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乾燥肌で注意したい食物アレルギー|経皮感作・ナッツ急増・魚の注意点を解説『あさイチ』

健康

乾燥肌の季節に知っておきたい食物アレルギーの新常識

2026年9月28日放送のNHK『あさイチ』では、「令和のアレルギー最前線」として、乾燥肌と食物アレルギーの関係が取り上げられます。

食物アレルギーというと「食べたものが原因」と考えがちですが、近年は皮膚のバリア機能が低下したところからアレルゲンに感作される「経皮感作」も重要な考え方になっています。一方で、「乾燥肌なら食物アレルギーになる」と単純に結びつけることはできません。

さらに近年はクルミやカシューナッツなど木の実類のアレルギーが目立ち、魚を食べた後の症状についても、魚そのもののアレルギーだけでなくアニサキスアレルギーなどとの区別が必要です。秋冬を前に知っておきたいポイントを整理します。

この記事でわかること

  • 乾燥した皮膚と食物アレルギーが注目される理由
  • 「経皮感作」とはどのような仕組みなのか
  • 急増しているクルミ・カシューナッツの最新事情
  • 魚を食べた後に症状が出たときに考えられる原因

クルミ・カシューナッツのアレルギー急増|表示義務と注意したい食品を解説『あさイチ』

乾燥肌で注意したい「経皮感作」とは

公式動画:日本アレルギー学会「食物アレルギーを防ぐには」

人間の皮膚には、外から異物が体内へ入り込むのを防ぐ「バリア」の役割があります。

ところが皮膚が乾燥したり湿疹や炎症が続いたりすると、このバリア機能が低下します。そこで注目されているのが、食物由来のタンパク質などのアレルゲンが皮膚を通じて体に認識され、免疫反応を起こす準備状態になる「経皮感作」です。

厚生労働省の研究資料でも、皮膚バリア機能と経皮感作が、食物アレルギーなどの発症に関係する可能性が研究されています。特に乳幼児では、湿疹がある子どもは食物アレルギーを発症するリスクが高いことが知られています。

ただし、大切なのは「乾燥肌=食物アレルギー」という意味ではないことです。

日本アレルギー学会が運営するアレルギーポータルでも、スキンケアだけで食物アレルギーを予防できるかどうかは、現時点では分かっていないとされています。乾燥や湿疹を放置せず、皮膚の状態を整えることが重要です。

秋冬は皮膚のバリア機能を守ることが大切

空気が乾燥する季節は、肌のカサつきやかゆみが気になりやすくなります。

皮膚を守る基本は、「清潔にすること」と「保湿すること」です。アレルギーポータルでは、皮膚を強くこすらずに洗い、洗浄後には保湿することが勧められています。

日常生活では、

  • 石けんや洗浄料はよく泡立てる
  • タオルなどで強くこすらない
  • 洗浄成分が残らないよう十分にすすぐ
  • 入浴・シャワー後は乾燥する前に保湿する
  • 湿疹や炎症が続く場合は医療機関に相談する

といったケアが基本になります。

特に「かゆいから何度もかく→皮膚が傷つく→さらに炎症が強くなる」という状態が続いている場合は、単なる乾燥だと思って放置しないことが大切です。

クルミ・カシューナッツのアレルギーが増えている

現在の食物アレルギーで大きな変化のひとつが、木の実類です。

アレルギーポータルによると、特にクルミとカシューナッツの増加が著しく、2022年の消費者庁全国調査では、クルミは牛乳を上回り、鶏卵に次いで2番目に多い原因食物となりました。

食品表示の制度も、この変化に合わせて動いています。

クルミは2023年にアレルギー表示が義務となる「特定原材料」に追加され、さらに2026年4月1日にはカシューナッツも追加されました。

現在、表示が義務付けられている特定原材料は9品目です。

  • えび
  • カシューナッツ
  • かに
  • くるみ
  • 小麦
  • そば
  • 卵
  • 乳
  • 落花生(ピーナッツ)

消費者庁は、カシューナッツの症例数など全国実態調査の結果を踏まえて義務表示へ移行しました。

ナッツ類は菓子やパンだけでなく、ドレッシング、カレー、ソース、デザートなど思わぬ食品に使われることがあります。すでにアレルギーと診断されている人にとって、原材料表示の確認は重要です。

