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愛媛の国産アボカドはみかん産地で拡大!松山市は2009年から産地化【所さん!事件ですよ】

食・食品

愛媛で進む「みかん産地から国産アボカドへ」の新しい農業

2026年10月10日放送のNHK総合「所さん!事件ですよ」では、世界的に人気が高まるアボカドを特集。日本国内でも、みかん産地を中心にアボカド栽培へ取り組む農家が増えている現状が取り上げられます。

その代表的な地域の一つが愛媛県です。なかでも松山市は、みかん・伊予柑を補う新しい果樹として2009年からアボカドの産地化に取り組み、苗木づくりから栽培指導、ブランド化まで長期的に進めてきました。

この記事でわかること

  • 松山市がアボカド栽培を始めた背景
  • みかん産地でアボカドを育てられる理由
  • 松山アボカドの主な品種と旬
  • 松山市産アボカドの購入方法

松山市は2009年からみかん・伊予柑を補うアボカド産地化を開始

出典:松山市公式「松山アボカド(ベーコン)」画像

松山市が本格的にアボカドの産地づくりを始めたのは2009年です。

背景にあったのは、長く地域農業を支えてきたみかんや伊予柑に加え、新たな収益源となる果樹を育てたいという課題でした。松山市農業指導センターでは、耕作放棄地の解消と農業者の所得向上につながる作物としてアボカドに注目し、農業者への苗木の分譲や栽培指導を進めています。

農林水産省の資料でも、松山市では「かんきつからの転換作物」としてアボカド栽培が始まったことが示されています。当時、松山市北条地区では、瀬戸内海沿岸の露地でもアボカドが実を付けていることに着目し、本格的な栽培へ踏み出しました。

つまり、突然みかんをやめて南国フルーツへ乗り換えたわけではありません。柑橘栽培で培ってきた果樹農業の基盤を生かしながら、地域に新しい選択肢を加えてきた取り組みなのです。

瀬戸内の温暖な気候がアボカド栽培を後押し

アボカドと聞くと、メキシコなど年間を通して暖かい地域の果物という印象があります。

しかし、松山市にはアボカドの露地栽培に向く条件があります。農林水産省は、瀬戸内海沿岸部について、晴天の日が多く、雪や霜が比較的少ないことなどを栽培条件として挙げています。

松山市も、国内でのアボカド消費が伸びる一方、その大半を輸入に頼っていることから、国内の他地域に先駆けて産地化を進めています。

柑橘産地には果樹園、農業者、栽培技術といった蓄積があります。気候条件に加えて、こうした既存の果樹産地としての土台も、新しい果物へ挑戦できる理由の一つになっています。

寒さと乾燥に弱いアボカドは簡単に育つ作物ではなかった

温暖な松山でも、アボカド栽培が最初から順調だったわけではありません。

松山市によると、アボカドの苗木は寒さや干ばつに弱く、取り組みの初期には植え付けた苗木が数多く枯れる問題も発生しました。そこで苗木づくりや栽培指導を改良し、高温・乾燥対策や冬の寒風・低温対策を積み重ねてきました。

現在行われている対策には、

  • 幹への白色塗料による日焼け対策
  • ネットを使った強い西日への対策
  • 有機マルチによる土壌の乾燥防止
  • コモやシートを使った防寒
  • 寒風を防ぐための囲い

などがあります。

南国の果物だから、気温が上がれば日本でも簡単に作れるという話ではありません。栽培地域に合わせた細かな技術の積み重ねが、国産アボカドを支えています。

「松山アボカド」は2022年に松山市のブランド産品へ

長年の産地化が一つの形になったのが「松山アボカド」です。

2022年10月18日、「松山アボカド」は正式に「まつやま農林水産物ブランド」に認定されました。松山市の温暖な気候を生かして栽培し、独自の出荷規格による選果や品質管理を行うことなどが特徴です。申請団体は株式会社オレンジフーズでした。

