- オカズデザイン|何千食もの料理づくりから生まれた「時間がおいしくしてくれるもの」という考え方
- オカズデザインのプロフィール|吉岡秀治・知子夫妻による料理とデザインのチーム
- 「オカズデザイン」という名前は近所の子どもの言い間違いから生まれた
- 最初の料理の仕事は近所の住人へのお届けごはん
- 何千食ものケータリングが「時間がおいしくする」という考え方を生んだ
- 10色のレモネード|料理とグラフィックデザインが初めて結び付いた仕事
- 「時間がおいしくしてくれるもの」に込められた料理哲学
- 器と料理の店「カモシカ」|2008年から続く独自の食空間
- 岡山・蒜山との二拠点生活|移住の理由は料理に使う水だった
- 2026年も続く料理教室|季節の食材と向き合う活動
- 里芋を味わう料理にも表れる素材を生かす発想
- オカズデザインの著書|家庭でも楽しめる料理と保存食
- 料理は人の価値観を表すもの|スタッフ採用でも大切にすること
- まとめ
- 気になる生活ナビをもっと見る
オカズデザイン|何千食もの料理づくりから生まれた「時間がおいしくしてくれるもの」という考え方
できたての料理だけがおいしいわけではありません。一晩寝かせた煮込み料理、時間をかけて味をなじませたマリネ、季節の果実を漬け込んだシロップ。そんな時間による変化を大切にしているのが、料理とデザインのチーム「オカズデザイン」です。
活動の中心となるのは、吉岡秀治(よしおかひではる)さんと吉岡知子(よしおかともこ)さん夫妻。2000年に結成され、レシピ開発や料理監修、器の開発、食にまつわる展示会などを手がけてきました。
最初から料理家として活動していたわけではありません。秀治さんはグラフィックデザイナー、知子さんは日本茶専門店のスタッフとして働いていました。近所の人たちに料理を届ける小さな仕事が、何千食ものケータリングや料理制作へと広がっていったのです。
2026年10月19日放送予定のNHK Eテレ『きょうの料理』では、2人が講師として登場。「里芋を味わい尽くす」をテーマに、丸ごと揚げた里芋やポテトサラダ、マッシュルームと組み合わせた炊き込みご飯を紹介します。
料理をおいしくする時間とは何か。なぜ料理と器の両方を仕事にしているのか。現在の活動へつながる出来事を、2人の歩みとともに紹介します。
この記事でわかること
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オカズデザインを結成した吉岡秀治さん・知子さんの経歴
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「オカズデザイン」という名前の由来と、料理の仕事を始めたきっかけ
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何千食もの調理経験から生まれた「時間がおいしくする」という料理哲学
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東京の器料理店「カモシカ」と岡山での活動、料理教室や著書
オカズデザインのプロフィール|吉岡秀治・知子夫妻による料理とデザインのチーム
オカズデザインは、2000年に吉岡秀治さんと吉岡知子さんが結成した料理とグラフィックデザインのチームです。
料理の味だけでなく、器や盛り付け、食卓の空間まで含めたものづくりを行っています。
基本プロフィール
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名称:オカズデザイン(OKAZ DESIGN)
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結成年:2000年
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中心メンバー:吉岡秀治さん・吉岡知子さん夫妻
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主な仕事:レシピ制作、料理監修、料理制作、器の開発、料理教室、展示会企画
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活動拠点:東京都杉並区、岡山県真庭市の蒜山地域
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運営店舗:器料理店「カモシカ」
チーム名に「デザイン」が入っているのは、もともとグラフィックデザインの仕事から出発したためです。
秀治さんは美術大学でグラフィックデザインを学び、卒業後はコンピューターやゲーム関連のソフトウェアなどのデザインに携わりました。その後、20代後半で独立しています。
一方、知子さんは大学卒業後、日本茶専門店に勤務しました。
その店では、日本茶を販売するだけでなく、季節のお菓子や茶器、花、接客まで含めた空間づくりを大切にしていました。
知子さんは、こうした環境で食べ物を提供する仕事について学んでいきました。
2人は共通の友人の結婚をきっかけに知り合い、2000年にオカズデザインを結成。2001年に結婚しました。
異なる分野で経験を積んだ2人が一緒になったことで、現在の料理とデザインを組み合わせた活動が始まりました。
「オカズデザイン」という名前は近所の子どもの言い間違いから生まれた
オカズデザインという名前には、少しユニークな誕生秘話があります。
