大逆転が生まれた3つの名勝負
勝負が決まったように見えたところから、流れが一気にひっくり返る。そんなスポーツの醍醐味が詰まっているのが、『感動!スポーツ名場面 真夏の大逆転スペシャル2(2026年8月17日)』です。中心となるのは、伝説の雪の早明戦、東京五輪女子バスケットボールの残り15.2秒の逆転3ポイント、そしてMLB史に残る12点差からの大逆転。結果だけでは分からない、追い込まれた場面で何が起きていたのかを振り返ります。
この記事でわかること
- 1987年「雪の早明戦」が伝説になった理由
- 林咲希が残り15.2秒で決めた逆転3ポイントの意味
- MLBで起きた12点差からの歴史的大逆転
- 3つの試合に共通する「最後まで勝負が終わらない」背景
※放送後詳しい内容が分かり次第追記します。
1987年「雪の早明戦」は早稲田が10対7で勝利した伝説の一戦
雪の早明戦とは、1987年12月6日に国立競技場で行われた関東大学ラグビーの早稲田大学対明治大学戦です。
結果は早稲田10-7明治。わずか3点差でしたが、そのスコア以上に強烈な印象を残した試合として語り継がれています。
試合当日の東京は雪。12月上旬としては異例の積雪となり、グラウンドには雪が残る厳しい環境でした。
それでも国立競技場には約6万2000人が集まりました。白くなったグラウンドで選手たちが泥まみれになって戦う光景そのものが、後世まで残る名場面になっています。
先制、逆転、再逆転と試合の主導権が何度も入れ替わった
雪が降ったから有名になった試合ではありません。
試合展開そのものが、まさに大逆転をテーマにするにふさわしい内容でした。
まず早稲田が先制。その後、明治が逆転します。
しかし後半になると早稲田が再び試合をひっくり返し、10対7。そこから明治が最後の猛攻を仕掛けました。
特にすさまじかったのが試合終了間際です。
ロスタイムは約8分にも及び、明治は早稲田のゴール前まで攻め込みます。フォワードを中心に何度も突破を狙う明治に対し、早稲田は必死のタックルで防御しました。
最後は早稲田がボールを奪い返してノーサイド。
時計だけを見れば「もう終わる」という時間帯でも、グラウンド上ではどちらに転ぶか分からない状況が長く続いていたのです。
堀越正巳、今泉清、吉田義人ら後の日本ラグビーを代表する選手も出場
雪の早明戦を振り返るうえで見逃せないのが、出場していた選手たちです。
早稲田には堀越正巳、今泉清、明治には吉田義人ら、その後の日本ラグビー界で存在感を示す選手がいました。
1987年度の早稲田は、この早明戦だけで終わりません。
関東大学対抗戦を全勝で終えると全国大学選手権も制覇。さらに日本選手権では社会人王者の東芝府中にも逆転勝利し、日本一になりました。
雪の早明戦は、そのシーズンの強さを象徴する1試合だったともいえます。
悪天候、伝統校同士の対決、何度も入れ替わるリード、最後の猛攻。
どれか1つではなく、これらが重なったことで「雪の早明戦」という特別な名前が残りました。
東京五輪女子バスケは残り15.2秒で林咲希が逆転3ポイント
2021年の東京五輪でも、日本スポーツ史に残る大逆転がありました。
女子バスケットボール準々決勝の日本対ベルギー戦です。
試合は最後まで接戦となり、日本は終了間際に追い込まれます。
そこでボールを託されたのが林咲希でした。
残り15.2秒。林が3ポイントシュートを成功させ、日本が逆転。そのまま86-85でベルギーを破りました。
わずか1点差です。
シュートが外れていれば結果が逆になっていても不思議ではない場面でした。
林咲希の1本が日本バスケ初の五輪ベスト4につながった
この3ポイントが特別なのは、単なる1試合の決勝シュートではなかったからです。
ベルギーを破ったことで、日本女子代表は男女を通じて日本バスケットボール史上初となる五輪ベスト4進出を決めました。
その後も日本は勝ち進み、東京五輪で銀メダルを獲得します。
だからこそ、準々決勝での林の3ポイントは「銀メダルへの道をつないだ1本」として大きな意味を持っています。
シュートを打ったのは林ですが、そこに至るまで日本が追いつける点差を維持し、最後の攻撃につないだことも重要です。
大逆転というと最後に決めた選手だけへ目が向きがちですが、実際にはその1本を意味のあるものにするまでの積み重ねがあります。
ゲストとして出演する髙田真希も、このベルギー戦に先発出場した当事者の1人です。
MLBの歴史的大逆転は12点差をひっくり返した2001年の一戦
野球で「さすがにこれは決まった」と感じる点差はどれくらいでしょうか。
3点や5点なら逆転することがあります。
しかし12点差となれば話は別です。
MLBでは、その12点差を本当にひっくり返した試合があります。
2001年8月5日のクリーブランド・インディアンス対シアトル・マリナーズです。
当時のクリーブランドは序盤から大量失点し、マリナーズに12対0とリードされます。
さらに5回終了時点では14対2。
12点差をつけられた状態でした。
普通なら、勝敗への関心より「何点差になるのか」という展開になってもおかしくありません。
しかし、ここから試合が変わります。
14対2から追いつき延長11回に15対14でサヨナラ勝ち
クリーブランドは終盤に猛烈な反撃を開始しました。
そして9回までに14対14へ追いつき、試合を延長戦に持ち込みます。
最後は延長11回、ジョルバート・カブレラのサヨナラ安打で決着。
クリーブランドが15対14で勝利しました。
12点差からの逆転は、MLBのアメリカン・リーグとナショナル・リーグを通じた最大点差の逆転記録に並ぶものです。
しかも、この記録が達成されたのは長いMLB史でもわずか3度です。
「12点差」がどれほど絶望的な状況だったのかが、この数字からも分かります。
相手はイチローが所属した116勝のマリナーズだった
さらに驚かされるのが、逆転された相手です。
2001年のシアトル・マリナーズにはイチローが所属していました。
しかもこのシーズンのマリナーズは最終的に116勝46敗を記録する歴史的な強豪チームでした。
つまり、弱いチームを相手に偶然起きた大量逆転ではありません。
その年を代表する圧倒的な強豪が14対2までリードしながら、そこからひっくり返されたのです。
MLBが後年、この試合を「最大のカムバック」を振り返る企画で取り上げているのも納得できます。
野球は時間切れで終わるスポーツではありません。
アウトを27個取られるまでは攻撃できます。
そのルールの特徴を、これ以上ないほど象徴した試合です。
3つの大逆転に共通するのは最後のわずかな時間まで勝負を捨てなかったこと
雪の早明戦、日本女子バスケットボール、MLBの12点差逆転。
競技も時代もまったく違います。
それでも共通しているのは、ほとんど勝負が決まったように見える状況でも、当事者は試合を終わったものとして扱っていないことです。
雪の早明戦では、最後の約8分に及ぶ攻防まで勝敗が揺れました。
女子バスケットボールでは、残り15.2秒から3ポイント1本で歴史が変わりました。
MLBでは、12点差をつけられても攻撃を積み重ね、最終的にはサヨナラ勝ちまでたどり着きました。
スポーツの大逆転が何年たっても人を引きつけるのは、単に珍しい記録だからではありません。
「もう無理だ」と感じる状況と、「まだ終わっていない」と考える選手たちの間に大きな差があるからです。
結果を知ったうえで映像を見ても面白いのは、その瞬間に選手が何を選び、どう動いたのかを改めて追えるからでしょう。
参考リンク
気になる生活ナビをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。

コメント