福知山駅正面通り商店街がシャッター街から復活!9年間で24店舗を誘致した再生の仕組み
京都府福知山市の「福知山駅正面通り商店街」は、かつて空き店舗が目立ち、新しい店がほとんど生まれなくなっていた商店街です。
その状況を変えたのが、地元の若手経営者と商店街の有志が2015年に設立した「福知山フロント株式会社」でした。
2026年10月13日放送の関西テレビ『ちゃちゃ入れマンデー』では、シャッター街から新しい店が次々と誕生する商店街へと変わった福知山駅正面通り商店街の復活劇が紹介されます。
2015年12月の会社設立から2024年11月までの約9年間で24店舗を誘致。 さらに2023年には、閉店したパチンコ店が入っていた建物を改修し、8店舗が集まる複合商業施設「銀鈴ビル」を誕生させました。
この取り組みは国からも高く評価され、2024年には中小企業庁の「地域にかがやく わがまち商店街表彰2024」を受賞しています。
この記事でわかること
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福知山駅正面通り商店街が9年間で24店舗を誘致できた理由
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福知山フロント株式会社を設立した経緯と若手経営者の取り組み
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元パチンコ店を8店舗の複合施設に変えた銀鈴ビルの再生
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商店街の場所・アクセスと現在も続くまちづくり活動
福知山駅正面通り商店街はJR福知山駅北口からすぐ
福知山駅正面通り商店街は、JR福知山駅北口から北側へ延びる商店街です。
福知山駅は、京都府北部の交通の拠点として知られ、JR山陰本線・福知山線などが乗り入れています。
駅正面通りは、かつて市内でも多くの買い物客が集まる場所でした。
しかし、郊外型の大型商業施設の進出や商店主の高齢化などによって、次第に店舗が減少していきました。
そんな駅前の再生に取り組んだのが、福知山フロント株式会社です。
商店街・再生事業の基本情報
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名称:福知山駅正面通り商店街
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所在地:京都府福知山市・JR福知山駅北側
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アクセス:JR福知山駅北口から徒歩すぐ
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まちづくり会社:福知山フロント株式会社
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設立:2015年12月9日
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代表取締役:杉本潤明
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資本金:260万円
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店舗誘致実績:24店舗(2024年11月時点)
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主な事業:空き店舗活用、テナント誘致、複合施設運営、イベント開催
福知山フロント株式会社の所在地は、京都府福知山市字天田264番地の5です。
商店街は道路沿いに店舗が並ぶエリアのため、営業時間や定休日は店ごとに異なります。
2015年、地元の若手経営者と商店街が会社を設立
福知山駅正面通り商店街の再生が動き始めたのは2015年です。
当時の商店街では、何年もの間、新しい店がほとんど出店しない状況が続いていました。
空き店舗が増える一方で、それらを借りたい人と所有者をつなぐ仕組みが十分に整っていなかったのです。
転機となったのは、市の中心市街地活性化事業でした。
地元では商店街を再びにぎわう場所にしたいという機運が高まり、商店街の役員と30〜40代の若手経営者が協力することになります。
そして2015年12月9日、民間出資による福知山フロント株式会社が誕生しました。
特徴は、商店街の組織とは別に、事業を実行できる株式会社をつくったことです。
商店街振興組合は地域の商業者をまとめる役割を持っていますが、空き店舗の賃借や改修、新規出店への投資には、別の体制が必要でした。
そこで、若手経営者が主体となって事業を計画し、商店街と協力しながら実行する仕組みを整えたのです。
空き店舗の所有者と出店希望者をつなぐテナントミックス
福知山フロントが力を入れたのは「テナントミックス」という手法です。
テナントミックスとは、地域に必要な店やサービスを考え、出店する業種の組み合わせを調整することです。
例えば、飲食店だけを集めるのではなく、美容室、宿泊施設、サービス店などを組み合わせることで、幅広い人が訪れる商店街をつくります。
福知山フロントは、まず空き店舗の所有者と出店希望者の双方に働きかけました。
建物の所有者に貸し出しの意向を確認し、新しく商売を始めたい事業者を探していきます。
必要に応じて、会社が物件を借り上げ、改修を行ったうえで、新しい店へ貸し出す方法も採用しました。
24店舗の誘致実績の内訳
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サブリースによる出店:16店舗
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店舗の紹介による出店:6店舗
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所有ビルへの出店:2店舗
これは2015年12月から2024年11月までの累計実績です。
新しい店が生まれると、その店を目当てに訪れる人が増えます。
さらに、周辺にも別の事業者が関心を持つようになり、福知山フロントを介さず自主的に出店する人も現れました。
単に空き店舗を埋めるのではなく、商売が続けられるエリアを育ててきたことが大きな特徴です。