2人が暮らしていたコーポラティブハウスでは、住人たちが親しく交流していました。
コーポラティブハウスとは、入居希望者たちが計画段階から住まいづくりに関わる共同住宅です。
当時、近所の人たちは吉岡夫妻のことを「吉岡ズ」と呼んでいました。
ところが、近所の小さな子どもが「吉岡ズ」とうまく発音できず、「オカズ」と言ってしまったのです。
秀治さんたちは、その言い間違いを面白いと感じました。
ちょうどデザインの仕事をするための屋号を考えていた時期でもあり、「オカズデザイン」という名前を採用することにしました。
つまり、最初から料理を仕事にするためにつけた名前ではありません。
グラフィックデザインの屋号だった「オカズデザイン」が、その後、本当に料理を中心とする仕事へと発展していったのです。
最初の料理の仕事は近所の住人へのお届けごはん
知子さんが料理を仕事として始めたのは、結婚後のことでした。
当時暮らしていたコーポラティブハウスには15世帯ほどが入居しており、2人は比較的若い住人でした。
建物には共有スペースがあり、住人たちが集まって食事を楽しむ機会も頻繁にありました。
そんな中、子育てや仕事で忙しい住人から、週に1回でも料理を作ってもらえたら助かるという相談が寄せられました。
これが、知子さんにとって最初の料理の仕事になりました。
自分の料理を家族や友人に食べてもらうことと、お金を受け取って提供することは違います。
届けた料理に対して、住人たちからは率直な意見が返ってきました。
例えば、メニューに「特製コロッケ」と書いたときには、何が特製なのかと尋ねられたこともありました。
特別な理由がないのなら、単にコロッケと書くほうがよい。料理の味だけでなく、料理を説明する言葉についても指摘を受けたのです。
住人にはデザイナーなど、ものづくりに携わる人が多くいました。
その人たちからの意見を受けながら、2人は料理の味、届け方、メニューの表現まで考えるようになりました。
小さな共同住宅での仕事が、料理家としての実践的な学びの場になったのです。
何千食ものケータリングが「時間がおいしくする」という考え方を生んだ
近所への料理の配達を続けるうちに、仕事はさらに広がりました。
同じ住宅に住んでいた音楽レーベルの経営者から、イベントで料理を提供してほしいと依頼されたのです。
その後、ケータリングや音楽イベントでの調理を手がけるようになりました。
大きなイベントでは、何千食もの料理を準備することもありました。
しかし、2人だけですべての料理を直前に仕上げることはできません。
限られた人手と設備の中で、大量の料理をおいしい状態で提供する方法を考える必要がありました。
そこで重要になったのが、保存することや、時間を置くことで味がよくなる料理です。
例えば、マリネや煮込み料理には、作ってから時間を置くことで味がなじむものがあります。
シロップ漬けの果実も、時間とともに風味が液体へ移っていきます。
時間を経過させることを、単なる保存ではなく、おいしさを生み出す調理工程として考えるようになったのです。
当初は、大量調理を成立させるための工夫でもありました。
しかし経験を重ねるうちに、2人自身が、少し時間を置いた料理の落ち着いた味わいを好んでいることにも気づきました。
この経験が、現在のオカズデザインを象徴する「時間がおいしくしてくれるもの」という考え方につながりました。
10色のレモネード|料理とグラフィックデザインが初めて結び付いた仕事
初期のオカズデザインを象徴する商品に、手作りのレモネードがあります。
日本には多様な柑橘類があります。
秀治さんたちは、それぞれの果実の特徴を生かしたレモネードを考え、約10種類の色合いを作りました。
オレンジ色から黄色、緑色へと移り変わるように並べ、色彩の違いも楽しめるようにしたのです。
ここには、料理とグラフィックデザインの両方の経験が生かされています。
もともとこの商品を考えた背景には、イベント会場で使える冷蔵設備が限られていた事情がありました。
そこで、冷暗所で保管しながら提供できるものとして、果実を使ったシロップに注目しました。
実用上の課題から生まれた商品でしたが、色彩を並べることで視覚的な楽しさも加わりました。
秀治さんは後のインタビューで、このレモネードが料理とデザインを組み合わせた初期の仕事だったと振り返っています。
味の違いだけでなく、色の並び方によっても商品の魅力を伝える。グラフィックデザイナーとしての経験が、料理の世界に生かされた事例です。
「時間がおいしくしてくれるもの」に込められた料理哲学
オカズデザインが大切にしているのは、手間をたくさんかけること自体ではありません。
作った料理が時間とともに変化していくこと、そして、その時間も含めて料理を楽しむことです。
知子さんは、できたての料理には勢いがある一方、少し寝かせた料理には落ち着いた味わいが生まれると語っています。
例えば、煮込み料理を一晩置くと、素材と調味料の味がなじんでいきます。
マリネでは、時間の経過とともに食材へ調味液が浸透し、風味のまとまりが変化します。
ただし、すべての料理を長く保存すればおいしくなるわけではありません。食材や調理方法に合わせた時間の使い方が必要です。
オカズデザインにとって重要なのは、時間を使うことで、どのような味に仕上げたいのかを考えることです。
その考え方は、料理だけにとどまりません。
使い込むほど風合いが変化する器や道具にも、同じ価値を見いだしています。
購入した瞬間が最も美しいものだけでなく、長く使うことで魅力が増していくもの。
