記事内には、広告が含まれています。

AI校歌が注目される理由 桑名市立多度学園の取り組みと椎名林檎・ハラミちゃん・山口一郎が広げる令和の校歌【めざましテレビで紹介】

教育

AI校歌が変える令和の学校文化

AI校歌が、令和の学校文化を考える新しいテーマとして注目されています。『めざましテレビ(AIが校歌作曲)(2026年6月8日)』でも取り上げられ注目されています 。

桑名市立多度学園では児童がAIを使って校歌づくりに関わり、小室哲哉さんも選定に参加しました。さらに、椎名林檎さんやハラミちゃん、山口一郎さんなど有名アーティストが校歌を手がける例も増えています。校歌は今、学校の伝統を歌うものから、子どもたちの未来を応援する歌へ変わり始めています。

この記事でわかること
・AIを使った校歌づくりが注目される理由
・桑名市立多度学園のAI校歌と小室哲哉さんの関わり
・昭和・平成・令和で変わる校歌の歌詞や役割
・有名アーティスト校歌やレゲエ調校歌が広がる背景

校歌 意味と校歌 なぜあるのかを解説 変わった校歌 一歩前へが話題の理由

(印刷用)

AIが校歌を作る時代へ 桑名市立多度学園の取り組みが注目

校歌と聞くと、昔からある決まった歌を、入学式や卒業式でみんなで歌うものという印象を持つ人が多いかもしれません。ところが今、その校歌の作られ方が大きく変わり始めています。

特に注目されているのが、三重県桑名市に開校した桑名市立多度学園の校歌です。この校歌は、子どもたちがAIを使いながら作った校歌として話題になりました。単にAIが勝手に曲を作ったのではなく、児童や生徒が参加し、自分たちの学校や地域への思いを音楽の素材として形にしていった点が大きな特徴です。

ここで大切なのは、AIが人間の代わりに校歌を作ったというより、子どもたちとAIが一緒に校歌を作ったという点です。これまでの校歌は、大人が学校の理念や地域の風景をもとに作り、子どもたちは完成した歌を覚えて歌うことが多くありました。

しかし、多度学園の取り組みでは、子どもたち自身が制作の流れに関わっています。つまり、校歌が「与えられる歌」から「自分たちも関わって生まれた歌」へ変わっているのです。

この変化は、令和の学校らしい動きともいえます。AIは特別な研究だけの道具ではなく、子どもたちが考えたり、表現したりするための身近な道具になりつつあります。校歌づくりにAIを使うことは、音楽だけでなく、これからの学び方そのものを考えるきっかけにもなります。

めざましテレビでも取り上げられたように、AI校歌は珍しさだけでなく、「子どもたちが学校の歌をどう自分ごとにできるか」という意味でも注目されています。

小室哲哉も関わったAI校歌はどのように選ばれたのか

多度学園のAI校歌が注目された理由の1つに、選曲の過程があります。子どもたちはAI作曲支援システムを使った体験授業で、校歌のもとになる曲を作りました。その素材を1小節ずつ分けて組み合わせると、非常に多くのメロディーの可能性が生まれました。確認できる情報では、その組み合わせは10の50乗通り以上にもなったとされています。

ここでAIの役割が出てきます。AIは、無数にあるメロディーの組み合わせの中から、歌詞に合いやすいものを選び出す手助けをしました。そこから候補が絞られ、さらに音楽の専門家の手も加わり、校歌候補が作られていきました。

そして、最終的な選曲には小室哲哉さんも関わっています。小室さんといえば、数多くのヒット曲を生み出してきた音楽家です。そんな人物が学校の校歌づくりに関わったことも、話題性を高めました。

ただ、ここで見落としたくないのは、有名人が関わったからすごいという単純な話ではないことです。AIが候補を広げ、子どもたちが素材を作り、音楽家が人間の感性で選び整える。この流れは、AI時代の創作の形をよく表しています。

AIはたくさんの可能性を出すのが得意です。一方で、「この学校にふさわしいか」「子どもたちが歌いたくなるか」「地域の人にも愛されるか」といった部分は、人間の感覚が大切になります。

つまり、AI校歌は「AIが全部やった歌」ではなく、AIの力と人間の感性を組み合わせた校歌です。ここを理解すると、AIへの見方も少し変わります。AIは仕事を奪うものというより、人の発想を広げる道具として使える可能性があるのです。

昭和・平成・令和で校歌はどう変わったのか

校歌は、その時代の学校や社会の考え方を映す鏡のような存在です。昭和や平成の校歌には、山、川、海、空、地域の名所など、学校の周りにある風景がよく登場しました。地域の自然や歴史を歌いながら、「この場所で学ぶ誇り」を育てる役割があったのです。

また、昭和・平成の校歌では、たくましい鍛える伸びるといった言葉が多く使われる傾向がありました。そこには、子どもたちに強く成長してほしい、努力して立派な人になってほしいという願いが込められていました。

一方で、令和の校歌では、未来といった言葉が目立つようになっています。これは、子どもたちを一方向に導くというより、それぞれの個性や気持ちを大切にしながら、前に進む力を応援するような歌に変わってきているからです。

