- 山野辺仁|日本の四季を中国料理に変える「江戸中華」の料理人
- 山野辺仁シェフの経歴|18歳で中国料理の世界へ
- 銀座やまの辺江戸中華の料金・場所・営業時間
- 銀座やまの辺の予約方法|OMAKASEで5カ月先まで受付
- 天厨菜館で17年間修業|料理長になるまでの積み重ね
- 35歳で独立するための準備|妻と貯めた1,000万円
- 山田宏巳シェフとの出会い|独立する場所を銀座に決めた理由
- 老舗「日本橋よし町」の味を継承|蟹肉炒飯と天津麺の技術
- 「江戸中華」とは|日本の四季を表現する新しい中国料理
- 名物料理「春雨とカラスミの和え物」|旬の食材を生かすおまかせコース
- 魚香茄子(ユイシャンチェズ)|山野辺仁シェフのなす料理
- ミシュラン1つ星を5年連続獲得|独立後に築いた評価
- 原価率45%でも食材を重視|料理人と経営者の両立
- 家庭料理にも広がる山野辺仁の技術|餃子や担々麺のレシピ
- 現在も続く江戸中華への挑戦|料理人として大切にする考え方
- まとめ
- 気になる生活ナビをもっと見る
山野辺仁|日本の四季を中国料理に変える「江戸中華」の料理人
中国料理人の山野辺仁(やまのべ・ひとし)さんは、東京・銀座の高級中国料理店「銀座 やまの辺 江戸中華」のオーナーシェフです。
1980年に生まれ、1998年に町田調理師専門学校を卒業。中国料理店「天厨菜館」で約17年間経験を積み、2015年に独立しました。
自ら掲げる料理のテーマは「江戸中華」。日本全国から集めた旬の食材を中国料理の技術で仕上げ、日本の四季を一皿に表現する独自のスタイルです。
「銀座 やまの辺 江戸中華」は、ミシュランガイド東京で2019年から2023年まで5年連続で1つ星を獲得しています。現在は銀座6丁目に店を構え、税込55,000円からのおまかせコースを提供しています。
2026年10月20日放送予定のNHK『あさイチ』にも中国料理のシェフとして出演し、なすを使った料理を披露する新企画に参加します。
独立した35歳までに1,000万円を貯め、料理店の経営者になった山野辺さん。その歩みには、厳しい修業、先輩料理人との出会い、長く勤めた店から独立するための準備、そして日本ならではの中国料理を作りたいという考えがありました。
この記事でわかること
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山野辺仁シェフの年齢・出身地・経歴と17年間の修業
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銀座やまの辺江戸中華のコース料金・場所・予約方法
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1,000万円の貯金と先輩料理人の助言から生まれた独立の物語
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日本の旬の食材を使う「江戸中華」の特徴と代表料理
山野辺仁シェフの経歴|18歳で中国料理の世界へ
公式動画:銀座やまの辺 公式YouTube
山野辺仁さんは1980年生まれの中国料理人です。
幼いころから料理を作ることが好きで、中学校を卒業すると、町田調理師専門学校の高等課程に進みました。
卒業後は中国料理の専門店「天厨菜館」グループに入社。新宿店、銀座本店、天王洲アイル店などで経験を積み、料理長や総料理長を務めました。
主な経歴は次のとおりです。
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氏名:山野辺仁(やまのべ・ひとし)
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生年:1980年
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出身地:東京都(本人の公式プロフィールによる)
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職業:中国料理人・レストラン経営者
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1998年:町田調理師専門学校高等課程を卒業
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1998年:天厨菜館グループに入社
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2003年:天厨菜館銀座本店に異動
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2005年:天厨菜館銀座本店の料理長に就任
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2010年:天王洲アイル店の総料理長に就任