元パチンコ店「銀鈴ビル」が8店舗の複合商業施設に変わった
商店街再生を象徴する建物が「銀鈴ビル(ぎんれいビル)」です。
福知山駅北口から徒歩約2分の場所にある、鉄骨造り3階建ての建物です。
以前はパチンコ店が入っていましたが、2020年に閉店し、空きビルとなりました。
福知山フロントは、この建物を新たな商業拠点として活用することにしました。
建物を取り壊して新築するのではなく、既存の構造や内装を生かして改修する方法が選ばれました。
そして2023年5月1日、銀鈴ビルは8店舗が集まる複合商業施設として生まれ変わりました。
銀鈴ビルの基本情報
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施設名:銀鈴ビル
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住所:京都府福知山市駅前町3番
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アクセス:JR福知山駅北口から徒歩約2分
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建物:鉄骨造り3階建て
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改修部分:1階・2階
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リニューアル開業:2023年5月1日
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開業時の店舗数:8店舗
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コンセプト:福知山らしさ・健康・昭和レトロ
かつてパチンコ店だった建物には、鏡張りの天井や柱、パチンコ台の枠などが残されていました。
改修では、こうした特徴的な部分をあえて活用しています。
古い建物の記憶を残しながら、飲食店や生活サービスが集まる新しい施設へと変えたのです。
銀鈴ビルは店と店を壁で区切らない独特の構造
銀鈴ビルには、一般的な商業施設とは違う工夫があります。
それが、可能な限り店舗同士を壁で仕切らないことです。
銀鈴ビルは、東側が駅正面通り商店街、西側がけやき通りに面しています。
両側に出入口があり、建物の中を通って行き来できる構造です。
そこで、飲食店などを区切る壁を少なくし、施設全体を歩き回りやすくしました。
美容室やエステなど、独立した空間が必要な店舗は区切りを設けていますが、共用スペースは開放的な造りです。
2023年の開業時に導入された店舗・機能
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菓子工房・カフェ
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たこ焼き店
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韓国料理店
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ラーメン店
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美容室
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エステサロン
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携帯ショップ・パソコン教室
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レンタルリビング
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地元農産物の無人販売コーナー
それぞれの店舗が独立して集客するだけではなく、訪れた人が別の店舗にも立ち寄れることを重視しています。
また、新規出店の負担を抑えるため、1区画の広さを10〜15坪程度とし、賃料も地域の相場より低めに設定しました。
これにより、初めて店を持つ人も挑戦しやすい環境を整えています。
銀鈴ビルの無人販売所は2025年に新たな形へ
銀鈴ビルの特徴の1つが、地元の農産物や加工品を購入できる無人販売コーナーです。
2023年の開業時には、奥京都の一次産業に関わる女性グループ「ゆらジェンヌ」が運営していました。
野菜や米、黒豆、ジャムなど、福知山周辺の食材を扱う場所として設けられました。
その後、2025年11月4日からは「Nora Dish 奥京都 銀鈴ビル店」に変わりました。
新しい販売所では、奥京都の農家や猟師、漁師、生産者、料理人らが手がける食品を販売しています。
地元のものを購入できる場所を街の中心につくることで、生産者と消費者をつなぐ役割も担っています。
銀鈴ビルの再生は、商店街の中だけで完結する取り組みではなく、周辺地域の産業にもつながっています。
Farmers Tablesは初回から2日間で1万人を集めた
福知山フロントは、建物の改修だけでなく、街へ人を呼び込むイベントにも力を入れてきました。
その代表例が「Farmers Tables(ファーマーズテーブルズ)」です。
2022年10月29日・30日に、福知山駅北口公園と駅正面通り商店街で第1回が開催されました。
福知山市の飲食店やカフェ、スイーツ店、農家などが集まる、食をテーマにしたイベントです。
第1回Farmers Tablesの実績
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開催日:2022年10月29日・30日
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開催場所:福知山駅北口公園・駅正面通り商店街
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出店規模:約40店舗
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来場者数:2日間で約1万人
このイベントでは、商店街の道路を車両通行止めにして、飲食店や生産者のブースを並べました。
普段は買い物客が行き交う道路を、街全体で楽しめる会場に変えたのです。