そのような考え方が、料理、器、店舗運営を一つにつないでいます。
器と料理の店「カモシカ」|2008年から続く独自の食空間
オカズデザインは2008年、東京都杉並区に「カモシカ」という台所アトリエを開きました。
現在は、器と料理を楽しむ店として営業しています。
店舗情報
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店名:器と料理 カモシカ(kamosika)
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住所:東京都杉並区下高井戸5-5-23
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運営:オカズデザイン
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開始年:2008年
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営業形態:展示会・料理教室・特別な飲食営業などを開催
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飲食席:原則として事前予約制・入れ替え制
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展示・テイクアウトのみ:原則予約不要
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公式サイト:kamosika / OKAZ DESIGN
カモシカは、毎日決まったメニューを提供する一般的な飲食店とは異なります。
作家の器や日用品を展示し、その作品を実際の食卓で使う機会を設けています。
例えば、陶芸家の個展を開催したときには、その作家の器に合わせた料理や菓子を用意します。
器を棚に並べて見るだけではわからない、持ったときの感覚や料理を盛ったときの印象を確かめられることが特徴です。
オカズデザインは、器が本来の役割を果たすのは料理や飲み物を盛ったときだと考えています。
そのため、作品の展示と料理を分けず、一緒に楽しむ場を作ってきました。
2024年には陶芸家・野口悦士さんの器を使った茶会も紹介されました。
その茶会では、料理や菓子が器と組み合わされ、さらに和歌を添えることで、一つの世界観を表現していました。
食べ物だけ、器だけを見るのではなく、両方を合わせることで生まれる体験を大切にしています。
岡山・蒜山との二拠点生活|移住の理由は料理に使う水だった
オカズデザインは東京を拠点とする一方、岡山県真庭市の蒜山地域でも生活し、仕事を行っています。
二拠点生活を始めた背景にあったのは、水へのこだわりです。
知子さんは、食材を洗うことから煮込み料理、ご飯を炊くことまで、料理のさまざまな工程に水が関わると考えていました。
そこで2人は、おいしい水が得られる場所を長年探していました。
しかし、一方がよいと思っても、もう一方が納得できないこともあり、なかなか場所は決まりませんでした。
探し始めて約10年が過ぎたころ、仕事で岡山県を訪れる機会がありました。
そこで出会った水が、2人にとって大きな転機になりました。
特に、出汁を取ったり食材を煮込んだりしたときに、その水のよさを感じたと語っています。
その後、2~3年かけて現地へ通い、土地を探した末に暮らし始めました。
現在は岡山県と鳥取県の県境に位置する蒜山の中和地区で、月の半分ほどを過ごしています。
山の自然に囲まれた土地では、森や田畑の恵み、天然水を生かした料理や菓子づくりに取り組んでいます。
移住の理由が仕事の拡大や店舗の増設ではなく、料理の味を左右する水だったことに、2人の価値観が表れています。
2026年も続く料理教室|季節の食材と向き合う活動
オカズデザインは2026年も、カモシカで料理教室を開催しています。
毎回、旬の食材や季節に合わせたテーマを設け、実際に料理を作る形式です。
2026年に案内された主な料理教室
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3月:苺と蕗の会
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4月:春キャベツと木の芽
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5月:初鰹とそら豆
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6月:プラムと水餃子
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7月:夏野菜とスパイス
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8月:桃とパンケーキ
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9月:いなり寿司と出汁巻き
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10月:キッシュとタルト
6月の「プラムと水餃子」では、実山椒を使った水餃子と、プラムシロップなどを作る内容が案内されていました。
プラムシロップは、果実を漬け込み、時間とともに色や風味が変化する料理です。