松山市公式の紹介では、オレンジフーズが農家と協力しながら、収穫、出荷、選別、加工販売までを手掛けています。

アボカド栽培を始めただけでは地域産業にはなりません。

「作る人」を増やし、「品質をそろえる仕組み」をつくり、「松山産として売るところ」までつなぐ。2009年から続く取り組みが、ブランド産品へ発展した点が松山アボカドの大きな特徴です。

松山アボカドの主な4品種と旬

松山市で栽培されるアボカドは、スーパーでよく見る輸入アボカドと同じ品種だけではありません。

松山アボカドでは主に次の品種が栽培されています。

  • ベーコン:11月~12月上旬ごろ
  • フェルテ:11月下旬~12月中旬ごろ
  • ピンカートン:12月上旬~1月上旬ごろ
  • ハス:1月上旬~2月下旬ごろ

松山市が示している松山アボカド全体の収穫期は、10月下旬~1月上旬と2月上旬~3月上旬です。

時期によって違う品種を楽しめることも国産アボカドならではの魅力です。

特にハスは輸入品でもなじみがありますが、ベーコン、フェルテ、ピンカートンまで一般の消費者が食べ比べる機会はそれほど多くありません。

松山市産アボカドは2026年もふるさと納税で取り扱い

松山市産アボカドは、ふるさと納税の返礼品としても流通しています。

2026年度の松山市返礼品には、松山市産アボカド1.5kgが掲載されています。内容は5~9玉で、発送予定は2026年11月上旬から2027年2月下旬。品種によって収穫時期が異なるため、ベーコン、フェルテ、ピンカートン、ハスのいずれかが届けられる形です。

実用情報

  • 産地:愛媛県松山市
  • 主な品種:ベーコン、フェルテ、ピンカートン、ハス
  • 主な収穫期:10月下旬~3月上旬
  • 2026年度返礼品:1.5kg・5~9玉
  • 2026年度返礼品の寄付額:16,000円
  • 発送予定:2026年11月上旬~2027年2月下旬
  • 品種指定:不可

収穫量や天候によって販売期間や発送時期は変わるため、購入時には最新の受付状況を確認するのが確実です。

アボカド研究の前田隆昭教授も出演

この回には南九州大学環境園芸学部の前田隆昭教授も出演します。

前田教授の果樹園芸学研究室では、マンゴーやアボカドなど熱帯・亜熱帯果樹を対象に、生理・生態や品種特性を研究しています。南九州に適した品種を探す研究も進めています。

前田教授は2026年5月にもNHK「チコちゃんに叱られる!」でアボカドの生態や栽培技術を解説しており、国産アボカドを考えるうえで栽培面から説明できる専門家です。

温暖化によって栽培可能地域が変化する一方、高温や乾燥、冬の低温といった新しい課題も生まれます。国産化が広がるほど、「どこで、どの品種を、どう育てるか」という研究の重要性も高くなっていきます。

まとめ

愛媛で進む国産アボカドは、一時的な珍しい農作物というだけではありません。

松山市では2009年から、みかん・伊予柑を補う作物としてアボカドの産地化を開始しました。寒さや乾燥で苗木が枯れる難しさを乗り越えながら栽培技術を蓄積し、2022年には「松山アボカド」が地域ブランドへと成長しています。

日本を代表するみかん産地で育ってきた果樹農業の技術が、アボカドという新しい作物へつながっているところが興味深い点です。

「みかん畑がアボカド畑に」という変化の裏側には、気候の変化だけではなく、農地を守り、農業者の所得を確保し、新たな産地をつくろうとする長年の取り組みがあります。

参考リンク

松山市「日本一のアボカド産地づくり」

松山市「松山アボカドがまつやま農林水産物ブランドに認定されました」

農林水産省「アボカド栽培の取組(松山市)」

おすすめ関連商品

松山市産 アボカド 1.5kg(2026年11月上旬頃から順次発送)


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