昔の校歌が「こういう人になろう」と背中を押すものだとすれば、令和の校歌は「あなたらしく進んでいい」と寄り添う歌に近づいています。

この変化は、学校教育の考え方ともつながっています。今は、ただ同じことを覚えるだけではなく、自分で考える力、他の人と協力する力、自分の気持ちを表現する力が大切にされています。校歌の言葉も、そうした流れに合わせて変わってきているのです。

令和の校歌にカタカナや英語表記が入ることがあるのも、自然な変化です。子どもたちの日常には、すでに英語やカタカナ言葉があふれています。昔ながらの格式だけにこだわらず、今の子どもたちが理解しやすい言葉を取り入れることで、校歌はより身近なものになっています。

令和世代が校歌を歌えない背景にはコロナ禍の影響も

「母校の校歌を今でも歌えるか」と聞かれると、昭和・平成世代では歌える人が多い一方で、令和世代では歌えない子どもも増えています。これは、単に子どもたちが校歌に興味を持たなくなったからとは言い切れません。

大きな背景の1つが、コロナ禍です。感染対策のために、学校では大きな声で歌う機会が減りました。入学式、卒業式、全校集会、音楽の授業などで、校歌をみんなで歌う時間が制限された時期がありました。

校歌は、何度も歌うことで自然に覚えるものです。毎朝歌ったり、行事で歌ったり、先輩や先生の声を聞きながら少しずつ身につくものでもあります。その機会が少なければ、歌詞やメロディーが記憶に残りにくくなるのは当然です。

さらに、学校行事そのものの形も変わりました。短縮された式、オンライン配信、学年ごとの分散開催など、学校生活の中で「全員で同じ歌を歌う」時間が少なくなったのです。

だからこそ、今の校歌づくりでは、子どもたちが「歌わされる」のではなく、歌ってみたいと思えるかが重要になっています。

AIを使った校歌や、有名アーティストが手がける校歌が増えている背景には、校歌離れを少しでも防ぎたいという学校側の思いもあります。子どもたちが「この曲かっこいい」「この歌詞ならわかる」「自分たちの学校らしい」と感じられれば、校歌は再び身近な存在になります。

校歌を覚えているかどうかは、単なる記憶力の問題ではありません。学校生活の中で、どれだけその歌に触れたか、どれだけ自分と関係のある歌だと感じられたかが大きいのです。

椎名林檎の「赤い羅針盤」が大宮科学技術高等学校で話題

令和の校歌を語るうえで外せないのが、椎名林檎さんが作詞・作曲を手がけた埼玉県立大宮科学技術高等学校の校歌**「赤い羅針盤」**です。

大宮科学技術高等学校は、埼玉県で新しく開校した高校です。工業系の学校が統合・再編されて生まれた学校で、探究型学習などを特色としています。その新しい学校の校歌を、さいたま市にゆかりのある椎名林檎さんが担当したことで大きな話題になりました。

「赤い羅針盤」というタイトルも印象的です。羅針盤は、進む方向を示す道具です。高校生にとって学校生活は、自分の将来を探し始める大切な時間です。進路、友人関係、勉強、部活動、自分らしさなど、迷いながらも少しずつ前に進む時期です。

そこに「羅針盤」という言葉が重なることで、校歌が単なる学校紹介の歌ではなく、生徒の人生の方向を照らす歌のように感じられます。

椎名林檎さんの校歌が注目される理由は、有名アーティストだからというだけではありません。校歌に対して、「きれいで正しい言葉だけを並べるもの」というイメージを変える力があるからです。

令和の校歌には、子どもや若者が抱える不安、迷い、期待、挑戦といった感情も入るようになっています。楽しいことだけでなく、悩みや怖さも含めて学校生活だと受け止める歌は、今の時代の生徒にとってリアルに感じられます。

昔の校歌が校舎や山や川を歌っていたとすれば、「赤い羅針盤」は生徒の内側にある迷いや希望を歌っているようにも見えます。そこに、令和の校歌らしさがあります。

ハラミちゃんや山口一郎など有名アーティストが校歌を作る理由

最近は、校歌を有名アーティストが手がける例も増えています。福井県の若狭町立上中小学校では、ピアニストでYouTuberとしても知られるハラミちゃんが校歌の作曲を担当しました。町長自らがオファーしたという点も、地域ぐるみで新しい学校を盛り上げようとする動きとして注目されました。

また、岐阜県下呂市立金山小学校では、サカナクション山口一郎さんが校歌を作曲しました。山口さんの父親が地域の出身で、作詞にも関わっています。地域とのつながりがあるからこそ、単なる話題づくりではなく、土地への思いが入った校歌になっています。

有名アーティストが校歌を作る理由は、大きく分けると3つあります。

1つ目は、子どもたちに興味を持ってもらいやすいことです。知っているアーティストや話題の人が関わっていると、「どんな曲なんだろう」と自然に関心が向きます。

2つ目は、学校や地域の魅力を外に伝えやすいことです。校歌は本来、学校の中で歌われるものですが、有名アーティストが関わることで、地域のニュースとしても広がります。新しい学校の名前や地域のことを、多くの人に知ってもらうきっかけになります。

