ハワイ島で捉えたキラウエア火山の噴火、その正体は2026年3月10日の「エピソード43」
2026年9月26日放送の『有働イノッチの探険!世界遺産 傑作選』では、有働由美子さんと井ノ原快彦さんがハワイ島を巡った第1弾が再登場します。
最大の見どころとなるのが、世界自然遺産「ハワイ火山国立公園」にあるキラウエア火山です。2人が現地を訪れたわずか4日後、山頂で大規模な溶岩噴泉が始まりました。番組で紹介されたのは、2026年3月10日に起きたキラウエア火山の「エピソード43」。溶岩は最大約400mもの高さまで噴き上がりました。
この記事でわかること
- キラウエア火山で2026年3月10日に起きた噴火の規模
- 最大約400mまで達した「エピソード43」の詳細
- 2018年の噴火でレイラニ・エステートに何が起きたのか
- ハワイ島が「破壊と再生の島」と呼ばれる理由
キラウエア火山の噴火は最大約400m、9時間続いた
公式動画:USGS「March 10, 2026 — Video of Kīlauea episode 43 lava fountaining」
2026年3月10日、キラウエア火山のハレマウマウ火口で始まったのが「エピソード43」と呼ばれる噴火活動です。
USGS(アメリカ地質調査所)ハワイ火山観測所の記録では、現地時間午前9時17分に本格的な溶岩噴泉が始まりました。
最初は北側の噴出口から勢いを増し、午前10時ごろには高さ100mを突破。その後は南側の噴出口も活発になり、午前10時50分ごろには両方の噴泉が300mを超えています。
そして午前11時すぎ、溶岩噴泉は最大で少なくとも約400mに達しました。東京タワーの高さ333mを上回る規模です。
噴火活動はそのまま夕方まで継続。
- 本格的な溶岩噴泉開始:午前9時17分
- 終了:午後6時21分
- 継続時間:約9時間
- 最大噴泉高度:約400m
- 噴出した溶岩:約1200万立方m
- ハレマウマウ火口底の約50%を溶岩が覆った
という非常に大きな活動になりました。
有働さんと井ノ原さんがキラウエア・カルデラを訪れた際、現地を案内した火山学者から近いうちの噴火が予測されていました。その4日後、実際に火山活動が大きく変化したことになります。
高さ400mだけではない、噴煙は上空9000m超へ
エピソード43で驚かされるのは、溶岩の高さだけではありません。
2つの噴出口から噴き上げられた高温の溶岩は大量の火山灰や噴石を巻き上げ、噴煙を上空へ押し上げました。
USGSの観測では噴煙は一時、海抜3万フィート、約9100mを超える高さまで達しています。ハワイ火山国立公園内では火山噴出物が降り、周辺地域では細かな火山灰も確認されました。
一方、この2026年3月10日の噴火活動そのものは、ハレマウマウ火口内部に限定されていました。
住宅地へ大量の溶岩が流れ込んだ2018年の噴火とは、被害の広がり方が大きく異なります。
この違いを知っておくと、番組で紹介される「現在の火山活動」と「2018年の大災害」を混同せずに見ることができます。
2018年の噴火では700棟以上の住宅が失われた
番組で有働さんと井ノ原さんが訪れるレイラニ・エステートは、2018年のキラウエア火山噴火で甚大な被害を受けた住宅地です。
2018年5月3日、キラウエア火山の東側にあるローワー・イースト・リフト・ゾーンで亀裂噴火が始まりました。
溶岩はレイラニ・エステートなどの住宅地へ進み、ハワイ火山国立公園の記録では、
- 溶岩に覆われた土地:約13.7平方マイル
- 失われた住宅:700棟以上
- 避難を余儀なくされた住民:2000人以上
- 溶岩に覆われた道路:約30マイル
- 海岸で新しく生まれた陸地:約875エーカー
という規模に達しました。
USGSの集計では、溶岩で破壊された住居は716棟。約10億立方ヤードもの溶岩が噴出したとされています。
住宅や道路をのみ込むほどの「破壊」をもたらす一方、その溶岩が海へ達すると冷えて固まり、新しい陸地を作っていきます。
ハワイ島が現在も形を変え続けていることを、2018年の噴火は極めて大きなスケールで示しました。
なぜハワイ火山国立公園は世界自然遺産なのか
ハワイ火山国立公園は1987年、ユネスコの世界自然遺産に登録されました。
公園にはキラウエア火山とマウナロア火山があり、地球内部から上がってきたマグマが溶岩となり、大地を作っていく過程を観察できる場所です。ユネスコも、火山活動による「島の形成」が現在進行形で見られることを重要な価値として挙げています。
キラウエアは特に活動が活発な火山です。
ハワイ火山国立公園によれば、キラウエアの地表の約90%は過去1000年間の溶岩流によって覆われています。島の景色そのものが、噴火によって何度も作り直されてきたわけです。
観光地として知られるハワイ島ですが、その大地は完成したものではありません。
新しい溶岩が地表を覆い、海へ流れ、新しい土地を生む。その一方で、雨や波による侵食が進みます。
「破壊」と「創造」が同時に続いていることこそ、ハワイ島の大きな特徴です。
2018年の破壊のあとにも新しい大地が生まれた
2018年の噴火では、レイラニ・エステート付近から流れ出した溶岩が海岸まで到達しました。
特にフィッシャー8と呼ばれた噴出口から大量の溶岩が流れ、約11km離れたカポホ湾へ到達。その後2か月以上にわたって溶岩が供給され、海岸線には約3.5平方kmの溶岩デルタが形成されました。
住宅を失った人々にとって噴火は災害そのものです。
しかし地質学的な時間で見ると、その溶岩は次のハワイ島を作る材料になります。
有働さんと井ノ原さんがレイラニ・エステートを訪ね、さらに潜水艦で海の中まで探険する構成は、この「壊される大地」と「新しく生まれる大地」を一続きに見る旅でもあります。
ハワイ火山国立公園の基本情報
ハワイ火山国立公園は、ハワイ島南東部に位置するアメリカの国立公園です。
主な特徴は、
- キラウエア火山とマウナロア火山を含む
- 1916年に国立公園として設立
- 1987年に世界自然遺産へ登録
- 現在も火山活動によって地形が変化している
- キラウエア・カルデラや溶岩地形を観察できる
ことです。
ただし、キラウエアは現在も活動を続ける活火山です。
噴火や火山ガス、火山灰などの状況によって立ち入り可能な場所は変化します。実際に訪れる場合は、ハワイ火山国立公園とUSGSハワイ火山観測所の最新情報を確認することが欠かせません。
まとめ
『有働イノッチの探険!世界遺産』のハワイ島編で捉えられたキラウエア火山の噴火は、2026年3月10日の「エピソード43」です。
溶岩噴泉は最大約400mまで達し、約9時間にわたり活動。噴煙も上空9000mを超えました。
一方、2人が歩くレイラニ・エステートには、2018年の噴火で700棟以上の住宅が失われた歴史が残っています。
そして、その大量の溶岩は海岸で新しい陸地も作りました。
人間の暮らしから見れば恐ろしい「破壊」であり、地球の営みとして見れば新しい島を作り続ける「創造」でもあるキラウエア火山。番組が描く「破壊と再生の島」というテーマが、最も鮮明に現れている場所です。
参考リンク
- テレ朝POST「有働由美子×井ノ原快彦、初の2人旅でハワイ島へ!」
- USGS「March 10, 2026 — Episode 43 at the summit of Kīlauea」
- ハワイ火山国立公園「2018 Eruption and Summit Collapse」
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