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関野吉晴の旧石器時代タイムトラベル計画とは?西表島の洞窟で何を食べどう暮らしたのか【クレイジージャーニー】

人物
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2万年前の暮らしを体で確かめる旅

便利な道具をすべて手放したら、人は自然の中でどこまで暮らせるのでしょうか。

『クレイジージャーニー☆2万年前にタイムスリップ☆グレートジャーニー関野吉晴(2026年7月13日放送)』では、関野吉晴さんの旧石器時代タイムトラベル計画に密着。西表島の洞窟を拠点に、葉っぱのベッド、火起こし、食料調達に挑む姿が紹介されます。

この記事でわかること

  • 旧石器時代タイムトラベル計画の目的
  • 西表島が舞台に選ばれた理由
  • 洞窟生活で使う道具と食料
  • 2万年前の暮らしとのつながり

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西表島では何をして暮らしているのか

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関野吉晴さんが西表島で取り組んでいるのは、洞窟を住まいにし、石器や自然素材を使って生活を組み立てる試みです。

キャンプ用品を持ち込んで数日間野営する一般的なサバイバルとは、目的が少し異なります。

関野さんが目指しているのは、できるだけ鉄製品や既製品に頼らず、次のような生活を自分の手で成立させることです。

  • 石を割って刃物や道具を作る
  • 植物の繊維からひもや糸を作る
  • 洞窟や岩陰を寝る場所にする
  • 貝やカニ、魚などを自分で確保する
  • 自然素材を使って火を起こす
  • 捕った食料を自分で処理して食べる

番組予告では、洞窟生活に加え、葉っぱのベッド、原始的な火起こし、ウツボとの格闘が紹介されています。

ただし、放送前の段階では、葉っぱに使った植物の種類や火起こしの方法、ウツボをどのように捕まえたのかまでは公表されていません。

たしかに「ウツボと格闘」という場面は目を引きますが、個人的には、その前後にある地味な作業の方が気になります。

寝床を整え、乾いた材料を集め、道具を作り、食べ物を探す。現代なら短時間で済むことに何時間もかけるところに、この旅の本当の意味がありそうです。

旧石器時代タイムトラベル計画とは

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旧石器時代タイムトラベル計画は、関野吉晴さんが2022年に始めた長期プロジェクトです。

正式なプロジェクトサイトでは、現在「グレートジャーニー 旧石器時代への旅」という名称も使われています。

関野さんは1993年から、人類がアフリカから世界各地へ広がった道筋を逆方向にたどるグレートジャーニーに挑戦しました。

南米最南端からアフリカまで、約5万3000kmの道のりを、徒歩、自転車、カヌー、犬ぞりなど、自らの腕力や脚力を中心に進んだ壮大な旅です。

ところが旅を終えた後、関野さんの中には、ひとつの心残りが残りました。

昔ながらの暮らしを続ける人々を訪ねても、鉄製のナイフや斧は使われていたからです。

人類が世界へ広がった旧石器時代には、現在のような鉄製品はありませんでした。その時代をもっと深く知るには、移動方法だけではなく、鉄器のない暮らしそのものを体験する必要があると考えたのです。

そこで、地球上を移動する旅から、時間をさかのぼる旅へと方向を変えました。

もちろん、本当に2万年前へ戻れるわけではありません。現代人が当時の生活を完全に再現することもできません。

それでも、現代の道具をひとつずつ外し、石器や自然素材で暮らそうとすることで、当時の人が見ていた景色に少しでも近づこうとしています。

計画は石を探すところから始まった

この旅は、2022年4月に新潟県糸魚川の海岸で、石器に使える石を探すところから始まりました。

最初から洞窟生活を始めたわけではありません。

まず東京・奥多摩の森で、石器だけを使った住居作りに挑戦しています。

時期 主な取り組み
2022年4月 新潟県糸魚川で石器に使う石を探す
2022年以降 東京・奥多摩で石器を使った家作りを開始
2023年秋 奥多摩の住居が生活できる状態になる
2023年 水とドングリを中心に5日間生活
2024年1月 黒曜石のナイフでシカを解体し、燻製焼きに挑戦
2024年 新潟県山熊田や北海道へ活動地を広げる
2025年以降 南西諸島の洞窟で生活と食料調達を試す

