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経営・管理ビザ3000万円でネパール人のインドカレー店はどうなる?スズキ食堂カレーも|所さん!事件ですよ

グルメ

ネパール人のインドカレー店と「経営・管理」厳格化で何が変わるのか

2026年9月12日放送のNHK「所さん!事件ですよ」では、「インドカレーの店が消える?!カレー業界に一体何が?」を特集します。街でおなじみのインドカレー店を数多く経営するネパール人と、2025年10月に改正された在留資格「経営・管理」が今回の大きなテーマです。さらに、自動車メーカーのスズキが社員食堂から生み出した本格インドベジタリアンカレーも登場。日本のカレー店が増えてきた背景から、これから起こりうる変化まで掘り下げます。

この記事でわかること

  • なぜネパール人経営のインドカレー店が日本に多いのか
  • 「経営・管理」の資本金3000万円など新しい許可基準
  • 既存のカレー店が2028年に一斉閉店するわけではない理由
  • スズキ食堂のインドカレーの誕生経緯・種類・価格・通販

日本のインドカレー店、実はネパール人経営が多い

日本各地の駅前や住宅街で見かける、ナンとカレーをセットにしたインド料理店。

「インド料理」と看板に書かれていても、経営者や料理人がネパール出身という店は珍しくありません。

今回の「所さん!事件ですよ」でも、カレー店を経営するネパール人たちが大きく取り上げられ、なぜ日本でこれほど多くのカレー店が生まれたのかをネパール現地まで取材します。

番組ゲストとして出演するジャーナリストの室橋裕和さんは、この現象を著書『カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」』で詳しく追っています。

集英社によると、いわゆる「インネパ」と呼ばれる店では、バターチキンカレー、ナン、タンドリーチキンなど、よく似たメニューが全国で提供されています。

室橋さんは「ネパール人はなぜ日本でカレー屋を開くのか」「インドカレー店が急増したワケ」「カレー移民の里、バグルン」など、日本で働く料理人だけでなく、送り出すネパール側まで取材しています。

日本で働き始めた料理人が経験を積み、やがて自分の店を持つ。

さらにその店で新しい料理人が働く。

こうした人のつながりが、日本全国へインド・ネパール料理店が広がっていった背景のひとつになっています。

ナンとカレーだけではないネパール料理

日本の「インネパ」では、大きなナンと濃厚なカレーが定番ですが、ネパールの日常の食卓は少し違います。

代表的なのが「ダルバート」。

豆のスープ「ダル」を中心に、ご飯、野菜のおかず、漬物などを組み合わせて食べる料理です。

ほかにも、小麦粉の皮で肉や野菜を包む蒸し餃子のような「モモ」などがあります。

今回の番組予告でも「日本人も魅了するネパールカレー」が紹介される予定で、日本で一般的になった“インドカレー店の味”とは違うネパール本来の食文化にもスポットが当たります。

つまり今回のテーマは、単に「カレー店が減るかもしれない」という話だけではありません。

日本人が普段何気なく食べているナンとカレーの背後に、ネパールから日本へ渡ってきた人たちの仕事や独立の歴史があります。

「経営・管理」の条件が2025年10月16日に厳格化

カレー店経営者にとって大きな転機となったのが、在留資格「経営・管理」の許可基準改正です。

出入国在留管理庁によると、改正された基準は2025年10月16日に施行されました。

主な条件には、

  • 日本国内に事業所があること
  • 常勤職員を1人以上雇用すること
  • 事業に使う財産の総額が3000万円以上であること
  • 経営者または常勤職員のいずれかが日本語教育の参照枠B2相当以上の日本語能力を持つこと
  • 経営・管理などに関する修士相当以上の学位、または経営管理に関する3年以上の実務経験を申請者が持つこと

などがあります。

中でもインパクトが大きいのが、3000万円以上という条件です。

小規模な飲食店を開こうとする人にとっては非常に大きな金額であり、これまで料理人として働いて資金を蓄え、その後自分のカレー店を開業するという流れにも影響する可能性があります。

既存店は「3000万円なければ即閉店」ではない

ここは誤解しやすいところです。

「3000万円を用意できなければ、既存の外国人経営者も店を続けられなくなる」と単純に考えることはできません。

出入国在留管理庁は、改正以前から「経営・管理」で在留している人について、施行から3年間、つまり2028年10月16日までは、新しい基準を満たしていないことだけを理由として更新を不許可にはしないと説明しています。

さらに重要なのが、その後です。

「2028年10月16日までに3000万円を準備できなければ帰国しなければならない」という趣旨の質問に対しても、入管庁は、経営状況や新しい基準へ適合する見込みなどを踏まえて判断すると説明しています。

