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坂元修一郎「ラストサムライ」の有機玉露は生産量9割を海外輸出、40年の有機栽培と日本農業賞大賞|日本のチカラ

人物

坂元修一郎さんが40年かけて育てた「世界へ渡る有機玉露」

2026年9月19日放送の『日本のチカラ』では、鹿児島県志布志市で有機玉露をつくる坂元修一郎さんが特集されます。創業100年を超える茶農家の3代目として、約40年前から有機栽培に取り組み、現在では生産する茶の約9割をEUやアメリカへ輸出。海外のバイヤーからは、その風貌とブレない茶づくりへの姿勢を重ねて「ラストサムライ」と評されています。さらに2026年には、その農業経営が評価され第55回日本農業賞の大賞を受賞しています。

この記事でわかること

  • 坂元修一郎さんと合同会社さかもとの茶づくり
  • 生産量の約9割を海外へ輸出する有機玉露
  • 約40年前に有機栽培へ転換した背景
  • 国内で確認できる坂元園製茶の玉露と価格

坂元修一郎さんの茶は生産量の約9割をEU・アメリカへ輸出

坂元修一郎さんは、鹿児島県志布志市の合同会社さかもと代表社員。創業100年を超える坂元園製茶の3代目で、日本茶の中でも特に栽培に手間のかかる有機玉露を中心に生産しています。

現在の経営規模は茶畑約4.2ha。鹿児島県によると、一番茶だけを生産することで高品質・高単価を実現し、生産量の約9割をEUやアメリカへ輸出しています。国内中心ではなく、世界を相手にした茶農家になっているのが大きな特徴です。

番組で語られる「海外のバイヤーがラストサムライと呼ぶ」というエピソードも、単にひげをたくわえた外見だけから付いた呼び名ではありません。

流行に合わせて生産品目を大きく変えるのではなく、長年積み上げてきた有機栽培と玉露を貫き、その品質で海外の買い手との関係を築いてきた姿勢そのものを表す言葉になっています。

2026年に第55回日本農業賞の大賞を受賞

坂元さんの取り組みは、2026年に大きな評価を受けました。

JA全中などが主催する第55回日本農業賞「個別経営の部」大賞に、合同会社さかもと・坂元修一郎さんが選ばれています。

鹿児島県が公表した受賞理由では、特に次の取り組みが挙げられています。

  • 独自開発した「ぼかし肥料」の活用
  • 40年以上にわたる有機栽培
  • 一番茶だけを生産する品質重視の経営
  • 高品質・高単価の実現
  • 生産量の9割をEU・アメリカへ輸出

長年続けてきた有機栽培だけでなく、それをきちんと農業経営として成立させ、海外市場まで開拓した点が高く評価された形です。

約40年前に茶畑を半分にして有機栽培へ転換

坂元さんの現在の姿だけを見ると、世界で評価される高級茶農家として順調に歩んできたようにも見えます。

しかし、有機栽培への転換はかなり厳しい決断でした。

約40年前、有機栽培へ本格的に舵を切った坂元さんは、草取りなどの作業に多くの手間が必要になることから、茶の栽培面積をそれまでの半分に縮小しました。

当然、収穫量も伸びません。経営的には苦しい時期が続きました。

坂元さんが有機栽培へ進む背景には、家族の病気を通して健康への関心が強まったこともありました。創業100年の茶農家を継ぎながら、それまでと同じ方法を続けるのではなく、自分が納得できる茶づくりへ方向を変えていきます。

