親子で戦争と平和について考えられる3つの施設
戦争について子どもに伝えたいと思っても、何から話せばよいのか、どのような施設を選べばよいのか迷う家庭は少なくありません。
『あさイチ「永尾柚乃&ロッチ・コカドと訪ねる戦争ミュージアム」(2026年8月3日)』でも、手紙や証言、体験型の展示を通して、親子で戦争と平和について考えられる施設が取り上げられます。
番組内容から紹介されるとみられるのは、茨城県の予科練平和記念館、京都府の立命館大学国際平和ミュージアム、東京都の東京大空襲・戦災資料センターです。
3施設の展示内容や料金、予約、アクセスの違いを知り、子どもの年齢や関心に合った場所を選びましょう。
この記事でわかること
- あさイチで紹介される戦争ミュージアム
- 3施設の展示内容・料金・開館時間
- 子どもの年齢に合った施設の選び方
- 見学前に親が確認しておきたい注意点
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あさイチで紹介される戦争ミュージアムはどこ?
番組概要に書かれている地域と展示内容から、紹介されるとみられるのは次の3施設です。
茨城県で紹介されるのは、海軍飛行予科練習生の訓練や生活、家族に残された手紙などを伝える予科練平和記念館です。
京都府で紹介されるのは、大学生のアイデアや来館者への問いかけを通して、戦争と平和を考える立命館大学国際平和ミュージアムです。
東京都で紹介されるのは、東京大空襲の被害や市民の生活、体験者の証言を伝える東京大空襲・戦災資料センターです。
同じ戦争ミュージアムでも、3施設の中心テーマは異なります。
予科練平和記念館は、戦地へ向かった若者と家族の記録が中心です。
立命館大学国際平和ミュージアムは、過去の戦争だけでなく、現代の社会問題や自分たちにできることまで考える構成になっています。
東京大空襲・戦災資料センターは、空襲を受けた市民の被害や暮らし、体験者の記憶に重点を置いています。
「戦争について何を学びたいか」によって、選ぶ施設が変わる点が大きな特徴です。
予科練平和記念館では少年たちの訓練と家族への手紙を学べる
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茨城県稲敷郡阿見町にある予科練平和記念館は、海軍飛行予科練習生、通称「予科練」の歴史を伝える施設です。
予科練は、旧海軍が航空機の搭乗員を育成するために設けた制度です。
公式サイトによると、14歳半から17歳までの少年たちが全国から選抜され、搭乗員になるための基礎訓練を受けました。
制度が始まってから終戦までの約15年間に約24万人が入隊し、約2万4,000人が飛行練習生の課程を経て戦地へ向かい、約1万9,000人が戦死したとされています。
館内では、予科練生の制服や持ち物、訓練の様子、家族に宛てた手紙などが紹介されています。
数字だけでは想像しにくい戦争を、当時を生きた若者1人ひとりの生活や言葉から考えられるのが特徴です。
番組概要にある「厳しい訓練」や「戦死したパイロットが家族に残した手紙」も、こうした展示を通して紹介されると考えられます。
子どもと訪れる場合は、現在の中学生や高校生と大きく変わらない年齢の少年たちが訓練を受けていたことを先に伝えると、展示を自分に近い出来事として考えやすくなります。
予科練平和記念館の料金と開館時間
所在地は、茨城県稲敷郡阿見町大字廻戸5番地1です。
開館時間は9時から17時までで、最終入館は16時30分です。
休館日は毎週月曜日です。月曜日が祝日の場合は翌日が休館となり、このほか12月29日から1月3日まで休館します。
観覧料は次のとおりです。
- 一般:500円
- 小学生・中学生・高校生:300円
- 未就学児:無料
20人以上の場合は団体料金が適用されます。
個人での通常見学は、団体用の事前手続きとは異なり、基本的には開館時間内に訪れて入館します。
団体の場合は、来館日の3日前までに団体観覧予約表を提出するよう案内されています。
夏休みや8月15日前後は来館者が増える可能性があるため、混雑が気になる場合は開館直後を選ぶと落ち着いて見学しやすいでしょう。
車で行きやすく無料駐車場もある
予科練平和記念館には、普通車56台、大型バス5台、障害者用3台分の無料駐車場があります。