奥多摩で家を作る際には、細い木を石器で1本切るだけでも、半日から最大3日ほどかかりました。

木を組み合わせるひもは、コウゾなどの植物の皮から作ります。屋根に使う杉皮やカヤ、ススキも、いつでも同じ状態で採れるわけではありません。

特に杉皮は、木が水を多く吸い上げる季節でなければ、簡単には剥がせないといいます。

道具が不便なだけでなく、人間が自然の季節に合わせなければ作業を進められないのです。

初めて知ると少し驚きますが、旧石器時代に近づくとは、古い道具を使うことだけではありません。人間の予定ではなく、自然の都合に合わせて暮らすことでもあるのでしょう。

なぜ西表島の洞窟が選ばれたのか

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西表島が選ばれた大きな理由は、住居と食料の両方を確保しやすい可能性があったからです。

奥多摩では住居を完成させるまで、1年近くかかりました。

石器で木や竹を切り、植物の皮からひもを作り、屋根材を集めるため、現代の家作りとは比べものにならないほど時間が必要です。

一方、沖縄や八重山諸島には自然洞窟があります。

安全に生活できる洞窟が見つかれば、石器で家を一から建てる必要がありません。

関野さんは、旧石器時代の狩猟採集民が一か所に定住するのではなく、食料を求めて移動しながら、岩陰や洞窟を一時的な住まいにした可能性に注目しています。

奥多摩と西表島の違いを整理すると、次のようになります。

比較する点 奥多摩 西表島
住む場所 石器で住居を建てる 自然洞窟を利用できる
食料 針葉樹林では確保が難しい 貝、カニ、魚、果実などがある
気候 冬は厳しい寒さになる 亜熱帯で年間を通して温暖
水辺 森や沢が中心 川、マングローブ、干潟、海が近い
主な難しさ 住居作りと冬の寒さ 湿気、虫、食料の捕獲、自然保護

西表島には森、川、マングローブ、干潟、海が連続して広がっています。

狭い範囲でも異なる自然環境を利用できるため、山の植物だけでなく、貝やカニ、魚なども食料の候補になります。

ただし、暖かい島だから簡単に暮らせるわけではありません。

湿度の高さ、虫、突然の雨、洞窟内の暗さ、滑りやすい地面など、別の難しさがあります。

個人的には、西表島は食料が豊富そうに見える一方で、何が食べられ、どこに行けば見つかるのかを知らなければ、目の前にある自然をまったく利用できない点が大事だと感じます。

西表島の洞窟では何を食べているのか

公開されている活動報告では、関野さんは西表島のマングローブや海辺を利用し、複数の貝やカニを食料として確保しています。

確認できる主な生き物は次のとおりです。

  • キバウミニナ
  • 大型のシジミ
  • 岩ガキ
  • ヒザラガイ
  • ヤシガニ
  • ワタリガニ

キバウミニナは、マングローブの泥地などに生息する巻き貝です。

関野さんは、マングローブの環境や生き物の行動を少しずつ理解し、貝やカニを確保しやすくなったと報告しています。

ここで興味深いのは、単に食べられる生き物を知るだけでは足りないことです。

どの場所にいるのか、潮が満ちたときと引いたときでどう動くのか、昼と夜のどちらに活動するのかまで理解しなければなりません。

スーパーなら商品棚へ行けば食料を手に取れますが、自然の中では食料の方が人間の都合に合わせてくれません。

食料が豊かな西表島でも、魚を安定して捕ることは課題として残りました。

そこで関野さんは、自分で釣り道具を作ることになります。

シカの角と植物の繊維で釣り道具を作った

関野さんが西表島で使用するために作った釣り道具は、現代の釣りざおとは大きく異なります。

道具 使用した材料
釣り針 北海道で入手したエゾシカの角
釣り糸 イラクサの皮から作った繊維
釣りざお 西表島に生える細い竹
加工道具 川原で集めた砥石や石のナイフ

シカの角は、そのままでは釣り針になりません。

まっすぐな部分を切り、水に一晩漬けて柔らかくしてから細かく割ります。その後、粗さの異なる砥石を使い、細い針状になるまで削りました。

釣り糸には、ナイロン製のテグスではなく、イラクサの皮を剥いでより合わせた糸を使っています。

完成した針の中央には、糸を結び付けるための溝も作られました。

ただし、公開されている活動報告は、手作りの道具を持って釣り場へ向かったところで終わっています。実際に魚を釣り上げられたかどうかは、公開情報だけでは確認できません。

