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鳥の劇場は旧鹿野小学校を再生!2025年完成アネックスと3000着の衣装倉庫・場所|風景の足跡

地域・施設

鳥の劇場は廃校を200人収容の劇場に変えた鳥取市鹿野町の文化拠点

鳥取県鳥取市鹿野町にある「鳥の劇場」は、廃校となった旧鹿野小学校の体育館と旧鹿野幼稚園を改修して生まれた演劇施設です。

2006年、鳥取市出身の演出家・中島諒人(なかしま・まこと)さんが中心となって活動を開始。現在は200人収容の劇場と80人収容のスタジオを備え、国内外の演劇作品を上演しています。

2026年10月16日放送のテレビ東京系『風景の足跡』では、この「鳥の劇場」が紹介されます。

大きな見どころは、2025年に完成した新施設「アネックス」です。老朽化した旧校舎を解体し、その木材を再利用して楽屋などを整備。奥には3000着を超える舞台衣装や小道具を保管する倉庫もあります。

かつて子どもたちが学んだ校舎が、地域の人々と協力しながら演劇の拠点へ生まれ変わりました。

廃校を取り壊して終わりにするのではなく、建物と地域の記憶を受け継ぎ、新しい文化を育ててきた20年間の歩みを紹介します。

この記事でわかること

  • 鳥の劇場の場所・アクセス・公演の予約方法

  • 旧鹿野小学校を200人収容の劇場に再生した経緯

  • 2025年完成のアネックスと3000着超の衣装倉庫

  • 演出家・中島諒人さんが鳥取へ戻り、地域と歩んだ20年間

鳥の劇場の場所とアクセス・公演予約

鳥取県鳥取市鹿野町にある鳥の劇場の内部

出典:鳥取県公式「鳥の劇場運営委員会」

鳥の劇場があるのは、鳥取県鳥取市鹿野町です。

鹿野町は、かつて城下町として栄えた歴史を持ち、現在も古い町並みが残る地域です。

劇場は、旧鹿野小学校の体育館と旧鹿野幼稚園を改修した建物を拠点としています。

施設の基本情報

  • 施設名:鳥の劇場

  • 住所:鳥取県鳥取市鹿野町鹿野1812-1

  • 電話番号:0857-84-3268

  • 施設:劇場・スタジオ・アネックス

  • 劇場の収容人数:200人

  • スタジオの収容人数:80人

  • 最寄り駅:JR山陰本線「浜村駅」

  • 浜村駅から:車で約15分

  • 鳥取駅から:路線バス鹿野線「立町」下車、徒歩約5分

  • 車でのアクセス:鳥取西ICから約30分

  • 公演予約:鳥の劇場公式サイトから各公演の案内を確認

駐車場は、薬研堀駐車場と鹿野総合支所駐車場が案内されています。各駐車場から劇場までは徒歩約5~10分です。

公演期間中には、JR浜村駅と劇場を結ぶ無料送迎車が運行される場合もあります。利用には事前予約が必要です。

なお、鳥の劇場は演劇の公演や活動を行う施設です。常時自由に内部を見学できる観光施設ではないため、訪問する際は公演やイベントの開催情報を確認してください。

2006年に演出家・中島諒人が廃校を劇場へ変えた

鳥の劇場が誕生したのは2006年1月です。

設立の中心となったのは、鳥取市出身の演出家・中島諒人さんでした。

中島さんは若い頃、東京で演劇活動に取り組んでいました。

大学時代には小劇場演劇に触れ、卒業後は自身の劇団を立ち上げて演出活動を続けました。

その後、海外の演劇文化にも関心を持つようになります。

ヨーロッパでは、大都市だけでなく地方にも劇場や劇団があり、演劇が地域の人々の暮らしに根づいていることを知りました。

こうした経験から、演劇が地域社会で大切な役割を担う場所を日本でも作りたいと考えるようになります。

そして40歳のときに地元の鳥取へ戻り、演劇活動の新たな拠点づくりを始めました。

選んだ場所が、鳥取市鹿野町に残されていた旧鹿野小学校と旧鹿野幼稚園でした。

当時、廃校となった建物は将来的に駐車場となる計画もありました。

しかし、中島さんたちは地域の協力を得て、建物を演劇活動のために使い始めます。

この決断が、現在まで続く「鳥の劇場」の始まりとなりました。

