楽との偶然の出会いがある」と話し、ラジオ局が作る独自チャートの意義を紹介。楽曲の売り上げだけでなく、オンエア回数なども加味することで、時代のムードが可視化されるという視点はラジオならではの魅力です。
紹介された楽曲には『Boom!』『First Time(feat. LiLiCo)』『HANALiLiCo』『What’s on Your Mind(Pure Energy)』『マイア・ヒラサワ』などが並び、まさにラジオが紡いできた音の歴史が感じられる選曲でした。
そして、クリスさんが強く影響を受けたのが小林克也さん。『J-POP』という言葉がラジオから生まれたエピソードに触れ、「チャートにはその時代の空気がそのまま詰まっている」と語る姿が印象的でした。
一方、木村カエラさんは、自身のラジオ番組からPerfumeの曲が広まり、後に番組代役をPerfumeに依頼したという裏話を披露。視聴者から当時はがきでメッセージを募集していたことなど、“番組をリスナーと一緒に育てた感覚”が伝わるエピソードでした。
さらに、視聴者からリクエストが多かった『尾崎家の祖母 PART III』を赤坂さんが放送したことで、まりちゃんズが再結成に動いたという驚きの話も登場。ラジオの影響力が今も健在であることを示す象徴的な瞬間です。
ここからは曲紹介=曲フリのレッスンへ。Perfumeの『チョコレイト・ディスコ』を使い、赤坂さんがFMラジオ風にフリ方を実演。出演者たちが1人ずつ挑戦する姿は、まるでラジオの舞台裏をのぞき見しているような高揚感がありました。
ナイツの“生の温度”が伝わるラジオ潜入企画
続いて、番組はナイツが担当するニッポン放送『ナイツ ザ・ラジオショー』に潜入。
月〜木の午後1時、生放送の最初の30分は箕輪はるかさんとのフリートーク。リスナーから届くメールが次々読み上げられ、反応がそのまま伝わる場面は、ラジオならではのライブ感があふれていました。
ナイツは週3本のレギュラーを持ち、合計15時間以上ラジオに出演しているという事実も紹介。塙宣之さんと土屋伸之さんが「テレビや舞台では話せないことも、ラジオなら話せる」と語り、ラジオの懐の深さを感じさせる時間になりました。
視聴者から寄せられたメッセージもバラエティ豊か。焼酎を水割りにして出したら、夫が気付かずさらに水で割って飲んでいたというエピソードや、関西ではヒロ寺平さんの人気が根強いことなど、地域性や世代を超えて届く“ラジオの距離の近さ”がよく伝わりました。
ヒロ寺平さんは6年前に引退したものの、昨年NHK FMで復帰。次回の放送が1月12日と案内され、地元ファンの期待を集めている様子も紹介されました。
沖縄のラジオを支える声の主・多喜ひろみさん
番組の後半は、沖縄で40年続く長寿番組『ハッピーアイランド』の多喜ひろみさんを深掘り。
多喜さんは地元では「沖縄のタモリさん」と呼ばれる存在。取材で会ったリスナーからも、「偉大」「声を聞くと元気になる」といった言葉が相次ぎ、彼女の存在が地域の暮らしに溶け込んでいることがよくわかります。
毎日2時間前に出勤し、ADスタッフとすべてのメールに目を通し、ニュースやイベントもチェック。選曲も自ら担当し、2時間半の生放送を一人で支える姿からは“音の現場”のリアルが伝わってきます。
多喜さんがラジオの仕事を始めたのは1975年。1985年から現在の番組を担当し、家事・育児と両立しながら続けてきました。2014年にはくも膜下出血で倒れ、初めて長期間番組を休んだ経験も語られました。
今回テレビ取材に応じた理由は「鈴木奈穂子さんが好きだから」。その一言がラジオとリスナーの“親密さ”を象徴しているようでした。
さらに視聴者からのメッセージとして、お昼ごはん用の玉子焼きを温め忘れた話など、日常の小さな“あるある”が紹介され、スタジオに柔らかな笑いが広がりました。
番組からの逆電では、合言葉『アディオス』に答えた視聴者と電話がつながり、家族の反抗期の悩みが語られました。博多大吉さんが「反抗期はホルモンバランスの影響」と話し、出演者たちがそれぞれのモヤモヤ解消法を伝える場面も生放送らしい温度がありました。
音だけで伝える“ラジオショッピング”の技術
番組はさらに、東京・港区で行われているラジオショッピングの生放送を取材。MCの吉川裕朋さんが、2畳ほどの防音スペースから空気清浄機を紹介する様子が映されました。
声だけでサイズ感をどう伝えるか、どんな言葉を選ぶか。吉川さんが「自然に聞いてもらうことを意識している」と語り、音の表現力の奥深さを改めて感じる内容でした。
視聴者からは、東日本大震災当時にラジオから『Hey和』が流れ、心が落ち着いたという声も寄せられました。音の記憶が人の支えになることを実感させるエピソードです。
長浜市から生中継!冬限定の“寒の糸”づくり
「いまオシ!LIVE」では、滋賀県長浜市から和楽器の弦「寒の糸」づくりを生中継。
束ねた生糸をコマで撚り合わせる「コマより」という工程は、冬の冷たい空気で糸が締まり、音の響きが良くなる重要な作業。水に浸しながら行うことで、適度な湿度と温度が調整され、繊細な音色が生まれます。
職人の手の感覚がすべてを決める世界で、和楽器の音の裏側を知れる貴重な映像でした。
みんな!ゴハンだよは“サンドイッチケーキの2本立て”
料理コーナーでは「サンドイッチケーキ」と「フルーツサンドイッチケーキ」が登場。
ハム・ゆで卵・グリンピースそれぞれをマヨネーズで和えた具材をパンに挟み、さらにクリームチーズ・マヨネーズ・生クリームを合わせたクリームで全体を包む構成。
フルーツバージョンでは、砕いたチョコクッキーに牛乳と砂糖を混ぜ、生クリームと合わせてパンに塗り、いちごを重ねて華やかな層を作りました。
最後にベビーリーフやミニトマトを少し添えると、見た目はまるでケーキそのもの。スタジオで試食した赤坂泰彦さんは「組み合わせ抜群。柔らかい」と言葉をこぼし、ラジオの余韻とともに和やかな時間が流れました。
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まとめ
今回のあさイチは、ラジオの深さ、DJたちの情熱、生放送の緊張感、沖縄の長寿番組の重み、音だけで伝える職人技、そして食の楽しさ……ひとつの番組の中に豊かなテーマが重なり合う内容でした。
音で人をつなぐラジオの力が、今なぜ支持され続けているのか。その理由が自然に染み込んでくる特集でした。
ラジオの温度がそのまま心に届く理由
ラジオは“音だけ”なのに、なぜこんなにも気持ちが揺れ動くのかと強く感じました。耳から入ってくる声には、話す人の呼吸や間の取り方、その瞬間の空気まで自然とにじみ出ていて、画面越しでも温度が伝わってくるようでした。作り込まれた映像とは違い、声の揺れや息づかいがそのまま届くからこそ、人柄や気持ちがストレートに心に響くのだと思います。
とくに多喜ひろみさんの言葉は、長年ラジオに向き合ってきた時間の深さがそのまま声に宿っているようで、聞いているだけで安心感が広がりました。派手な演出がなくても、人の声が持つ温かさや誠実さがまっすぐ伝わり、ラジオというメディアの魅力が改めてよくわかる瞬間でした。
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