小田凱人が9歳の骨肉腫から世界王者になった軌跡と20歳の新たな挑戦
小田凱人(おだ・ときと)さんは、9歳で骨肉腫を発症し、10歳で車いすテニスを始め、19歳で史上最年少の生涯ゴールデンスラムを達成したプロ車いすテニスプレーヤーです。
2026年10月11日放送のMBS・TBS系『情熱大陸』では、20歳となった小田さんの超攻撃的なプレースタイルと、世界の頂点に立ち続けるための考え方に迫ります。
愛知県一宮市出身の小田さんは、2024年のパリパラリンピックで男子シングルス金メダルを獲得。2025年の全米オープン優勝によって、テニスの4大大会すべてとパラリンピックを制覇しました。
2026年には全豪・全仏・全英オープンの3大会を連続制覇し、同じ年に4大大会すべてで優勝する「年間グランドスラム」に王手をかけました。
しかし、9月12日の全米オープン決勝では英国のアルフィー・ヒューエット選手に敗れ、年間グランドスラム達成は持ち越しとなりました。
この記事でわかること
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小田凱人さんの年齢・出身地・所属・主な実績
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9歳の骨肉腫から車いすテニスを始めた転機
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19歳で達成した生涯ゴールデンスラムと2026年の成績
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白い車いすに込めた思いと世界王者のプレースタイル
小田凱人は2026年に全豪・全仏・全英を制覇した世界王者
公式動画:2026年全米オープン決勝 小田凱人vsアルフィー・ヒューエット(大会公式映像)
小田凱人さんは、車いすテニス男子シングルスで世界のトップに立つ日本人選手です。
プロフィール
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名前:小田凱人(おだ・ときと)
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生年月日:2006年5月8日
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年齢:20歳(2026年10月現在)
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出身地:愛知県一宮市
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所属:株式会社東海理化
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競技:車いすテニス
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プロ転向:15歳
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主な実績:パリ2024パラリンピック男子シングルス金メダル
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生涯ゴールデンスラム:2025年達成
2026年の小田さんは、1月の全豪オープン、6月の全仏オープン、7月のウィンブルドン選手権で男子シングルス優勝を果たしました。
全仏オープンでは2023年からの4連覇を達成。車いすテニスの男子シングルスで同大会を4連覇したのは、国枝慎吾さんに次いで史上2人目です。
さらに、2026年7月のウィンブルドンでは、特別な白い車いすでコートに登場しました。
競技の勝敗だけでなく、自分らしい表現にもこだわる姿勢が、小田さんの大きな特徴です。
9歳の骨肉腫がサッカー少年の人生を変えた
小田さんが車いすテニスを始めるきっかけになったのは、9歳のときに経験した大きな病気でした。
それまでは、サッカー選手になることを夢見ていた少年でした。
しかし、左股関節に骨肉腫を発症し、大きな手術を受けることになりました。
骨肉腫は骨に発生する悪性腫瘍の1つです。
小田さんは人工関節を入れる手術を受け、左脚の自由を失いました。それまで夢中になっていたサッカーを続けることは難しくなりました。
そんな入院生活の中で、新しいスポーツとの出会いが訪れます。
主治医からパラスポーツを勧められた小田さんは、車いすテニスで世界的に活躍していた国枝慎吾さんの動画を目にしました。
世界のトップ選手がコートを自在に動き回り、力強くボールを打つ姿に触れたことが、車いすテニスを始めるきっかけとなりました。
小田さんがラケットを握り始めたのは10歳のときです。
サッカー選手になるという夢から、車いすテニスで世界の頂点を目指す新しい挑戦へと歩み始めました。
14歳で世界ジュニア1位、17歳でグランドスラム初優勝
車いすテニスを始めた小田さんは、ジュニア時代から次々と記録を打ち立てていきました。
2020年には、18歳以下の世界トップ選手が出場する「世界Jr.マスターズ」でシングルスとダブルスの両方を制覇しました。
2021年には、14歳11か月で世界ジュニアランキング1位に到達。この記録は当時の最年少記録でした。
同年、日本代表として出場した世界国別対抗戦のジュニア部門では、日本の初優勝にも貢献しています。
15歳でプロ転向を表明し、世界の強豪選手と戦う舞台へ進みました。
2022年には、年間ランキング上位8人が出場する「NEC WHEELCHAIR SINGLES MASTERS」で史上最年少優勝を達成します。
決勝で破ったのは、当時世界ランキング1位だった英国のアルフィー・ヒューエット選手でした。
そして2023年6月、17歳で出場した全仏オープンで、グランドスラム初優勝を果たします。
優勝時の年齢は17歳33日。車いすテニスの4大大会における史上最年少優勝記録を更新しました。
さらに、その直後には17歳35日で世界ランキング1位へ到達します。
同年7月にはウィンブルドンも制覇し、車いすテニス界を代表する選手へ成長しました。
19歳で生涯ゴールデンスラムを史上最年少達成
小田さんの大きな転機となったのが、2024年のパリパラリンピックです。
男子シングルスで金メダルを獲得し、18歳でパラリンピック王者となりました。
パリ大会では男子ダブルスでも銀メダルを獲得しています。
小田さんはそれまでに全仏・全英・全豪オープンを制覇しており、残る全米オープンを制すれば、生涯ゴールデンスラムの達成となる状況でした。
そして2025年9月の全米オープンで初優勝。
19歳3か月29日という史上最年少で、生涯ゴールデンスラムを達成しました。
生涯ゴールデンスラムとは、選手生活を通じて次の5つをすべて制覇することです。
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全豪オープン
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全仏オープン
