知らない人の日記が読まれる時代へ!書く・読む・出版する日記文化の広がり
2026年10月16日放送のNHK総合『午後LIVEニュースーン』では、知らない人が書いた日記を読むという、ひそかなブームを特集します。
日記といえば、自分のために書き、誰にも見せずに保管するものというイメージがあります。しかし今、見ず知らずの人の日常を記録した日記が本として販売され、それを好んで読む人たちがいます。
番組では、日記を専門に扱う書店や、日記資料を所蔵する図書館を取り上げながら、なぜ他人の日記を読みたいと感じるのか、その魅力に迫ります。
さらに、SNSで日常を発信するのではなく、自分の日記を一冊の本として出版する新しい動きにも注目。航空宇宙博物館からの中継や、最新ニュース・気象情報も届けます。
※放送後詳しい内容が分かり次第追記します。
この記事でわかること
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知らない人の日記を読むことが注目される理由
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日記専門書店「日記屋 月日」の特徴と日記本の世界
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図書館に保存されている日記資料の価値と楽しみ方
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自分の日記を本にするZINE・自主出版の広がり
知らない人の日記を読むブームと普通の日常が持つ魅力
今回の中心となるのは、知らない人の日記を読むという文化です。
一般的な小説やエッセイと違い、日記には必ずしも明確なテーマや結末がありません。仕事で疲れたこと、食べたもの、家族との会話、何気なく目にした風景など、その日にあった出来事や感じたことが記録されています。
読み手にとっては、特別な事件が起こらない一日にも面白さがあります。
自分とは違う仕事をしている人の暮らしを知ったり、年齢も住んでいる場所も違う人の考え方に触れたりすることができます。その一方で、まったく知らない人の文章なのに、自分と同じような悩みや喜びが書かれていることもあります。
日記専門店「日記屋 月日」のディレクターを務める久木玲奈さんも、日記の魅力について、書き手の考えがまとまりきっていなかったり、昨日と今日で矛盾していたりする部分に、その人ならではの個性が表れることを語っています。
日記は、読者を楽しませるために出来事を整えた文章とは限りません。何でもない生活の記録が、その人にしか書けない物語になるところに特徴があります。
また、同じ時代を生きていても、一人ひとりが見ている世界は異なります。日記を通して他人の一日を知ることは、自分の知らない暮らしを追体験する読書にもつながります。
東京・下北沢の日記専門店「日記屋 月日」とは
日記を読む文化を知るうえで代表的な存在が、東京・下北沢にある日記専門店「日記屋 月日(にっきや つきひ)」です。
2020年4月1日にオープンした、約5坪の小さな書店です。一般的な書店とは異なり、日記に特化した本を取り扱っています。
出版会社が発行する日記本だけでなく、個人が制作した冊子やZINE、リトルプレス、古書なども並びます。
日記屋 月日の店舗情報
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店名:日記屋 月日
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所在地:東京都世田谷区代田2-36-12
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施設:BONUS TRACK内
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営業時間:9:00~19:00
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開業:2020年4月1日
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取扱商品:日記本、古書、ZINE、リトルプレス、日記帳など
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オンラインショップ:公式通販サイトあり
店内にはコーヒースタンドも併設されていて、飲み物を楽しみながら日記本に親しめる空間になっています。
特徴的なのは、プロの作家や有名人だけでなく、一般の人が作った日記本も大切に扱っていることです。
例えば、仕事に出かけて帰宅するまでの記録、日々の食事、育児や介護の体験、何気ない会話なども日記本の題材になります。
誰かにとって当たり前の日常が、別の人にとっては新鮮な読み物になるのです。
同店では書店の営業に加えて、日記好きが集まるオンラインコミュニティ「日記屋月日会」や、日記を書くワークショップも運営しています。
さらに、自分で制作した日記本を販売するイベント「日記祭」も開催。日記を読むだけでなく、書く人と読む人がつながる場を育てています。
日記専門誌『季刊日記』が生まれた背景
日記文化の広がりを象徴する出版物の一つが、日記屋 月日の『季刊日記』です。
2025年12月に創刊された、日記を専門に扱う文芸誌で、さまざまな人が自分の言葉で書いた日常の記録を掲載しています。
創刊号の中心企画は「25人の1週間」。異なる立場の25人が、同じ1週間について日記を書くというものです。
同じ日付でも、誰と会い、何を食べ、何を考えたかは人によって異なります。その違いそのものを楽しめる構成になっています。
創刊号は発売前に重版が決まり、3刷に達しました。
2026年4月20日には第2号も発売され、日記を書くことの難しさや、植物と日常の関わりを取り上げています。
『季刊日記 2号』の基本情報
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発行:日記屋 月日
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発売日:2026年4月20日
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価格:2,178円(税込)
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判型:A5判
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ページ数:240ページ
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主な特集:「日記のくるしみ」「日記と植物」
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連載企画:「21人の1週間」