常磐自動車道の桜土浦インターチェンジ、圏央道の牛久阿見インターチェンジや阿見東インターチェンジから、それぞれ車で約15分です。
公共交通機関を利用する場合は、JR常磐線の土浦駅西口からバスに乗り、「阿見坂下」で下車して徒歩約3分です。
小さな子ども連れや、周辺施設も一緒に回りたい家庭は車の方が動きやすいでしょう。
雄翔館との違いに注意
予科練平和記念館の近くには、予科練記念館・雄翔館もあります。
名前が似ていますが、予科練平和記念館と雄翔館は別の施設です。
予科練平和記念館は阿見町が運営し、予科練の制度や当時の社会、少年たちの生活を幅広く学べる施設です。
一方の雄翔館は、予科練出身者の遺書や遺品、写真などを中心に展示しています。
雄翔館は予科練平和記念館の駐車場から約200メートルの場所にあり、利用時間は9時30分から16時30分、最終入館は16時です。
両方を見学すると、予科練という制度全体と、そこにいた個人の人生の両面から考えられます。
ただし、手紙や遺品を中心とした展示は子どもにとって重く感じられることがあります。
時間に余裕を持ち、子どもの様子を見ながら無理のない範囲で回ることが大切です。
立命館大学国際平和ミュージアムは問いかけから平和を考える施設

(出典:立命館大学国際平和ミュージアム – 第2回衣笠アートヴィレッジ フェスティバル)
京都市北区にある立命館大学国際平和ミュージアムは、大学が設置した平和博物館です。
戦争の出来事を知るだけでなく、展示を見た人が自分で問いを持ち、意見を考えられる構成になっています。
常設展には、戦争の記憶と平和を求めた歴史をたどる年表展示があります。
さらに、植民地や占領地、戦争の加害と被害、尊厳の回復、人間の安全保障と国際平和など、4つのテーマから戦争と社会を考える展示が設けられています。
大きな特徴は、展示を見て終わるのではなく、来館者自身が考える問いかけひろばがあることです。
「戦争がなければ平和なのか」「世界の平和に向けて自分たちに何ができるのか」といった問いを通して、身近な問題と平和を結び付けて考えます。
戦争の年代や出来事を覚えることよりも、展示を見て感じたことを言葉にしたい子どもに向いています。
小学校高学年以上であれば、親子で質問を読み、それぞれの考えを話し合いながら見学しやすいでしょう。
中学生や高校生にとっては、戦争の加害と被害、差別、人権、貧困などを現在の社会につなげて考えるきっかけになります。
料金・開館時間・休館日
立命館大学国際平和ミュージアムの見学資料費は次のとおりです。
- 大人:400円
- 中学生・高校生:300円
- 小学生:200円
20人以上は団体料金が設定されています。
開館時間は9時30分から16時30分までで、最終入館は16時です。
休館日は日曜日と祝日の翌日です。
日曜日が祝日の場合は開館し、翌日が休館となります。このほか、年末年始や大学が定める夏期休館日があります。
大学の施設であるため、一般的な観光施設とは休館日の考え方が少し異なります。
特に夏休み期間は大学が定める休館日が設定されることがあるため、出発前に年間開館日程を確認しておくことが重要です。
個人で常設展を見学する場合と、ガイド付きの団体見学では手続きが異なります。
団体でミュージアムガイドを希望する場合は、見学日の15日前までの申し込みが案内されています。
車より公共交通機関が利用しやすい
立命館大学国際平和ミュージアムでは、車での来館や施設前の道路での乗り降りを控えるよう案内しています。
京都駅からは市バスやJRバスに乗り、「立命館大学前」で下車して徒歩約5分です。
JR円町駅やJR・地下鉄二条駅からも、市バスを利用して立命館大学前まで移動できます。
京都市内は道路が混雑することもあるため、親子で訪れる場合も公共交通機関を利用する方が安心です。
夏は屋外の移動が暑くなるため、停留所からの距離だけでなく、帰りのバス時刻もあらかじめ確認しておくとスムーズです。
東京大空襲・戦災資料センターでは市民の被害と体験者の記憶を伝えている

(出典:公益財団法人 東京大空襲・戦災資料センター(公益財団法人政治経済研究所付属 ))
東京都江東区にある東京大空襲・戦災資料センターは、東京大空襲の被害と市民の体験を伝える施設です。
東京大空襲では、多くの市民が暮らしていた地域が焼失し、数多くの命が失われました。