魚を食べた後の症状は「魚アレルギー」とは限らない

魚を食べたあとにじんましんなどが出た場合、「魚アレルギー」と考えたくなりますが、原因はひとつではありません。

魚類そのものに対するアレルギーでは、「パルブアルブミン」と呼ばれるタンパク質が主要なアレルゲンとして知られています。複数の魚種で共通する性質を持つため、複数の魚に反応するケースがあります。

一方、魚介類に寄生するアニサキスのタンパク質に対する「アニサキスアレルギー」もあります。

これは、生きたアニサキスが胃などに侵入して激しい腹痛を起こす「アニサキス症」とは別の仕組みです。アニサキスのタンパク質に免疫が反応し、じんましんなどの全身症状を起こすことがあります。

さらに魚では、ヒスタミンによる食中毒など、アレルギーによく似た症状を起こすものもあります。

そのため、魚を食べた後に症状が出たからといって、自己判断で「あの魚にアレルギーがある」と決めつけるのは避けた方がよいでしょう。

アレルギー検査が陽性でも食物アレルギーとは限らない

食物アレルギーでは、血液検査で特異的IgE抗体を調べることがあります。

ただし、検査結果が陽性になっただけで、その食品を食べられないと確定するわけではありません。

実際に、

  • 何を食べたのか
  • どれくらい食べたのか
  • 食べてから何分・何時間後に症状が出たのか
  • どんな症状だったのか
  • 同じ食品で繰り返しているのか

などを確認しながら診断します。

必要に応じて医療機関で「食物経口負荷試験」が行われますが、アナフィラキシーなどが起きる危険があるため、自宅で原因と思う食品を試して確認することは避ける必要があります。

また、湿疹があるという理由だけで特定の食品を除去することも推奨されていません。

食物除去が必要かどうかは、医師の診断を受けて判断することが基本です。

食物アレルギーで注意したい症状

食物アレルギーでは、皮膚だけでなく呼吸器、消化器、循環器などに症状が現れることがあります。

比較的よくみられるのは、

  • じんましん
  • 皮膚の赤み・かゆみ
  • 唇やまぶたの腫れ
  • 口の中の違和感
  • 腹痛
  • 吐き気・嘔吐
  • 咳

などです。

一方で、呼吸が苦しい、声がかすれる、繰り返し嘔吐する、ぐったりする、意識がもうろうとするなどの症状は、アナフィラキシーを含む重い反応の可能性があります。こうした場合は速やかな救急対応が必要です。

日常でできる食物アレルギー対策

今回のテーマで特に覚えておきたいのは、「食べ物だけを見るのではなく、皮膚の状態にも目を向ける」ということです。

日常では、

  • 乾燥や湿疹を長期間放置しない
  • 適切な洗浄と保湿で皮膚のバリア機能を守る
  • アレルギーがある人は加工食品の原材料表示を確認する
  • 食後に症状が出たら食品名・量・時間・症状を記録する
  • 自己判断で食品除去や自宅での食物負荷を行わない

ことが基本になります。

特にナッツ類は原因食物として存在感が大きくなっており、2026年にはカシューナッツが義務表示の対象に加わりました。

一方、魚介類では魚そのもののアレルギー、アニサキスアレルギー、ヒスタミンによる症状などを区別する必要があります。

まとめ

2026年9月28日の『あさイチ』で取り上げられる「令和のアレルギー最前線」は、食物アレルギーを「食べたもの」だけから考えないことが大きなポイントです。

皮膚は体を外界から守る重要なバリアで、バリア機能が低下した皮膚からアレルゲンに感作される「経皮感作」という考え方が注目されています。ただし、単純に乾燥肌だから食物アレルギーになるわけではなく、スキンケアだけで食物アレルギーを予防できるとも言い切れません。

クルミやカシューナッツなど木の実類の増加、魚アレルギーとアニサキスアレルギーなどの違いも含め、「原因を自己判断しない」ことが重要です。

乾燥や湿疹が続くときは皮膚を適切にケアし、食後に繰り返し症状が現れる場合にはアレルギー専門医などへ相談することが、余計な食事制限を避けながら安全に生活する第一歩になります。

参考リンク


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