鬼木棚田を見下ろす「天空の古民家宿」oniwa
2026年9月26日放送の『人生の楽園』に登場するのは、長崎県波佐見町・鬼木郷で古民家宿「oniwa(オニワ)」を営む河内拓馬さんと友紀乃さん夫妻です。
東京で建築士として働いていた拓馬さんが長年思い描いていた田舎暮らし。その舞台となったのが、幼い頃から縁のあった波佐見町でした。夫婦が手に入れた築70年の古民家は、2年にわたるセルフリノベーションを経て、鬼木棚田を真正面に望む1日1組限定の体験宿へ生まれ変わっています。
この記事でわかること
- 古民家宿oniwaの宿泊料金と予約方法
- 鬼木棚田を望む「天空のウッドデッキ」が生まれた経緯
- 河内拓馬さん・友紀乃さんが東京から波佐見町へ移住した理由
- 囲炉裏料理やかまどご飯、五右衛門風呂などoniwaで体験できること
古民家宿oniwaは築70年の家を夫婦で2年間セルフリノベーション
出典:ながさき旅ネット「一日一組限定!古民家リノベーションの宿oniwaを満喫」
「oniwa」は、長崎県東彼杵郡波佐見町鬼木郷にある自宅兼古民家宿です。
約1000坪の敷地に立つ築70年の古民家を、建築家の拓馬さんと、ものづくりが得意な友紀乃さんが約2年間かけて改修しました。一般的な旅館やホテルではなく、河内家の暮らしの中に入り、古民家での田舎暮らしを体験する1日1組限定の宿です。
宿には、囲炉裏や薪ストーブのあるリビングのほか、鬼木棚田を見渡すテラス、和室とロフトの寝室、ゲスト専用のトイレと洗面所があります。
和室は9畳で大人5人まで利用でき、ロフトにはセミダブルベッド2台を設置。内風呂とは別に、棚田を眺められる五右衛門風呂も用意されています。
oniwaの宿泊料金は1泊2食付き大人2万円から
oniwaは大人2名以上から予約を受け付けています。2026年9月24日確認時点の1名あたりの宿泊料金は次の通りです。夕食と朝食が含まれます。
- 大人:平日20,000円、休前日22,000円
- 小学生:平日10,000円、休前日11,000円
- 未就学児:平日8,000円、休前日8,800円
- 2歳未満:3,300円
- 大人4名以上:大人1人につき1,000円割引
- 連泊:2泊目以降5%割引
夕食を付けない場合は、大人3,000円、小学生1,500円、未就学児1,000円がそれぞれ差し引かれます。
GW、お盆、年末年始などの特定日は休前日と同じB料金になるため、予約時には公式サイトのカレンダー確認が必要です。
予約は公式サイトからリクエストを送信
宿泊予約は、oniwa公式サイトの予約ページにあるフォームから申し込みます。
フォームを送信しただけでは確定ではなく、自動返信のあとに宿から「予約完了メール」が届いて予約成立となります。毎月20日に4か月後の予約受付が始まり、宿泊日の2日前までの予約が必要です。
基本情報は次の通りです。
- 所在地:長崎県東彼杵郡波佐見町鬼木郷1159
- チェックイン:16:00~19:00
- チェックアウト:10:00まで
- 波佐見有田ICから車で約10分
- 嬉野ICから車で約15分
- 有田駅からタクシーで約20分
- 最寄りバス停「焼物公園前」から徒歩約30分
- 事前連絡で16時以降の送迎に対応
福岡空港からは高速バスで波佐見有田インターまで約1時間20分。こちらも16時以降であれば迎えを依頼できます。
なお、宿へ上る最後の坂は傾斜があります。車高の低い車や前方の長い車などは登れない場合があり、その際は水車が目印の鬼木加工センター前駐車場を利用できます。
河内拓馬さんは東京の建築士から波佐見町へ移住
拓馬さんは東京で生まれ育ち、一般住宅の新築やリフォームなどを手掛ける建築士として働いていました。
一方、友紀乃さんは東京で傘のテキスタイルを中心としたデザインの仕事に従事。後には自身で洋服を制作する「ももんが洋品店」の活動も始めています。
拓馬さんには以前から「田舎で暮らし、古民家を自分の手でリノベーションしたい」という思いがありました。
父親が佐世保出身で、祖母は波佐見の出身。子どもの頃には波佐見を訪れた経験があり、九州は遠い知らない土地ではありませんでした。
移住先を探す中で東京の移住相談会を訪れ、波佐見町のブースに立ち寄ったことが転機になります。地域おこし協力隊として地域に入りながら古民家を探すという道を知り、数年かけて準備した末、家族で波佐見町へ移住しました。
地域おこし協力隊で空き家を調べた経験が古民家との出会いにつながった
波佐見町へ移った拓馬さんは、建築士の経験を生かして地域おこし協力隊として活動しました。
担当したのは町内の空き家調査や再生計画、空き家バンクへの登録支援など。建物の状態を建築士の視点から確認し、住み続けられる家なのか、どの程度の改修が必要なのかを判断する仕事でした。