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2015年:独立し「銀座 やまの辺 江戸中華」を開業
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2019~2023年:ミシュランガイド東京で5年連続1つ星を獲得
現在はレストランのオーナーシェフとして、料理だけでなく、食材の仕入れ、メニュー開発、スタッフの技術指導なども担当しています。
町田調理師専門学校の卒業生インタビューでは、お客さんの好みを把握し、それをメニューの考案につなげることも自分の仕事だと説明しています。
山野辺さんが目指しているのは、決まった料理を繰り返し提供することだけではありません。訪れるたびに新しい食材との出会いがあるレストランを作ることです。
銀座やまの辺江戸中華の料金・場所・営業時間
山野辺仁さんの料理を味わえるのが、東京・銀座の「銀座 やまの辺 江戸中華」です。
現在の店舗は銀座6丁目のラペビル9階にあります。
2026年10月時点の店舗公式情報は次のとおりです。
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店名:銀座 やまの辺 江戸中華
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住所:東京都中央区銀座6-7-6 ラペビル9F
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電話番号:03-3569-2520
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ランチ:12:00~14:00
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ディナー:18:00~23:00
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定休日:日曜日・祝日、不定休あり
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最寄り駅:東京メトロ銀座駅B3出口から徒歩約3分
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JR新橋駅から徒歩約7分
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席数:12席
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予約方法:オンライン予約
料理は、基本的に旬の食材を使ったおまかせコースです。
公式サイトに掲載されている主なコース料金は次のとおりです。
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シェフおまかせコース:55,000円(税込)
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シェフおまかせコース(干し鮑とフカヒレなど):77,000円(税込)
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若手の会:35,000円(税込)
料理代金には別途サービス料10%が加わります。仕入れによって料金が変わる場合もあります。
おまかせコースは、前菜、スープ、主菜、主食、点心などを含む約11品で構成されています。
また、公式予約サイト「OMAKASE」には、特別な食材を使用するコースや、2番手料理人が担当する会なども掲載されています。
訪問時には、予約したコースと料金を確認してください。
銀座やまの辺の予約方法|OMAKASEで5カ月先まで受付
銀座やまの辺江戸中華の予約は、公式サイトから案内されているオンライン予約サービス「OMAKASE」で受け付けています。
予約開始の基本ルールは、毎月1日に5カ月先の月末までの予約を開放する方式です。
例えば、5月1日には10月31日までの予約が受付対象になります。
予約時には、1席当たり390円の手数料が必要です。
また、キャンセルには次の規定があります。
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30日前から:キャンセル料50%
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21日前から:キャンセル料100%
来店時の注意点として、30分以上遅刻した場合はキャンセル扱いになることも案内されています。
さらに、10月から2月には蟹を使った料理が多く登場するため、蟹が苦手な人やアレルギーがある人は、来店3日前までに連絡する必要があります。