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ウィンブルドン選手権(全英オープン)
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全米オープン
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オリンピックまたはパラリンピックの金メダル
小田さんは、テニス界で史上9人目となる偉業を成し遂げました。
9歳で病気を経験し、10歳から車いすテニスを始めた少年が、わずか10年ほどで世界の頂点へ到達したことになります。
2026年全米オープンで年間グランドスラムを逃した
生涯ゴールデンスラムを達成した小田さんが、2026年に掲げた新たな目標が「年間グランドスラム」でした。
これは、生涯を通じて4大大会を制覇する記録とは異なり、同じ年に全豪・全仏・全英・全米の4大会すべてで優勝することを意味します。
2026年の小田さんは、全豪・全仏・全英の3大会で優勝。
年間グランドスラムまで、残すところ全米オープン1大会となりました。
9月の全米オープンでも順調に勝ち進み、決勝へ進出します。
決勝の相手は、長年にわたって世界の頂点を争ってきた英国のアルフィー・ヒューエット選手でした。
2026年9月12日の全米オープン決勝結果
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小田凱人:0-6、6-7(5)
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アルフィー・ヒューエット:優勝
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小田凱人:準優勝
小田さんは第1セットを0-6で落とし、第2セットはタイブレークまで持ち込みましたが、惜しくも敗れました。
この結果、2026年の年間グランドスラム達成はなりませんでした。
それでも、20歳で年間4大大会のうち3大会を制覇した実績は、世界トッププレーヤーとしての強さを示しています。
ウィンブルドンで登場した白い車いすに込めた思い
2026年7月のウィンブルドン選手権では、小田さんが使用した真っ白な競技用車いすも話題になりました。
ウィンブルドンは、選手の服装について白を基調とした厳格な規定があることで知られる大会です。
小田さんはこの大会に合わせ、車いすも白で統一した特別仕様で出場しました。
競技用車いすは、選手が前後左右へ素早く動き、ラケットを振るための重要な道具です。
車いすテニスでは、一般のテニスとは異なり、ボールが2回バウンドするまでの返球が認められています。
そのため、相手の打球に反応し、車いすを素早く操作する技術が欠かせません。
小田さんは、このチェアワークと力強いショットを組み合わせた攻撃的なプレーを得意としています。
白い車いすで出場したウィンブルドンでも優勝を果たしました。
小田さんは、試合に勝つことだけではなく、車いすテニスという競技に自分ならではの足跡を残すことも大切にしています。
白い車いすは、そうした表現へのこだわりを象徴する存在となりました。
超攻撃的テニスを支える独自の勝負哲学
小田さんのプレーは「超攻撃的テニス」と表現されています。
リードしている場面でも守りに入らず、マッチポイントでも積極的に攻める姿勢を貫きます。
その考え方は、単なるプレースタイルにとどまりません。
小田さんは世界の頂点に立ったあとも、常に挑戦者としての姿勢を大切にしています。
失敗や敗戦についても、安易に前向きな意味づけをするのではなく、負けた悔しさを残して次の勝利を目指すという独自の考え方を持っています。
また、障害のあるアスリートとして特別視されるよりも、競技者としての実力や自分自身の生き方で評価されることを重視しています。
所属先である東海理化の選手紹介でも、目標として掲げているのは「子供たちのヒーローになる」ことです。
かつて入院中に国枝慎吾さんのプレーを見て車いすテニスを始めた小田さん。
今度は自分自身が、次の世代の子どもたちにとって憧れの存在となることを目指しています。
小田凱人の経歴・大会実績と著書
主な経歴
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2006年5月8日:愛知県一宮市で誕生
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9歳:左股関節に骨肉腫を発症
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10歳:車いすテニスを開始
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2020年:世界Jr.マスターズ単複優勝
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2021年:世界ジュニアランキング1位
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2022年:NEC WHEELCHAIR SINGLES MASTERS優勝
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2023年:全仏・全英オープン優勝、世界ランキング1位
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2024年:パリパラリンピック男子シングルス金メダル
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2025年:全米オープン初優勝、生涯ゴールデンスラム達成
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2026年:全豪・全仏・全英オープン優勝、全米オープン準優勝
著書
小田さんは2024年6月21日に、自身の経験や考え方をまとめた2冊の本を同時刊行しています。
1冊目は『I am a Dreamer 最速で夢を叶える逆境思考』です。
自分らしさを大切にする考え方や、夢を実現するための行動についてまとめた一冊です。
もう1冊は『凱旋 9歳で癌になった僕が17歳で世界一になるまでの話』です。
骨肉腫を経験した少年時代から、世界ランキング1位に到達するまでの歩みがつづられています。
まとめ
小田凱人さんは、9歳で骨肉腫を発症したことをきっかけに車いすテニスと出会い、17歳でグランドスラム初優勝、19歳で生涯ゴールデンスラムを達成しました。
2026年には全豪・全仏・全英オープンの3大会を制覇し、年間グランドスラムまであと1勝に迫りました。
全米オープン決勝では準優勝となりましたが、20歳という若さで世界の頂点に立ち続けています。
特別仕様の白い車いすや、勝利を追求する超攻撃的なプレースタイルも、小田さんを象徴する特徴です。
病気を経験した少年が世界王者となり、今度は次の世代のヒーローを目指す。その歩みは、車いすテニスという競技の新しい時代を切り開いています。
参考リンク
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