同センターでは、空襲を体験した人の証言や写真、当時の生活資料などを通して、市民の目線から空襲を伝えています。
戦闘機や兵器を中心に見る施設とは異なり、普通に生活していた人たちが空襲によって何を失ったのかを考えられる場所です。
子どもには、空襲の被害者を単なる数字として教えるのではなく、「家族と暮らしていた人」「学校に通っていた子ども」「仕事をしていた人」が被害に遭ったことを伝えると理解しやすくなります。
体験者の証言を聞ける機会がある場合は、当時の出来事だけでなく、どのように記憶を未来へ伝えてきたのかにも注目したいところです。
ただし、空襲被害を扱うため、焼失した街や犠牲者に関する展示が含まれることがあります。
子どもが不安を感じた場合は、すべてを見ることを優先せず、いったん展示室を離れて休憩する判断も必要です。
入館料が安く未就学児は無料
東京大空襲・戦災資料センターの料金は次のとおりです。
- 一般:300円
- 中学生・高校生:200円
- 小学生:100円
- 未就学児:無料
- 障害者:無料
開館日は火曜日から日曜日で、開館時間は10時30分から16時までです。
休館日は月曜日ですが、月曜日が祝日または振替休日の場合は原則として開館し、火曜日が休館になります。
10人以上の団体は事前連絡が必要です。
料金は3施設の中では比較的利用しやすく、東京近郊から親子で訪ねやすい施設です。
ただし、館内の規模や展示内容によって感じ方は異なります。
短時間で済ませようとせず、展示を読んだり親子で話したりする時間も含めて、余裕のある予定を組みましょう。
一般用の駐車場はない
東京大空襲・戦災資料センターには、一般来館者向けの駐車場がありません。
車いす利用者向けの駐車スペースが1台分ありますが、通常の来館では公共交通機関または周辺の時間貸し駐車場を利用することになります。
鉄道の最寄り駅は住吉駅と西大島駅ですが、どちらからも徒歩約20分かかります。
子ども連れで歩く距離を短くしたい場合は、都営バスの利用が便利です。
最も近い「北砂一丁目」停留所からは徒歩約1分ですが、日中の運行本数は1時間に2本程度です。
「北砂三丁目」停留所からは徒歩約7分で、複数のバス系統が利用できます。
真夏に訪れる場合は、駅から長時間歩くよりも、バスの時刻を事前に調べておく方が負担を減らせます。
子どもと行くならどこがいい?年齢と学び方で3施設を比較
3施設はそれぞれ伝え方が違うため、子どもの年齢や関心に合わせて選ぶことが大切です。
小学校低学年は親が説明しながら見学する
小学校低学年の場合は、展示の文章を1人ですべて理解するのは難しいことがあります。
そのため、親が短い言葉に置き換えて伝えやすい施設を選びましょう。
東京大空襲・戦災資料センターでは、「空から爆弾が落とされ、普通に暮らしていた人たちが被害に遭った」という生活に近い視点から話せます。
予科練平和記念館では、「今の中学生や高校生に近い年齢の少年が訓練を受けていた」と説明できます。
ただし、どちらも命や死に関する資料を扱います。
子どもが怖がったときは、最後まで見せることより、感じたことを聞いて安心させることを優先しましょう。
小学校高学年は手紙や問いかけに注目する
小学校高学年になると、展示資料を読み、自分の考えを持ちやすくなります。
予科練平和記念館では、家族に宛てた手紙から、当時の少年が何を感じていたのかを考えられます。
立命館大学国際平和ミュージアムでは、問いかけ展示を通して、戦争と平和を現在の生活につなげられます。
夏休みの自由研究では、「展示されていた物を並べる」だけでなく、見学前と見学後で自分の考えがどう変わったかを書くと、内容をまとめやすくなります。
中学生以上は3施設の違いを比較する
中学生や高校生には、3施設のうち1つを見るだけでなく、展示の立場や伝え方の違いを考える方法もあります。
予科練平和記念館では、若者が軍人として育成された制度と個人の人生を学べます。
東京大空襲・戦災資料センターでは、戦争によって被害を受けた市民の側から考えられます。
立命館大学国際平和ミュージアムでは、被害だけでなく加害や植民地支配、現代の人権問題まで視野を広げられます。
「誰の立場から伝えている施設なのか」を考えると、戦争を一方向から見るのではなく、複数の視点から理解しやすくなります。
夏休みの混雑・予約・所要時間など行く前に確認したいこと
