しまむらが安いのは、600社との仕入れと「売り切る仕組み」があるから
ファッションセンターしまむらの服が手ごろな価格で、しかもデザインの種類が豊富なのは、約600社の仕入れ先と取引し、本社でまとめて商品を発注する「セントラルバイイング」と、仕入れた商品を返品しない「完全買取」を基本にしているためです。
2026年11月1日放送予定のTBS系『がっちりマンデー!!』では、しまむらの多品種少量の品ぞろえと、約600社との商談が取り上げられます。
安さだけではなく「次に来たとき同じ服に出会えるとは限らない」売場が生まれる理由も、この仕入れ方にあります。
約600社から買い付ける「仕入れ型」だからデザインの種類が増える
しまむらは、衣料品を自社ですべて企画・製造する方式ではなく、メーカーや商社などのサプライヤーから商品を仕入れて販売する方式を軸にしています。取引先は約600社。各社が持つデザイン、商品企画、生産管理の得意分野を生かして、幅広い商品をそろえています。
特定のメーカーの商品だけを大量に並べるのではなく、多くの取引先の商品を組み合わせることで、売場に柄や形、素材の異なる服が集まります。利用客にとっては、決まった商品を買い足すだけでなく、売場で好みの一着を見つける「宝探し」のような楽しみにつながっています。
本社が全店分を一括で仕入れるから価格を抑えられる
商品の仕入れは各店舗がばらばらに交渉するのではなく、本社の商品部のバイヤーがまとめて商談・発注する仕組みです。これを「セントラルバイイング」と呼びます。
全国の店舗で販売する量をまとめて発注することで、仕入れ条件を整えやすくなり、調達コストを抑えられます。大切なのは「全国での発注は大きい」ことと「各店舗に並べる種類は多く、同じ商品を大量には置かない」ことが両立している点です。本社の一括仕入れと店頭の多品種少量は、矛盾しません。
返品しない「完全買取」が安さを支える
しまむらがサプライヤーから仕入れた商品は、原則として返品なしの「完全買取」です。売れ残ったからといって取引先へ戻すのではなく、しまむらが在庫を販売する責任を持ちます。
仕入れ先にとっては、売れ残りの返品処理や未引き取りの負担を減らせる利点があります。しまむらはその取引条件を生かし、低価格での商品調達につなげています。ただし、完全買取だからどの商品も必ず安くなる、という単純な仕組みではありません。仕入れ、物流、店舗運営などのコスト削減を合わせた結果です。
「1点ものが多い」は本当?多品種少量でも定番商品はある
しまむらの基本的な商品構成は多品種少量です。同じ売場に多くのデザインが入るため、気になる服が次の来店時にはなくなっていることもあります。番組でいう「1点ものだらけ」は、この特徴を表したものです。すべての服が全国で1枚だけ、各店舗に必ず1枚だけという意味ではありません。
一方で、肌触りや使い勝手にこだわった定番の自社開発ブランド「CLOSSHI(クロッシー)」なども展開しています。毎回違うデザインを探す楽しみと、日常使いの定番品を選べる仕組みの両方があるのが特徴です。
安いだけではない、売れ残りを減らす工夫
しまむらは、過去の売上をもとに仕入れ数量を検討し、商品によってはシーズン初めの発注を抑えて追加発注することで余剰在庫を減らしています。仕入れた後は店舗ごとの販売状況を見て、必要に応じて商品を別の店舗へ動かしたり、適切な時期に値下げしたりします。
こうした販売後の在庫調整を担う仕事については、しまむらのコントローラーと店間移送の仕組みで詳しく説明しています。仕入れ先から全国の店舗まで商品を運ぶ仕組みは、しまむらの商品センターと配送の仕組みも参考になります。
買い物で失敗しないために覚えておきたいこと
多品種少量の服は、同じサイズ・同じ柄が別の店舗に必ずあるとは限りません。気に入った商品を後で探す可能性があるなら、値札の品番や色・サイズを控えておくと便利です。ただし、すべての商品が再入荷するわけではなく、取り寄せできないものもあります。
「気に入った一着を見つけたら、同じ商品がまた並ぶとは限らない」と考えて選ぶ一方、定番商品はサイズや機能を比較して買うのがおすすめです。商品が少量であることと、購入を急ぐ必要があることは同じではありません。予算や着用頻度に合うかも確かめましょう。
まとめ
しまむらの安さを支えるのは、約600社の仕入れ先、本社による一括発注、返品なしの完全買取、商品を売り切る管理体制です。多品種少量だから店頭には異なるデザインが集まり、一点ものを探すような買い物を楽しめます。ただし、すべての商品が1枚限定というわけではありません。気になる服は品番を控え、定番品と使い分けながら選ぶのがポイントです。
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