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ほくろ・イボで受診したい変化|ABCDEルールと危険なサイン【林修の今知りたいでしょ!で紹介】

林修の今知りたいでしょ!

ほくろ・イボで気をつけたい「見た目の変化」

いつもあったほくろが大きくなった、黒っぽいできものが急に現れた、イボだと思っていたものの形が変わってきた――。こうした皮膚の変化は、どこまで様子を見ていいのか迷いやすいものです。『林修の今知りたいでしょ!(2時間SP 夏のダメージが蓄積…肌のギモン全部解決!)(2026年9月3日)』でも「このホクロやイボは大丈夫?」という身近な疑問が取り上げられます。大切なのは色だけで判断せず、形・境界・大きさ・時間による変化まで見ることです。

この記事でわかること

  • 受診を考えたいほくろの変化
  • メラノーマをチェックする「ABCDEルール」
  • 「イボ」という言葉に含まれる皮膚症状の違い
  • 市販薬などで自己処置する前に注意したいケース

危険なほくろは「黒いかどうか」だけでは判断できない

(出典:国立がん研究センター中央病院) 悪性黒色腫(メラノーマ)の治療について

ほくろを見て「黒いから危険」「小さいから大丈夫」と判断するのは適切ではありません。

一般的なほくろは医学的には色素性母斑・母斑細胞母斑などと呼ばれる良性のできものです。一方、注意したい病気の1つに、色素を作るメラノサイトががん化する**悪性黒色腫(メラノーマ)**があります。

メラノーマは初期には普通のほくろに似て見える場合があります。

そこで重要なのが、「今の見た目」だけではなく、

  • 以前と比べて大きくなった
  • 形が変わってきた
  • 色の濃淡が目立ってきた
  • 盛り上がってきた

など、時間とともに変化していないかを見ることです。

とくに短期間での変化は、皮膚科を受診する判断材料になります。

ほくろを見るときに覚えておきたい「ABCDEルール」

ほくろとメラノーマを見分ける際の目安として広く使われているのがABCDEルールです。

A:Asymmetry(左右非対称)

真ん中から2つに分けたとき、左右の形が大きく違うものです。

一般的なほくろは比較的丸く整っていることがありますが、メラノーマでは左右非対称になる場合があります。

B:Border(境界)

輪郭がギザギザしている、境目がぼんやりしているなど、縁が不規則になっている状態です。

C:Color(色)

全体が同じ色ではなく、黒・茶色などの濃淡が入り交じって見えるものです。

D:Diameter(直径)

目安の1つが直径6mmを超える大きさです。

ただし「6mm未満なら絶対に問題ない」という基準ではありません。大きさだけで判断しないことが重要です。

E:Evolving / Elevation(変化・隆起)

大きさ、形、色、高さなどが以前から変わってきていることです。

このなかでも、とくに大切なのがE=変化です。国立がん研究センターも短期間での変化を重要なサインとして挙げています。

毎日見ていると変化に気づきにくいので、気になるほくろがある場合は、ときどき同じ条件で確認すると違いを把握しやすくなります。

日本人は足の裏・手のひら・爪の変化にも注意したい

顔や腕など日光に当たりやすい場所だけをチェックすればよいわけではありません。

メラノーマは足の裏、手のひら、爪、顔、体幹など体のさまざまな場所に発生する可能性があります。

日本人で多いとされているのが「末端型」と呼ばれるタイプで、足の裏・手のひら・爪などに生じます。国立がん研究センター中央病院では、日本人のメラノーマの約40%をこのタイプが占めると説明しています。

そのため、セルフチェックでは顔や腕だけでなく、

足の裏、足の指の間、手のひら、爪、背中なども意識したいところです。

爪の場合は、単に黒い線があるだけでメラノーマと決まるわけではありません。

ただし、黒い線が徐々に幅広くなってきた、色が均一ではなくなってきた、爪の周囲の皮膚にも色が広がってきた、といった変化がある場合は専門医に相談することが勧められています。