店では旬の食材を中心とするコースを提供しているため、料理の内容は季節や仕入れによって変わります。
予約の際は、希望するコースやアレルギー情報を確認して申し込むことが大切です。
天厨菜館で17年間修業|料理長になるまでの積み重ね
山野辺さんが中国料理の世界へ入ったのは、1998年でした。
調理師専門学校を卒業し、18歳で中国料理の「天厨菜館」グループに入社します。
最初の配属先は、新宿タカシマヤにあった店舗でした。
入社当初は、いわゆる「追い回し」と呼ばれる下働きからのスタートです。
厨房での仕事は厳しく、料理の技術を身に付けるまでには多くの時間が必要でした。
2020年の料理専門誌『料理王国』のインタビューでは、入社時にいた同期10人のうち、料理長になるころまで残っていたのは自分一人だったと振り返っています。
厳しい環境でしたが、山野辺さんは料理人として経験を積み重ねていきました。
2003年には銀座本店へ異動。総料理長の杉田忠さんのもとで技術だけでなく、料理に向き合う姿勢を学びます。
そして2005年、銀座本店の料理長に就任しました。
このとき山野辺さんは25歳前後でした。
さらに2010年には、天王洲アイル店の総料理長に就任します。
料理を作る技術に加え、厨房全体を管理し、スタッフを指導する責任ある立場を経験しました。
この経験は、後に自分自身のレストランを経営する際の土台となりました。
35歳で独立するための準備|妻と貯めた1,000万円
山野辺さんは、若いころから独立する目標を持っていました。
目標としていたのは35歳で自分の店を開くことです。
27歳で結婚した際には、妻に1,000万円を貯めることを相談したと、料理専門誌のインタビューで明かしています。
その後も天厨菜館で働き続けながら、独立資金の準備を進めました。
35歳になる少し前、妻から目標の金額が貯まりそうだと伝えられます。
山野辺さんは、それを独立へ向けた大きな節目とし、長年勤めた会社を退職しました。
しかし、レストランを開業するには、貯金だけでは足りません。
店舗を借り、厨房を整備し、食器をそろえ、開店後の運転資金も確保する必要があります。
山野辺さんは独立に際し、金融機関から1,500万円を借り入れました。
開業資金は合計2,000万円。その内訳も取材で公開しています。
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厨房設備:約200万円
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内装工事:約600万円
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備品・雑費・仕入れなど:約200万円
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運転資金:約1,000万円
開業資金の半分を運転資金として確保していたことが特徴です。
店を開くことだけでなく、営業を続けるためのお金も準備していました。
開業当初から資金をすべて使い切るのではなく、経営を続けるための余力を残す計画だったのです。
山田宏巳シェフとの出会い|独立する場所を銀座に決めた理由
独立を決めた山野辺さんに、大きな影響を与えた人物がいます。
イタリア料理人の山田宏巳さんです。
2人は、東日本大震災の炊き出し活動を通じて交流を深めました。
独立に際して、山野辺さんは多くの料理人や経営者に相談しています。
その中で山田さんは、山野辺さんが目指す料理を提供する場所として、銀座を勧めました。
銀座は、高級料理店が集まり、食に強い関心を持つお客さんが訪れる街です。
一方で、店舗の家賃も高く、独立したばかりの料理人にとっては簡単な場所ではありません。
山野辺さんは経営上の負担も考え、大きな店ではなく小さな店舗を探すことにしました。
そんなとき、山田さんから銀座の老舗中国料理店「日本橋 よし町」が閉店するという情報が届きます。
山野辺さんは、その場所を新しい店として受け継ぐために動き始めました。
山田さんは物件との橋渡しを行いましたが、実際の交渉は山野辺さん自身に任せました。
山野辺さんはビルの所有者に直接会い、自分の経歴や雑誌で紹介された実績をまとめた資料を持参して、店を借りたいという思いを伝えました。
こうして独立へ向けた準備が進んでいきました。
老舗「日本橋よし町」の味を継承|蟹肉炒飯と天津麺の技術
山野辺さんが2015年に独立する際に受け継いだのは、店舗の場所だけではありません。
前身となった「日本橋 よし町」の料理と、その店が大切にしてきた考え方も引き継ぎました。
山野辺さんは独立前、よし町で約3カ月間働いています。
そこで教わった料理が、蟹肉炒飯や天津麺でした。
日本橋よし町の蟹肉炒飯は、山野辺さんがそれまで経験してきた中国料理とは異なる、どこか懐かしさのある焼き飯のような料理でした。