「有機だから売れる」という時代になる、はるか前から始めていた点が重要です。

市販品で満足できず「ぼかし肥料」まで自分でつくった

有機栽培へ切り替えた坂元さんが直面したのが、肥料の問題でした。

自分が求める茶を育てられる肥料が見つからなかったため、地域で出る魚かすや大豆かすなどを活用した有機発酵肥料「ぼかし肥料」を自ら研究・製造するようになります。

坂元さんが重視しているのは、茶葉だけを見るのではなく、その茶を育てる土そのものを整えることです。

さらに品質を優先し、基本的に収穫するのは年1回の一番茶。収穫後に伸びた枝葉を畑へ戻すなど、土から受け取ったものを再び土へ返していく循環型の考え方を続けています。

手間を減らして収量を増やす方向とは、ほぼ逆です。

その積み重ねが、有機玉露という希少性の高い商品につながっていきました。

国内需要が低迷する中で選んだのが「玉露」と海外市場

坂元さんが玉露へ力を入れるようになった背景には、日本茶を取り巻く市場の変化もあります。

国内では緑茶需要が低迷。そこで坂元さんは国外へ販路を求め、欧米の消費者に受け入れられる茶を模索していきます。

そこでたどり着いたのが、強いうま味とまろやかな味わいを持つ玉露でした。

玉露は新芽が育つ時期に茶園を覆って光を制限する「被覆」を行うことで、独特のうま味や甘味を引き出します。

ただでさえ手間がかかる玉露を有機栽培でつくるのは難しく、坂元さんは長年の試行錯誤を重ねながら現在の方法を築きました。

海外の専門店でも、坂元さんは志布志の有機玉露を手掛ける生産者として紹介され、玉露のほか抹茶や茎茶なども流通しています。

坂元園製茶の有機玉露は国内通販でも扱いがある

生産量の大部分が海外へ渡る坂元さんの玉露ですが、国内で販売実績のある商品も確認できます。

鹿児島県大隅半島の産品を扱う「しぜんのおかショップ」では、坂元園製茶の商品として次の有機玉露が掲載されています。

  • 有機 玉露 禅(せいめい)30g シングルオリジン:10,000円
  • 坂元園有機玉露 茶娘 100g:2,500円
  • 坂元園有機玉露 茶名人 50g:3,500円

「禅」は手摘みの一番茶で、品種は「せいめい」。ショップでは40〜50℃ほどの低めのお湯で淹れる方法も紹介されています。

ただし、2026年9月16日の確認時点では3商品とも売り切れ表示でした。

同ショップも坂元園製茶について、海外からの評価が高く、国内では特に手摘み茶の入手が難しいと紹介しています。

合同会社さかもとの所在地

坂元さんが代表を務める合同会社さかもとは、鹿児島県志布志市松山町にあります。

  • 名称:合同会社さかもと
  • 代表社員:坂元修一郎
  • 所在地:鹿児島県志布志市松山町新橋4517
  • 主な生産品:有機玉露などの茶
  • 茶園規模:約4.2ha
  • 有機JAS:全園で取得
  • 主な販路:EU、アメリカなど海外

農林水産物の輸出を支援するGFPにも「合同会社さかもと」として登録されており、生産者として海外展開を進めています。

坂元修一郎さんは「玉露を守る人」から「世界へ売る農家」になった

坂元さんの歩みで印象的なのは、有機栽培を始めただけで終わっていないことです。

茶畑を半分に減らしてでも有機栽培へ切り替え、肥料がなければ自分でつくる。国内市場だけでは厳しくなると海外へ販路を広げ、その土地で求められる味を考えながら玉露へ力を注いできました。

そして2026年、日本農業賞の大賞を受賞するまでになりました。

40年前には大きな負担だった有機栽培が、現在では坂元さんの茶を世界で際立たせる最大の特徴になっています。

まとめ

鹿児島県志布志市の坂元修一郎さんは、創業100年を超える茶農家の3代目として、約40年前から有機栽培に取り組んできた生産者です。

茶畑を半分に縮小し、自家製のぼかし肥料を開発。一番茶を中心とした高品質な有機玉露をつくり、現在では生産量の約9割をEUやアメリカへ輸出しています。2026年には第55回日本農業賞の個別経営の部で大賞も受賞しました。

海外のバイヤーが坂元さんを「ラストサムライ」と呼ぶ背景には、外見以上に、40年間ほとんどブレることなく続けてきた茶づくりへの姿勢があります。

参考リンク

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  • 坂元園製茶 鹿児島県産 有機 玉露 禅(せいめい)30g シングルオリジン
  • 坂元園有機玉露 茶娘 100g 鹿児島県産
  • 坂元園有機玉露 茶名人 50g 鹿児島県産

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