足寄町へ移住した座間夫妻が開いた「珈琲座間屋」
2026年10月10日放送のテレビ朝日「人生の楽園」1時間スペシャルでは、北海道足寄町へ移住した座間ゆかりさん・宏太さん夫妻が登場します。2人が営むのが、自家焙煎コーヒーを味わえる「珈琲座間屋(こーひーざまや)」です。
店が入っているのは、かつての足寄駅そのものではなく、昔の足寄駅を模して造られた駅舎型の建物。十勝バスの待合所を兼ねるノスタルジックな空間で、2022年8月からコーヒーを提供しています。札幌から移住した夫妻が、なぜ足寄という町を選び、駅の記憶を受け継ぐような店を始めたのか。その歩みには、研究、陶芸、コーヒー、そしてばん馬までつながる個性的な物語があります。
この記事でわかること
- 珈琲座間屋の場所と営業時間
- 座間ゆかりさん・宏太さん夫妻が足寄町へ移住した経緯
- 研究職から自家焙煎コーヒー店へつながった転機
- 珈琲店と並行して取り組むばん馬の育成
珈琲座間屋は昔の足寄駅を模した建物にある

出典:足寄町公式「足寄物語~Ashoro Stories その29 珈琲座間屋」
「珈琲座間屋」があるのは、北海道足寄郡足寄町北1条1丁目3-1。現在の「道の駅あしょろ銀河ホール21」のそばに建つ、昔の足寄駅を模した建物です。
足寄ではかつて国鉄、のちの北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線が町を走っていました。現在、珈琲座間屋が入る建物はその昔の駅舎をイメージしたもので、バスの待合所としても使われています。そこに2022年8月、座間夫妻が自家焙煎コーヒーの店を開きました。
現在確認できる店舗情報は次の通りです。阿寒摩周国立公園広域観光協議会でも、昔の足寄駅を模した駅舎内で営む珈琲専門店として案内されています。
- 店名:珈琲座間屋
- 住所:北海道足寄郡足寄町北1条1丁目3-1
- 営業時間:11:00~18:00
- 定休日:不定休
- 予約:不要
- 公式Instagram:珈琲座間屋 Instagram
営業日は変更される場合があるため、遠方から訪れる場合は公式Instagramの最新案内を確認しておくと安心です。
宏太さんは研究者からコーヒー焙煎の世界へ
座間宏太さんは1979年に函館で生まれ、父親の転勤に伴ってアメリカや本州各地で育ちました。北海道大学水産学部へ進み、修士号を取得した後は九州大学で博士号を取得。研究員などを経て、北海道内で薬の治験データに関わる仕事にも携わっています。
コーヒー焙煎を始めたきっかけは意外に身近なものでした。質の良いコーヒーを買い続けるなら、自分で焙煎してみようと考えたのが始まりです。
ところが研究経験を持つ宏太さんは、次第に焙煎そのものの奥深さに夢中になっていきます。豆の状態や焙煎による変化を突き詰めていく姿勢は、それまでの研究生活とも重なるものでした。
現在の珈琲座間屋では、ブレンドとストレートを合わせて常時7~8種類ほどのコーヒーを用意。「焙煎したてを提供する」というスタイルで、家庭用や土産用のコーヒーバッグも販売しています。
ゆかりさんが長く抱いていた「田舎で陶芸」の夢
妻のゆかりさんは1978年札幌生まれ。中学生の頃から陶芸家になることを夢見ていましたが、進学先に選んだのは室蘭工業大学で、大学では化学を学びました。
その後はシステムエンジニア、北海道大学の研究補助員、札幌医科大学での仕事などを経験しながら、作陶も続けていました。さらに遺伝子解析に関わる会社へ入り、そこで後に夫となる宏太さんと出会い、2014年に結婚しています。
長く心の中にあったのは、「田舎に暮らしながら陶芸をしたい」という夢でした。