これらの料理は、独立後の「銀座 やまの辺 江戸中華」でも提供され、店を象徴する料理の一つになりました。
新しい店を作る際、山野辺さんは自分だけの料理を追求する一方で、前の店が長く守ってきた技術も大切にしました。
中国料理の伝統と、日本で独自に発展してきた町中華の文化。
その両方を受け継いだことが、後の江戸中華の料理づくりにもつながっています。
「江戸中華」とは|日本の四季を表現する新しい中国料理
山野辺さんの料理を象徴する言葉が「江戸中華」です。
江戸中華とは、日本各地から届く旬の食材を、中国料理の技術を使って仕上げる独自の料理スタイルです。
その発想の背景には、江戸という街の歴史があります。
江戸時代、江戸には日本各地から魚介類や野菜、さまざまな食材が集まっていました。
山野辺さんは、その歴史と現代の東京を重ね合わせています。
全国から良質な食材が集まる銀座で、日本の四季を感じられる中国料理を作る。
これが江戸中華の基本となる考え方です。
例えば春巻き一つをとっても、季節によって使う食材を変えます。
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春:山菜を使った春巻き
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夏:ハモとトウモロコシを使った春巻き
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秋:松茸を使った春巻き
中国料理の調理法は同じでも、食材を変えることで日本の季節感を表現できます。
山野辺さんは、中国や台湾などにも足を運び、中国料理の伝統的な技術を学び続けています。
同時に、日本国内の食材の産地も訪れ、生産者や食材について理解を深めています。
江戸中華は、日本料理と中国料理を単純に混ぜ合わせたものではありません。
中国料理の伝統を土台にしながら、日本の食材が持つ個性を生かすという独自の料理哲学なのです。
名物料理「春雨とカラスミの和え物」|旬の食材を生かすおまかせコース
現在の銀座やまの辺江戸中華では、おまかせコースを中心に料理が提供されています。
公式サイトで名物として紹介されているのが「春雨とカラスミの和え物」です。
中国料理で使われる春雨と、日本料理でも親しまれているカラスミを組み合わせた料理です。
また、冬には「白子の麻婆豆腐」も人気料理として紹介されています。
通常の麻婆豆腐は豆腐とひき肉を中心に作りますが、白子の麻婆豆腐では冬の食材である白子を使います。
中国料理の調味技術と、日本の季節食材を組み合わせるという江戸中華の考え方が表れた料理です。
山野辺さんは、料理の内容を一つに固定することよりも、訪れるたびに新しい食材との出会いがあることを大切にしています。
そのため、おまかせコースは季節や仕入れによって変化します。
また、料理を提供する器にも気を配り、一皿の中で日本の季節を感じられる表現を目指しています。
魚香茄子(ユイシャンチェズ)|山野辺仁シェフのなす料理
山野辺さんが紹介してきた中国料理の一つに「魚香茄子(ユイシャンチェズ)」があります。
魚香茄子は、四川料理に由来するなす料理です。
料理名には「魚」という文字が入っていますが、必ずしも魚を材料として使う料理ではありません。
魚香とは、四川料理で用いられる味付けの一つで、唐辛子や香味野菜、酸味などを組み合わせた風味を指します。
山野辺さんは、2020年7月14日のNHK『あさイチ』でも魚香茄子を紹介しています。
当時のレシピでは、長なすに加えて、れんこんや豚肉、しょうが、にんにく、泡辣椒(パオラージャオ)などを使用していました。
泡辣椒は唐辛子を漬け込んだ中国の調味料で、四川料理の味付けに使われます。
山野辺さんの料理は、伝統的な中国料理の技法を使いながら、食材の組み合わせを工夫することが特徴です。
なすのように身近な野菜も、調味料や火の通し方によって異なる料理に仕上げられます。
ただし、2026年10月20日の放送で紹介される料理の具体的な材料や分量は、過去のレシピと同一とは限りません。
ミシュラン1つ星を5年連続獲得|独立後に築いた評価
山野辺さんが2015年に開いた「銀座 やまの辺 江戸中華」は、ミシュランガイド東京2019で1つ星を獲得しました。
その後も2020年、2021年、2022年、2023年と5年連続で1つ星を獲得しています。
ミシュランの星は、料理の質を評価する指標として知られています。
山野辺さんは、長年の修業で身に付けた中国料理の技術を土台に、日本の旬の食材を取り入れた独自の料理を作り続けてきました。
しかし、山野辺さんが大切にしているのは、評価を得ることだけではありません。
独立前に受けた助言の一つに、自分がどんな料理を作り、何を実現したいのかを明確にするという考え方がありました。
自分が目指す江戸中華を続けること。
そのために食材を探し、料理を考え、お客さんの反応を確かめながら改善を重ねています。
