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クジラ型潜水艦EARLの正体|ホホジロザメを探す仕組みとニュージーランドでの挑戦【世界まる見えで紹介】

テクノロジー・科学

クジラ型潜水艦の正体は巨大な「クジラの模型」

ホホジロザメが泳ぐ海へ投入される、巨大なクジラ型の潜水艦。『世界まる見え!テレビ特捜部(すんごい乗り物SP)(2026年8月24日)』で登場するこの乗り物をたどると、全長29フィート(約8.8m)のクジラ模型「EARL(アール)」を使った驚きのホホジロザメ調査につながります。人が内部に入り、巨大ザメが集まる様子を間近で観察するために作られた特殊な装置です。

この記事でわかること

  • クジラ型潜水艦「EARL」の正体
  • クジラそっくりの形にした理由
  • ホホジロザメを集めて観察する仕組み
  • 調査が行われたニュージーランドと研究チーム

クジラ型潜水艦の正体

クジラ型潜水艦として紹介される巨大な乗り物の正体は、EARL(アール)と呼ばれるクジラの死骸を再現した大型デコイ(模型)です。

一般的な潜水艦のように海中を長距離航行する乗り物ではありません。

大きな特徴は、ホホジロザメがクジラの死骸に集まって食べる状況を再現し、そのすぐ近くからサメの行動を観察できることです。

Discoveryの紹介ではEARLは29フィート(約8.8m)級のクジラ模型として使用され、研究者が内部に入れる構造になっています。以前の企画でも、ニュージーランド・スチュアート島沖でサメを研究するための大型クジラ模型としてEARLが使用されていました。

つまり、見た目のインパクトだけを狙った「クジラ型の乗り物」ではなく、

ホホジロザメが自然界でクジラの死骸に集まる行動を利用した巨大な観察装置

というところが重要です。

人間が普通に泳いで近づくのとはまったく違う発想で、サメの食事場所そのものに研究者が入り込むような仕組みになっています。

クジラ型潜水艦がクジラの形をしている理由

EARLがクジラ型なのは、単なるカモフラージュではありません。

海で死んだ大型クジラは、さまざまな生物にとって大きな食料源になります。ホホジロザメもクジラの死骸を食べることがあり、EARLはその状況を人工的に再現するために作られています。

そのため外見も、単に「クジラっぽい」だけではなく、巨大なクジラの死骸を模したデコイという位置づけです。

これが普通の潜水艇との大きな違いです。

研究者を頑丈な箱の中に入れてサメを待つだけではなく、サメが興味を示す対象そのものを巨大な観察装置にしています。

しかもEARLの中には研究者が入るスペースがあります。

外から見ればクジラの死骸。

しかし、その内部では人間がすぐ近くを泳ぐホホジロザメを観察しているという、かなり大胆な構造です。

ホホジロザメ探しに使う理由

EARLを使う最大の目的は、大型のホホジロザメを引き寄せ、その行動を至近距離から調べることです。

2024年の「Belly of the Beast: Bigger and Bloodier」では、海洋生物学者の**オースティン・ギャラガー博士(Dr. Austin Gallagher)**らがEARLを使い、ニュージーランドの大型ホホジロザメを調査しました。

狙っていたのは、単純に「大きなサメを見つける」ことだけではありません。

研究チームが注目したのが、非常に大きなメスのホホジロザメです。

企画ではこうした大型メスを「Queen Boss」と表現し、オスを伴って行動する大型メスの存在や、ホホジロザメ同士の社会的な関係を探っています。

ホホジロザメというと「単独で泳ぐ凶暴な捕食者」という印象を持ちやすいですが、研究対象になるのは捕食能力だけではありません。

どの個体が優位なのか。

オスとメスがどのように集まるのか。

エサを前にしたとき、個体同士でどんな関係が生まれるのか。

巨大なクジラ型デコイは、こうした行動を目の前で観察するための舞台にもなっています。

クジラ型潜水艦の仕組みと性能

EARLで面白いのが、巨大なクジラ模型の内部を人が入れる観察スペースとして利用している点です。

さらに2024年の調査では、以前のEARLから機能が強化され、ホホジロザメを引き寄せるための仕掛けが加えられました。

全長は約29フィート、メートル換算すると約8.8m

大型のホホジロザメと比べてもかなり大きな装置です。研究チームは、この内部から大型のサメが周囲に集まる様子を観察しました。

さらに特徴的なのが、クジラの死骸をよりリアルに再現する仕掛けです。

サメを引き寄せるための装備を備え、大規模なフィーディング・フレンジー、つまり複数のサメがエサを求めて集まる状況を作り出します。

ここで「潜水艦」という言葉から想像する軍用潜水艦のような性能を期待すると、少し意味が違ってきます。

EARLのすごさは速さや潜航深度ではなく、

巨大なクジラの模型と観察装置を一体化し、ホホジロザメの行動圏の真ん中へ研究者を送り込めること

にあります。

ホホジロザメが模型のすぐ横を泳ぎ、場合によっては模型そのものへ接触してくる状況で観察するわけですから、映像として強烈なのも納得できます。

ホホジロザメ探索が行われた場所

EARLを使った大型ホホジロザメの調査が行われたのは、ニュージーランドです。

2024年の調査チームはニュージーランドへ向かい、18フィート級、約5.5mに達する大型のホホジロザメを対象に調査を実施しました。

EARL自体はそれ以前にもニュージーランドで使用されており、Discoveryはスチュアート島沖でサメ研究に使われた28フィートのクジラ死骸型デコイとして紹介しています。

スチュアート島はニュージーランド南部に位置する島です。

巨大なホホジロザメをただ撮影するのではなく、そのエサとなるクジラの死骸を模したEARLを海へ運び込み、人間が内部へ入って観察する。

場所を知ると、この調査が水族館や管理された海域ではなく、野生の大型ホホジロザメが暮らす海で行われていることがよく分かります。

クジラ型潜水艦を作った人物と開発背景

この調査の中心人物の1人が、海洋生物学者のDr. Austin Gallagher(オースティン・ギャラガー博士)です。

2024年の調査には、海洋科学者のLiv Dixon(リヴ・ディクソン)、水中撮影を手がけるKina Scollay(キナ・スコレイ)らも参加しています。

EARLの発想自体も、ホホジロザメを派手に撮るためだけのものではありません。

「Belly of the Beast」シリーズでは、研究者自身がクジラ型デコイの内部へ入り、サメがエサに集まったときの行動を極めて近い位置から記録しています。

そして2024年版ではEARLをさらに大型・高機能化し、29フィートのクジラデコイを使って大型のホホジロザメを引き寄せる方法へ発展しました。

「クジラ型潜水艦」という言葉だけ聞くと、ちょっと変わった乗り物に思えます。

しかし実際にたどっていくと、その正体はもっと面白いものでした。

EARLはクジラの死骸を再現した巨大デコイであり、その腹の中に研究者が入り、野生のホホジロザメを至近距離から観察するための装置です。

約8.8mもの巨大なクジラを人工的に作って海へ浮かべ、その中から5mを超えるホホジロザメを探す。見た目の奇抜さ以上に、海洋生物の調査方法そのものがユニークな存在です。


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