湘南鎌倉総合病院は年間収益480億円!黒字経営を支える病床管理の仕組み
神奈川県鎌倉市の「湘南鎌倉総合病院」は、年間収益480億円を計上し、近年黒字経営を続けている大規模な総合病院です。
2026年10月13日放送のテレビ東京『世の中お金で見てみよう~火曜ヨルの学べる経済~』では、病院の経営が厳しさを増す中、湘南鎌倉総合病院が黒字を維持している仕組みが取り上げられます。
その中心にあるのが、669床の病床を効率よく運用する「ベッドコントロール」です。
院長、医師、医療技術職、事務職などが毎朝ミーティングを行い、病院全体の状況を確認しています。病床を有効に活用することで、救急患者を受け入れる体制と病院経営の両立に取り組んでいます。
実際に2025年度には、救命救急センターで5万64人の救急患者を診療。そのうち救急車などによる搬送患者は1万7878人に達しました。
1988年の開院から38年。救急医療を出発点として発展してきた病院が、どのように大規模な医療体制を築き上げてきたのかを紹介します。
この記事でわかること
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湘南鎌倉総合病院が年間収益480億円を計上する経営の仕組み
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669床を有効活用するベッドコントロールと毎朝の会議
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年間1万7878人の救急搬送患者を受け入れる医療体制
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1988年の開院から先進医療を備えた総合病院へ発展した歴史
湘南鎌倉総合病院は669床・職員2444人の大規模病院

湘南鎌倉総合病院は、医療法人徳洲会が運営する大規模な急性期病院です。
所在地は神奈川県鎌倉市岡本1370番1。1988年11月に開院し、2010年9月に現在地へ新築移転しました。
現在は救命救急センター、がん診療、心臓血管治療、周産期医療、先進医療など、幅広い医療機能を備えています。
病院の基本情報
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病院名:湘南鎌倉総合病院
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運営:医療法人徳洲会
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所在地:神奈川県鎌倉市岡本1370番1
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開院:1988年11月
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現在地への移転:2010年9月
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院長:小林修三
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許可病床数:669床
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一般病床:659床
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精神病床:10床
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職員数:2444人(2026年4月1日時点)
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代表電話:0467-46-1717
職員2444人のうち、医師は常勤・非常勤を合わせて381人、看護職は949人です。
さらに薬剤師、臨床検査技師、診療放射線技師、理学療法士、作業療法士など、さまざまな専門職が働いています。
これほど大規模な病院では、診療だけでなく、入院患者の管理、医療機器の運用、物品の調達、人員配置など、膨大な業務を調整する必要があります。
その中で経営と医療の両方に深く関係しているのが、669床の病床をどのように使うかという問題です。
年間収益480億円と黒字を支えるベッドコントロール
湘南鎌倉総合病院の年間収益は480億円です。
重要なのは、480億円が利益ではなく、病院が1年間に得る収益の額だという点です。
病院は診療によって収益を得る一方、職員の人件費、医薬品、医療機器、設備の維持管理などに多額の費用がかかります。
そのため、収益が大きければ必ず黒字になるわけではありません。
湘南鎌倉総合病院が重視しているのが、病床の稼働状況を適切に管理することです。
ベッドコントロールとは、入院患者の状況や退院予定、治療に必要な病床などを把握し、病床を適切に運用する取り組みです。
例えば、病床が空いていても、その場所で必要な治療や看護を提供できなければ、患者を受け入れることはできません。
反対に、入院可能な病床があっても、院内で情報が共有されていなければ、その病床を十分に活用できない場合があります。
病床の数だけではなく、実際に使える病床の状況を把握することが大切なのです。
湘南鎌倉総合病院では、院長から医師、技師、事務職までが毎朝のミーティングに参加し、病院全体の状況を確認しています。
医療現場だけに判断を任せず、多職種が情報を共有することで、病床を有効に活用する体制をつくっています。
