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子どもが不登校になったとき親ができること|学びの場・相談先・不登校離職まで【あさイチ】

教育

子どもが不登校になったとき親が最初に知っておきたいこと

『あさイチ(子どもが不登校になったら…そのとき親はどうすれば?)(2026年8月26日)』では、約35万人にのぼる小・中学生の不登校と、その子どもを支える親の負担が取り上げられます。学校へ行かせるべきか、休ませるべきか。学習や進路はどうなるのか。大切なのは登校だけをゴールにせず、子どもの状態を見ながら家庭だけで抱え込まないことです。

この記事でわかること

  • 子どもが学校へ行けなくなったとき親が最初に考えたいこと
  • 不登校35万3970人という数字の内訳
  • 教育支援センターやフリースクール、自宅学習などの選択肢
  • 親の孤立や仕事への影響を減らすための相談先

最初に優先したいのは「登校させること」だけではない

子どもが突然「学校へ行きたくない」と言い始めると、親としては「休ませたらそのまま行けなくなるのでは」と焦りやすくなります。

しかし、不登校への支援は学校へ再び登校することだけを目標にするものではありません。国の基本的な考え方でも、本人が自分の進路を主体的に考え、最終的に社会的な自立につながることが重視されています。不登校の期間が、休養したり自分自身を見つめ直したりする時間になる場合もあるとされています。

そのため最初に必要なのは、「明日は学校へ行けるのか」という結論を急ぐことではなく、

  • 朝になると腹痛や頭痛が出る
  • 眠れない、朝起きられない
  • 食欲や元気が大きく落ちている
  • 学校や友人の話を極端に怖がる
  • 家でも緊張が続いている

といった子どもの状態を見ていくことです。

強い心身の不調が続いている場合には、担任だけでなく、養護教諭、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、必要に応じて医療機関など複数の支援先につなげていくことが大切です。学校と家庭だけで解決しなければならない問題ではありません。

小・中学生の不登校は35万3970人に増えている

2024年度の小・中学校の不登校児童生徒数は35万3970人でした。

内訳は、

  • 小学生:13万7704人
  • 中学生:21万6266人
  • 小・中学生合計:35万3970人

です。前年度の34万6482人からさらに増え、過去最多となりました。小・中学生全体では約3.86%にあたります。

ここでいう不登校は、単純に数日学校を休んだ子どもではありません。心理的、情緒的、身体的、社会的な要因などによって、年間30日以上欠席している児童生徒が対象です。

特に中学生は21万人を超えており、学校へ行けない状態は一部の家庭だけに起きているものではなくなっています。

「なぜ行けないのか」を親だけで突き止めようとしなくていい

不登校になると、「いじめなのか」「勉強なのか」「友達なのか」「ゲームなのか」と原因を1つに絞りたくなります。

ところが、本人自身にも理由をうまく説明できないケースがあります。

実際、不登校の要因を調べた調査では、子どもや保護者と教師との間で認識にかなり差がありました。

例えば「体調不良」「不安や抑うつ」「朝起きられない・眠れない」といった状態について、本人や保護者側の回答割合は、教師側が把握していた割合より大幅に高くなっています。いじめや教師とのトラブルについても認識の差がみられました。

つまり、外から見える1つの出来事だけで「これが原因だ」と決めるのは難しいのです。

子どもが話したがらないときに何度も理由を聞くより、「今いちばん困っていることは何か」「家ではどう過ごせると楽なのか」と、現在の状態から少しずつ整理していく方が支援につながりやすくなります。

家族の意見が割れたときは「登校する・しない」から離れて考える

不登校家庭で難しくなりやすいのが、家族の意見の違いです。

「少しくらい無理をしてでも行かせた方がいい」

「今は休ませた方がいい」

という考えがぶつかると、子どもの問題だけでなく夫婦や家族の関係まで苦しくなることがあります。

こんなときは、「学校へ行くべきか」を家族の最終目標にせず、

子どもの心身を守ること
学びを完全に途切れさせないこと
家庭全体が疲弊しないこと

という共通の目的に置き換える方法があります。

そのうえで学校側とも話し合い、本人の状態や困っていること、学校からできる支援、家庭でできることを整理します。

担任だけで話がまとまらなければ、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど第三者に入ってもらう方法もあります。国も、家庭と学校、必要に応じて医療・福祉などの関係機関が情報を共有して支援することを求めています。

