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相模湖は1947年誕生の人造湖!水没した136戸と420億円の相模ダム再生|出川哲朗の充電させてもらえませんか?

地域・施設

相模湖を生んだ相模ダムと79年にわたる水の歴史

2026年10月17日放送のテレビ東京『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』では、出川哲朗さんと西野亮廣さん、渡邉美穂さんが静岡県の田貫湖から山梨県の河口湖・山中湖を巡り、神奈川県の相模湖をゴールに目指します。

山々に囲まれた相模湖は、ボート遊びや遊覧船を楽しめる観光地として知られています。しかし、実は自然にできた湖ではありません。

1947年、相模川をせき止める「相模ダム」が完成したことで誕生した人造湖です。

建設には9年の歳月と延べ360万人もの労働力が投入され、湖の底には136戸の家屋が水没しました。

そして現在、相模ダムでは総事業費約420億円をかけた大規模なリニューアル工事が進められています。

なぜ、この場所に巨大なダムが必要だったのか。水没した地域の歴史、建設に携わった人々の歩み、そして今も続くダム再生事業まで紹介します。

この記事でわかること

  • 相模湖が1947年に誕生した理由と相模ダムの特徴

  • ダム建設によって136戸が水没した歴史

  • 約420億円をかけて進む相模ダム再生事業

  • 相模湖の歴史を学べる無料施設と見学情報

相模湖は1947年完成の相模ダムによって誕生

公式動画:相模ダムリニューアルPR動画「SAGAMI Re:born」(神奈川県)

相模湖は、神奈川県相模原市緑区に位置する人造湖です。

相模川の水をせき止めて造られた貯水池で、その水を蓄えているのが相模ダムです。

相模湖・相模ダムの基本情報

  • 所在地:神奈川県相模原市緑区

  • 相模ダム完成:1947年

  • ダムの高さ:58.4m

  • ダムの長さ:196m

  • 形式:重力式コンクリートダム

  • 相模湖の湛水面積:3.26平方km

  • 総貯水容量:6,320万立方メートル

  • 建設による水没戸数:136戸

  • 現在のリニューアル事業費:約420億円(概算)

重力式コンクリートダムとは、巨大なコンクリート構造物自身の重さで水圧に耐える形式のダムです。

相模ダムの総貯水容量は6,320万立方メートル。数字だけでは想像しにくい規模ですが、東京ドーム約51杯分に相当します。

神奈川県内で初めて造られた大規模な人造湖として、相模湖は地域の歴史に大きな変化をもたらしました。

人口増加と工業発展が巨大ダム建設のきっかけ

相模ダムの建設計画が動き出したのは1938年です。

当時、横浜市や川崎市などの京浜地域では、人口の増加と工業化が進んでいました。

工場では製造工程に大量の水が必要となり、都市部では生活用水の需要も増加していました。

さらに工場を動かすための電力や、農業生産を増やすための水も求められていました。

こうした課題に対応するため、神奈川県が進めたのが「相模川河水統制事業」です。

それまで個別に行われることが多かった水道、工業、発電、農業のための水利用を、河川全体で計画的に管理する取り組みでした。

この事業は、日本で最初の河川総合開発事業として位置付けられています。

その中心施設として建設されたのが相模ダムです。

相模川上流の水を大量に蓄え、必要に応じて利用できるようにすることで、都市と産業を支える仕組みを整えようとしたのです。

9年の建設工事には延べ360万人が従事

相模川河水統制事業は、1938年の計画から1947年の完成まで、9年の歳月を要しました。

建設事業の規模

  • 計画開始:1938年

  • 相模ダム完成:1947年

  • 事業期間:9年

  • 総工事費:約2億3,400万円(当時)

