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十勝川温泉のモール温泉は太古の植物が起源!北海道遺産の琥珀色の湯【かのサンド】

かのサンド

十勝川温泉の「モール温泉」は一般的な温泉とは成り立ちが違う

2026年10月11日放送の『かのサンド』北海道横断SP完全版では、北海道・十勝川温泉を訪れます。同じ北海道横断旅の中でも、十勝川温泉で注目したいのが、太古の植物を起源とする希少な「モール温泉」です。北海道遺産にも選定されており、琥珀色をしたなめらかな湯で知られています。

この記事でわかること

  • 十勝川温泉のモール温泉が植物由来と呼ばれる理由
  • 一般的な鉱物性温泉との違い
  • 北海道遺産に選ばれた背景
  • 日帰りでモール温泉を楽しめる場所とアクセス

モール温泉は太古の植物が堆積した地層を通って湧き出す

公式動画:北海道遺産「モール温泉~泥炭層から湧出する美人の湯~」

十勝川温泉最大の特徴は、「モール温泉」と呼ばれる植物性の温泉が湧いていることです。

かつて十勝川の河畔には、葦など多くの植物が自生していました。それらが長い年月をかけて地中へ堆積し、泥炭や亜炭を含む地層が形成されました。

その地層を地下水が通ることで、植物由来の有機物を含んだ温泉になります。「モール」という名称も、亜炭などを意味するドイツ語に由来します。

一般的な温泉というと、火山や岩石から溶け出した鉱物成分をイメージします。

十勝川温泉の場合は、地中に眠る太古の植物が現在の湯の特徴につながっていることが大きな違いです。

湯は琥珀色でなめらか、植物由来のフミン質を含む

モール温泉の湯は、透明な無色ではなく、茶褐色から琥珀色に見えるのが特徴です。

北海道遺産では、泥炭を通して湧出し、植物性腐植質を多く含む温泉として紹介されています。十勝川温泉観光協会によると、泉質はナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉で、弱アルカリ性の湯です。

浴槽へ入ったときに感じやすいのが、なめらかな肌触り。

十勝川温泉が「美人の湯」と呼ばれてきた背景にも、この独特の湯ざわりがあります。

見た目だけが珍しい温泉ではなく、植物が長い時間をかけて変化した地層を通ってきたこと自体が、十勝川温泉の価値になっています。

地下500~700mから55~60℃の湯が湧き出す

さらに興味深いのが、温泉が湧き出す深さと温度です。

十勝川温泉では、地下500~700mほどから55~60℃の温泉が湧出しています。一方、帯広市街など十勝平野の中心部では、地下1,000mより深い場所から50℃前後の湯が湧くとされています。