そのため、

「3000万円がないネパール人カレー店は2028年に全部閉店」

という理解は正確ではありません。

実際の更新審査では、事業の経営状態に加え、税金、社会保険、労働関係法令、必要な許認可などについても確認されます。

ただし、新しく日本で店を開こうとする外国人にとって、開業のハードルが以前よりかなり上がったことは確かです。

インドカレー店が抱える問題は「店」より人の問題

ネパール人が日本へ来て料理人として働き、経験を積み、独立して自分の店を開く。

その店で別のネパール人が働き、また次の経営者が生まれる。

日本のインドカレー店の広がりを見ていくと、単なる飲食店ビジネスではなく、人が国を越えて移動し、働き、生活を築いていく流れが見えてきます。

室橋裕和さんの『カレー移民の謎』でも、店の経営だけでなく、ネパール人料理人、妻や子ども、出身地などまで取材対象になっています。

だからこそ在留資格の条件が変われば、1軒の店だけではなく、その店で働く人や家族、これから独立を考えている料理人にも影響が広がります。

今回の「所さん!事件ですよ」がネパールまで足を運ぶ理由も、カレーの味だけを追う番組ではないからでしょう。

自動車メーカー・スズキが本格インドカレーを作った

番組予告に登場する「自動車メーカーが挑戦!本場のインドカレー」は、スズキの取り組みです。

スズキはインドで長年自動車事業を展開しており、日本国内にもインド出身の社員がいます。

そこで本社社員食堂では2024年1月から、本格的なインドベジタリアン料理を提供する取り組みが始まりました。

浜松市の企業・鳥善との協業で生まれた料理は、インド出身社員から親しまれ、そのレシピをもとに家庭向け商品として開発されたのが「スズキ食堂 インドベジタリアンレトルトカレー」です。

2025年6月25日に、まず4種類が発売されました。

スズキ食堂のインドカレーは4種類からスタート

最初に発売されたのは、

大根サンバル

大根や豆などを使う南インド系の料理で、タマリンドによる独特の酸味があります。

トマトレンズダール

トマトとレンズ豆を組み合わせた豆料理です。

茶ひよこ豆マサラ

茶ひよこ豆をスパイスとともに煮込んだ料理。

青菜ムングダール

ムング豆と青菜を組み合わせた豆料理です。

これらはいわゆる日本の「バターチキンカレー」とはかなり違います。

インド出身社員が親しんできた家庭料理に近い味を目指した商品で、乳製品や動物性材料を使わないベジタリアン仕様になっています。

「南瓜サンバル」も加わり約9万5000食を販売

さらに2025年10月23日には、新商品「南瓜サンバル」が発売されました。

トゥール豆とかぼちゃをベースに、タマリンドの酸味を加えた南インドの煮込み料理です。

内容量は180g、発売時の販売価格は918円(税込)。

スズキによると、シリーズは2025年10月21日時点ですでに約9万5000食を販売していました。

社員食堂でインド人社員が食べるために始まった料理が、一般消費者向けの商品になり、日本へインドの食文化を伝える存在になったわけです。

今回の番組では、外国人が日本でカレー店を経営する動きと、日本企業がインド料理を取り入れる動きが対照的に描かれそうです。

スズキ食堂インドカレーの価格・通販・販売場所

「スズキ食堂 インドベジタリアンレトルトカレー」は、スズキ公式ECサイト「S-MALL」で販売されています。

S-MALLでは、正規販売品について「ESSENCIA(エッセンシア)」で扱っている商品であることも案内されています。

また、静岡県浜松市の「スズキ歴史館」にある「S-MALLスズキ歴史館ショップ」でも取り扱われています。

スズキ歴史館1階のショップは2025年10月にリニューアルされ、スズキグッズや浜松の食品などとともに、インドベジタリアンレトルトカレーも販売されています。

通販:スズキ公式ECサイト S-MALL

まとめ

日本各地に広がったインドカレー店の背景には、ネパールから日本へ渡った料理人たちの長い流れがあります。

料理人として働き、経験を積み、やがて自分の店を持つ。その繰り返しが「インネパ」と呼ばれる独特の飲食店文化につながってきました。

ところが2025年10月16日、在留資格「経営・管理」の基準が大きく変わり、3000万円以上の事業規模や常勤職員の雇用などが条件となりました。

既存店がただちに消える制度ではありませんが、これから独立して店を開こうとする外国人にとっては大きな変化です。

その一方、スズキではインド人社員のために始まった社員食堂の料理がレトルト商品へ発展し、本格的なインドの家庭料理が日本へ広がっています。

2026年9月12日の「所さん!事件ですよ」は、身近な一皿のカレーから、移住、独立、在留資格、日本企業とインドとの関係まで見えてくる回になりそうです。

参考リンク

所さん!事件ですよ|NHK公式

在留資格「経営・管理」に係る上陸基準省令等の改正について|出入国在留管理庁

鳥善とスズキ、インドベジタリアンレトルトカレーを発売|スズキ


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