たしかに結果も気になりますが、シカの角を水に漬け、石で削り、植物から細い糸を作る工程を考えると、釣りを始めるまでの準備だけでも大仕事です。

私たちが数百円で買える釣り針には、長い時間をかけて積み重ねられてきた技術が詰まっていることがよくわかります。

西表島では竹の弓矢作りにも挑戦

関野さんは西表島で、地元の子どもたちと弓矢作りのワークショップも行っています。

石器で竹を切り、切った竹を分割して弓を作りました。

矢にはヤシの葉の軸を利用し、弦には北海道のアイヌ文化でも使われてきたオヒョウの木の内皮から作ったひもを使用しています。

当初は、西表島の海岸部に多いアダンの繊維を利用する予定でしたが、準備時間の都合で変更されました。

この弓矢が洞窟生活の狩猟に使われたと確認されているわけではありません。

それでも、石器と身近な植物から実際に道具を作れることを示す取り組みとして、計画の方向性がよく表れています。

完成品を渡されるのではなく、自分で工夫しながら道具を完成させる。子どもたちが帰宅後も弓矢を改良して遊んでいたという話には、人間のものづくりの原点を感じます。

葉っぱのベッドはどのように作るのか

番組予告では、関野さんが洞窟の中に葉っぱのベッドを作る様子が紹介されています。

ただし、放送前に確認できる情報は、葉を寝床に利用したというところまでです。

次のような詳しい点は、まだ明らかになっていません。

  • どの植物の葉を使ったのか
  • 枝や竹で土台を作ったのか
  • 葉をどれくらいの厚さに重ねたのか
  • 地面の湿気をどう防いだのか
  • 虫や冷えへの対策をしたのか

葉っぱを敷けばすぐに眠れるように思えますが、洞窟の地面は硬く、湿っている場合もあります。

地面との間に空気の層を作れなければ、体温を奪われたり、湿気で寝具が濡れたりする可能性があります。

そのため、葉の種類だけでなく、どのような順番で重ね、どの程度の厚みにしたのかが気になるところです。

番組で具体的な作り方が示されても、同じ方法が別の地域や季節でも使えるとは限りません。植物の性質や現地の規則を確認せず、山や洞窟でまねをするのは避けた方がよいでしょう。

