長く使える鉄フライパンが再び注目されている理由
2026年9月8日放送のNHK「あさイチ」では、視聴者400人が薦める「鉄パン」の魅力も紹介されます。
鉄フライパンは「重い」「焦げ付く」「手入れが大変」というイメージを持たれがちです。一方、コーティングが消耗して買い替えるタイプとは違い、サビや焦げを落としながら長く使えることが最大の特徴です。
使い方を覚えれば、肉や炒め物を香ばしく焼きたい人にはかなり面白い調理道具です。
この記事でわかること
- 鉄フライパンが長く使える理由
- 油ならしと油返しの違い
- 焦げ付きにくく調理するコツ
- 毎日の洗い方とサイズ選び
鉄フライパンは高温を保ちやすい
出典:リバーライト公式サイト
鉄フライパンの魅力としてメーカー各社が挙げているのが、熱をしっかり蓄えられる点です。
リバーライトは、鉄フライパンは熱を蓄えて食材へしっかり熱を伝えるため、炒め物はシャキッと、焼き物は香ばしく仕上げやすいと説明しています。
和平フレイズも、鉄は高温で熱を蓄えやすく、炒め物や焼き物との相性がよいとしています。
肉を入れた瞬間にフライパンの温度が下がりにくく、表面へ焼き色を付けたい料理に向いているのです。
コーティングが剥がれて寿命になる構造ではない
ふっ素樹脂加工フライパンは、コーティングが消耗すると徐々にこびり付きやすくなります。
鉄フライパンには、その交換前提のコーティングがありません。
焦げやサビが発生しても、それを取り除いて油をなじませ直せば再び使えるため、正しく手入れすれば何年も使用できます。
リバーライトの「極」シリーズのように、鉄表面へ特殊な熱処理を行い、サビにくさを高めている製品もあります。
「鉄フライパンは全部同じ」ではなく、現在は手入れを簡単にした製品も増えています。
最初に行う「油ならし」
一般的な鉄フライパンで重要なのが油ならしです。
和平フレイズでは、まずフライパンの水分を完全に飛ばし、多めの油を入れて弱火で数分加熱。その後、余分な油を戻し、キッチンペーパーで表面へなじませる方法を紹介しています。
この作業によって鉄の表面に油がなじみ、食材が直接鉄へ張り付きにくい状態を作ります。
ただし最近は、工場ですでに焼き付け加工などを施し、購入直後の油ならしが簡略化されている製品もあります。
藤田金属では「ハードテンパー加工」として、最初から油がなじんだ状態に近づけた鉄フライパンを展開しています。
購入した商品の説明書が最優先です。
油ならしと「油返し」は違う
混同しやすいのが油返しです。
油ならしは主に使い始めや、表面をリセットしたときに行う作業です。
一方の油返しは、調理前に多めの油を一度フライパンへなじませ、余分な油を戻してから必要量の油で料理を始める方法です。
和平フレイズでは、油返しには表面へ油をなじませるだけでなく、フライパン全体の温度を均一にする目的もあると説明しています。
鉄フライパンで「毎回くっついてしまう」という場合、この予熱と油のなじませ方が原因になっているケースがあります。
食材を入れるタイミングも重要
鉄フライパンは、冷たい状態から食材を入れてゆっくり加熱するより、適切に予熱して油をなじませたあとに調理を始めるほうが、こびり付きにくくなります。
特に肉、野菜炒め、チャーハンなどは鉄の高温を生かしやすい料理です。
逆に、酸味の強い料理を長時間煮込んだり、料理を入れたまま保存したりする使い方にはあまり向きません。
鉄は丈夫ですが、サビる素材であることは忘れないようにしたいところです。
洗ったあとは水分を残さない
和平フレイズが紹介する基本のお手入れは、調理後、フライパンが温かいうちにたわしなどを使ってお湯で洗い、水分を拭いたあと火にかけて完全に乾かす方法です。必要に応じて薄く油を塗ります。
洗剤についてはメーカーや製品の表面処理によって考え方が違います。
和平フレイズでは、普段は洗剤を使わず、汚れがひどい場合は洗剤を使ったあとに油ならしを行う方法を案内しています。
鉄フライパンを購入したら、ネット上の一般論より、その商品の取扱説明書に合わせるのが確実です。
初めてならサイズは24~26cmが扱いやすい
鉄フライパンは大きくなるほど重くなります。
藤田金属では、24cmを1~2人向け、26cmを2~3人向け、28cm以上を4人以上のメイン料理向けの一つの目安として紹介しています。
初めて鉄へ移行するなら、今使っている軽量フライパンと同じ28cmを無条件に選ぶより、持ち上げられる重量か確認したほうが安心です。
26cm程度から始め、必要なら小型や大型を追加する方法もあります。
鉄フライパンが向いている人
肉をしっかり焼きたい、野菜炒めを香ばしく仕上げたい、コーティングが剥がれるたびにフライパンを買い替えるのが気になる、道具を手入れしながら長く使いたい人には相性がよいでしょう。
反対に、使用後すぐ洗って乾かすのが面倒、できるだけ軽いものがいい、油をほとんど使わず調理したい人は、ふっ素樹脂加工のほうが使いやすい場合があります。
鉄が上、コーティングが下という話ではありません。
料理と生活スタイルで使い分ける道具です。
実用情報
初めて購入するときは「重量」「板厚」「IH対応」「購入直後の油ならしが必要か」を確認します。
鉄フライパンは同じ26cmでも、板厚やハンドルによって重さがかなり違います。
またサビにくい特殊処理を施した商品や、購入後すぐ使いやすい加工済み商品もあるので、「鉄は手入れが面倒」と決めつけず仕様を比べるのがおすすめです。
まとめ
鉄フライパンの魅力は、単に「プロっぽい」ことではありません。
高い温度を保ちやすく、肉や炒め物を香ばしく調理でき、表面を手入れしながら長く使える点にあります。
最初は油ならしや油返しが少し面倒に見えますが、毎日の扱いそのものは意外とシンプルです。
「あさイチ」を見て鉄パンが気になった人は、まず24~26cm程度の扱いやすいサイズから試してみると、コーティングフライパンとは違う楽しさを感じられそうです。
参考リンク
リバーライト「極シリーズ取扱説明」
和平フレイズ「鉄フライパンの使い方・お手入れ方法」
藤田金属「鉄フライパンの選び方」
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