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000(トリプル・オゥ)は糸だけの立体刺繍アクセサリー、1877年創業・笠盛が生んだ新技術【遠くへ行きたい】

商品・サービス

桐生の老舗刺繍会社が「糸そのものをアクセサリー」に変えた

2026年10月4日放送の日本テレビ系『遠くへ行きたい』では、室井滋さんが群馬県を旅し、桐生市の刺繍アクセサリーブランド「000(トリプル・オゥ)」の工房とショップを訪れます。

トリプル・オゥを手掛けるのは、1877年創業の株式会社笠盛。もともとは和装帯の織物業から始まった会社ですが、時代の変化に合わせて刺繍業へ転換し、さらに「布へ刺す」のが当たり前だった刺繍から、土台のない糸だけの立体アクセサリーを生み出しました。

ブランド誕生は2010年。金属のように見えるピアスや、パールのような丸いネックレスも、その中心部分は糸でできています。

この記事でわかること

  • 000(トリプル・オゥ)がどんなアクセサリーなのか
  • 1877年創業の笠盛が刺繍ブランドを始めた理由
  • 布を使わず糸だけを立体化する製法
  • 通販・店舗・人気商品の価格

000(トリプル・オゥ)は群馬県桐生市生まれの立体刺繍アクセサリー

出典:000(トリプル・オゥ)公式サイト

000(トリプル・オゥ)は、群馬県桐生市の株式会社笠盛が2010年に始めたアクセサリーブランドです。

最大の特徴は、刺繍を「服を飾る技法」として使うだけでなく、刺繍そのものを立体物にしていることです。

代表的なネックレス「スフィア・プラス」には、直径数ミリほどの丸い“糸玉”が連なります。一見するとビーズやパールが中に入っているようにも見えますが、芯材が入っているわけではありません。糸を幾重にも重ね、立体そのものを作っています。

ブランド名の「000」は「トリプル・オゥ」と読みます。

笠盛が大切にする「発想・素材・技術」を常に0から見直し、新しいものづくりを目指す思いから名づけられました。

人気ネックレスは60cmでわずか6g

トリプル・オゥの商品を理解するうえで分かりやすいのが、定番の「スフィア・プラス60(キュプラ)」です。

2026年10月2日時点の公式オンラインストアでは税込4,950円。長さ60cmで、重さはわずか6gです。

  • 商品名:スフィア・プラス60(キュプラ)
  • 価格:4,950円(税込)
  • 長さ:60cm
  • 重さ:6g
  • 主素材:キュプラ
  • 生産:日本
  • カラー:複数色展開

キュプラの柔らかな光沢を生かしているため、遠目には一般的なアクセサリー素材のように見えます。

一方で、糸が中心のため非常に軽く、中性洗剤による浸け置き洗いにも対応しています。修理サービスも用意されています。

ピアスやイヤリングにも同じ考え方が使われています。

「ドイリー ピアス/イヤリング」は金銀色のメタリック糸を使ったリング型で、2026年10月2日時点の価格は税込5,500円。左右合わせても数グラムという軽さです。

笠盛は1877年、桐生の織物業から始まった

トリプル・オゥの背景にあるのが、桐生の繊維産業です。

笠盛の創業は1877年、明治10年。

当初は和装帯を作る織物業でした。その後、1960年代に刺繍機を導入し、刺繍業へ転換。現在は国内外のファッションブランド向けの刺繍加工なども手掛けています。

長い歴史を持つ会社ですが、ずっと同じ仕事を続けてきたわけではありません。

織物から刺繍へ。

そして、他社の商品を加工する仕事から、自社で商品を生み出すブランドへ。

トリプル・オゥは、笠盛の歴史の中でも大きな方向転換から生まれたブランドです。

下請けだけに頼らないため、自社商品を作ろうとした

トリプル・オゥ誕生の背景には、繊維産業を取り巻く厳しい変化がありました。

国内の繊維産業では生産拠点の海外移転が進み、刺繍加工だけを請け負う仕事にも変化が起きていました。

笠盛では、会社や地域の仕事を将来へ残すためには、自分たちで企画し、販売できる商品が必要だと考えるようになります。

ブラザーのインタビューで、トリプル・オゥ事業部の片倉洋一さんは、下請けだけではない仕事を確立する必要があり、「桐生という産地を活気づけ、雇用を守りたい」という思いもブランド立ち上げの背景にあったと説明しています。

