- 改正皇室典範が2026年10月24日に施行へ 女性皇族と旧宮家の養子制度から考える皇室の未来
- 改正皇室典範の施行日は10月24日 皇族数16人の現状と改正の背景
- 愛子さま・佳子さま・彬子さま・瑶子さま・承子さま 5人の女性皇族が選択できること
- 承子さまの歩み 高円宮家の長女として育ち日本ユニセフ協会に勤務
- 女性皇族が結婚しても夫や子どもは皇族にならない 家庭生活への影響は
- 女性皇族の皇族費はどう変わる?結婚後の暮らしと経済的な制度
- 女性皇族の結婚後の身分保持に賛成70% NHK世論調査の結果
- 旧皇族の男系男子を養子に迎える制度 賀陽宮家・久邇宮家・東久邇宮家・竹田宮家とは
- 宮内庁の黒田武一郎長官が説明 養子候補者の把握と制度運用の課題
- 旧皇族から養子になった男性に皇位継承資格はある?子どもとの違い
- 河西秀哉教授とは?象徴天皇制を研究する歴史学者が指摘した問題
- 皇位継承の議論は今後どうなる?皇族数の確保と安定的継承は別の問題
- まとめ
- 気になる生活ナビをもっと見る
改正皇室典範が2026年10月24日に施行へ 女性皇族と旧宮家の養子制度から考える皇室の未来
2026年10月21日放送のNHK総合『クローズアップ現代』では、「『改正皇室典範』施行へ 私たちと皇室の未来は」をテーマに、皇族数の減少に対応する新しい制度と、皇室が直面する課題を特集しました。
2026年7月17日に成立し、7月24日に公布された「皇室典範等の一部を改正する法律」は、10月24日に主要部分が施行されます。改正の柱は、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持することと、旧皇族の男系男子を養子として皇室に迎えられるようにすることの2つです。
番組では、愛子さま、佳子さま、彬子さま、瑶子さま、承子さまの5人に関わる結婚後の身分の問題を取り上げ、とりわけ高円宮家の長女・承子さまの歩みを詳しく紹介しました。
さらに、1947年に皇籍を離脱した旧11宮家の子孫をめぐる養子制度や、宮内庁の準備状況、国民の受け止め方についても取材。制度が変わる一方で、皇族一人ひとりの暮らしや将来にどのような影響が生まれるのかが焦点となりました。
この記事でわかること
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2026年10月24日施行の改正皇室典範で変わる2つの制度
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承子さま、愛子さま、佳子さまら女性皇族の結婚後の身分と家族の扱い
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賀陽宮家、久邇宮家、東久邇宮家、竹田宮家など旧皇族の養子制度
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NHK世論調査の結果と、河西秀哉教授らが指摘する皇室の課題
改正皇室典範の施行日は10月24日 皇族数16人の現状と改正の背景
現在の皇室は、天皇皇后両陛下、上皇上皇后両陛下を含む16人で構成されています。
皇族は全国各地での行事への出席や国際親善活動などを担うほか、制度上は摂政、国事行為の臨時代行、皇室会議の議員などの役割を果たします。
しかし、少子高齢化が進む一般社会と同様に、皇室でも世代交代と人数の減少が課題となっています。
特に従来の皇室典範では、女性皇族が皇族以外の男性と結婚すると皇室を離れる仕組みでした。結婚によって皇族が減少する一方、新たに皇族を迎える方法は限られていたのです。
こうした状況を受け、2026年の国会で皇室典範の改正が実現しました。
成立したのは2026年7月17日。7月24日に法律第66号として公布され、主要な改正内容が10月24日に施行されます。
今回の改正は、皇族数を確保することが目的です。皇位継承について定めた皇室典範第1条の男系男子による継承原則は変更されていません。