オカズデザインの原点ともいえる、保存や時間の使い方を学べる題材になっています。
また、7月の料理教室では夏野菜とスパイスをテーマにし、冷やし中華についても取り上げました。
2026年には、料理教室だけでなく陶芸家や衣服の作り手による展示会も継続しています。
参加方法や料金、開催日程は企画ごとに異なります。飲食席の予約や料理教室の募集は、公式サイトと公式LINEで案内されています。
里芋を味わう料理にも表れる素材を生かす発想
オカズデザインが料理で重視しているのは、素材そのものが持つ香りや食感です。
2026年10月に紹介する里芋料理では、この考え方がわかりやすく表れています。
里芋には、加熱すると柔らかく、ねっとりとした食感になる特徴があります。
今回のテーマに挙げられている「里芋の丸ごと揚げ」は、スウェーデンのじゃがいも料理を参考にしたものです。
表面のカリカリとした部分と、中のホックリした食感を楽しむ料理として紹介されています。
このほか、里芋のポテトサラダ、マッシュルームを組み合わせた炊き込みご飯も取り上げられます。
いずれも、身近な食材を異なる調理方法で楽しむという発想が中心です。
オカズデザインは、複雑な料理を作ることだけに価値を置いているわけではありません。
同じ食材でも、揚げる、蒸す、炊き込むといった方法によって、異なる味わいや食感が生まれます。
身近な料理を丁寧に見つめ直すことも、2人のものづくりの大切な要素です。
オカズデザインの著書|家庭でも楽しめる料理と保存食
オカズデザインは、家庭で料理を楽しむためのレシピ本も出版しています。
主な著書
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『二菜弁当』(成美堂出版)
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『マリネ』(主婦と生活社)
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『つくっておく、とっておく』(NHK出版)
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『豚ごはん』(ポプラ社)
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『オカズデザインの沖縄食堂ごはん』(オレンジページ)
『つくっておく、とっておく』では、保存することと料理を楽しむことを組み合わせたオカズデザインらしい考え方に触れられます。
『マリネ』も、時間を使って素材の味を変化させる料理と深く関わる一冊です。
2022年6月17日に発売された『オカズデザインの沖縄食堂ごはん』では、沖縄の食材を使った料理を紹介しています。
豚肉、島野菜、島豆腐、海産物、おやつなど、幅広い料理を収録した本です。
例えば、ラフテー、ゴーヤーチャンプルー、フーチャンプルー、サーターアンダギーなどが紹介されています。
料理だけでなく、沖縄の食材店や漆器の作り手についても取り上げ、地域の食文化を知ることができる内容になっています。
オカズデザインの仕事がレシピだけにとどまらず、食材を育てる土地や器の作り手にも広がっていることが伝わる一冊です。
料理は人の価値観を表すもの|スタッフ採用でも大切にすること
オカズデザインの料理に対する考え方は、スタッフの採用にも表れています。
知子さんはインタビューで、スタッフの面接時に、自分にとって大切な一品を作ってきてもらうという取り組みについて語っています。
それは、最も得意な料理である必要はありません。
普段から何度も作っている料理や、自分にとって思い出のある食べ物でもよく、コーヒーを淹れることでも構わないという考え方です。
なぜその料理を選んだのか。どのように作っているのか。
そこには、その人の育った環境や、日頃から大切にしていることが表れます。
オカズデザインにとって、料理は技術を競うためだけのものではありません。
一緒に働く人が、何をおいしいと感じ、どのようなものを大切にしているかを知る手がかりでもあるのです。
日々の食事を通じて人と人がつながり、食材や器を通じて作り手と出会う。
料理を中心にしながら、さまざまな人や仕事との関係を築いてきたことが、オカズデザインの活動の幅広さにつながっています。
まとめ
オカズデザインは、2000年に吉岡秀治さんと吉岡知子さんが結成した、料理とグラフィックデザインのチームです。
もともとはデザインの仕事から始まり、近所の人たちへ料理を届ける経験を経て、イベントでの大量調理やレシピ制作、器の開発などへ活動を広げてきました。
その中で生まれたのが「時間がおいしくしてくれるもの」という考え方です。
保存や仕込みの時間を生かす料理、使い込むほど風合いが増す器、作り手と食べ手が交流する場所。現在のオカズデザインの活動には、こうした共通する価値観があります。
2008年に始めた「カモシカ」では、2026年も料理教室や器の展示会を開催。岡山県の蒜山地域にも生活の拠点を持ち、自然の恵みや水を生かした料理づくりを続けています。
料理を作って終わりにするのではなく、仕込みから食卓に並ぶまでの時間や、食べる人との関係まで大切にする。その姿勢が、オカズデザインならではの魅力です。
参考リンク
おすすめ関連商品:オカズデザインの沖縄食堂ごはん(オレンジページ)
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