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ハンス・ハンスワイク夫妻「Ons Campertje」認知症の妻とキャンピングカーで欧州を旅した理由|世界まる見え!

世界まる見え!テレビ特捜部

認知症になった妻と「家にとどまる」のではなく旅へ出た夫婦

2026年10月5日放送の「世界まる見え!テレビ特捜部」では、アルツハイマー型認知症になった妻と、キャンピングカーでヨーロッパ各地を旅した高齢夫婦の物語が紹介されます。番組に登場するのは、オランダのハンス・ハンスワイク(Hans Hanswijk)さんと妻ウィル(Wil/Willemien Hanswijk)さんです。日本テレビ系列局の放送案内でも、妻ウィルと夫ハンスの名前が明記されています。

2人の旅は、単なる老後のキャンピングカー旅行ではありませんでした。ウィルさんがアルツハイマー病と診断され、夫や子どものことも分からなくなっていくなかで、ハンスさんは妻を施設に預けるのではなく、キャンピングカーを購入して一緒に旅へ出る道を選びました。

その生活はドキュメンタリー映画「Ons Campertje(私たちの小さなキャンピングカー)」にもなっています。

この記事でわかること

  • ハンス・ハンスワイクさんと妻ウィルさんはどんな夫婦なのか
  • アルツハイマー病の診断後にキャンピングカーを購入した理由
  • 「Ons Campertje」と呼んだ車でどんな旅を続けたのか
  • ウィルさんの死後、ハンスさんが現在どうしているのか

ハンス・ハンスワイク夫妻は認知症になってもキャンピングカーで旅を続けた

公式動画:MAX Vandaag「Hans, Wil en Diny van Hoften over documentaire ‘Ons Campertje’」

ハンスさんとウィルさんは10代のころから一緒に過ごしてきた夫婦です。

長い結婚生活を送っていましたが、その日常を大きく変えたのがウィルさんのアルツハイマー病でした。

2019年、当時67歳だったウィルさんは、いつものように犬の散歩へ出掛けたものの帰宅できなくなりました。ハンスさんが探していると、見知らぬ人の車に乗せてもらって帰ってきたといいます。

その後、ウィルさんはアルツハイマー病と診断されました。

時間の経過とともに記憶の症状は進み、長年連れ添ってきたハンスさんや家族を認識することも難しくなっていきます。

そこでハンスさんが選んだのが、キャンピングカーで一緒に旅をする生活でした。

施設ではなく「Ons Campertje」を2人の家にした

ハンスさんはキャンピングカーを購入し、「Ons Campertje」と名付けました。

オランダ語で「私たちの小さなキャンピングカー」といった意味です。

アルツハイマー病を抱えながら長距離を旅することについては、医師やケースマネジャー、家族から心配する声もありました。それでもハンスさんは、ウィルさんと一緒にヨーロッパを巡る生活を始めます。

大きな特徴は、旅先が変わっても「家」は変わらないことでした。

毎日違う町や風景へ移動しても、眠る場所や食事をする場所は同じキャンピングカーです。

ハンスさん自身も、キャンピングカーを「車」ではなく2人の家として捉えていました。

実際、2人はフランスやスペイン、ノルウェー、バルカン半島などヨーロッパ各地へ足を延ばしています。ドキュメンタリーでは、スペインやバルカン半島を旅しながら、ハンスさんがウィルさんとのつながりを探し続ける姿が描かれました。

