流水麺はなぜ水でほぐすだけで食べられるのか
暑い日にそうめんやうどんを食べたいと思っても、鍋いっぱいのお湯を沸かすのは意外と大変です。『あさイチ(暑さを乗り切る!夏の定番のヒミツを工場見学で大解剖!)(2026年8月25日)』で取り上げられるのが、水でほぐすだけで食べられる麺。その代表がシマダヤの「流水麺」です。水だけで食べられる理由や誕生のきっかけ、現在の商品、保存するときの注意点まで詳しく見ていきます。
この記事でわかること
- 流水麺が水でほぐすだけで食べられる理由
- 1988年に生まれた開発のきっかけ
- そうめん・うどん・そばなど現在の種類
- 食べ方や冷凍保存するときの注意点
水で麺をゆでているのではなく「すでに食べられる麺」をほぐしている

流水麺は、水によって麺を加熱調理しているわけではありません。
一般的な乾麺のそうめんやそばは、自宅でお湯を沸かしてゆでる必要があります。一方、流水麺は製造段階でゆでられたチルド麺で、水でさっとほぐせば食べられるよう特殊に設計されています。
つまり、水の役割は「麺をゆでること」ではなく、くっついている麺をほぐして食べやすい状態にすることです。
現在の「流水麺 国産小麦粉使用 そうめん」も、袋から取り出した麺を水でほぐし、好みのつゆにつけたり、つゆをかけたりするだけで食べられます。さらに、つゆを直接麺にかけてほぐす食べ方もできます。
夏場は「そうめんを食べたいけれど、ゆでるために台所を暑くしたくない」という場面が少なくありません。そんな不便を、麺そのものの作り方から解決した商品なのです。
誕生のきっかけは「夏に麺を食べなくなる人」だった
流水麺が誕生したのは1988年5月です。
開発の出発点になったのは、麺類をどのように食べているのかを調べた消費者調査でした。
そこから見えてきたのが、
- 夏は暑いのでお湯を使いたくない
- 麺をゆでる作業が面倒
- 夏になると麺を食べる回数そのものが減る
という消費者の行動です。
さらに、少数ながら市販のゆで麺をそのまま食べたり、水でほぐして食べたりしている人がいることも分かりました。
そこで生まれたのが、「火を使わなくても、おいしい麺を食べられるようにする」という発想でした。
今では簡単そうに見える「水でほぐすだけ」ですが、当時としてはかなり大胆な商品だったことが分かります。
「月に行くより難しい」と言われたほど開発は難しかった
流水麺で興味深いのが、商品の便利さ以上に開発の難しさです。
シマダヤでは、水でほぐすだけで食べられるチルドゆで麺を作る技術について、開発当時は「月に行くより難しい」と言われるほど難しかったとしています。
会社の開発史では、真空ミキサーの開発と新しい技術によって流水麺が誕生したことも紹介されています。
普通のゆで麺であれば、ゆでた直後のおいしさだけでなく、包装して店頭に並び、家庭で食べるまで食感を保つことも必要です。
そのうえ流水麺では、
保存できること
↓
水だけでほぐれること
↓
冷たいまま食べてもおいしいこと
を同時に成立させなければなりません。
1988年の発売後も改良は続けられ、翌1989年には年間優秀製品賞、1990年には食品産業技術功労賞を受賞。その後もロングセラーとして残っています。
「水をかけるだけ」という手軽さの裏側に、長い商品開発があったわけです。
そうめんは2人前400gで希望本体価格290円
夏に特に使いやすいのが「流水麺 国産小麦粉使用 そうめん 2人前」です。
主な商品情報は次の通りです。
乾麺のそうめんと大きく違うのは、鍋に大量のお湯を沸かし、ゆでたあと流水で冷やす工程が必要ないことです。
水でほぐすだけなので、時短・節水・省エネにつながるのも特徴です。
特に暑い日の昼食や、料理にあまり時間をかけたくない日の選択肢として使いやすい商品です。
うどん・そば・冷し中華だけでなくラインアップが広がっている
「流水麺」という名前から、そうめんだけの商品と思う人もいるかもしれません。
現在は幅広い麺が展開されています。
- 国産小麦粉使用 うどん
- 国産小麦粉使用 稲庭風細うどん
- 国産小麦粉使用 そうめん
- 国産そば粉使用 そば
- 冷し中華 醤油味
- 冷し中華 ごまだれ味
- サラダパスタ つるりーに
- サラダうどん もっちりーに
2026年にはサラダパスタやサラダうどんもラインアップに加わっています。
単に「そうめんを簡単に食べる商品」から、火を使わずにさまざまな麺料理を作るシリーズへ広がっているのが面白いところです。
温かいうどんやそばにも使える
流水麺という名前から「冷たい麺専用」と思いがちですが、うどんやそばは温かくして食べることもできます。
方法もシンプルです。
麺を鍋でゆで直すのではなく、袋から取り出した麺に温めたつゆをそのままかけてほぐします。
一方、麺そのものを改めてゆでてしまうと柔らかくなります。水でほぐして食べられるように作られている商品なので、一般的な乾麺と同じ感覚で長く加熱しないことがポイントです。
夏だけでなく、「短時間で温かいうどんを食べたい」というときにも使えるわけです。
1食だけ食べたいときは残りを翌日まで冷蔵
2人前の商品を1人で食べる場合も、1度に全部開ける必要はありません。
パッケージの背面から1食分だけ取り出せるようになっており、残った1食分は袋の上部を折り曲げて冷蔵庫で保存します。
保存した麺は翌日までに食べるよう案内されています。
1人暮らしや、家族で食事の時間が違う家庭でも使いやすい仕組みです。
冷凍保存はしないほうがいい
長く保存したいからといって、流水麺を冷凍庫に入れるのはおすすめできません。
流水麺は水でほぐすことを前提にした特殊な設計になっているため、冷凍すると水だけではうまくほぐれなくなり、麺の食感も悪くなります。
メーカーも冷凍保存を避けるよう案内しています。
冷蔵庫で保管し、パッケージに表示された期限に従って食べるのが基本です。
「冷蔵麺だから余ったら冷凍しておこう」と考えやすいところなので、購入時に覚えておきたいポイントです。
夏の麺料理から「お湯を沸かす」という工程をなくした商品
流水麺の大きな発明は、珍しい味を作ったことではありません。
昔からあるそうめん・うどん・そばの食べ方から「お湯を沸かしてゆでる」という工程をなくしたことにあります。
1988年に登場してから長く販売されているのも、夏場に火を使いたくないという悩みが、今でも変わらず存在するからでしょう。
しかも現在は、そうめんだけでなく、うどん、そば、冷し中華、サラダパスタへと広がっています。
暑さが厳しい日、帰宅が遅くなった日、子どもの昼食を手早く用意したい日など、「今日は鍋を使いたくない」という場面で思い出しておくと便利な麺です。
参考リンク
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