体育館を劇場に改修し、200人が演劇を鑑賞できる空間へ

鳥の劇場の特徴は、もともと学校だった建物を演劇施設として活用していることです。

旧鹿野小学校の体育館は、200人を収容できる本格的な劇場へ改修されました。

また、旧鹿野幼稚園などの建物も活用し、80人収容のスタジオや事務所、交流スペースを整備しています。

2006年4月には、まだ体育館として利用されていた建物を借りて稽古を開始しました。

当初は、鹿野中学校のバスケットボール部と体育館を共用していたため、稽古ができる時間も限られていました。

同年7月に旧幼稚園の借用許可を得て、活動拠点を正式に鹿野へ移しています。

そして9月から12月にかけて、オープニングプログラムとして4作品を連続上演しました。

劇場は一度に完成したのではありません。

地域に残された建物を使いながら、必要な設備を整え、演劇を続けられる場所へ少しずつ変えていったのです。

その後も改修が重ねられ、2017年には劇場部分の耐震補強や改修が行われました。

2025年完成の「アネックス」は古い校舎の木材を再利用

鳥の劇場が新たな転機を迎えたのが、2025年です。

長年、衣装や小道具の保管、舞台美術の製作などに使用してきた旧小学校の校舎は、老朽化が進んでいました。

そこで、新しい施設を整備する計画が始まりました。

新施設の名称は「鳥の劇場アネックスです。

建築設計を担当したのは、建築家ユニット「アトリエ・ワン」。

古い校舎を解体し、再利用できる木材を活用しながら、新しい建物が作られました。

工事の主な流れは次のとおりです。

  • 2023年12月:旧校舎を解体

  • 2024年7月:再利用する木材などの乾燥作業

  • 2024年8月:基礎工事

  • 2024年11月:棟上げ

  • 2024年12月:もみがら断熱材の施工

  • 2025年1月:旧校舎の家具を設置

  • 2025年2月:ストックヤードのセルフビルド作業

  • 2025年4月26日:アネックス竣工式

建物を新しくするだけでなく、これまで使われてきた校舎の材料や家具を残していることが大きな特徴です。

解体された校舎の記憶は、新しい建物の中にも受け継がれています。

3000着を超える衣装を保管する倉庫と舞台製作の作業場

アネックスには、演劇活動を支えるためのさまざまな設備が設けられています。

特に特徴的なのが、3000着を超える舞台衣装や小道具を保管する倉庫です。

演劇では、作品の時代や場所、登場人物に合わせて、さまざまな衣装や小道具が必要になります。

過去に使った衣装を保管しておけば、別の公演や新しい作品にも活用できます。

そのため、劇場には舞台そのものだけでなく、衣装や道具を管理する場所も欠かせません。

アネックスには、次のような機能があります。

  • 舞台衣装や小道具の保管

  • 衣装の製作や修繕

  • 木工・塗装などの作業

  • 俳優が準備する楽屋

  • カフェや交流スペース

  • 畳を使った部屋

アトリエ・ワンは、舞台美術や衣装を作る場所と、既存の劇場・事務所などを結ぶ構成を考えました。

劇場の裏側で行われている仕事が、新しい施設によって支えられています。

アネックスは、単なる倉庫の建て替えではなく、演劇を作る仕事と地域の交流をつなぐ建物なのです。

地元のもみがらを断熱材に使い、住民も建設に参加

アネックスの建設には、もう1つ大きな特徴があります。

それは、地域の人々が実際に建物づくりに参加したことです。

鳥の劇場では「みんなでつくるプロジェクト」と題して、建設の一部を住民やボランティアが手がける取り組みを行いました。

2024年12月には、地元農家が提供した米のもみがらを使った断熱材づくりに挑戦しました。

もみがらと消石灰を混ぜ合わせ、カフェの壁や床になる部分に詰める作業です。

また、2025年3月には、木材に腐食防止剤を塗り、すのこを組み立てるワークショップも実施しました。

完成したすのこは、新施設のテラスに使用されています。

