食べるサボテンが次世代のスーパーフードに!横山さや香の研究
2026年10月12日放送の『カズレーザー&石井亮次も知らない神研究!シャーベル賞』に、中部大学大学院の横山さや香(よこやま・さやか)さんが登場します。
研究テーマは、観葉植物として知られるサボテンの食用化です。
横山さんが研究するのは、平たい葉のような茎を持つ「ウチワサボテン」。中南米では「ノパル」と呼ばれ、日常的に野菜として食べられている植物です。
2025年には、中部大学などの研究グループが、食用ウチワサボテンを摂取したマウスで腸内環境の変化や血中コレステロールの低下を確認しました。
さらに2026年7月、横山さんは食用サボテンの安全性や免疫・脂質代謝機能に関する研究で、中部大学の「伊藤早苗賞」を受賞しています。
愛知県春日井市では、食用サボテンがすでに学校給食や飲食店の料理に取り入れられています。観賞用の植物だったサボテンが、新しい野菜として広がっています。
この記事でわかること
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横山さや香さんが研究する食用ウチワサボテンの正体
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腸内環境やコレステロールに関する研究成果
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食用サボテンの味・食べ方・購入できる場所
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愛知県春日井市でサボテンが食文化として定着した歴史
横山さや香が研究する食用ウチワサボテンの正体
横山さや香さんが研究しているのは、サボテンの中でも食用に利用されるウチワサボテンです。
2025年に発表された研究で使用されたのは、「ノパレア・コケニリフェラ(Nopalea cochenillifera)」という種類です。
一般的なサボテンのイメージは、鋭いトゲが生えた丸い植物や柱のような植物ですが、食用ウチワサボテンは、うちわのように平たく広がる茎が特徴です。
メキシコなどでは古くから野菜として親しまれ、焼いたり、炒めたり、サラダにしたりして食べられています。
主な特徴は次のとおりです。
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名前:食用ウチワサボテン
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メキシコなどでの呼び名:ノパル(ノパール)
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食用部分:主に若く柔らかい茎節
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味:爽やかな酸味がある
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食感:シャキシャキとした歯応えと、オクラに似た粘り
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主な栄養成分:食物繊維、カルシウム、マグネシウムなど
ただし、すべてのサボテンが食べられるわけではありません。観葉植物として販売されているサボテンを、食用と判断して口にすることは避ける必要があります。
横山さんの研究では、特定の食用種を使って栄養機能を検証しています。
食用サボテンはどこで買える?春日井ノパルの販売情報
日本で食用サボテンを購入できる場所の1つが、愛知県春日井市です。
春日井市は全国有数のサボテン生産地で、観賞用だけでなく、食用のウチワサボテンも栽培しています。
その代表的な生産者が「後藤サボテン」です。
後藤サボテンでは、2011年に食用サボテン専用の生産施設を整備し、「春日井ノパル」の生産を続けています。
主な購入先
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商品名:春日井ノパル(食用サボテン)
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生産・販売:有限会社後藤サボテン
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所在地:愛知県春日井市桃山町1-122-3
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電話番号:0568-81-7467
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直売:後藤サボテンの農園で対応
春日井ノパル300gは、公式オンラインショップにも掲載されています。販売状況や価格は注文時に確認してください。
また、春日井市のふるさと納税返礼品として、春日井ノパル300g×2パックも用意されています。
なお、市販の春日井ノパルと、横山さんが実験に使用したノパレア・コケニリフェラは、同じ品種として確認されたものではありません。
研究で確認された作用を、販売されているすべての食用サボテンにそのまま当てはめることはできません。
食用サボテンの味とおすすめの食べ方
食用サボテンは、見た目から想像するよりも、普段の野菜に近い食材です。
特徴は爽やかな酸味と、オクラに似た粘りのある食感です。加熱すると、柔らかさと独特のとろみが出ます。
春日井市では、食用サボテンを使ったさまざまな料理が考案されています。
代表的な食べ方は次のとおりです。
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サラダ:下処理したサボテンを細切りにして野菜と合わせる
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炒め物:肉や野菜と一緒に炒める
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スープ:細かく切ってスープの具材にする
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タコス:メキシコ料理の具材として使う
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卵料理:オムレツや卵焼きなどに加える
調理で特に重要なのは、トゲの処理です。
食用サボテンにも細かなトゲが残っている場合があるため、食品として販売されているものを使用し、商品や春日井市の調理マニュアルに従って下処理します。
春日井市では、無印良品の食品を組み合わせた家庭向けサボテンレシピも公開されています。
日本の家庭でも、特別な調理器具を使わずに楽しめる食材として紹介されています。
マウス実験で腸内環境と免疫機能への作用を確認
横山さや香さんの研究が注目された大きな理由は、食用サボテンの働きを動物実験で検証したことです。
2025年5月12日、中部大学は「食用サボテンの腸内環境改善と免疫機能向上を確認」と題した研究成果を発表しました。
研究には、横山さんと中部大学の田中守准教授らが参加しました。
実験では、ノパレア・コケニリフェラの粉末を5%または10%添加した飼料を、マウスに28日間与えました。
その結果、サボテンを摂取したマウスでは、腸内環境や免疫に関係する複数の指標が変化しました。
具体的には次のような成果です。