そのため、女性皇族が結婚後も皇室に残れる制度と、女性天皇や女系天皇を認める制度は、分けて考える必要があります。
愛子さま・佳子さま・彬子さま・瑶子さま・承子さま 5人の女性皇族が選択できること
今回の改正で注目されているのが、未婚の女性皇族5人の将来です。
対象となるのは、天皇皇后両陛下の長女・敬宮愛子内親王殿下、秋篠宮ご夫妻の次女・佳子内親王殿下、三笠宮家の彬子女王殿下と瑶子女王殿下、そして高円宮家の承子女王殿下です。
新しい皇室典範では、内親王と女王が皇族以外の男性と結婚しても、原則として皇族の身分を離れないことになります。
ただし、法律施行時点ですでに皇族である女性には、本人の意思で結婚と同時に皇室を離れることができる経過措置が設けられています。
つまり、現在の5人については、結婚後も皇族として活動するか、結婚を機に皇室を離れるかという選択が可能になります。
これまで結婚すれば皇室を離れることを前提に生活してきた方々に対し、新制度への移行によって将来の選択が一方的に変更されないようにするための措置です。
一方、施行後に生まれる女性皇族には、この結婚時の特別な経過措置は適用されません。
新制度では、女性皇族が一般男性と結婚する場合にも皇室会議の議を経ることが必要になります。
なお、婚姻時の経過措置とは別に、15歳以上の内親王や女王が本人の意思に基づき、皇室会議の議を経て皇族の身分を離れる制度もあります。
番組が注目したのは、こうした法律上の変更だけではありません。皇族の立場を保持することが、結婚後の家庭生活や本人の人生にどのような影響を与えるのかという問題でした。
承子さまの歩み 高円宮家の長女として育ち日本ユニセフ協会に勤務
今回の放送で詳しく取り上げられたのが、高円宮家の長女・承子(つぐこ)さまです。
承子さまは1986年3月8日、高円宮憲仁親王殿下と久子さまの長女として誕生されました。
2002年11月21日、父の高円宮さまが47歳で亡くなられました。承子さまは当時16歳でした。
その後、母の久子さまと、2人の妹である典子さま、絢子さまとともに成長されました。
英国エディンバラ大学への留学を経験し、早稲田大学を卒業。2013年4月からは公益財団法人日本ユニセフ協会に勤務されています。
番組では、常勤の嘱託職員として仕事を続ける承子さまの姿にも目を向けました。
承子さまは皇族としての公務を担う一方、職場で働くという生活も送られています。全日本アーチェリー連盟の名誉総裁、日本スカッシュ協会の名誉総裁なども務めています。
高円宮家では、2人の妹がすでに結婚されています。
次女の典子さまは2014年10月5日、出雲大社の神職である千家国麿さんと結婚されました。
三女の絢子さまは2018年10月29日、守谷慧さんと結婚されました。
お二人とも、当時の皇室典範に従い、結婚によって皇族の身分を離れています。
しかし、今回の改正によって、承子さまが将来結婚される場合には、皇室に残るかどうかを自ら選択できるようになります。
立正大学文学部史学科の真辺美佐教授は、番組の取材に対し、結婚後も皇族の身分を保持することの難しさを指摘しました。
一般の家庭を持ちながら女性皇族としての立場も維持することになれば、家庭生活と皇族としての活動を並行させる必要があります。
真辺教授は日本近現代史や皇室史、女性史などを研究する歴史学者です。
新制度によって選択肢が広がる一方、これまでにない暮らし方や社会的な立場が生まれるという点が、番組で示された重要な課題でした。
女性皇族が結婚しても夫や子どもは皇族にならない 家庭生活への影響は
女性皇族が結婚後も皇室に残った場合、その夫や子どもはどうなるのでしょうか。
今回の改正では、女性皇族と結婚した一般男性や、その間に生まれた子どもは皇族にはなりません。
つまり、妻は皇族でありながら、夫と子どもは一般国民という家族が成立することになります。
皇族の身分は、皇室の系譜を記録する「皇統譜」に登録されます。一方、一般国民である夫や子どもは戸籍によって身分関係が記録されます。
この違いに対応するため、今回の改正では、一般男性と結婚した内親王や女王について住民基本台帳法を適用する制度も整えられました。