原始的な火起こしは簡単ではない

西表島での生活では、原始的な方法による火起こしにも挑戦しています。

しかし、使用した木材や火口、火切り板の種類、発火方法、成功までにかかった時間は、放送前の情報では確認できません。

特に西表島は湿度が高いため、乾燥した材料を確保すること自体が難しいと考えられます。

火起こしでは、火花や煙が出たところで終わりではありません。

小さな火種を乾いた繊維などに移し、息を吹き込み、細い枝から太い薪へと火を育てる必要があります。

火がつかなければ、食料の加熱だけでなく、明かり、暖、湿った物の乾燥にも影響します。

現代ではボタンひとつで火を使えるだけに、火を起こす前の材料集めまで含めて見ると、暮らしにおける火の重さが実感できそうです。

ウツボをどのように捕まえたのか

番組予告では、関野さんがウツボと格闘する場面が告知されています。

ただし、公開情報から確認できるのは、ウツボの捕獲に挑んだことまでです。

手で捕まえたのか、道具や仕掛けを使ったのか、最終的に食料にできたのか、どのように調理したのかは明らかになっていません。

ウツボは岩の隙間などに潜み、強い顎と鋭い歯を持っています。

映像では大胆な場面に見えても、現地の協力者や安全管理のもとで行われている可能性があります。捕獲方法だけを見て、海岸や岩場で同じことを試すのは危険です。

実際に見るなら、捕まえる瞬間だけでなく、どのように居場所を見つけ、どんな道具を準備し、危険を避けていたのかまで確認したいところです。

なぜ「2万年前」の生活なのか

約2万年前は、日本列島では旧石器時代に当たります。

沖縄の旧石器人は、よく想像されるような大型動物の狩猟だけで暮らしていたわけではありません。

沖縄本島南部のサキタリ洞遺跡では、約2万3000年前の地層から貝製の釣り針が見つかっています。

ほかにも、貝を加工した道具や装飾品、カニを食べた痕跡などが発見されました。

つまり、沖縄の旧石器人は、海や川で手に入る資源を利用し、貝殻から道具を作り、魚やカニを食べて暮らしていたことがわかっています。

関野さんが洞窟で生活し、貝やカニを集め、自作の釣り針で魚を捕ろうとしている姿は、こうした考古学上の発見と重なる部分があります。

ただし、注意したいのは、サキタリ洞遺跡は西表島ではなく沖縄本島の南城市にあることです。

また、関野さんが使用している西表島の洞窟が、2万年前の人々が暮らしていた遺跡だと確認されているわけでもありません。

西表島で過去の生活をそのまま再現しているのではなく、沖縄の旧石器人が使っていた可能性のある技術や生活方法を、現代人の体で確かめていると考えるのが自然です。

奥多摩では水とドングリで5日間を過ごした

旧石器時代への旅が簡単ではないことをよく示しているのが、奥多摩で行った最初の居住実験です。

住居は完成したものの、その周辺は食べられる物を十分に確保しにくい針葉樹林でした。

結果として、関野さんは水とドングリを中心に5日間を過ごすことになります。

2度目の冬の居住実験では、まだ狩猟に必要な道具や技術が整っていなかったため、猟師から約60kgのシカを譲り受けました。

そのシカを黒曜石のナイフで解体し、土器を使わずに調理しています。

肉は木で組んだ高さ約70cmのやぐらに置き、弱い火で約20時間かけて燻製焼きにしました。

自然の中で暮らすと聞くと、食料が豊富な場所へ行けば何とかなるように思えるかもしれません。

しかし、食べ物が存在することと、自分で安全に捕獲・加工・保存できることは別です。

個人的には、この違いが計画の中でいちばん重要だと感じます。

自然の知識だけでなく、石器作り、ひも作り、火起こし、解体、調理といった複数の技術がつながって、初めて1回の食事になるからです。

この計画は完全な旧石器生活の再現ではない

旧石器時代タイムトラベル計画を見るうえで大切なのは、「当時の生活を完全に再現した」と受け取らないことです。

旧石器時代の人々は、生まれたときから周囲の自然を観察し、家族や仲間から技術を受け継いでいました。

どの石が割れやすいのか、どの植物がひもに向いているのか、潮がいつ引くのか、動物がどこを通るのかを、長い時間をかけて身につけていたはずです。

一方、関野さんは現代人として、その技術を一つずつ学び直しています。

撮影や移動、安全管理などでは、現代の設備や協力者も必要になります。

そのため、この計画の価値は、完全再現の正確さを競うことではありません。

現代の便利さを少しずつ外したとき、人間の感覚や時間の使い方がどう変わるのかを確かめることにあります。

西表島の洞窟を個人で探すのは避けたい

公開されている情報では、関野さんが生活した洞窟の具体的な名称や場所は確認できません。

沖縄の洞窟には、考古学的に重要な遺跡だけでなく、沖縄戦で使用された壕や、遺骨・遺品が残る場所もあります。

関野さん自身も、洞窟遺跡や沖縄戦の遺構を生活場所として使用せず、利用可能な自然洞窟を協力者と探す方針を示していました。

また、西表島は島のほぼ全域が国立公園の指定区域です。

特別保護地区では、動植物の捕獲や採取、樹木の損傷、たき火などが規制されています。場所や対象によっては、許可やガイドの同行が必要になる場合もあります。

番組で見た洞窟を映像から特定し、個人で入り込んだり、植物や生き物を採ったりするのは避けるべきです。

西表島で自然体験をする場合は、認定されたガイドや現地の案内事業者に相談し、立ち入り可能な場所と利用ルールを事前に確認することが大切です。

関野吉晴が確かめようとしているもの

関野吉晴さんが探しているのは、旧石器時代の道具を上手に使う方法だけではありません。

鉄の刃物がなければ、木を切るだけで半日以上かかります。

食料がなければ、自分で探し、捕り、加工しなければなりません。

植物にも潮にも動物にも、それぞれの季節や時間があります。人間の予定だけでは、生活を進められません。

便利な生活から離れるほど、人は一人では生きられず、自然や地域の知恵、協力してくれる人の存在が大きくなります。

旧石器時代への旅は、昔の暮らしを懐かしむ企画ではなく、今の暮らしがどれほど多くの技術と他者に支えられているかを見直す旅でもあります。

洞窟、葉っぱのベッド、火起こし、ウツボといった場面の奥には、「人間は何があれば生きられるのか」という大きな問いがあります。

派手な冒険だけを見るのではなく、1本のひもや1回の食事が完成するまでの時間に目を向けると、この計画の意味がより深く見えてくるのではないでしょうか。

参考リンク


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