単に新しいアクセサリーを作るためではなく、産地や会社の仕事そのものを次の時代へ残す挑戦でした。

2005年から「布に刺さない刺繍」の開発が始まった

転機になったのは2005年です。

笠盛では、それまで蓄積してきた刺繍技術を使って「新しい刺繍の形」を作れないかという開発が始まりました。

その過程で使われたのが、水に溶ける特殊な不織布です。

通常の刺繍は生地へ糸を縫い込んで模様を作ります。

一方、笠盛では一時的な土台に刺繍を施し、その土台を後からなくすことで、糸だけが残る構造を作りました。

この技術を発展させ、2006年には独自技術「カサモリレース」を開発。さらに立体表現へ進み、2010年のトリプル・オゥ誕生につながります。

「立体なんてできない」から糸玉が生まれた

ブランドを象徴する球状の「スフィア」を作るまでには、さらに大きな壁がありました。

刺繍で平面的なレースを作ることはできても、丸い球体を作るとなれば話は別です。

開発当初、「立体なんてできるわけがない」という反応もあったと公式ブランドストーリーでは紹介されています。

それでも、糸の太さ、撚り、刺す密度、ミシン針の動きを細かく調整。

現在ではコンピューターによる緻密なプログラミングと、職人の経験を組み合わせて立体を作っています。

機械だけで完成するわけではありません。

刺繍後の細かな調整や仕上げは、人の手で一つずつ行われます。

最新の機械と職人技の両方が必要なのが、トリプル・オゥの製法です。

気温や湿度まで見ながら職人がミシンを調整

糸は金属やプラスチックとは違い、状態が常に一定ではありません。

工房では、その日の気温や湿度などによっても糸の状態が変わるため、職人が刺繍機を微調整しながら製作します。

群馬県の紹介でも、緻密なデータを使った機械刺繍に加え、職人が気温や湿度に応じて細かな調整を加える様子が紹介されています。

同じデータを機械へ入力すれば、完全に同じものが自動で大量生産できる、という製品ではありません。

長年糸を扱ってきた桐生の技術が、完成度を左右しています。

「軽い」ことがデザインそのものになった

トリプル・オゥでは、糸を使うこと自体が目的ではありません。

糸だからこそ生まれる軽さや柔らかさを、商品の価値にしています。

スフィア・プラス60は約6g。

ドイリーピアスは左右合わせても非常に軽く、金属アクセサリーの重さが負担になりやすい人にも使いやすい設計です。

また、ブローチも糸が主体のため、薄い服へ付けても重さで生地が大きく垂れにくいという特徴があります。

「刺繍でアクセサリーを作った」という珍しさだけではなく、素材の性質そのものが使い心地につながっています。

2010年から16年、売上を支える自社ブランドへ

トリプル・オゥは2025年に15周年を迎え、2026年には16周年となりました。

群馬県の紹介では、立体刺繍アクセサリーは現在、笠盛の売上を支える大きな柱の1つに成長したとされています。

現在はネックレスだけでなく、

  • ピアス・イヤリング
  • ブローチ
  • ブレスレット
  • グラスコード
  • つけ襟
  • バッグ

などにも展開しています。

2026年秋冬にも新商品を投入しており、ブランドは現在も商品開発を続けています。

通販は公式オンラインストア、桐生にはファクトリーショップ

トリプル・オゥの商品は公式オンラインストアで購入できます。

また、群馬県桐生市には工房併設のファクトリーショップがあります。

  • ブランド:000(トリプル・オゥ)
  • 運営会社:株式会社笠盛
  • ブランド開始:2010年
  • 製造地:群馬県桐生市
  • 主な商品:ネックレス、ピアス、イヤリング、ブローチ、グラスコードなど
  • 通販:公式オンラインストアあり
  • ファクトリーショップ:群馬県桐生市
  • 通常開店日:第1土曜、第3金曜・土曜
  • 平日:事前予約で対応

笠盛は2021年に桐生市新宿へ新工場「Kasamori Park」を開設しています。

『遠くへ行きたい』で室井滋がものづくりの現場へ

2026年10月4日の『遠くへ行きたい』では、室井滋さんが群馬県前橋市から桐生市を巡ります。

トリプル・オゥは公式サイトで番組出演を告知しており、室井さんがショップとものづくりの現場を訪れ、刺繍アクセサリーが生まれる工程を見ることが明らかになっています。

桐生は古くから織物の町として発展してきました。

その町で約150年前から続く会社が、伝統技術を守るだけではなく、「布のない刺繍」「糸だけのアクセサリー」という新しい形へ進化させた。

今回の放送で注目したいのは、商品そのものと同時に、古い産業を現在の暮らしへどうつなげているのかという点です。

まとめ

000(トリプル・オゥ)は、群馬県桐生市の老舗・株式会社笠盛が2010年に立ち上げた立体刺繍アクセサリーブランドです。

笠盛の創業は1877年。

和装帯の織物から刺繍へ業態を変え、2000年代には布を使わず刺繍だけを残す独自技術を開発しました。

そこから生まれたのが、糸を幾重にも重ねて作る球状の「スフィア」などです。

一見すると金属やパールのように見えても、主役は糸。

軽さ、柔らかさ、洗える扱いやすさまで含めてアクセサリーの価値に変えています。

2026年10月4日の『遠くへ行きたい』では、室井滋さんがその工房を訪問。桐生の伝統産業が「昔の技術」として残るのではなく、新しい商品へ変化し続けている現場が紹介されます。

参考リンク


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