妻が自分を夫と分からなくなっても旅をやめなかった

2人の物語で特に胸に残るのが、ウィルさんがハンスさんを「夫」と認識できなくなってからも、一緒に暮らし続けたことです。

認知症が進行すると、ハンスさんの名前が分からなくなることもありました。

それでも2人が笑ったり、手をつないだり、一緒に食事をしたりする瞬間は残りました。

ドキュメンタリー「Ons Campertje」を手掛けたのは、ディニー・ファン・ホフテン(Diny van Hoften)監督です。

監督はキャンピングカーで2人に同行し、日々の介護だけでなく、旅先で起こるトラブル、笑い、すれ違い、そして一瞬だけ戻ってくるような2人のつながりを記録しました。

ハンスさんは元軍人でもあり、長時間にわたって妻を支える生活の中で、その経験で培った規律や精神力も役立ったとドキュメンタリー紹介では説明されています。

「Ons Campertje」は70分のドキュメンタリー映画になった

ハンスさんとウィルさんの旅は、やがて多くの人に知られるようになりました。

そして2025年、2人の生活を記録したドキュメンタリー「Ons Campertje」が制作されます。

主な作品情報は次の通りです。

  • 作品名:Ons Campertje
  • 制作国:オランダ
  • 公開年:2025年
  • 上映時間:約70分
  • 監督:Diny van Hoften
  • プロデューサー:Daan Willekens
  • 制作:D2D Media
  • 放送・共同制作:Omroep MAX

作品は2025年のオランダ映画祭(Nederlands Film Festival)にも選出されました。

映画で描かれているのは、「認知症でも旅ができる」という単純な成功物語ではありません。

妻の状態が少しずつ変わっていくなかで、夫が介護を続けながら、一緒に過ごせる時間をどう作るのか。

その過程そのものが記録されています。

4年以上かけてヨーロッパ各地を走った

2人のキャンピングカー生活は短期間では終わりませんでした。

2025年8月の時点で、すでに4年以上にわたりヨーロッパを旅していたことが伝えられています。

その間には当然、楽しいことだけではなく、体調変化や事故につながりかねない出来事もありました。

旅先でウィルさんが倒れて意識を失いかけたこともあります。それでもハンスさんは妻の状態を見ながら旅を続けました。

キャンピングカーはやがて、2人にとって単なる旅行手段ではなくなります。

そこで食べ、眠り、朝を迎え、次の場所へ移動する。

住み慣れた自宅から離れていても、2人が毎日を一緒に過ごすための「動く家」になっていったのです。

ウィルさんは2025年10月に73歳で死去

「世界まる見え!」で紹介される映像は、ハンスさんとウィルさんが一緒に旅していた時期の記録です。

その後、2人の旅には大きな節目が訪れました。

ウィル・ハンスワイクさんは2025年10月20日、73歳で亡くなっています。

2人は同年9月に最後の旅から帰宅したばかりでした。

そして葬儀の日には、ハンスさんがキャンピングカーでウィルさんを途中まで送り届けました。長年2人を運び続けた「Ons Campertje」が、夫婦にとって最後の旅にもなりました。

現在のハンスさんは1人で「Ons Campertje」の旅を続けている

ウィルさんを亡くした後、ハンスさんはキャンピングカーを手放していません。

2026年に入ってからは、今度は1人で旅を続けています。

自宅で1人で過ごすよりも、キャンピングカーで場所を変えながら人々と出会う生活を選び、ウィルさんとの旅で訪れなかった場所へも向かっています。

助手席に妻が座ることはもうありません。

それでもハンスさんにとって「Ons Campertje」は、ウィルさんとの数年間が詰まった場所であり、その物語を伝え続ける存在になっています。

まとめ

ハンス・ハンスワイクさんは、妻ウィルさんがアルツハイマー病と診断された後、キャンピングカー「Ons Campertje」を購入しました。

病気によって夫の名前が分からなくなっても、2人は同じ車でヨーロッパを旅し、日々を一緒に過ごします。

その生活はディニー・ファン・ホフテン監督によってドキュメンタリー映画となり、長年連れ添った夫婦と認知症、介護、旅を描く作品になりました。

2025年10月にウィルさんが73歳で亡くなった後も、ハンスさんは「Ons Campertje」で旅を続けています。

「世界まる見え!」で映し出されるキャンピングカーの旅は、観光地を巡った記録だけではありません。記憶が失われていく中でも、夫婦が一緒に過ごせる時間を作り続けた数年間の記録です。

参考リンク


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