3つ目は、校歌の表現が広がることです。アーティストが作る校歌は、昔ながらの型に収まりすぎない場合があります。メロディー、リズム、言葉選びに個性が出るため、子どもたちにとっても身近に感じやすくなります。

ただし、有名アーティストに依頼すれば必ず良い校歌になるわけではありません。大切なのは、その学校や地域とどれだけ深くつながっているかです。地域の風景、子どもたちの姿、学校の目指す方向がきちんと歌に入っていなければ、ただの話題曲になってしまいます。

だからこそ、ハラミちゃんや山口一郎さんのように、学校や地域の思いと結びついた校歌は注目されやすいのです。

レゲエ調の校歌「一歩前へ」が示す校歌の自由な変化

令和の校歌の変化を象徴するもう1つの例が、和歌山南陵高等学校の校歌**「一歩前へ」です。この校歌は、レゲエ調の楽曲として作られています。作詞にはWARSANさんと横川翔さん、作曲にはレゲエサウンドのINFINITY16**が関わっています。

校歌とレゲエという組み合わせに、驚く人もいるかもしれません。校歌といえば、ゆったりした行進曲のようなメロディーや、合唱しやすい厳かな曲をイメージする人が多いからです。

しかし、レゲエ調の校歌が登場したことは、校歌の役割が変わってきたことをよく表しています。今の校歌は、必ずしも昔ながらの形式に合わせる必要はありません。生徒が歌いやすく、前向きな気持ちになれるなら、リズムやジャンルはもっと自由でよいという考え方が広がっています。

「一歩前へ」というタイトルも、校歌としてとてもわかりやすいメッセージです。学校生活では、勉強でも部活動でも人間関係でも、毎日少しずつ前に進むことが大切です。大きな成功だけでなく、昨日より少しがんばること、失敗してもまた歩き出すこと。その感覚がタイトルから伝わってきます。

レゲエには、ゆったりしたリズムの中に前向きさや温かさがあります。校歌にその雰囲気が入ることで、生徒にとって「きちんと歌うもの」だけでなく、気持ちを上げてくれる応援歌のような存在になりやすくなります。

この流れは、校歌の自由化ともいえます。ジャンルが広がれば、ロック調、ポップス調、レゲエ調、バラード調など、学校ごとの個性がより出せるようになります。

もちろん、校歌には式典で歌う役割もあります。そのため、あまりに複雑で歌いにくい曲になると、全校で歌うには難しくなることもあります。大切なのは、個性と歌いやすさのバランスです。

レゲエ調の校歌は、「校歌はこうでなければならない」という固定観念をやわらかくほぐし、学校ごとの色を出していい時代になったことを示しています。

校歌は学校の理想像から子どもへの応援ソングへ変わっている

昭和・平成・令和の校歌を比べると、いちばん大きな変化は、校歌の目線です。

昔の校歌は、学校が大切にしている理想や、地域の誇りを歌うものが多くありました。山や川、歴史、校舎、伝統、努力、友情などを通して、「この学校で学ぶ子どもたちはこう育ってほしい」という願いが込められていました。

それに対して、令和の校歌は、子どもたち自身の気持ちに近づいています。未来といった言葉が増えていることからもわかるように、校歌は上から目標を示すものではなく、横に並んで背中を押す歌に変わりつつあります。

これは、今の子どもたちを取り巻く環境とも関係しています。将来の選択肢は昔より広がりましたが、その分、何を選べばいいのか迷うことも増えています。勉強、進路、人間関係、SNS、AI、社会の変化など、子どもたちはたくさんの情報の中で生きています。

そんな時代の校歌には、「強くなれ」「鍛えよ」だけでなく、「迷ってもいい」「自分らしく進もう」「仲間と未来を作ろう」というメッセージが求められています。

AIが関わる校歌、有名アーティストが作る校歌、レゲエ調の校歌、英語やカタカナが入る校歌。これらは一見バラバラに見えますが、根っこには同じ流れがあります。

それは、子どもたちが校歌を自分たちの歌として感じられるようにすることです。

校歌は、学校の名前を覚えるためだけの歌ではありません。卒業して何年たっても、ふとした瞬間に思い出す歌になることがあります。友達と過ごした時間、先生の言葉、行事の思い出、通学路の景色。そうした記憶と一緒に残るのが校歌です。

だからこそ、これからの校歌づくりでは、伝統を守ることと、新しい表現を取り入れることの両方が大切になります。昔ながらの校歌にも、地域の記憶を残す大切な役割があります。一方で、令和の子どもたちに届く言葉やメロディーを使うことも必要です。

AIやアーティストの力を使うことは、校歌の価値を軽くするものではありません。むしろ、子どもたちがもう一度校歌に関心を持ち、自分の学校を好きになるきっかけになります。

令和の校歌は、学校の歴史を受け継ぎながら、子どもたちの今の気持ちに近づいています。これからは、校歌を「昔からあるもの」として見るだけでなく、その時代の子どもたちを映す歌として聞いてみると、これまでとは違った面白さが見えてきます。


気になる生活ナビをもっと見る

購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました