クレジットカードが手元にあるのに不正利用される仕組み
『THE突破ファイル(死角を狙う犯罪を見破れSP)(2026年8月20日)』では、男性のクレジットカードに身に覚えのない高額利用が発生します。カードそのものは手元にあり、フィッシングやスキミングの形跡もないという不可解なケースです。カードをなくしていなくても不正利用は起こります。身近に潜む情報漏えいの危険と、被害を広げないための対策を整理します。
この記事でわかること
- クレジットカードが手元にあっても不正利用される理由
- カード本体を盗まない「番号盗用」の特徴
- フィッシングやスキミング以外の情報漏えい経路
- 身に覚えのない利用を見つけたときの対処法
放送後、詳しい内容が分かり次第、追記します
カードが手元にあっても不正利用は起こる
クレジットカードの不正利用というと、財布ごと盗まれたり、カードを紛失したりする場面を想像しがちです。
しかし、カード本体が自分の手元にあることと、カード情報が安全であることは別です。
インターネット上の決済では、プラスチック製のカードそのものを店舗へ提示しません。決済に必要なカード情報などが第三者に取得され、不正な取引に使われれば、本人の財布の中にカードが残っている状態でも被害が発生します。
実際、2024年のクレジットカード不正利用被害額は555.0億円に達し、その92.5%をインターネット取引での「番号盗用」が占めました。2025年の被害額は510.5億円まで減少したものの、依然として高い水準です。
「カードをなくしていないから大丈夫」と考えないことが大切です。
番号盗用はカード本体を盗まない不正利用
番号盗用とは、カードそのものではなく、決済に使われるカード情報を悪用するタイプの不正利用です。
このタイプが厄介なのは、財布を見てもカードが残っているため、利用者が異変に気付きにくいことです。
カードを落とした記憶もなく、財布を盗まれた経験もないのに、ある日利用明細を見ると知らない店やサービスから請求されている、ということが起こります。
そのため、不正利用対策では「カードをなくさない」だけでは不十分です。カード情報と、カードを登録しているWebサービスの両方を守る必要があります。
フィッシングやスキミング以外にも情報が漏れる経路がある
よく知られているのが、偽サイトへ誘導してカード情報を入力させるフィッシングや、カード情報を読み取るスキミングです。
ただし、情報を狙う方法はそれだけではありません。
ショッピングサイトなどへの不正アクセスによって保存された個人情報が盗まれたり、スマートフォンやパソコンが悪意のあるプログラムの影響を受け、端末で扱った情報を取得されたりするケースもあります。
さらに注意したいのが、ネット上だけを警戒すればよいわけではないことです。
カードを置いたまま席を離れる、財布を人の目につきやすい場所へ放置するといった行動も避けたいところです。カードの紛失・盗難だけでなく、知らない間にカード情報をコピーされる被害もあるため、カードを他人が自由に扱える状態にしないことも基本になります。
利用明細と通知が不正利用の早期発見につながる
番号盗用ではカードがなくならないため、利用者自身が異変に気付く仕組みを作っておくことが重要です。
特に確認したいのは、
- 利用日
- 利用した店やサービス
- 金額
- 支払方法
です。
毎月の請求総額だけを見るのではなく、1件ずつ利用内容を見ることがポイントです。
Webやアプリで利用明細を確認できるカードなら、請求確定日まで待つ必要はありません。カードをほとんど使っていない時期でも、ときどき明細を確認しておくと異変を発見しやすくなります。
カード会社が提供している利用通知サービスを設定しておけば、カードが使われた直後にスマートフォンなどへ通知が届く場合もあります。
普段使わない時間や店で突然通知が来れば、その場で気付ける可能性が高くなります。
身に覚えのない利用を見つけたらカード会社への連絡を優先する
知らない利用履歴を見つけたときに、「家にカードがあるから何かの間違いだろう」と放置するのは避けたいところです。
まず契約しているクレジットカード会社へ速やかに連絡します。
不正利用の可能性がある場合、状況に応じてカードの利用停止や再発行などの対応が行われます。被害に早く気付くことが、被害額を広げないためにも重要です。
カードを登録しているサービスへの不正ログインも疑われる場合は、パスワードの変更やログイン履歴の確認も必要です。
特に同じパスワードを複数のサービスで使っている場合、1つのサービスから情報が漏れると別のサービスまで狙われる危険があります。サービスごとに異なるパスワードを使い、多要素認証など利用できる安全機能を有効にしておくことが対策になります。
EMV 3-Dセキュアや利用通知も設定しておきたい
ネットショッピングを利用する人が覚えておきたいのが、EMV 3-Dセキュアと呼ばれる本人認証の仕組みです。
これはインターネットでカード決済をするとき、カード情報だけで判断するのではなく、必要に応じて追加の本人確認を行う仕組みです。
不正利用対策としては、次のような対策を組み合わせることが重要です。
- 個人情報を安易に入力しない
- パスワードを使い回さない
- 本人認証サービスを利用する
- カード利用明細をこまめに確認する
- カードと暗証番号を適切に管理する
どれか1つを行えば完全に防げるというものではありません。
特に利用通知+明細確認は、被害を防ぐだけでなく、不正利用された場合の早期発見にも役立ちます。
「カードがあるから安心」ではなくカード情報まで守る
クレジットカードの不正利用で怖いのは、目に見えるカードを盗まれなくても被害が成立することです。
財布の中を確認してカードがあれば安心してしまいそうですが、インターネット取引が広がった現在は、カード本体より先に情報が狙われるケースも意識しておく必要があります。
利用通知を設定し、明細をこまめに見る。身に覚えのない利用があればすぐカード会社へ連絡する。カードを登録しているサービスのパスワードや本人認証も見直す。
こうした日常の習慣が、「知らない間に高額利用されていた」という事態を早く発見する助けになります。2025年にも不正利用被害額は510.5億円に上っており、カードを持つ人なら誰でも知っておきたい防犯対策です。
参考リンク
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