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糞便量が増加
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糞便中のムチン量が増加
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腸内環境の変化を示す盲腸内容物のpH低下
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血清中の免疫グロブリンIgGとIgAが増加
注目したいのが「ムチン」です。
ムチンは腸の粘膜を構成する糖タンパク質で、腸の表面を保護する働きに関係しています。
腸の粘膜は、細菌やウイルスなどが体内に侵入するのを防ぐ重要な役割を担っています。
今回の研究では、特にサボテン粉末を10%添加した飼料を与えたマウスで、7日後から糞便中のムチン量が増加しました。
これは、食用ウチワサボテンが腸のバリア機能に関係するという、新しい研究成果です。
コレステロールと腸内細菌にも変化!2025年の追加研究
研究は、腸内環境だけでなく脂質代謝にも広がりました。
2025年9月18日には、中部大学・藤田医科大学・名古屋学芸大学の共同研究として、食用サボテンが腸内細菌叢と脂質代謝に与える影響が発表されています。
この研究でも横山さや香さんが中心的な研究者として参加しました。
実験では、通常食または高脂肪食に10%のサボテン粉末を添加し、マウスに12週間与えています。
結果として、次のような変化が確認されました。
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腸内細菌叢の多様性が増加
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血清総コレステロールが低下
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non-HDLコレステロールが低下
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血液中の遊離脂肪酸が低下
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糞便中へのコレステロール排泄量が増加
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酪酸を産生する腸内細菌が増加
酪酸は、腸内細菌が食物繊維などを利用して作り出す短鎖脂肪酸の一種です。
腸の健康維持や代謝、免疫調節との関係が研究されています。
実験では、酪酸産生菌の増加に加えて、コレステロール代謝に関係する変化も認められました。
食用サボテンの栄養成分が腸内細菌の構成に影響を与え、それが脂質代謝にも関係するという研究です。
ただし、これらはマウス実験での結果です。人間がサボテンを食べればコレステロール値が下がると確立されたわけではありません。
横山さや香の経歴と2026年の伊藤早苗賞受賞
横山さや香さんは、中部大学大学院応用生物学研究科で食用サボテンの機能性を研究しています。
管理栄養士の資格を持ち、食品科学や健康科学、食品免疫などを専門としています。
確認できる主な経歴は次のとおりです。
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2021年3月:中部大学応用生物学部卒業
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2023年3月:中部大学大学院応用生物学研究科博士前期課程修了
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2025年4月:同大学院博士後期課程に進学
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2025年5月:食用サボテンの腸内環境・免疫機能に関する研究成果を発表
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2025年9月:食用サボテンの脂質代謝・腸内細菌に関する共同研究成果を発表
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2026年7月:中部大学「伊藤早苗賞」を受賞
2026年の伊藤早苗賞では、女子大学院生部門の受賞者に選ばれました。
受賞テーマは「地域資源としてのウチワサボテンの価値創出:安全性・利用実態と免疫・脂質代謝機能の包括的解析」です。
食品の栄養機能だけでなく、安全性や食用としての利用状況も含めて研究を進めていることが特徴です。
観賞用として広く知られてきたサボテンを、食品として安全に利用し、地域の産業にも結びつける研究へ発展しています。
愛知県春日井市が「サボテンのまち」になった歴史
横山さんの研究を理解するうえで欠かせないのが、春日井市のサボテン栽培の歴史です。
春日井市でサボテン栽培が始まったのは、1953年頃のことです。
当時は桃やりんごなどの果樹栽培が盛んで、その副業としてサボテンが育てられるようになりました。
大きな転機となったのが、1959年の伊勢湾台風です。
多くの果樹が被害を受けた一方、サボテンは被害が比較的少なかったため、サボテン栽培に力を入れる農家が増えました。
その後、春日井市は全国有数のサボテン生産地へ成長しました。
当初は観賞用が中心でしたが、地域では食用サボテンの栽培や商品開発も進められています。
2007年からは、市内の学校給食にも食用サボテンが取り入れられました。
現在では、飲食店でサボテン料理を提供するほか、食品加工品や地域ブランド商品にも活用されています。
春日井市と中部大学の研究者、企業などは、サボテンの新しい用途を探る共同研究にも取り組んできました。
2024年には中部大学に「サボテン・多肉植物研究センター」が設立され、食品や飼料、環境分野での利用研究も進められています。
世界の食料問題にも注目されるウチワサボテン
食用サボテンが注目される理由は、栄養成分だけではありません。
乾燥した土地でも育ちやすく、厳しい環境への適応能力が高いことも特徴です。
国連食糧農業機関(FAO)は2017年、ウチワサボテンが食料安全保障に貢献できる作物であることを示しています。
世界では人口増加や気候変動による農業環境の変化が課題となっています。
水資源が限られる地域でも栽培できる作物は、将来の食料生産にとって重要です。
ウチワサボテンは、食品としての利用に加え、家畜飼料や加工品の原料としても注目されています。
横山さんの研究は、こうした植物の持つ可能性に、栄養学や食品科学の視点から価値を加えるものです。
まとめ
10月12日放送の『シャーベル賞』に登場する横山さや香さんは、中部大学大学院で食用ウチワサボテンの機能性を研究しています。
2025年の研究では、サボテンを摂取したマウスで腸内環境や免疫関連指標の変化が確認され、さらにコレステロール代謝や腸内細菌への影響も報告されました。
2026年には、研究成果が評価され、中部大学の伊藤早苗賞も受賞しています。
一方、愛知県春日井市では、サボテンはすでに地域の食文化の一部です。「春日井ノパル」などの商品として、家庭でも味わえるようになっています。
観葉植物のイメージが強いサボテンを、新しい野菜として食卓へ届ける。
横山さんの研究は、そんな日本の食文化の新しい可能性につながっています。
参考リンク
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