戦争ミュージアムは、夏休みや8月15日前後に関心が高まりやすい施設です。
混雑状況はその日の団体見学や企画によって変わるため、落ち着いて見たい場合は開館直後を選ぶ方法があります。
個人で訪れる場合でも、特別イベントや体験者の講話に参加する場合は事前申し込みが必要になることがあります。
通常の展示を見るだけなのか、ガイドや証言を聞きたいのかを決めてから、公式サイトの案内を確認しましょう。
見学時間は、子どもの年齢や資料を読む速さによって変わります。
すべての説明を細かく読むと疲れてしまうため、最初から「全部見なければならない」と考えないことも大切です。
子ども連れでは、次のような流れにすると見学しやすくなります。
- 最初に施設全体をゆっくり回る
- 気になった展示を2つか3つ選ぶ
- 休憩しながら感想を話す
- 帰宅後に疑問を調べる
展示資料には、遺書や遺品、被害を伝える写真などが含まれることがあります。
どこまで見せるか迷う場合は、先に親が展示内容を確認し、子どもの性格や年齢に合わせて回る順番を考えましょう。
また、夏休みは暑さへの対策も欠かせません。
特に東京大空襲・戦災資料センターと立命館大学国際平和ミュージアムは、駅から徒歩だけで移動すると負担が大きくなることがあります。
バスの時刻、停留所、帰りの移動方法まで確認しておくと安心です。
戦争展示を怖がる子どもへの伝え方と自由研究への生かし方
戦争ミュージアムでは、子どもが悲しさや怖さを感じることがあります。
その反応は、展示内容を真剣に受け止めた結果でもあります。
「怖がってはいけない」「最後まで見なければならない」と求める必要はありません。
子どもが不安そうにしていたら、「何が怖かった?」「いったん外に出ようか」と声をかけ、安心できる場所へ移動しましょう。
見学前には、戦争があったことだけでなく、施設が戦争を繰り返さないために記憶を伝えている場所だと説明しておくと、展示の目的を理解しやすくなります。
見学後は、すぐに感想を言わせるよりも、子どもが話し始めるのを待つ方法もあります。
親が先に「手紙を見て家族のことを考えた」「普通の生活がなくなることが怖いと思った」と話すと、子どもも自分の気持ちを言葉にしやすくなります。
自由研究にまとめる場合は、次の順番にすると整理しやすくなります。
- なぜその施設を選んだのか
- 施設では何を伝えていたのか
- 最も印象に残った展示
- 見学前に考えていたこと
- 見学後に考えが変わったこと
- 平和のために自分にできること
館内の展示物は、自由に撮影・転載できるとは限りません。
写真撮影の可否や、ブログ、学校の資料への掲載条件は施設ごとに異なるため、現地の案内表示や職員の説明を確認してください。
写真が使えない場合でも、パンフレットを参考に自分の言葉でまとめたり、展示室の構成を手書きの図にしたりできます。
3施設の違いを知って親子で考える場所を選ぼう
予科練平和記念館は、戦地へ向かった少年たちの訓練や家族への手紙から、若者と家族の視点で戦争を考えたい家庭に向いています。
立命館大学国際平和ミュージアムは、展示から問いを見つけ、親子で話し合いながら平和について考えたい場合に適しています。
東京大空襲・戦災資料センターは、空襲によって市民の生活がどのように失われたのか、体験者の記憶から学びたい人に向いています。
大切なのは、子どもに多くの知識を覚えさせることではありません。
展示された手紙や証言を通して、「なぜこの記憶を残しているのか」「自分たちの暮らしと平和はどのようにつながっているのか」を一緒に考えることに意味があります。
子どもの年齢や関心、移動方法を考えながら、親子で無理なく見学できる施設を選びましょう。
※料金、開館時間、休館日、イベント内容は変更される場合があります。来館前に各施設の最新情報をご確認ください。
参考リンク
- 予科練平和記念館「予科練とは」
- 予科練平和記念館「ご利用案内」
- 予科練平和記念館「よくある質問Q&A」
- 立命館大学国際平和ミュージアム「常設展」
- 立命館大学国際平和ミュージアム「料金・開館日程・時間・アクセス」
- 東京大空襲・戦災資料センター「来館案内」
- 東京大空襲・戦災資料センター「アクセス」
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