熱海で169年、魚を開き続けてきた「釜鶴ひもの店」
2026年10月6日放送の『よじごじDays』では、山田邦子さんと絵地図師・高橋美江さんが熱海を歩き、169年続く老舗で干物開きに挑戦します。その店が、熱海銀座通りに本店を構える「釜鶴ひもの店」です。『よじごじDays』公式も、この日の見どころとして「169年続く老舗で干物開きに挑戦」と紹介しています。
釜鶴は江戸時代から続き、現在は5代目が伝統を受け継ぐ干物店です。毎日市場へ足を運んで魚を選び、天日塩を使った薄塩仕立て、酸化防止剤を使わない無添加製法で、今も熱海で自社製造を続けています。
この記事でわかること
・釜鶴ひもの店が169年続いてきた歴史
・初代につながる「釜鳴屋平七」と熱海の物語
・無添加・手作業で作る釜鶴の干物の特徴
・本店の場所、営業時間、通販で購入できる商品
釜鶴ひもの店は江戸時代から5代続く干物店
公式動画:CBCテレビ「トガリビト 熱量に、ふれる」釜鶴ひもの店
釜鶴の歴史をたどると、江戸時代の熱海へ行き着きます。
店のルーツに深く関わる人物が「釜鳴屋平七」です。1857年、まぐろ網の利権を巡って網元と漁民の間に争いが起きた際、平七は自身も網元でありながら、重税に苦しむ漁民のために代官・江川太郎左衛門へ直訴しました。
その結果、平七は首謀者として捕らえられ、5年間投獄された後、八丈島への遠島の途中で伊豆大島にて亡くなりました。
その平七の三男・鶴吉が興したのが「釜鶴」です。
現在まで親子5代にわたって店が受け継がれています。2026年から1857年を振り返ると169年。番組で紹介される「169年続く老舗」という数字の背景には、熱海の漁業史までつながる物語があります。
毎朝市場で魚を見てから仕入れる
長く続く店でも、昔と同じ看板だけを掲げていれば残れるわけではありません。
釜鶴が現在も大切にしているのが、魚そのものを見極めて仕入れることです。
公式サイトでは、毎日市場へ足を運び、納得した魚だけを仕入れていると説明しています。現在の5代目・二見一輝瑠さんも、毎日市場で厳選していることを紹介しています。
本店に並ぶ干物は地物を中心に常時30種類以上。
アジやカマスといった定番だけではなく、
・金目鯛
・エボ鯛
・サバ
・サワラ
・ノドグロ
・甘鯛
・伊勢海老
など、魚種の多さも特徴です。
その日の市場や季節によって扱える魚が変わるため、「熱海へ行くたびに違う魚に出会える」ことも昔ながらの干物店ならではです。
天日塩の薄塩仕立て、酸化防止剤を使わない無添加干物
釜鶴の干物は、魚を開いて乾かせば完成というものではありません。
受け継いできた魚さばきに加え、天日塩を使った薄塩の加減まで職人が手作業で仕上げています。酸化防止剤などは使用せず、無添加の干物にしていることも特徴です。
干物は塩が強すぎれば魚本来の風味が隠れます。
逆に弱すぎれば、干物らしいうま味が出にくくなります。
魚の種類や大きさ、脂の状態を見ながら仕上げるため、169年という歴史の中で受け継がれてきた「魚を見る力」が重要になります。
現在では自社製造という形も守られています。
大量に仕入れた既製品を販売するのではなく、自分たちで仕入れ、自分たちで加工して商品にする。釜鶴が熱海で長く支持されてきた土台です。
番組では「干物開き」に挑戦
『よじごじDays』では、山田邦子さんと高橋美江さんが老舗で「干物開き」に挑戦します。
普段、完成品だけを見ていると簡単そうに見える魚の開きですが、きれいに仕上げるには包丁を入れる位置や深さが重要です。
身を崩さず、骨に沿って包丁を進め、左右をきれいに広げる。
その後に塩をして干すことで、普段店頭で目にする「干物」の形になります。
番組で実際に魚を開く場面を見ると、スーパーで何気なく手に取っている一枚の干物にも、多くの手仕事が入っていることが分かります。
アジ1枚540円から通販できる
釜鶴の干物は、熱海の店舗だけではなく公式オンラインショップから取り寄せられます。
