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大腸がんの切り札は何?260万人に届く検診案内と便潜血検査を解説【トリセツショーで話題】

あしたが変わるトリセツショー

大腸がん対策の「切り札」は、特別な検査ではなく毎年の検便だった

2026年9月3日放送のNHK総合「あしたが変わるトリセツショー」では、大腸がん対策を特集。番組が繰り返し伝えていたのが、40歳以上を対象にした便潜血検査=検便を毎年受ける重要性です。

「お腹の調子がいいから」「自覚症状がないから」と検診を後回しにしてしまいがちですが、大腸がんは症状がない段階で見つけることこそ重要です。国立がん研究センターも、40歳以上は1年に1回、便潜血検査を受けることを案内しています。

この記事でわかること

  • 便潜血検査で便を「刺す」のではなく表面をなぞる理由
  • なぜ2日分の便を採取するのか
  • 毎年受けることが重要な理由
  • 便潜血検査で陽性になった後にすべきこと

便潜血検査は便を刺さず表面全体をなぞって採取する

番組で紹介された採便のポイントは非常にシンプルです。

採便棒を便の中へ深く刺すのではなく、便の表面を広くこするようになぞります。

大腸にがんやポリープがある場合、便が病変に接触することでわずかに出血することがあります。便潜血検査は、その目では確認できないほど少量の血液を検出する検査です。東近江市や福岡市など自治体の大腸がん検診案内でも、採便棒で便の表面を採取する方法が紹介されています。

つまり、狙っているのは「便の内部」ではありません。

病変とこすれた可能性がある便の表面についた血液です。

なぜ1回ではなく2日分の便を取るのか

日本の対策型大腸がん検診では、40歳以上を対象に年1回の便潜血検査免疫法2日法が採用されています。

2日分調べる理由は、大腸がんやポリープが毎日必ず出血しているとは限らないからです。

1日目には血液が検出されなくても、2日目には検出される可能性があります。国立がん研究センターも、がんからの出血は間欠的なため2日分を採取すると説明しています。

そのため、

「昨日は取れなかったから1回だけでいい」

「1日目が陰性だったから大丈夫」

という考え方ではなく、指定された方法どおり2日分を提出することが基本になります。

40歳以上は症状がなくても年1回受ける

大腸がんは40歳代から増え始めます。

国立がん研究センターの2024年度版ガイドラインでは、便潜血検査免疫法は、死亡率減少効果などを踏まえて推奨グレードAと評価されています。

海外の成功例として番組が取り上げたのが台湾です。

国立がん研究センターの大腸がんファクトシートによると、台湾では2004年に便潜血検査免疫法を導入。その後の研究では、検診により大腸がん死亡を40%抑制したことが報告されています。

ポイントは、「一度受けたから終了」ではないことです。

陰性でも翌年また受けます。

番組の「3年続ければ理論上99%」はどう考えればいいのか

番組では、1回の検査で約8割を発見できると仮定し、毎年検査を続ければ3年間で理論上99%程度になるという説明がありました。

計算上は、

1年で見逃す確率を20%と仮定すると、

3年間すべてで見逃す確率は
20%×20%×20%=0.8%。

したがって、少なくとも一度検出される理論値は約99.2%となります。

ただし、これは一定の条件を置いた数学上の説明です。

実際の検査精度は病変の場所、大きさ、出血状況、採便状態などにも左右されるため、「3年間受ければ現実に必ず99%見つかる」という保証ではありません。

重要なのは数字そのものより、便潜血検査は毎年継続して受ける検診であるという点です。国立がん研究センターも陰性の場合は1年後の検診を受けるよう案内しています。

便潜血陽性なら「もう一度検便」はNG

ここは特に重要です。

2日分のうち1日だけでも陽性なら精密検査が必要です。

「痔だと思う」

「もう一度検便して陰性なら大丈夫」

という自己判断は避けます。

国立がん研究センターは、便潜血検査をもう一度行うことは精密検査の代わりにはならないと明記しています。通常、精密検査として大腸内視鏡検査が行われます。

実用情報

40歳以上で職場などに大腸がん検診の機会がない場合は、住んでいる市区町村の「大腸がん検診」を確認するとよいでしょう。

自治体によって申込方法や自己負担額は異なります。たとえば神戸市は40歳以上を対象に便潜血検査2日法を実施しており、札幌市も40歳以上を対象に年1回の検診を案内しています。

血便、腹痛、便通の変化など気になる症状がある場合は、「検診」まで待たず医療機関を受診することが大切です。

まとめ

「あしたが変わるトリセツショー」で紹介された大腸がん対策の最大のポイントは、難しい健康法ではありません。

40歳以上になったら毎年、便潜血検査を受けること。

そして、

便は刺すのではなく表面をなぞる。
2日分採取する。
陽性なら必ず精密検査へ進む。

この流れを途中で止めないことが、大腸がんを早い段階で見つけるための重要な対策になります。

参考リンク


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