「かつおをたたく丼」は何が違う?本田明子の時短丼
名前を見てまず気になるのが、「かつおのたたき丼」ではなく「かつおをたたく丼」となっている点です。『きょうの料理(プロの脱力メシ! 後編)(2026年9月1日)』で本田明子さんが披露する、暑い時季にうれしい時短料理の1つ。似た名前の定番料理との違いや、本田さんがこれまで使ってきた「かつおをたたく」調理法まで掘り下げます。
この記事でわかること
- 「かつおをたたく丼」がどんな料理なのか
- 「かつおのたたき丼」と名前が違う理由
- 本田明子さんが使ってきた「かつおをたたく」調理法
- 生のかつおを扱うときに気をつけたいポイント
「かつおをたたく丼」は本田明子が作る暑い日の時短料理
「かつおをたたく丼」は、家庭料理家の本田明子さんが「プロの脱力メシ!」で紹介する時短料理です。
企画自体が、暑い時季でも手間をかけすぎずに作れる料理をプロが披露する内容で、本田さんの料理として正式に「かつおをたたく丼」という名前が紹介されています。
ここで大事なのは、料理名が「かつおのたたき丼」ではなく、「かつおをたたく丼」になっていることです。
わずか1文字の違いですが、料理としての意味はかなり変わります。
一般的な「かつおのたたき丼」は、表面をあぶった「かつおのたたき」を切ってご飯にのせる料理です。一方で「かつおをたたく丼」は、かつおに対して“たたく”調理をすること自体を前面に出した名前になっています。
本田さんは以前にも、刺身用のかつおを粗く刻み、しょうがと一緒に包丁でたたく料理を紹介しています。今回の料理名を見て「普通のかつお丼と何が違うのだろう」と気になった人にとって、この“たたく”という調理法は押さえておきたいポイントです。
「かつおのたたき丼」とは料理名の意味が違う
(出典:みんなのきょうの料理「かつおのたたき 基本&アレンジレシピ」)
「かつおをたたく丼」と聞いて、最初に「かつおのたたき丼」を思い浮かべた人も多いはずです。
この2つは名前が非常によく似ています。
一般的なかつおのたたきは、かつおの表面をあぶり、薬味などと合わせて食べる料理です。実際、基本的な作り方でも皮側を直火であぶり、切り分けて仕上げる方法が使われています。
一方、「かつおをたたく」という表現は、魚そのものを包丁で細かくしていく調理を指す場合があります。
本田明子さん自身も過去のかつお料理で、
かつおを粗く刻む → しょうがを加える → 包丁でたたく
という方法を使っています。
つまり今回の料理で面白いのは、「たたき」という完成した料理を使うのではなく、“たたく”という工程が料理名になっていることです。
テレビを見て料理名だけ覚えていると、「かつおのたたき丼」と検索してしまいそうですが、正式名称はかつおをたたく丼です。ここは覚えておくと探しやすいところです。
本田明子は以前から「かつおを包丁でたたく」料理を作っている
今回の料理を知るうえで興味深いのが、本田明子さんが2017年に紹介した「かつおの青じそタルタル」です。
こちらは刺身用かつおを使った10分料理で、2人分の材料には、
- かつお(刺身用)150g
- 青じそ10枚
- たまねぎ1/4個
- しょうが
- 塩
- しょうゆ
- こしょう
- オリーブ油
- レモン
が使われています。
作り方で特徴的なのが、かつおを単に角切りにして終わらせないところです。
まず粗く刻んだかつおにしょうがを散らし、包丁でトントンとたたきながら香味をなじませる方法が使われています。その後、調味料や青じそ、たまねぎを合わせます。
しかも、この料理はそのまま食べるだけでなく、ご飯にのせて丼にする食べ方も紹介されていました。
今回の「かつおをたたく丼」を見るうえで、かなり興味深い過去レシピです。
本田さんにとって、かつおを包丁でたたき、香味野菜や調味料をなじませる方法は、以前から使ってきた料理技術の1つだと分かります。
かつおを「たたく」と味がなじみやすい
刺身のように大きく切ったかつおと、包丁でたたいたかつおでは、食べたときの印象が変わります。
本田さんの「かつおの青じそタルタル」では、粗く刻んだ後にしょうがと一緒にたたくことで、しょうがの香味をかつおになじませています。
細かくしすぎてペースト状にするのではなく、魚の食感を残しながら香味をなじませるのがポイントです。
漬け丼なら、切った刺身を調味液に一定時間つける方法があります。一方、細かくして香味や調味料と合わせる方法なら、長く漬け込まなくても一体感を出しやすくなります。
暑い日に長時間キッチンに立ちたくないとき、火を使う工程や漬け込み時間を減らせる料理は助かります。「プロの脱力メシ!」という企画にもよく合う考え方です。
本田明子は「簡単だけど手を抜かない」家庭料理を伝えてきた
本田明子さんは、1982年から料理研究家の小林カツ代さんに師事し、20年以上にわたって助手を務めながら家庭料理の技術を学んだ料理家です。
受け継いでいるのが、「簡単だけど手を抜かない」という考え方です。
これは今回の「脱力メシ」というテーマとも相性があります。
時短料理というと、単純に工程を省くイメージがありますが、本田さんの料理には「省いてよい工程」と「おいしくするために残す工程」を分ける特徴があります。
たとえば過去の「かつおの青じそタルタル」も調理時間は10分。それでも、かつおをしょうがと一緒にたたくひと手間は残しています。
手間を全部なくすのではなく、短時間でも味につながる作業はきちんと行う。
「かつおをたたく」という料理名そのものにも、本田さんらしい家庭料理の考え方が表れています。
生のかつおを使う料理は鮮度と保存にも注意
かつおを生で食べる料理を家庭で作る場合は、おいしさだけでなく扱い方にも注意が必要です。
特にかつおは、アニサキスが寄生することのある魚介類として挙げられています。食酢、しょうゆ、わさびなどではアニサキスは死滅しません。
刺身として食べる場合は、生食用として販売されているものを選び、目視でも確認することが大切です。
また、刺身などの加熱しない食品は冷蔵庫で保存し、消費期限を確認して早めに食べ切ることが勧められています。
かつおは温度管理にも気をつけたい魚です。ヒスタミンによる食中毒対策でも、生の魚は速やかに冷蔵・冷凍し、低温管理を続けることが重要とされています。
買ってきたら長時間常温に置かず、食べる直前まで冷やしておくと安心です。
短時間で丼まで完成するところが「脱力メシ」の魅力
「かつおをたたく丼」が気になる最大の理由は、ただ珍しい名前だからではありません。
今回の特集は、料理のプロたちが暑い時季にうれしい時短レシピを紹介する企画です。本田明子さん以外にも、「アボカド塩昆布茶漬け」「さば缶豆乳冷や汁」「さんま缶パスタ」「豆乳そうめん」など、調理負担を減らした料理が並びます。
その中で本田さんが選んだのが、かつおを使った丼です。
丼料理は、主菜とご飯を1つの器にまとめられるのも大きな利点。魚を使った料理でも焼いたり煮たりする必要がなければ、暑い時季の食事作りはかなり楽になります。
しかも「かつおのたたき丼」とは少し違う“かつおをたたく”という発想があるため、いつもの刺身丼とは違った食感や味のなじみ方を楽しめる料理として覚えておきたい1品です。
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