2026年10月時点では、定番のアジは1枚540円。金目鯛はサイズによって3,240円から販売されています。
ほかにも、
・骨なしアジ:756円
・骨なしカマス:540円
・カマス:1,080円
・エボ鯛:972円
・天使の海老:432円
・伊勢海老:5,800円~
などがあります。
単品を自分で組み合わせて注文することもでき、1枚価格で掲載されている商品は1枚から購入可能です。
オンラインショップの商品は冷凍便で届き、冷凍保存では発送日から15日間が賞味期限の目安となっています。
冷凍干物は解凍せず焼けるものもある
干物を取り寄せた後に迷いやすいのが焼き方です。
釜鶴では、身の薄い干物は冷凍のまま弱火で焼く方法を案内しています。
アジなどは完全に解凍してから焼くよりも、冷凍状態から焼くことで旨みや水分を逃がしにくくできます。一方、サバやサワラのように厚みのある魚は半解凍してから焼くのがおすすめです。
冷凍庫から取り出してそのまま焼けるなら、朝食にも使いやすくなります。
長い歴史を持つ商品ですが、現在の家庭で食べやすい保存・販売方法へ変化している点も興味深いところです。
「骨なし干物」で子どもや高齢者も食べやすく
伝統だけでなく、現在の食生活に合わせた商品も増えています。
その1つが「骨なし干物」です。
中骨や腹骨など大きな骨を取り除いた商品で、アジ、カマス、サバ、サワラなどが用意されています。完全にすべての小骨を取り除いた商品ではありませんが、通常の干物より食べやすくなっています。
魚を食べたいけれど、骨を取るのが面倒。
子どもや高齢者に魚を出したいけれど、骨が心配。
そんな現在の家庭事情にも対応しながら、干物文化を残そうとしている商品です。
本店は熱海銀座通り、熱海駅にはラスカ熱海店も
釜鶴ひもの店の本店は、熱海銀座通りにあります。
・店名:釜鶴ひもの店 本店
・住所:静岡県熱海市銀座町10-18
・営業時間:9:00~17:00
・定休日:なし
・電話:0557-81-2172
本店では地物を中心に30種類以上の干物を販売しています。
熱海駅を利用する人には「ラスカ熱海店」も便利です。
・住所:静岡県熱海市田原本町11-1 ラスカ熱海1階
・営業時間:9:00~19:00
・定休日:なし
こちらでは冷凍個包装を中心に扱い、旅行帰りに購入しやすい販売スタイルになっています。
買った干物を店の近くで食べることもできる
本店のすぐ近くには、和食処「海幸楽膳 釜つる」があります。
ここでは干物や地魚料理を提供するだけでなく、釜鶴本店で選んだ干物を店内で焼いて食べることもできます。
「お土産として持ち帰る前に、まずプロが焼いた状態で食べてみたい」という人にはうれしい仕組みです。
さらに「Himono Dining かまなり」では、“ひものの新しい可能性を拓く”をコンセプトに、昔ながらの干物を現代的な料理へ展開しています。
169年守ってきた伝統をそのまま保存するだけではなく、「どうすれば次の世代にも干物を食べてもらえるか」という方向へ広げていることが分かります。
まとめ
熱海の「釜鶴ひもの店」は、江戸時代から続く老舗です。
釜鳴屋平七の三男・鶴吉が興した店を親子5代で受け継ぎ、現在も毎日市場で魚を選び、熱海で自社製造を続けています。天日塩を使った薄塩仕立て、酸化防止剤を使わない無添加製法、職人による手仕事も大きな特徴です。
一方で、骨なし干物や冷凍個包装、オンライン通販、干物を使った新しい料理など、時代に合わせた変化も続けています。
2026年10月6日の『よじごじDays』で行われる干物開きは、そんな169年間続いてきた仕事の核心に触れる体験です。
観光地・熱海で昔から売られてきた干物。その一枚ができるまでの背景を知ると、いつもの焼き魚も少し違って見えてきます。
参考リンク
・テレビ東京「よじごじDays」2026年10月6日放送内容
・釜鶴ひもの店「釜鶴の歴史」
・釜鶴ひもの店 公式サイト
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