地域の人々が建物の完成に関わることで、劇場を身近な場所として感じられる機会にもなりました。

かつて地域の子どもたちが通った学校を、今度は住民が協力して新しい文化施設に作り変えたのです。

鳥の劇場は演劇だけでなく地域の教育や交流も支えている

鳥の劇場では、年間を通して舞台作品の制作や上演を行っています。

しかし、活動は演劇の公演だけではありません。

地域の子どもたちや、障がいのある人などが参加できる取り組みも続けています。

代表的な活動が「トリジュク」と「じゆう劇場」です。

トリジュク

学校教育と連携し、演劇的な表現を通じて子どもたちのコミュニケーションや創造性を育む活動です。

じゆう劇場

障がいのある人とない人が一緒に舞台作品を作る取り組みです。演劇を通じて、お互いの個性や表現の豊かさを発見することを目指しています。

鳥の演劇祭

国内外の劇団や舞台芸術家を招き、鳥取市鹿野町を舞台に開催する演劇祭です。2008年から取り組みが続いています。

こうした活動によって、鳥の劇場は演劇を鑑賞する人だけの場所ではなく、地域の人々が参加する文化拠点となっています。

2025年度には、障害者の生涯学習支援活動に関する文部科学大臣表彰も受けました。

2026年は設立20周年、国内外の劇団が鹿野町に集結

鳥の劇場は、2026年に設立20周年を迎えました。

この節目に開催されたのが「鳥の演劇祭19」です。

2026年9月18日から10月4日まで、週末と休日を中心に開催されました。

鳥の劇場と鹿野町の周辺施設を会場に、日本だけでなくフランス、イスラエル、スコットランド、韓国、フィンランド、アメリカなどから舞台芸術家が集まりました。

演劇祭では、舞台公演に加え、ワークショップや地域を巡る企画も行われています。

2006年に廃校の体育館から始まった活動が、20年後には海外の劇団も集う演劇祭へ成長しました。

鳥の劇場が目指しているのは、演劇の質を高めることと、地域に必要とされる文化施設であり続けることです。

演出家・中島諒人さんが鳥取へ戻ったときから大切にしてきた考え方が、現在の活動にもつながっています。

鳥の劇場を訪れる際の実用情報

鳥の劇場は、公演やワークショップなどの開催時に利用できる施設です。

アクセス

  • 所在地:鳥取県鳥取市鹿野町鹿野1812-1

  • 車:鳥取西ICから約30分

  • JR:浜村駅から車で約15分

  • 路線バス:鳥取駅から鹿野線を利用、「立町」下車徒歩約5分

  • 定額タクシー:鳥取駅北口から6,600円、所要約30分

  • 駐車場:薬研堀駐車場・鹿野総合支所駐車場

利用・予約

  • 公演チケット:各公演の公式案内から予約

  • 公演料金:作品やプログラムごとに異なる

  • 無料送迎:対象公演で実施、事前予約が必要

  • 施設内部の見学:一般向け見学の実施状況を事前に確認

  • 電話:0857-84-3268

なお、2026年の「鳥の演劇祭19」は10月4日で終了しています。

今後の公演やワークショップの開催情報は、鳥の劇場の公式サイトで確認できます。

まとめ

鳥取市鹿野町の「鳥の劇場」は、2006年に演出家・中島諒人さんを中心に誕生した演劇施設です。

旧鹿野小学校の体育館と旧鹿野幼稚園を改修し、200人収容の劇場や80人収容のスタジオを整備しました。

さらに2025年には、古い校舎の木材を再利用した新施設「アネックス」が完成。3000着を超える衣装や小道具を保管する倉庫、舞台製作の作業場、交流スペースなどが設けられました。

建設には地元の人々も参加し、もみがらを使った断熱材や木製テラスなどを作り上げています。

学校としての役割を終えた建物が、演劇を生み出し、人々が集まる場所へ変わりました。

設立20周年を迎えた鳥の劇場は、廃校再生と地域文化の発展を両立させてきた、鳥取を代表する文化拠点の1つです。

参考リンク


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