星を獲得した後も、同じ料理を繰り返すことだけに頼らず、旬の食材と向き合う姿勢を続けています。
原価率45%でも食材を重視|料理人と経営者の両立
山野辺さんの独立後の経営には、食材への強いこだわりがあります。
開業当時の取材では、料理にかかる原価率が45%に達していたことを明かしています。
飲食店の経営では、原材料費と売上のバランスを考える必要があります。
原価率が高くなれば、その分、店に残る利益は少なくなります。
しかし山野辺さんは、自分の料理の価値を確立するためには、良い食材を使うことが重要だと考えました。
この姿勢を後押ししたのが、「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」の落合務さんから受けた助言です。
開業したばかりの時期に、良い食材を使ってお客さんの信頼を得ることも、店の名前を広めるために必要だという考え方でした。
また、山野辺さんは開業当初から昼の営業を予約制にしていました。
昼も夜も長時間営業すると、自分自身やスタッフが疲れてしまうためです。
料理人には、新しい料理を考える時間も必要だと考えていました。
食材にお金を使い、働く時間を調整し、新しい料理を考える余裕を作る。
料理人としての理想と、経営者として店を続けること。その両方を考えた店づくりを進めてきました。
家庭料理にも広がる山野辺仁の技術|餃子や担々麺のレシピ
山野辺さんは、高級レストランで料理を提供するだけでなく、家庭向けのレシピも公開しています。
料理人のレシピサイト「シェフごはん」には、山野辺さんの料理として次の4品が掲載されています。
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肉汁焼き餃子
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和風担々麺
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きのこと野菜たっぷりのサンラータン
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サクサクエビのスパイシー揚げ
これらは、家庭でも中国料理の技術を取り入れられるように紹介された料理です。
また、公式YouTubeチャンネル「銀座やまの辺」でも、料理動画を公開しています。
山野辺さんは、2022年放送のNHK『趣味どきっ! シェフの休日 とっておきの時間』にも出演しました。
この番組では、レストランの厨房とは異なる、家族と楽しむキャンプ料理を紹介しています。
中国料理の専門技術を持つシェフですが、その技術を家庭料理やアウトドア料理にも応用してきました。
身近な食材をどのように調理するかという視点は、銀座のレストランで追求する江戸中華にもつながっています。
現在も続く江戸中華への挑戦|料理人として大切にする考え方
山野辺仁さんは、独立後も日本各地の食材や、中国料理の新しい技術を学び続けています。
母校のインタビューでは、5年後、10年後の目標を考えながら、常に新しいことに取り組んでいると語っています。
目指しているのは、訪れるお客さんが新しい食材や料理に出会える場所を作ることです。
また、料理を通じて多くの人に喜びや感動を届けたいという思いも明かしています。
1998年に料理人として働き始め、2005年には料理長となり、2015年には銀座で独立しました。
その過程では、料理の修業だけでなく、経営資金の準備、店舗の確保、先輩料理人との交流など、多くの経験を積んでいます。
現在の江戸中華は、そうした経験をもとに築かれた料理スタイルです。
日本の季節感を大切にし、中国料理の伝統を学び続けながら、自分自身の料理を進化させていく。その姿勢が山野辺さんの仕事の中心にあります。
まとめ
山野辺仁さんは、1980年生まれの中国料理人で、東京・銀座の「銀座 やまの辺 江戸中華」を経営するオーナーシェフです。
1998年に天厨菜館グループへ入社し、17年間の修業を経て2015年に独立しました。
独立に向けて妻と1,000万円を貯め、金融機関からの借り入れも活用して2,000万円の開業資金を準備。先輩料理人の山田宏巳さんの助言を受け、銀座に自分の店を開きました。
現在の料理を象徴するのは、日本全国から届く旬の食材を中国料理の技術で仕上げる「江戸中華」です。
2019年から2023年には、ミシュランガイド東京で5年連続1つ星を獲得しました。
厳しい修業を重ねた若い料理人が、35歳で独立し、日本の食文化と中国料理を結び付けた独自のスタイルを確立した歩み。
山野辺仁さんの料理には、中国料理の伝統を大切にしながら、日本の四季を新しい一皿に変えていく探究心が込められています。
参考リンク
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