警視庁の女性警察官が増えている背景は採用拡大と働く環境の変化
警視庁の警察官全体に占める女性の割合は2026年4月1日時点で12.1%となり、前年の11.7%から上昇しました。増加の背景には、女性を対象とした採用活動の強化、仕事の選択肢の拡大、警察学校の女性寮整備、育児と勤務を両立する制度づくりがあります。
2026年11月2日放送予定のTBS『岡田准一とロバート秋山の今さらシロー!』でも、警視庁警察学校で女性が増えた理由が取り上げられます。
女性警察官の人数の変化と、入校からキャリア形成までの仕組みを紹介します。
女性警察官の割合は11.7%から12.1%へ
警視庁の女性警察官比率は、2024年4月に11.4%、2025年4月に11.7%、2026年4月には12.1%と推移しています。警視庁は2030年度末(2031年3月末)までに、全警察官に占める女性の割合を14%以上にする目標を掲げています。
ただし「警察学校で女性が増えている」という話と「採用した警察官の何割が女性か」は別の数字です。女性の採用比率は年度によって変動します。
新規採用者の女性比率は2025年度28.7%
新たに採用された警察官に占める女性の割合は、2022年度26.7%、2023年度29.1%、2024年度32.0%、2025年度28.7%です。2024年度には3割を超えましたが、2025年度は前年度から3.3ポイント下がっています。毎年必ず増えているわけではありません。
一方、警察官の採用試験を受けた人のうち女性が占める割合は2024年度26.2%から2025年度27.9%に上がりました。採用試験に挑戦する女性が一定の割合を占めることと、警察官全体の女性比率が上がっていることは、分けて考える必要があります。
採用活動の強化と、女性寮・シャワー室の増設
警視庁では、女性リクルーターが相談会を開き、警察官の仕事や受験に対する不安を減らす採用活動を行っています。警察学校の女性寮の施設増設やシャワー室の整備、女性警察官の制服の改良も進められています。
こうした施設整備は、警察学校での共同生活や勤務に関わる負担を減らすための具体的な取組です。ただし、個々の応募者が警察官を志望した動機まで、この施策だけで説明できるわけではありません。
警察学校の授業、起床・消灯時間や自由時間は、警視庁警察学校の1日のスケジュールで紹介しています。
女性警察官の仕事は交番だけではない
女性警察官は警察学校を卒業後、地域課の交番勤務などを経て、刑事、交通、生活安全、組織犯罪対策、警備など多様な部門で働いています。白バイ乗務員、要人の警衛・警護、機動隊の指揮官、警察署長などの役職にも女性が登用されています。
性犯罪や配偶者からの暴力、児童虐待などの事案では、被害者の事情に寄り添った対応も重要です。特定の仕事が女性だけの担当になるというわけではなく、能力や希望に応じて進路を選べるよう、職域を広げています。
2026年4月時点では、女性が東京湾岸警察署、戸塚警察署、南千住警察署、小金井警察署の署長などを務めています。
育休・時差出勤・再採用制度も整備
女性警察官が仕事を続ける上では、妊娠や育児と職務を両立できるかも大切です。警視庁では、育児休業、時差出勤、フレックス勤務、子どもの看護等休暇、保育サービスの利用補助などを設けています。
子育てアドバイザーへの相談や、育児休業から復帰する職員への支援も用意されています。さらに、育児などを理由に一度退職した警察官が再び採用される制度もあります。
昇進や働き方について相談できるよう、2026年4月には女性幹部職員58人がキャリア・アドバイザーに指定されました。女性の採用を増やすだけでなく、長く働き、経験を積んでいける職場づくりが進められています。
警察学校に入校する女性も給料を受け取れる
警視庁警察学校は、採用された警察官が初任教育を受ける場所です。女性も男性も、警察学校への入校時から給与が支給されます。大学卒業程度のⅠ類、高校卒業程度のⅢ類によって初任給と入校期間が異なります。
初任給や教材費などの詳しい金額は、警視庁警察学校の給料・学費・寮生活の費用で紹介しています。
まとめ
警視庁の女性警察官比率は2026年4月に12.1%となり、採用活動の強化、女性寮の整備、幅広い職種への登用、育児支援などが進んでいます。2025年度の女性採用比率は28.7%で、前年度より低下している点には注意が必要です。人数の増加だけでなく、働き続けられる環境づくりが大切な変化です。
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