移住から1年あまり経った頃、役場に「家を処分しようか迷っている」という相談が入ります。
その建物の状態を確認しに出向いた拓馬さんは、この古民家を気に入り、自ら購入することを決めました。以前から思い描いていた「古民家を自分たちで直して暮らす」という夢が、ここから現実になっていきます。
「天空のウッドデッキ」は当初の設計にはなかった
oniwaを象徴する場所が、鬼木棚田を見下ろす大きなウッドデッキです。
ところが、このデッキは最初から現在の場所に造る計画ではありませんでした。
改修途中に壁の一部を外したところ、その先に想像以上の景色が広がっていることに夫婦が気付きます。壁をさらに取り払い、一面を大きな窓に変更。外側へデッキを張り出すことで、視線の高さが上がり、棚田の上に浮かんでいるような開放的な空間になりました。
建築士として細かく図面を描いて始めた工事も、古民家と向き合う中で次々と変更されました。
効率を重視した新築住宅を数多く扱ってきた拓馬さんにとって、土壁や漆喰、かまどを残しながら時間をかけて家を造る作業は、それまでの仕事とは対極にある家づくりでもありました。
囲炉裏料理と棚田米のかまどご飯もoniwaの大きな魅力
宿泊者に提供される夕食は、囲炉裏を囲んで楽しむガストロノミーコースです。
長崎県産の魚介、地元の旬野菜、自家栽培の野菜、庭で採れる山菜、猪などのジビエといった季節の食材を使用。夏場には鬼木棚田を眺めながらテラスで夕食を楽しみます。
朝食の主役は、天日干しした棚田米です。
宿泊者自身がかまどに薪を入れ、羽釜でご飯を炊く体験もできます。炊きたての棚田米に、削りたての鰹節、炙った有明海苔、地鶏卵、鬼木みその味噌汁などを合わせる、日本の昔ながらの朝食です。
食事だけをサービスとして受け取る宿ではなく、火を扱ったり、配膳や片付けを手伝ったりしながら河内家と時間を共有するのがoniwaのスタイルです。
五右衛門風呂やヤギとの時間も「田舎暮らし体験」の一部
天空のテラスには五右衛門風呂があり、鬼木の山や棚田の空気を感じながら湯につかることができます。
敷地ではヤギも飼われており、季節によっては畑や里山で自然に触れることもできます。公式サイトでも「ホテルや旅館」ではなく、自然の中の古民家へ泊まり、田舎暮らしを一緒に体験する場所と位置付けています。
一方で、昔の暮らしをそのまま再現しているわけではありません。
ゲスト専用の温水洗浄便座付きトイレや洗面台、内風呂など現代的な設備も整備。古民家が持っている良さを残しながら、泊まる人が無理なく過ごせる環境が組み合わされています。
宿名「oniwa」には鬼木郷への感謝が込められている
「oniwa」という名前には、宿のある「鬼木郷」の「おに」が入っています。
河内夫妻は移住後、地域の人たちから古民家改修や民泊開業を温かく見守られてきました。引っ越し時には近隣住民が集まって歓迎するなど、地域との関係も深まっていきました。
拓馬さんは、長年この土地を守ってきた鬼木郷の人たちのおかげでここで宿を営めるという思いから、その土地を示す名前を宿に残しました。
単に「棚田が見える宿」を造ったのではなく、東京から移住した家族が鬼木の暮らしへ入り、その土地で得たものを宿泊者へ渡す場所として誕生したのがoniwaです。
宿泊前に確認しておきたいこと
oniwaは一般的なホテルとは性格が異なるため、予約前に知っておきたい点があります。
- バリアフリーには対応しておらず、古民家特有の段差が多い
- 自然に囲まれているため虫が入ることがある
- 歯ブラシと寝間着は持参
- 飲食物や酒類の持ち込みは可能
- 客室専用冷蔵庫はなく、必要なものは宿で預かる方式
- 和室を利用する場合は自分で布団を敷く
- 食事の配膳や片付けなどを宿泊者も手伝う
- 最大利用人数は基本的に大人7名
利便性だけを求める宿ではなく、「古民家で暮らす1日」そのものを楽しみたい人に向けた体験型の宿と考えると、oniwaの特徴がよく分かります。
まとめ
長崎県波佐見町の古民家宿「oniwa」は、日本の棚田百選に選ばれた鬼木棚田を見下ろす高台にある1日1組限定の体験宿です。
東京で建築士をしていた河内拓馬さんと、デザインの仕事をしていた友紀乃さんが波佐見町へ移住し、築70年の古民家を約2年間かけて自分たちの手で改修しました。
改修の途中で偶然その魅力が引き出された「天空のウッドデッキ」、囲炉裏を囲む夕食、棚田米を羽釜で炊く朝食、五右衛門風呂。どれも単なる設備ではなく、河内夫妻が東京を離れて選んだ鬼木での暮らしそのものにつながっています。
参考リンク
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