「イボ」は1種類の皮膚病を指す言葉ではない

ここは意外と知られていないポイントです。

普段私たちが使っている**「イボ」には、医学的にはさまざまな皮膚のできものが含まれています。**

皮膚から盛り上がった小さなできものを、まとめて「イボ」と呼んでいるケースが多いからです。

代表的なものには、

  • HPVが皮膚に感染してできるウイルス性疣贅
  • 首などにできやすいスキンタッグ
  • 加齢とともに増えることがある脂漏性角化症
  • 子どもに多いミズイボ

などがあります。

日本皮膚科学会は、患者が「イボ」と考えて受診したものの中にはさまざまな皮膚疾患が含まれ、まれに悪性腫瘍の場合もあるため慎重な診断が必要だとしています。

つまり「盛り上がっているからイボ」と決めつけること自体に落とし穴があります。

ほくろのように見える皮膚がんはメラノーマだけではない

ほくろに似る皮膚がんとして、もう1つ知っておきたいのが基底細胞がんです。

代表的なタイプでは黒色や濃い褐色で少し盛り上がり、一見するとほくろのように見えることがあります。

特徴として挙げられるのは、

  • 表面に独特の光沢がある
  • 細い血管が透けて見える
  • 中央部分がへこんでくる
  • 傷のようになって治りにくい
  • 軽い刺激でも出血する

といった変化です。

もちろん、こうした特徴が1つあれば皮膚がんという意味ではありません。

逆に「普通のほくろに見えるから大丈夫」と断定することもできません。

数週間から数か月たっても治らないできものや、以前とは明らかに様子が変わってきた皮膚の変化は、スキンケアだけで対応し続けず皮膚科で確認したほうが安心です。

足の裏の「イボ」「ウオノメ」も自己判断しすぎない

足の裏に硬いできものができると、「ウオノメかな」「イボかな」と市販薬で治療する人もいるでしょう。

ただ、足裏は特に自己判断に注意したい場所です。

日本皮膚科学会では、足の裏の悪性腫瘍をウオノメだと思って自己治療し、発見が遅れたケースについても注意を促しています。

ウイルス性のイボとウオノメでは原因も治療方法も異なります。

さらに、そのどちらでもない皮膚のできものが紛れている可能性もあります。

特に、

急に大きくなった、黒くなった、色むらがある、出血する、形が変わってきた

といった場合には、自分で削ったり薬を塗り続けたりする前に診断を受けることが重要です。

市販のイボ取り薬を使う前に「本当にイボか」を確認する

市販薬を使えばよいケースもありますが、その前提となるのが診断が正しいことです。

「これはウイルス性のイボ」

「これはウオノメ」

「これは単なる年齢によるできもの」

という判断そのものが一般の人には難しいことがあります。

日本皮膚科学会も、市販薬による自己治療について、正しい治療には正しい診断が必要だと説明しています。

特に顔や爪、足の裏などの色が付いたできものは、「イボ取りを試してから考えよう」と処置を始めるより、気になる変化があれば先に皮膚科で正体を確認するほうが安全です。

受診の目安は「以前との違い」で考える

ほくろは多くの人にあり、イボのようなできものも珍しいものではありません。

全部を怖がる必要はありません。

ただし、セルフチェックするときには**「危険なほくろの写真とそっくりか」だけで判断しないこと**が大切です。

特に見逃したくないのは、

  • 左右非対称になってきた
  • 縁がギザギザしてきた
  • 色に濃淡が出てきた
  • 大きくなってきた
  • 急に盛り上がった
  • 出血するようになった
  • 治らない傷のようになった
  • 爪の黒い線が広がってきた

といった変化です。

そしてもう1つ大切なのは、ABCDEルールはあくまでセルフチェックの目安だという点です。

すべてに当てはまる皮膚がんばかりではありません。

「これは大丈夫なイボ」「普通のほくろ」と自分で診断するためではなく、皮膚科を受診するきっかけを見つけるためのチェック方法として使うのが適切です。

ほくろやイボは普段から見慣れているだけに、小さな変化を見逃しがちです。夏に日焼けした肌をチェックする時期だからこそ、顔だけでなく手のひらや足の裏、爪などにも一度目を向けておきたいですね。


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