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桐の蔵の桐たんす職人技と価格・見学方法|世界!ニッポン行きたい人応援団

暮らし・住まい

ロジャースさんが190時間かけて学んだ新潟・加茂の工房

2026年9月7日放送の『世界!ニッポン行きたい人応援団』で再び注目されるのが、ロジャースさんが日本で桐たんす作りを学んだ「桐の蔵」です。番組で見た「引き出しを押すと別の引き出しが動く」「髪の毛1本分の隙間を削る」といった職人技は、演出のための特別な作業ではありません。現在の価格、職人、ショールーム、工場見学まで調べました。

この記事でわかること

  • 桐の蔵はどんな工房なのか
  • 桐たんすの気密性を生み出す技術
  • 2026年時点の桐たんす価格
  • ショールームや工場見学の方法

桐の蔵は1947年創業の3代続く桐たんす工房

桐の蔵ショールーム「KIRIZO」 三代続く桐たんす工房 桐の蔵

出典:桐の蔵公式サイト

桐の蔵は1947年創業。新潟県加茂地域で3代にわたり桐たんすを作り続けている工房で、代表は3代目親方の桑原隆さんです。新潟県津南町などの国産桐を使い、原木の仕入れから製作、塗装、販売、修理・再生まで幅広く手掛けています。

2026年の公式サイトでは、これまで全国へ届けた桐たんすが延べ2万5000棹以上と紹介されています。全国優良家具コンテストで2年連続優秀賞を受けた実績も掲げています。

ロジャースさんが訪れた2023年の収録では、桐材の選別、切り出し、貼り付け、組み立て、仕上げ塗装、金具付けまでほぼ全工程を体験。工房側の記録では収録は延べ約160時間、番組側では滞在190時間と紹介されました。

桐たんすの気密性は鉋くず数枚分の調整から生まれる

番組で特に印象的なのが引き出しの気密性です。

桐の蔵では、最初から引き出しをぴったりの寸法に作るのではなく、わずかに大きめに作り、実際に本体へ差し込みます。ぶつかっている部分を鉋で削り、再び差し込む。この作業を何度も繰り返し、最後の数分の一ミリを職人の感覚で合わせていきます。

この精度が高いと、一つの引き出しを押したとき内部の空気に逃げ場がなくなり、別の引き出しが前へ出てきます。桐の蔵自身も「引き出しを閉めると他の引き出しが開く」ことを気密性の高さを示す特徴として紹介しています。

ただし気密性だけが目的ではありません。桐は湿度によって伸縮するため、木の性質を読みながら長期間使える状態へ仕上げる必要があります。だから機械で寸法を揃えるだけでは完成せず、最後は職人による鉋がけが重要になります。

美しい木目は「柾目直し」で作られる

桐たんすの正面を見ると、木目がほぼ真っすぐ並んでいる製品があります。

桐の蔵では曲がった木目に沿って板を細く割り、向きを調整して再び接着する「柾目直し」という工程も行います。2023年の番組では桑原隆さんの妻・真里子さんが担当。柔らかい桐の性質を利用し、曲がった木目を整えて引き出しの前板などに使っていました。

一見すると「木目まで作るのか」と驚きますが、塗装で模様を描くわけではありません。もともとの木を割って並べ直し、一本の美しい木目に見えるよう再構成する作業です。

2026年9月に価格改定、現在は60万円台から100万円超の製品も

桐の蔵は2026年9月1日から桐たんす・桐チェストの価格を改定しました。理由として、新潟県産や会津産の桐丸太、金具、木釘、梱包材などの価格上昇を挙げています。11年間価格を維持してきたものの、従来価格の継続が難しくなったと説明しています。

改定後の公式商品ページでは、整理たんす「くるみ」が税込68万円、「すずらん」が98万円、「うるみ桜」が115万円、「葛葉」が126万円、「春桜」が198万円などと表示されています。くるみの場合、幅1060mm、高さ1400mm、引き出し7段で、注文後の納期目安は40~60日です。

サイズ、板の厚さ、引き出し数、衣装盆、金具などを変更できるため、「既製品を買う」というより自分の収納量や設置場所に合わせて仕様を決める家具に近い存在です。公式FAQでも、オーダーだから必ず高額になるわけではなく、不要な装飾や材料を省く設計も可能としています。

桐たんすは修理して使い続けられる

桐の蔵の大きな特徴の一つが、古い桐たんすの再生も行っていることです。

公式サイトでは、小型の桐たんすから3段重ね、幅110cmを超える大型品まで修理・再生を受け付けています。古い表面を削り直し、割れや傷を直して再塗装することで、世代をまたいで使うことができます。

新しい家具を販売するだけでなく、自社・他社を問わず古い桐たんすを蘇らせるという仕事も、桐家具の文化を残すうえで重要です。

実用情報

桐の蔵の本社は新潟県加茂市神明町2-4-10、工場は新潟県南蒲原郡田上町田上丙829-1。加茂簞笥協同組合の案内では営業時間10時~17時、土日祝は要予約。ショールームがあり、工場見学も可能とされています。

ショールームを見たい場合は、公式サイトでも事前連絡を推奨しています。突然訪れるより、希望日時を伝えてから向かうのが確実です。無料の桐たんす・チェスト・修理カタログも請求できます。

まとめ

ロジャースさんが学んだ桐の蔵は、単に「高級な桐たんすを販売する店」ではありません。原木から木目を選び、柾目を直し、鉋でわずかな隙間を詰め、塗装や金具まで仕上げる職人集団です。

2026年9月には価格改定も行われましたが、サイズオーダー、修理・再生、ショールーム、工場見学まで対応しています。番組を見て職人技に興味を持った人にとって、実際の桐たんすを見るところまでつながる工房です。

参考リンク


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