毎朝のミーティングが救急患者の受け入れを支える
大規模な病院では、入院患者の状態が日々変化します。
手術を終えて回復する人、集中治療が必要な人、退院する人、新たに緊急入院する人など、病床の利用状況は常に動いています。
特に救急医療では、いつ何人の患者が搬送されるかを正確に予測することはできません。
そのため、病院全体で状況を共有し、患者の状態に応じた病床を確保する必要があります。
湘南鎌倉総合病院の取り組みで特徴的なのは、病院長を含む多職種の職員が病床管理に関わっていることです。
医師や看護師だけでなく、事務職なども含めて情報を共有しています。
ベッドコントロールは、単純に空床を埋めることが目的ではありません。
必要な医療を安全に提供できる状態を維持しながら、限られた病床を有効に活用することが重要です。
適切な病床管理によって新たな患者を受け入れやすくなり、救急医療を維持することにもつながります。
病床の稼働と患者の受け入れは、経営面だけでなく、地域医療を守るうえでも重要な課題です。
2025年度の救急搬送患者は1万7878人
湘南鎌倉総合病院は、救急患者を受け入れる体制でも知られています。
病院のER・救急総合診療科では、24時間365日、救急患者への対応を行っています。
2025年度の実績では、救命救急センターで診療した患者は5万64人に達しました。
2025年度の救命救急センター実績
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救急患者総数:50,064人
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救急搬送患者数:17,878人
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自力で来院した患者数:32,186人
救急搬送患者数には、ドクターヘリによる搬送も含まれています。
この規模の救急患者に対応するためには、救急外来だけを充実させればよいわけではありません。
入院が必要になった患者を受け入れる病棟や、集中治療室、緊急手術を行う手術室なども連携して動く必要があります。
湘南鎌倉総合病院では、ER、救急総合外科、集中治療科の3つの専門チームが連携する医療体制を整えています。
初期診療から専門治療、入院管理までを病院全体で支える仕組みです。
救急患者の受け入れと病床管理が密接につながっていることが、病院の大きな特徴になっています。
1988年に368床で開院し現在の669床へ発展
湘南鎌倉総合病院が開院したのは、1988年11月です。
当時は「湘南鎌倉病院」という名称で、鎌倉市山崎に誕生しました。
開院時の病床数は368床。現在の669床と比べると、規模は大きく異なります。
その後、地域の医療需要に対応するため、増床や医療機能の充実を進めてきました。
主な歩み
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1988年:湘南鎌倉病院として開院
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1994年:湘南鎌倉総合病院へ名称変更
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2004年:電子カルテシステムを導入
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2006年:110床を増床し542床へ
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2010年:鎌倉市岡本の現在地へ新築移転
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2012年:手術支援ロボット「ダヴィンチ」を導入
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2013年:救命救急センターの指定を受ける
2010年の新築移転は、病院の発展における大きな転機となりました。
新しい施設では、救急医療から専門治療まで対応できる医療環境の整備が進められました。
その後も高度な医療機器を導入し、医療機能を拡充しています。
1988年の開院当初から、長い年月をかけて現在の大規模な総合病院へと発展してきたのです。
「生命だけは平等だ」を掲げる徳洲会の医療理念
湘南鎌倉総合病院の医療体制を理解するうえで欠かせないのが、徳洲会グループの理念です。
徳洲会は「生命だけは平等だ」という考えを掲げています。
経済状況や生活環境にかかわらず、必要な医療を受けられることを大切にしてきました。
湘南鎌倉総合病院でも、開院以来、救急医療を重視しています。
病院が掲げる理念の実行方法には、次のような内容があります。
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年中無休・24時間オープン
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入院保証金と総室の室料差額を無料にする
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経済的に困っている人には健康保険の自己負担金の支払いを猶予する
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患者からの贈り物を受け取らない
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医療技術と診療態度の向上に努める
