タコを硬くしない「後のせ」が笠原流たこ飯の決め手
旬のタコを炊き込みご飯と酢の物の2品で味わえるのが、『【賛否両論】笠原将弘の料理のほそ道(タコを味わい尽くす!笠原流【たこ飯&タコの酢の物】)(2026年8月29日)』で紹介されたレシピです。特に気になるのが、たこ飯なのにタコを全部一緒に炊かないこと。硬くしない切り方と入れるタイミング、だしでまろやかに仕上げる酢の物まで、家庭で再現しやすい形でまとめます。
この記事でわかること
- 笠原将弘さんのたこ飯の材料と作り方
- タコを硬くしない「後のせ」の方法
- だし入り三杯酢で作るタコの酢の物
- 土鍋で炊くときの火加減と失敗しにくいポイント
たこ飯はタコを全部炊き込まず「細い部分は炊く・太い部分は後のせ」
笠原将弘さんのたこ飯で一番覚えておきたいのは、茹でタコ150gを全部最初から炊飯しないことです。
茹でタコを長く加熱すると縮んで硬くなりやすいため、足の細い部分と太い部分で使い方を変えます。
細い部分は細かく刻み、調味した水に入れて米と一緒に炊きます。こちらはタコそのものを食べるというより、ご飯全体にタコの風味を移す役目です。
一方、食感を楽しみたい太い部分は食べやすい薄切りにして取っておきます。ご飯が炊き上がってから上に広げ、蓋をして約2分。余熱だけで温めます。
このひと手間によって、ご飯にはタコの味が入りながら、大きなタコはプリッとした食感を残せます。「たこ飯を作ったらタコがゴムのように硬くなった」という失敗を避けやすい方法です。
笠原将弘のたこ飯の材料
2合分の材料は次の通りです。
- 米:2合
- 茹でタコ:約150g
- 生姜:20g
- 三つ葉:3本
- 白ごま:少々
- 水:340cc
- だし昆布:3g
- みりん:大さじ2
- 濃口醤油:大さじ1
- 薄口醤油:大さじ1
醤油を濃口醤油と薄口醤油の1対1にするのもポイントです。
濃口醤油だけでも作れますが、2種類を合わせることで醤油色が強くなりすぎず、タコや生姜が映える上品な炊き上がりになります。
味を薄くするために薄口醤油を使うわけではありません。薄口醤油は色が淡い一方で塩分は低いとは限らないため、分量どおりに使うのが分かりやすいです。
たこ飯の作り方
まず米2合を研いで30分以上浸水させ、ザルに上げて水気を切ります。
ボウルに水340cc、だし昆布3g、みりん大さじ2、濃口醤油大さじ1、薄口醤油大さじ1を合わせます。
茹でタコ約150gは、足先など細い部分を細かく刻んでこの合わせ地へ。太い部分は薄めの一口大に切り、後のせ用に取っておきます。
生姜20gは千切りにしてサッと水に通します。
土鍋に米を入れ、刻んだタコが入った合わせ地を加え、生姜を散らして炊き始めます。
火加減は、
- 沸騰するまで中火から強火程度
- 沸騰したら中火で5分
- 続いて弱火で15分
- 火を止めて5分蒸らす
という流れです。
蒸らし終えたら昆布を取り出し、残しておいた太いタコを炊き上がったご飯に広げます。
再び蓋をして約2分余熱で温めるのが重要です。
最後に、炊飯に使った昆布を細切りにして戻し、白ごまと刻んだ三つ葉を散らせば完成です。
タコを最初から最後まで煮続けるのではなく、「味を出すタコ」と「食感を楽しむタコ」に分けているところが、このレシピの面白さです。
炊飯器でも作れるが「後のせタコ」は同じ
土鍋がないから作れない料理ではありません。炊飯器を使った作り方にも対応できます。
米を浸水させ、細かく刻んだタコ、生姜、昆布、合わせ地を入れるところまでは同じです。
大切なのは、炊飯器を使う場合でも太いタコまで最初から入れてしまわないこと。
炊き上がってから大きなタコを加え、余熱を利用して温めるという考え方は変わりません。
また、水340ccとは別に調味料が加わるレシピなので、自己流でさらに水を足すと柔らかくなりすぎる可能性があります。炊き込みご飯では、水だけではなく調味液を含めた全体の水分量を見ることが大切です。
タコの酢の物は「だし入り三杯酢」で酸っぱすぎない
もう1品のタコの酢の物は、タコ、きゅうり、わかめという王道の組み合わせです。
ただし、味付けには大きな特徴があります。
一般的な三杯酢をそのまま使うのではなく、だし200ccを加えて酸味と塩味をやわらげるのが笠原流です。
材料はこちらです。
- 茹でタコ:約150g
- きゅうり:1本
- わかめ:40g
- おろし生姜:少々
- 塩:少々
- 醤油:大さじ3
- 酢:100cc
- 砂糖:大さじ2
- だし:200cc
酢の物が苦手な人の中には、「酸味がツンと来る」「醤油の塩味が強い」と感じる人もいます。
このレシピでは三杯酢をだしでのばすため、タコやわかめを食べたあとに汁まで味わいやすい、まろやかな仕上がりになります。
タコの酢の物の作り方
きゅうり1本は薄い小口切りにし、塩を全体になじませて約5分置きます。
しんなりしたら水気をしっかり絞ります。
すぐに力いっぱい絞るのではなく、塩をなじませて水分が出るのを待ってから絞るのがポイントです。余分な水分を抜いておくことで、完成後に三杯酢が薄まりにくくなります。
わかめ40gは食べやすく切り、氷水に浸しておくのが笠原さんのひと工夫。
食べる直前まで冷たい水に置くことで、わかめのシャキッとした食感を生かします。
タコ約150gも食べやすい大きさに切っておきます。
三杯酢は、
醤油大さじ3+酢100cc+砂糖大さじ2+だし200cc
を混ぜ合わせます。
水気を切ったきゅうりには、この三杯酢を少し加えて先になじませておきます。
器に水気を切ったわかめ、きゅうり、タコを盛り、三杯酢をかけ、最後におろし生姜を添えれば完成です。
わかめを氷水に入れるひと手間はサラダや和え物にも使える
今回の2品の中で、普段の料理にも応用しやすいのがわかめを氷水に浸しておく方法です。
酢の物は味付けだけではなく、きゅうり、タコ、わかめの食感の違いがあるとぐっと食べやすくなります。
きゅうりは塩もみしてしんなり、タコは弾力を残し、わかめはシャキッとさせる。
同じ器に入る3つの食材をそれぞれ違う方法で下ごしらえしているため、シンプルな料理でも単調になりません。
たこ飯と酢の物を一緒に作るとタコ300gを使い切れる
2品を同時に作る場合、茹でタコは合計約300g使います。
たこ飯だけなら約150g、酢の物だけでも約150gなので、スーパーで少し大きめの茹でタコを買ったときにも使いやすい組み合わせです。
炊き込みご飯は醤油と生姜の香りがしっかりあり、酢の物はだしを利かせたさっぱり味。
同じタコを使っても方向性がまったく違うため、食卓に2品並べても重なった印象になりにくいのもいいところです。
特に覚えておきたいのは、「タコは全部炊かない」「三杯酢はだしで割る」「わかめは氷水」の3点。
難しい技術を使わなくても、入れるタイミングと下ごしらえを少し変えるだけで、いつものタコ料理を一段おいしく仕上げられるレシピです。
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