第2号には、日記が続かないという悩みを扱う読者投稿や、日記と植物をテーマにした文章も収録されています。
毎日の出来事を記録することには、楽しい面だけでなく、続けることの難しさもあります。その両方を一冊の雑誌で考えられるところが、日記専門誌ならではの特徴です。
図書館に保存される日記は個人の記録であり歴史資料でもある
日記のもう一つの重要な側面が、歴史を伝える資料としての価値です。
国立国会図書館には、幕末から近現代にかけての人物が書いた日記が所蔵されています。
同館が公開している電子展示会「国立国会図書館憲政資料室 日記の世界」では、歴史に名を残した人物だけでなく、社会を舞台裏から支えた人々の記録も紹介されています。
例えば、勝海舟、榎本武揚、木戸孝允などの人物が残した日記を通じて、その時代に何が起こり、人々がどのように受け止めていたのかを知ることができます。
国立国会図書館「日記の世界」で利用できる内容
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明治・大正・昭和などの時代別の日記資料
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人物別に整理された日記一覧
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日記の原本画像と文字起こし
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歴史的な出来事に関する解説
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刊行された日記資料の案内
一部の画像や資料には館内閲覧などの利用制限がありますが、インターネット上で公開されているものもあります。
興味深いのは、日記が政治や社会の大きな出来事だけを記録したものではないことです。
天候や食事、移動した場所、その日に会った人など、何気ない情報も含まれています。
こうした細かな記録が積み重なることで、当時の生活習慣や社会の雰囲気を知る手がかりになります。
また、日記文化を研究する田中祐介さんらによって、近代日本の日記帳を整理する取り組みも進められてきました。
研究プロジェクト「近代日本の日記文化と自己表象」では、故・福田秀一さんが収集した日記関連資料のうち、明治以降の書き込み式日記帳492点を目録化しています。
日記には、著名人の記録だけでなく、普通の人々の暮らしを伝える資料としての意味もあるのです。
SNSではなく自分の日記を出版するZINE・リトルプレス文化
番組で注目されるもう一つのテーマが、自分の日記を出版する動きです。
以前は、日記を本にして出版するのは、作家や歴史上の著名人など、限られた人たちのものというイメージがありました。
しかし現在は、個人が小部数の冊子を制作して販売することもできます。
その代表的な形式が「ZINE(ジン)」や「リトルプレス」です。
ZINEは、個人や小さなグループが自主的に編集・制作する冊子を指します。商業出版のように多くの部数を販売することを前提とせず、書き手自身の関心や表現を形にできるのが特徴です。
日記をZINEとして制作する場合には、例えば次のような流れがあります。
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日々の出来事や考えたことを記録する
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本に収録する期間や内容を決める
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文章を編集し、ページを構成する
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表紙を作り、印刷・製本する
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書店や自主制作本の販売イベントなどで届ける
日記屋 月日でも、個人が制作した日記のリトルプレスやZINEを取り扱っています。
実際に、同店のワークショップをきっかけに参加者が日記を共有し、その後も書き続けて制作した『15人で交換日記をつけてみた 「日記をつける三ヶ月」のあとの三ヶ月』という本も生まれています。
日記を書く行為が、ほかの人とつながり、一冊の作品を生み出すことにつながった例です。
SNSへの投稿と日記を本にすることの違い
SNSでも、その日の出来事や気持ちを文章にして発信できます。
しかし、SNSへの投稿と日記本には、読まれる時間や文章の残り方に違いがあります。
SNSでは、投稿が次々と流れていきます。短い文章や写真、動画を通じて、今起こっている出来事を共有するのに適しています。
一方、日記を一冊の本にすると、数週間、数か月、あるいは数年間にわたる日々の積み重ねを、まとまった形で読むことができます。
同じ人が書いた文章でも、時間の経過とともに気持ちが変化していたり、以前の悩みに別の答えを見つけていたりすることがあります。
また、日記本では、書き手自身が何を残し、どのような形で読者に届けるかを考えることになります。
単に情報を発信するだけでなく、日常を記録し、編集して残すという楽しみ方です。
もちろん、すべての日記が公開を前提としているわけではありません。自分だけで読む日記もあれば、親しい人と共有する日記、広く出版する日記もあります。
本人が公開する意思を持って残した記録だからこそ、読み手も書き手の言葉を尊重する姿勢が大切です。
航空宇宙博物館からの中継と最新ニュース・気象情報
10月16日の放送では、日記文化の特集に加えて、航空宇宙博物館からの中継も予定されています。
航空機や宇宙開発に関する展示を行う博物館は、飛行技術の歴史や宇宙への挑戦を身近に学べる施設です。
番組では現地からの中継が組まれており、日記文化とは異なる科学・技術分野の話題も扱います。
また、日々の暮らしに関わる最新ニュースの解説と、気象情報も伝えます。
出演者はキャスターの池田伸子さん、伊藤海彦さん、加藤大和さん、リポーターの瀬戸光さん、藤原陸遊さん、道上美璃さんらです。
まとめ
10月16日の『午後LIVEニュースーン』では、知らない人の日記を読むという文化を入り口に、日記専門書店、図書館に所蔵される日記資料、個人による日記出版の広がりを取り上げます。
日記には、自分の一日を記録する役割だけでなく、他人の人生を知り、時代の暮らしを伝え、個人の表現を作品として残すという側面があります。
有名人だけでなく、普通の人が書いた何気ない文章にも価値が見いだされていることが、現在の日記文化の特徴です。
書く人と読む人の距離が近づくことで、これまで個人的なものと考えられていた日記が、新しい読書や出版の楽しみへと広がっています。
参考リンク
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