こうした理念を実践するには、医師や看護師などの専門職だけでなく、多くの職員が協力する必要があります。
救急医療を維持するためには、設備や人員を確保し続けなければなりません。
その意味でも、安定した病院経営は医療を継続するための重要な基盤です。
がん治療やロボット手術など先進医療にも対応
湘南鎌倉総合病院は、救急医療だけでなく、先進的な治療にも取り組んでいます。
病院には先端医療センターがあり、がん治療や高度な手術などに対応する設備が導入されています。
主な医療設備
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陽子線治療装置
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手術支援ロボット「ダヴィンチ」
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PET-CT
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320列CT
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3.0テスラMRI
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トモセラピー
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小線源治療装置
陽子線治療は、がんに放射線を照射する治療法の1つです。
病変の位置や状態に応じて陽子線の特性を利用し、周囲の正常な組織への影響を抑えることを目指します。
また、手術支援ロボット「ダヴィンチ」は、医師が操作するロボットアームを使い、精密な手術を支援する機器です。
湘南鎌倉総合病院では、救急医療から高度ながん治療まで、さまざまな診療機能の充実を進めてきました。
ただし、すべての患者がこれらの治療を受けられるわけではなく、病気の種類や状態、医学的な適応によって治療方法は異なります。
669床の病床管理は病院の経営と患者の安全をつなぐ
病院経営では、人件費や医薬品、医療機器の維持費など、多額の費用が必要です。
特に大規模な急性期病院では、24時間体制で医療を提供するため、夜間や休日も職員の配置が欠かせません。
その一方で、診療に使用できる病床数には限りがあります。
病床を適切に運用できなければ、入院が必要な患者を受け入れにくくなるだけでなく、経営面にも影響が及びます。
ベッドコントロールには、こうした問題を改善する役割があります。
病床を有効に使うことは、空いているベッドを単に減らすことではありません。
患者の状態に合った場所で安全に治療を行い、必要なときには新たな患者を受け入れられる体制を整えることです。
湘南鎌倉総合病院が重視しているのは、病院全体がそのために連携する仕組みです。
年間収益480億円という数字の背景には、医療設備や診療技術だけでなく、病床を管理する日々の業務があります。
湘南鎌倉総合病院の場所とアクセス
湘南鎌倉総合病院は、JR大船駅から路線バスなどでアクセスできる場所にあります。
病院の所在地・連絡先
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住所:神奈川県鎌倉市岡本1370番1
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代表電話:0467-46-1717
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新規予約電話:0467-84-8922
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新規予約受付:月〜金曜日13:00〜16:30
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最寄りの主要駅:JR大船駅
大船駅東口交通広場からは、江ノ電バスの「湘南アイパーク」方面行きなどが利用できます。
曜日や路線によって利用できる停留所が異なるため、受診する場合は病院公式のアクセス案内を確認してください。
なお、救急受診と通常の外来予約では、受付方法が異なります。
緊急性のある症状の場合は、通常の予約手続きではなく、症状に応じて適切な救急相談・救急要請を利用する必要があります。
まとめ
湘南鎌倉総合病院は、年間収益480億円を計上し、近年黒字経営を続けている大規模な総合病院です。
現在の病床数は669床。2026年4月時点で2444人の職員が働き、救急医療から高度ながん治療まで幅広い医療を提供しています。
黒字経営を支える重要な取り組みの1つが、毎朝のミーティングを通じたベッドコントロールです。
2025年度には5万64人の救急患者を診療し、そのうち1万7878人が救急搬送で受診しました。
1988年に368床で開院した病院は、病床数と医療機能を段階的に拡充し、現在の大規模な医療体制を築いてきました。
経営の効率化というと、費用を減らすことに目が向きがちです。
しかし、湘南鎌倉総合病院の取り組みが示しているのは、限られた病床を適切に運用することで、患者を受け入れる力を維持しているという点です。
病院の黒字経営は、それ自体が最終目的ではありません。安定した経営を通して、地域に必要な医療を長く提供し続けることが重要なのです。
参考リンク
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