現在もその夢は店の中に生きています。ゆかりさんは旧姓の「春菜ゆかり」の名で陶芸作品を制作し、珈琲座間屋では実際に作品を使うほか、販売も行っています。コーヒー店と陶芸という、夫妻それぞれのやりたかったことが同じ場所に重なっています。
足寄との出会いは川湯へ向かう途中だった
夫妻は将来について話し合う中で、「北海道でコーヒーの木を育てられないか」と考えるようになります。
温泉熱を利用してコーヒー栽培に取り組む弟子屈町・川湯の事例を知り、実際に現地へ向かうことにしました。その途中、休憩のため立ち寄った場所が足寄町でした。
そこで夫妻が出会ったのが、地域で活動する人たちや足寄産の素材を生かした食文化です。町について知るほど興味が膨らみ、移住支援に関わる人とのつながりも生まれていきました。
「ここに住む」と決めた後、宏太さんは安定した仕事を確保するため新聞販売所の店長に応募。2021年7月29日、夫妻は札幌から足寄町へ移住しました。
そして移住から約1年後、「珈琲座間屋」を開業します。
本格的な焙煎機を導入する一方、店にあったテーブルやイスはゆかりさん自身がヤスリをかけて塗装し直しました。町のイベントにも参加しながら地域との関係を築き、少しずつ足寄の日常に溶け込んでいきました。
夫婦は珈琲店だけでなく「ばん馬」も育てている
座間夫妻の足寄暮らしをさらに特徴的にしているのが、馬との生活です。
宏太さんが新聞配達をする中で、馬を飼っている農家を目にしたことがきっかけとなり、夫妻は輓馬の繁殖にも取り組むようになりました。2024年2月時点の足寄町の記事では、牝馬の「マル」と「レイナ」を飼育していることが紹介されています。
2026年10月10日の「人生の楽園」でも、地域の伝統を守りたいという夫妻の思いとともに、ばん馬育成への挑戦が大きなテーマとなっています。
コーヒー店を開くことだけが移住のゴールではありませんでした。地域で暮らし、人とつながり、その土地に根付いた文化にも関わっていく。珈琲座間屋の物語は、移住後に夫妻の暮らしがさらに広がっていったところに大きな魅力があります。
足寄産いちごを使ったコーヒーも誕生
珈琲座間屋では、自家焙煎コーヒーに加えて足寄らしい商品も生まれています。
その一つが、足寄町産いちご「スウィーティー・アマン」を使ったドリップコーヒー。現在は浅煎り・中煎り・深煎りを組み合わせた「いちごブレンド」として、足寄町のふるさと納税返礼品にもなっています。コーヒー豆と足寄産いちごを使い、配合から粉砕、ドリップバッグ加工まで足寄町内で行われています。
夫妻が当初思い描いたのは、北海道でコーヒーの木を育てることでした。現在も最終的な夢として「足寄でコーヒー農園」を掲げています。
札幌から移り住み、駅舎型の建物で自家焙煎の店を始め、陶芸、地域交流、ばん馬へと暮らしを広げてきた夫妻。その先に「足寄産コーヒー」という夢が続いています。
まとめ
「珈琲座間屋」は、昔の足寄駅を模したバス待合所の中にある自家焙煎コーヒー店です。
座間宏太さんとゆかりさんは2021年に札幌から足寄町へ移住し、2022年に店を開業しました。研究の世界からコーヒー焙煎へ進んだ宏太さんと、長年抱いてきた陶芸の夢を続けるゆかりさん。それぞれの経験が店づくりにつながっています。
さらに夫妻は、珈琲店を営みながらばん馬の育成にも挑戦しています。
「人生の楽園」で描かれるのは、単に北海道へ移住してカフェを始めた物語ではありません。足寄の人々とつながりながら、コーヒー、陶芸、馬という新しい暮らしを一つずつ形にしてきた夫妻の歩みです。
参考リンク
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