十勝川沿いには地下の熱が伝わりやすい条件がそろっており、比較的浅い場所でも高温の温泉が得られます。

地上には十勝川と広大な平野が広がり、その地下には何万年、何百万年という時間をかけて形成された植物由来の地層があります。

十勝川温泉は、その地下の歴史を実際に湯として体験できる場所でもあります。

アイヌの人々には「薬の湯」と伝えられてきた

十勝川温泉の歴史は、近代的な温泉旅館が建てられる以前までさかのぼります。

現在残る古い記録の一つが、1874年の「北海道地誌要領」。この地域に温泉が存在していたことが記されています。

当時一帯は葦が生い茂る湿地で、生ぬるい湯が自然に湧き出していました。

冬でも周囲が凍りにくかったため、鳥や動物が集まる場所でもあり、アイヌの人々の間では「薬の湯」として語り伝えられていたとされています。

人間が温泉を掘り当てて突然生まれた場所ではありません。

地面から湯が出る場所として、はるか以前から知られていたのです。

1900年ごろから温泉地として歩み始めた

現在につながる温泉利用が始まったのは1900年です。

依馬嘉平が自然に湧いていたぬるま湯を約1m四方の箱へ引き込み、加熱して近隣の人々と利用しました。

その後、1913年には前田友三郎が手掘りで温泉を掘削し、30~36℃の湯が湧出。本格的な旅館を建てて温泉経営を始めました。

この旅館が、現在の笹井ホテルの前身となります。

十勝川温泉は、自然湧出の湯を地域の人々が使うところから始まり、旅館が建ち、道東を代表する温泉地へ発展していきました。

2004年に「モール温泉」が北海道遺産へ

大きな転機となったのが2004年です。

十勝川温泉を代表する植物性モール温泉が北海道遺産に選定されました。

北海道遺産は建物だけを残す制度ではありません。次の世代へ引き継ぎたい北海道固有の自然、文化、産業などを地域全体で守り、生かしていく取り組みです。

モール温泉は泥炭層を通って湧出する独特の湯で、植物由来の成分を多く含むことなどが特徴として評価されています。

十勝川温泉では、この貴重な温泉資源を使い続けるだけでなく、地域で保護しながら次世代へ残す取り組みも行われています。

日帰りなら「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」

宿泊せずにモール温泉を体験したい場合、立ち寄りやすいのが「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」です。

施設内の「SPA KOHAKU」は水着を着て利用するスタイルのモール温泉スパ。家族やカップルでも一緒に入ることができます。

施設にはスパだけでなく、レストラン、ベーカリー、マルシェなども集まっています。

2026年10月の基本営業時間は、

  • 月~木:9時~19時
  • 金・土・日・祝日:9時~21時
  • SPA KOHAKU最終受付:閉館1時間前
  • 10月13日:全館休館
  • 「そらの足湯」:施設営業時間内に利用可能

となっています。

温泉街を訪れて、まずモール温泉を体験してみたい人にも使いやすい施設です。

帯広駅から十勝川温泉までは車で約20分

十勝川温泉は、帯広市の東側にある音更町に位置します。

帯広中心部から比較的近く、帯広観光と組み合わせやすいのも特徴です。

主なアクセスは次の通りです。

  • JR帯広駅から車:約20分
  • とかち帯広空港から車:約40分
  • 道東自動車道・音更帯広ICから:約25分
  • 新千歳空港から車:約2時間50分
  • 札幌から車:約3時間20分

道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉には普通車用を中心に93台分の駐車スペースがあります。

帯広で豚丼やばんえい競馬を楽しみ、十勝川温泉まで足を延ばすというルートも組みやすい距離です。

十勝川温泉は温泉そのものが旅の目的になる

北海道には登別、定山渓、阿寒湖など数多くの有名温泉地があります。

その中で十勝川温泉が特別なのは、「どんな景色が見えるか」「どんな宿に泊まるか」だけでなく、湯そのものの成り立ちが旅の目的になるところです。

何千年もの間に堆積した植物が地中で変化し、その地層を通った地下水がモール温泉として湧き出す。

琥珀色の湯に浸かることは、十勝平野の長い自然史に触れることでもあります。

まとめ

『かのサンド』北海道横断SP完全版で登場する十勝川温泉の最大の特徴が、北海道遺産にも選ばれた「モール温泉」です。

太古の葦などの植物が堆積してできた泥炭・亜炭層を地下水が通ることで、植物由来の有機物を含んだ温泉になります。

琥珀色でなめらかな湯は、一般的な鉱物性温泉とは違う成り立ちを持っています。

自然湧出の温泉として古くから知られ、1900年ごろから温泉地として発展。現在ではホテルや旅館だけでなく、「道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉」でもモール温泉を体験できます。

十勝を訪れるなら、豚丼や雄大な風景とともに、この土地の地下に眠る太古の植物が生んだ温泉にも注目したいところです。

参考リンク

十勝川温泉観光協会「十勝川温泉について」

北海道遺産「モール温泉」

道の駅 ガーデンスパ十勝川温泉 公式サイト

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