  • 延べ労働人員:約360万人

建設期間中、日本は太平洋戦争を経験しています。

戦争によって物資や労働力が不足する中でも、工事は続けられました。

建設に従事したのは、地元住民や全国各地から集められた労働者だけではありません。

勤労学徒に加え、捕虜として連れてこられた中国人や、当時日本の植民地だった朝鮮半島から国の政策によって連れてこられた人々も工事に従事しました。

危険な作業の中では、多くの犠牲者も出ています。

現在も湖畔では、建設工事で亡くなった人々を悼む追悼行事が行われています。

1979年から続く「相模湖・ダム建設殉職者合同追悼会」は、中国や朝鮮半島出身者を含む労働者たちの犠牲を語り継ぐ取り組みです。

現在の相模湖の穏やかな風景には、こうした建設の歴史が重なっています。

湖の底に沈んだ136戸の暮らし

相模ダムの完成によって生まれた相模湖には、もう一つ忘れてはならない歴史があります。

それが、ダム建設によって住まいを失った人々の存在です。

相模ダムの建設によって水没した家屋は136戸に上りました。

それまで人々が生活していた土地は、巨大な貯水池の底へと変わりました。

ダムによって生まれる水は、横浜や川崎など都市部の人々の暮らしを支える一方で、建設地の住民には生活環境の大きな変化をもたらしました。

神奈川県は、県内のダム建設の歴史について、水没した地域の人々の理解と協力がなければ現在の水資源施設は実現しなかったと説明しています。

湖の完成は、新しい社会基盤の誕生であると同時に、長年暮らした土地との別れでもありました。

こうした歴史を知ることは、ダムによって得られる恩恵だけでなく、それを支えてきた地域の人々の存在を理解することにつながります。

相模湖の水は横浜・川崎の暮らしと産業を支えている

1947年に完成した相模ダムは、現在も神奈川県の重要な水源施設です。

蓄えられた水は、発電に利用された後、水道用水などとして供給されます。

相模ダムから取水した水は相模発電所で発電に使われ、その後、下流にある沼本ダムなどの施設を通して水道用原水として取水されます。

相模川河水統制事業の役割

  • 上水道用水:都市部の生活用水を確保

  • 工業用水:工場などの生産活動を支援

  • 発電:相模発電所などで水力発電を実施

  • 農業用水:農業生産のための水を確保する仕組みとして整備

神奈川県では、その後も城山ダム、三保ダム、宮ヶ瀬ダムなどの整備が進められてきました。

相模湖は、県内に広がる水資源ネットワークの原点となる重要な施設の一つです。

観光地としての美しさと、日々の暮らしを支える社会基盤としての役割を併せ持っています。

相模ダムは現在420億円をかけてリニューアル中

1947年の完成から長い年月が経過した相模ダムでは、施設の老朽化への対応が必要になっています。

そこで神奈川県が進めているのが「相模ダムリニューアル事業」です。

リニューアル事業の概要

  • 事業実施者:神奈川県企業庁

  • 概算工事費:約420億円(税込み)

  • 本体工事期間:2024年度〜2042年度

  • 主な内容:放流施設の更新、ダム下流の河道保護、関連設備の改修

ダム本体のコンクリートは、調査によって必要な強度が保たれていることが確認されています。

一方、長年使用してきたゲートや開閉装置、ゲートを支える柱には老朽化が進んでいます。

また、ダムから流れ出す水の力によって、下流の川底が削られる問題も生じています。

こうした課題に対応するため、新しい放流施設を設置し、下流には副ダムなどを建設する計画です。

2026年9月時点では、工事用の仮桟橋の設置や下流施設の整備が進められています。

約420億円という事業費には、今後も安全に水を供給し続けるための設備更新が含まれています。

相模湖を造ったダムは、完成から約80年を経て、次の時代に向けた大きな転換期を迎えているのです。

2026年には相模ダムの新しい展望スペースも整備

相模ダムのリニューアルに合わせて、工事の様子を一般の人にも伝える取り組みが進められています。

2026年9月15日には、神奈川県が相模ダム下流の右岸側に新しい展望スペースを整備したことを公表しました。

この場所は、今後進められる放流施設工事を間近で観察できるように設けられたものです。

ダムの構造や工事の規模を実際の景色とともに見ることができ、完成までの変化にも注目できます。

ただし、相模ダムの堤体上にある管理橋「築井大橋」は、リニューアル工事のため通行止めになっています。

  • 通行止め開始:2025年4月1日

  • 通行止め終了予定:2043年3月

  • 対象:築井大橋と前後の通路

  • 歩行者の迂回路:国道412号の相模湖大橋

ダムの上を歩いて渡ることはできないため、周辺の散策では通行規制に注意が必要です。

相模湖記念館ではダムの歴史を無料で学べる

相模湖の歴史を詳しく知りたい人におすすめなのが、相模湖交流センターの2階にある「相模湖記念館」です。

この施設は、相模ダム建設の意義や相模湖の誕生、地域の水資源開発の歴史を次の世代へ伝えるために設けられました。

2025年10月には、リニューアル工事の「工事インフォメーションコーナー」が開設されました。

タッチパネル式の展示では、工事の内容や施工方法、現場の映像、ダムに関するクイズなどを楽しめます。

2026年9月には、リニューアル後の姿を示す完成模型も設置されています。

相模湖記念館の施設情報

  • 住所:神奈川県相模原市緑区与瀬259-1

  • 場所:県立相模湖交流センター2階

  • 開館時間:9:00〜17:00

  • 休館日:月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始など

  • 入館料:無料

  • 電話番号:042-682-6121

駐車料金

  • 平日:無料(特定日を除く)

  • 土日祝日:1時間310円

  • 1時間30分:460円

  • 1時間30分を超える場合:610円

JR中央本線の相模湖駅から徒歩約10分でアクセスできます。

ダムの建設当時の歴史から現在の工事までを知ることができるため、相模湖を訪れた際に立ち寄りたい施設です。

相模湖公園のアクセスと観光情報

相模湖の景観を楽しめる代表的な場所が、県立相模湖公園です。

湖畔に広がる約2.5ヘクタールの公園で、山々に囲まれた相模湖を見渡せます。

周辺では遊覧船やボート、釣りなども楽しめ、春の桜や秋の紅葉も見どころです。

相模湖公園の基本情報

  • 住所:神奈川県相模原市緑区与瀬317-1

  • 入園料:無料

  • 駐車場:普通車138台

  • 土日祝日の駐車料金:普通車1時間330円から

  • 駐車料金の上限:1,000円

  • 電話番号:042-684-3276

アクセス

  • 電車:JR中央本線「相模湖駅」から徒歩約10分

  • 車:中央自動車道「相模湖IC」から約8分

  • 車:中央自動車道「相模湖東出口」から約4分

湖畔には飲食店などもあり、観光とあわせて相模湖の景色を楽しめます。

美しい湖面を眺めた後に相模湖記念館を訪れると、風景の成り立ちをより深く理解できます。

まとめ

『出川哲朗の充電させてもらえませんか?』で富士山麓123kmの旅のゴールとして目指す相模湖は、1947年に相模ダムの完成によって誕生した人造湖です。

ダム建設には9年の歳月がかかり、136戸の家屋が水没しました。また、建設に携わった多くの人々の中には、過酷な工事で命を落とした労働者もいました。

完成後の相模ダムは、横浜や川崎をはじめとする地域の生活用水や工業用水、水力発電などを支えてきました。

そして現在、約420億円をかけた大規模リニューアル事業が進行しています。

穏やかな湖の風景の裏側には、地域の暮らしを変え、日本の水資源開発を支えてきた長い歴史があります。

相模湖は観光スポットであると同時に、過去の人々の努力と犠牲、そして未来へ水を届けるための取り組みを伝える場所でもあるのです。

参考リンク


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