親の心と仕事を守ることも不登校支援の一部

見落とされやすいのが親自身の負担です。

朝の登校対応、日中の見守り、学校との面談、相談機関探し、通院、食事、勉強、きょうだいへの対応などが重なると、仕事を続けること自体が難しくなる家庭があります。

不登校家庭を対象にした2024年のアンケートでは、回答した保護者の約4人に1人が休職または退職を経験し、遅刻・早退・欠勤や雇用形態の変更まで含めると、多くの家庭で仕事への影響が生じていました。

2026年に行われた別の全国調査でも、保護者の心身や家計への大きな負担が報告されています。

「子どものためだから親が全部引き受ける」という形を長く続けると、親子ともに外とのつながりを失いやすくなります。

学校への連絡を家族で分担する、相談対応をスクールソーシャルワーカーにつなぐ、勤務先へ働き方を相談するなど、親が子どもから離れられる時間を確保することも重要です。

親自身に眠れない、食欲がない、気分の落ち込みが続くなどの状態があれば、子どもの相談とは別に自分自身の支援につながることも考えてください。

学校へ行けなくても学ぶ場所は1つではない

不登校になったからといって、学習方法が「自宅で独学」だけになるわけではありません。

主な選択肢には、

  • 在籍校の別室や校内教育支援センター
  • 自治体の教育支援センター
  • 学びの多様化学校
  • フリースクールなど民間の施設
  • オンラインによる学習支援
  • 自宅でのICT学習

などがあります。

学びの多様化学校は、不登校の児童生徒に合わせた特別な教育課程を組める学校です。通常の学校と同じ時間割をそのまま当てはめるのではなく、学び直し、体験活動、探究学習、コミュニケーションなどを取り入れている学校もあります。

どれが優れているというものではありません。

外出すること自体が難しい時期の子にフリースクール通学を急がせれば、それが新しい負担になることもあります。一方、家以外の居場所を求めている子には、教育支援センターやフリースクールが大きなきっかけになる場合があります。

本人の状態と相性を見ながら選ぶことが大切です。

フリースクールや自宅学習が出席や成績につながる場合もある

親が特に心配するのが「出席日数」と「成績」です。

義務教育段階では、一定の要件を満たせば、学校外の施設で受けた指導や、自宅でICTを使って行った学習を指導要録上の出席扱いにできる制度があります。

さらに、2024年には欠席中に行った学習について、学校が学習状況を把握したうえで成績評価に反映できることが改めて示されました。

例えば、

  • 自宅からオンラインで授業に参加する
  • 学校から届いた教材やプリントで学習する
  • 教育支援センターで学習する
  • フリースクールで学校の課題などに取り組む
  • eラーニングで学習する

といったケースが想定されています。

ただし、通っているだけで自動的に出席や成績になるわけではありません。

在籍校との連携や学習内容の確認などが関係するため、フリースクールやオンライン学習を始める前に、学校側へ「出席扱い」「成績評価」「学習状況の共有方法」の3点を確認しておくと安心です。

今村久美が代表を務めるカタリバにはオンライン支援もある

ゲストの今村久美さんは、2001年に教育NPOのカタリバを立ち上げ、子どもの居場所や学習支援などに取り組んできました。

不登校支援では、オンラインプログラムroom-Kを展開しています。

子どもごとに支援計画をつくり、個別の伴走とオンライン空間での交流や学習を組み合わせる仕組みです。外へ出ることが難しい子でも、自宅から人や学びにつながれる点が特徴です。

保護者向けには、不登校を含む子育ての悩みをLINEから相談できるカタリバ相談チャットも用意されています。

また、行政にも「親子のための相談LINE」があり、18歳未満の子どもと保護者が匿名でも相談できます。地域によって受付時間は異なりますが、対面で相談することに抵抗がある家庭にとって、SNSは最初の入口の1つになります。

不登校経験があっても進路を学校復帰だけに絞る必要はない

不登校になると、親は「高校へ行けるのか」「就職できるのか」という数年先まで一気に考えてしまいます。

しかし、小・中学生の段階で今後の道を1つに決める必要はありません。

在籍校への復帰だけでなく、別室登校、学びの多様化学校、フリースクール、ICT学習などを組み合わせながら学びを続ける方法があります。

大切なのは「何日学校へ行ったか」だけを見るのではなく、

何ならできるのか
どこなら安心できるのか
誰とならつながれるのか
何に興味を持てるのか

を少しずつ増やしていくことです。

学校へ行けない時間を「何もしていない時間」にしない方法は、以前より増えています。

そして親側にも相談先があります。

子どもの不登校を家庭だけの問題として抱えるのではなく、学校、教育、福祉、医療、民間支援などから必要なものを組み合わせていくことが、親子双方を守ることにつながります。

参考リンク


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