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戦艦大和が沈んだ日の「幻の白玉ぜんざい」五月荘の海軍御膳3,300円|『遠くへ行きたい』

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戦艦大和が沈んだ日に残された「食べられなかった夜食」

2026年9月27日放送の『遠くへ行きたい』では、庭師・村雨辰剛さんが広島県呉市から安芸灘とびしま海道を巡ります。

呉で登場する海軍グルメの中でも、特に背景を知っておきたいのが「幻の白玉ぜんざい」です。

現在、呉市本通の老舗「海軍さんの料亭 五月荘」で味わえるこの甘味は、戦艦「大和」が沈没した1945年4月7日の夜に乗組員が食べる予定だったと伝えられるもの。五月荘では海軍ゆかりの料理とともに「海軍御膳」の締めとして提供されています。

この記事でわかること

  • 「幻の白玉ぜんざい」と戦艦大和との関係
  • 五月荘の海軍御膳の内容と価格
  • 明治34年創業の五月荘と旧海軍とのつながり
  • 五月荘の場所・営業時間・予約方法

幻の白玉ぜんざいは大和が沈んだ日の夜に食べる予定だった

出典:呉市公式観光サイト「くれとりっぷ」海軍さんの料亭 五月荘

「幻の白玉ぜんざい」は、単に昔風の甘味を再現したものではありません。

呉市公式観光サイトでは、戦艦大和が沈没した日に、本来なら夜に食べる予定だったぜんざいと紹介されています。現在の五月荘では、その料理を「幻の白玉ぜんざい」として海軍御膳などに組み込んでいます。

大和が沈没したのは1945年4月7日です。

大和ミュージアムによると、大和は沖縄特攻作戦へ向かう途中、九州南西沖で米艦載機の攻撃を受けて沈没しました。最終時の乗組員は3,332人とされ、3,056人が大和と運命を共にしています。

つまり、その日の夜のために予定されていたぜんざいは、実際には多くの乗組員が口にすることのできなかった料理です。

華やかな「海軍グルメ」というだけではなく、大和の最後の日の日常を食から伝える一品になっています。

五月荘の海軍御膳は3,300円で幻の白玉ぜんざいも付く

五月荘で「幻の白玉ぜんざい」を含む海軍料理をまとめて味わえるのが海軍御膳です。

現在の公式案内では、手土産なしの海軍御膳は3,300円(税込)。内容は次の通りです。

  • 旬の小鉢
  • お造り3種盛り
  • 海軍さんの肉じゃが
  • 戦艦長門のウェールスモールカツレツ(鯨カツ)
  • 海軍さんの鯛のけんちん蒸し
  • 名物・鯛の釜めし
  • 音戸ちりめん
  • 香物
  • 汁物
  • 幻の白玉ぜんざい

さらに「戦艦大和で愛されたまぼろしの珈琲」の手土産を付けたプランは3,900円(税込)です。

面白いのは、料理それぞれに異なる艦艇の歴史がつながっていることです。

鯨カツは戦艦「長門」、鯛のけんちん蒸しは一等巡洋艦「愛宕」、白玉ぜんざいは戦艦「大和」。五月荘では当時のレシピをもとにした海軍料理を現在の食事として残しています。

五月荘は明治34年から続く「海軍さんの料亭」

五月荘の創業は1901年(明治34年)です。

呉が日本有数の軍港として栄えていた時代から海軍関係者に利用され、五月荘の公式サイトでは、自衛隊内に残る記録文書にも店を指す記述が残っていると説明しています。

当時、呉には複数の海軍関係者御用達の料理店がありましたが、戦争や時代の変化によって数を減らしました。

五月荘は現在もその歴史を受け継ぎ、2016年には創業115年を機にリニューアル。4代目店主・池田佳幸さん、女将・池田聖子さんへと受け継がれています。

店の歴史と料理が別々ではないところが五月荘の特徴です。

旧海軍にまつわる店だから海軍風のメニューを後から作ったのではなく、海軍とのつながりを持つ料亭が、その資料や料理の記録を現在へ残しているのです。

鯛の釜めしも五月荘を代表する海軍ゆかりの味

海軍御膳でもう1つ中心になるのが鯛の釜めしです。

五月荘を運営する株式会社しお家は、2025年に「海軍さんたちに愛された鯛釜めしの素」を商品化しました。

呉市によると、五月荘の職人が当時のレシピを再現したもので、国産の鯛と出汁を使った料亭の味を家庭でも楽しめる商品として開発されています。価格は1,980円(税込)で、五月荘店頭などで販売されています。

白玉ぜんざいが大和最後の日の記憶を残す料理なら、鯛の釜めしは五月荘が長年受け継いできた「海軍さんの料亭」の味を現在へつなぐ料理といえます。

五月荘の場所・営業時間・予約

五月荘は大和ミュージアムがある呉中心部にあり、JR呉駅から徒歩約14分です。

  • 店名:海軍さんの料亭 五月荘
  • 住所:広島県呉市本通2-4-10
  • アクセス:JR呉線「呉駅」から徒歩14分
  • ランチ:11:30~14:30(L.O.14:00)
  • ディナー:17:30~21:30(L.O.20:30)
  • 定休日:火曜日
  • 電話:0823-21-5121
  • 駐車場:店舗専用駐車場なし
  • 支払い:クレジットカード、PayPay、楽天ペイ、au PAY対応

公式サイトでは、コース利用について事前予約を案内しています。海軍御膳を目的に訪れる場合も、希望日時と料理を事前に確認しておくと確実です。

大和ミュージアムで戦艦大和と呉の造船史を見た後に五月荘へ向かえば、「艦そのものの歴史」と「そこで暮らした人々の食」を続けてたどることができます。

幻の白玉ぜんざいが伝えるのは戦艦ではなく乗組員の日常

戦艦大和というと、全長263m、46cm主砲、10分の1模型など、その巨大さや技術に注目が集まりがちです。

しかし「夜にぜんざいを食べる予定だった」という事実から見えてくるのは、巨大な戦艦の中にも食事をし、甘いものを楽しむ人々の日常があったということです。大和はその夜を迎える前の1945年4月7日に沈没しました。

五月荘の「幻の白玉ぜんざい」は、その食べられなかった夜食を現代の呉で伝える一品です。

『遠くへ行きたい』で村雨辰剛さんが巡る呉は、大和ミュージアムや軍港だけではありません。食文化までたどることで、この町に残る歴史がさらに立体的に見えてきます。

まとめ

海軍さんの料亭「五月荘」で提供される「幻の白玉ぜんざい」は、戦艦大和が沈没した1945年4月7日の夜に食べる予定だったと伝えられる甘味です。

現在は、戦艦長門ゆかりの鯨カツや巡洋艦愛宕の鯛のけんちん蒸し、名物の鯛の釜めしなどを組み合わせた海軍御膳3,300円(税込)の締めとして味わうことができます。

明治34年創業の五月荘だからこそ、一つ一つの料理の向こう側に呉と海軍の歴史があります。

なかでも「幻の白玉ぜんざい」は、戦艦大和の最後の日を「食」という身近な視点から今へ伝える、五月荘ならではの一品です。

参考リンク

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