2023年の銀鈴ビル開業時にもFarmers Tablesを同時開催しました。
新しい施設のお披露目とイベントを組み合わせることで、普段は商店街を訪れない人にも足を運んでもらうきっかけをつくりました。
2024年11月の開催では、飲食店やカフェ、生産者など約60店舗が参加しています。
店舗を増やすだけでなく、街に出かける目的そのものをつくってきたことが、商店街再生につながっています。
2024年に中小企業庁「わがまち商店街表彰」を受賞
福知山駅正面通り商店街の再生は、全国的にも注目されました。
2024年7月、中小企業庁が実施する「地域にかがやく わがまち商店街表彰2024」の受賞団体に選ばれたのです。
この表彰は、地域の魅力を高め、商店街の活性化につながる優れた取り組みを評価するものです。
福知山フロントと福知山駅正面通商店街振興組合は、若手主導の商店街改革による地域活性化が評価されました。
主な取り組みは、空き店舗への新規出店誘致と、銀鈴ビルの再生、イベントによる集客です。
評価された主な実績
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2015年に民間まちづくり会社を設立
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約9年間で24店舗を誘致
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2023年に銀鈴ビルを再生
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地域の飲食店・生産者が集まるイベントを開催
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会社を介さない自主出店も増加
こうした取り組みによって、商店街は新たに商売を始めたい人からも注目される場所になりました。
さらに、銀鈴ビルは2024年3月までの開業後11か月間で、約2万3,000人が来訪し、売上高は約7,800万円に達したと報じられています。
かつて閉店した店舗が目立っていた駅前に、新しい商業活動が生まれたことを示す数字です。
「裏京都」をコンセプトに地域の個性を育てる
福知山フロントが掲げるまちづくりのコンセプトは「裏京都」です。
福知山市は京都府北部に位置し、北近畿の交通や商業の拠点として発展してきました。
周辺地域には、農産物、和紙、漆、木材など、さまざまな資源があります。
こうした地域の特徴を、駅前の店づくりや観光にも生かそうとしています。
京都といえば、寺院や歴史的建造物が集まる京都市中心部が有名です。
一方、福知山は丹波地方の歴史や食文化、地域の産業など、また異なる魅力を持っています。
福知山フロントは、その地域らしさを新しい店舗やサービスへ取り入れることを大切にしています。
全国どこにでもある店を並べるのではなく、福知山へ行く理由になる個性的な店を増やしていく。
それが、商店街を長く続けていくための考え方です。
福知山駅正面通り商店街へのアクセスと散策情報
福知山駅正面通り商店街は、JR福知山駅北口を出てすぐの場所にあります。
鉄道で訪れた人も歩いて行けるエリアです。
アクセスの基本情報
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目的地:福知山駅正面通り商店街
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所在地:京都府福知山市・福知山駅北側
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最寄り駅:JR福知山駅
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商店街入口:駅北口から徒歩すぐ
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銀鈴ビル:駅北口から徒歩約2分
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銀鈴ビル住所:京都府福知山市駅前町3番
銀鈴ビルでは、複数の店舗がそれぞれ営業しています。
商店街全体に共通する営業時間や定休日はありません。
飲食店や買い物を目的に訪れる場合は、利用する店舗ごとの営業情報を確認する必要があります。
また、福知山フロントでは、全国の商店街関係者やまちづくり団体などを対象とした視察も受け付けています。
テナントミックス事業の説明、質疑応答、商店街見学を組み合わせた約2時間の内容です。
福知山フロントの視察料金
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1〜5人:50,000円(税込・1団体)
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6〜10人:70,000円(税込・1団体)
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11人目以降:1人につき5,000円追加
これは一般観光客向けの商店街入場料ではなく、まちづくり事業を学ぶ団体向けの視察プログラム料金です。
商店街の散策自体は無料です。
まとめ
京都府福知山市の「福知山駅正面通り商店街」は、地元の若手経営者と商店街の有志が協力し、シャッター街から新しい店が集まる街へと再生を進めてきました。
その中心となったのが、2015年12月に設立された福知山フロント株式会社です。
空き店舗の借り上げや改修、出店希望者とのマッチングを続け、2024年11月までの約9年間で24店舗を誘致しました。
2023年には、元パチンコ店の銀鈴ビルを改修し、8店舗が入る複合商業施設として再生。さらにFarmers Tablesなどのイベントも開催し、商店街へ人が集まる機会を増やしてきました。
この取り組みは2024年、中小企業庁の「地域にかがやく わがまち商店街表彰2024」を受賞しています。
かつて新しい店がほとんど生まれなかった商店街に、次々と新しい事業者が集まるようになった背景には、建物の改修だけでなく、地元の人たちが協力して挑戦を続けてきた歴史があります。
福知山駅正面通り商店街は、地方の商店街再生に新しい道を示す場所となっています。
参考リンク
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