2026年9月11日には、関連する皇統譜令と住民基本台帳法施行令の改正政令が閣議決定されています。
家族の身分が異なることで、住まいや警備、生活の自由などにも新たな調整が必要になります。
国会審議では、一般国民である夫や子どもが女性皇族と一緒に御用地で暮らすことについて、政府は可能との考えを示しています。
一方、皇宮警察による護衛については、皇族ではない配偶者や子どもは法律上の護衛対象には該当しないと説明されました。ただし、警察が状況に応じて必要な措置を講じることは想定されています。
女性皇族の立場を支えることと、一般国民である家族の権利や生活を守ることを、どのように両立させるかが問われています。
女性皇族の皇族費はどう変わる?結婚後の暮らしと経済的な制度
今回の法改正では、女性皇族に支給される皇族費も見直されます。
皇族費とは、皇族としての品位を保持するために、皇室経済法に基づいて支給される経費です。
従来、独立の生計を営む内親王や女王に対する皇族費は、独立の生計を営む親王や王に対する額の2分の1とされていました。
今回の改正によって、その金額は親王や王と同額になります。
結婚後も女性皇族が公的な活動を担うことを想定した制度変更です。
ただし、夫や子どもが一般国民である場合、皇族本人とは異なる法制度が適用されます。
皇族費の税務上の扱いと、一般国民である家族の所得に対する税制も異なります。
こうした経済的な問題を含め、皇族としての立場を保ちながら家庭を営む生活をどのように支えていくのかが、制度運用上の課題になります。
女性皇族の結婚後の身分保持に賛成70% NHK世論調査の結果
番組では、国民が今回の制度変更をどのように受け止めているかについても紹介しました。
2026年6月に行われたNHKの世論調査では、女性皇族が結婚後も皇室に残る案について、賛成が70%、反対が13%でした。
結婚後も皇族の身分を保持する案について、賛成が反対を大きく上回る結果となっています。
ただし、制度への賛成が多いことと、実際に皇族数の減少をどこまで抑えられるかは別の問題です。
番組に出演した河西秀哉教授は、女性皇族の結婚後の身分保持について、皇族数の減少を緩やかにする効果はあるものの、長期的な効果は限定的だという見方を示しました。
その理由として挙げたのが、女性皇族の配偶者と子どもが皇族にならないことです。
結婚後に女性皇族本人が皇室に残れば、従来のように結婚と同時に皇族が1人減ることは避けられます。
しかし、その子どもが皇族にならない以上、次の世代へ皇族の人数が自然に引き継がれる仕組みにはなりません。
今回の改正は、皇族数の減少に対応する制度ですが、将来にわたって皇族数を安定させることまで保証するものではないという点が重要です。
旧皇族の男系男子を養子に迎える制度 賀陽宮家・久邇宮家・東久邇宮家・竹田宮家とは
もう一つの改正の柱が、旧皇族の男系男子を養子として皇室に迎える制度です。
これまでの皇室典範第9条では、皇族の養子縁組が禁止されていました。
今回の改正では例外を設け、一定の条件を満たす旧皇族の男系男子を養子に迎えることが認められます。
背景にあるのは、1947年10月の皇籍離脱です。
戦後の皇室制度の見直しによって、11の宮家に属する51人が皇族の身分を離れ、一般国民となりました。
その子孫は、現在まで一般社会の中で生活してきました。
番組では、旧11宮家のうち、若い男系男子がいるとされる宮家として、賀陽宮家(かやのみやけ)、久邇宮家(くにのみやけ)、東久邇宮家(ひがしくにのみやけ)、竹田宮家(たけだのみやけ)の4つが挙げられました。
旧久邇宮家は、昭和天皇の皇后である香淳皇后の実家につながる宮家でもあります。
ただし、これらの宮家の子孫であれば誰でも養子になれるわけではありません。
法律では、皇室典範による皇族男子であった人の嫡男系嫡出の子孫で、現在皇族ではない男性を対象としています。
さらに、年齢は15歳以上であり、配偶者も子どももいないことが条件です。
養親となれるのは親王、親王妃、内親王、王、王妃、女王ですが、皇嗣と皇嗣妃は除かれます。
養子縁組には皇室会議の議も必要です。
制度が成立しても、対象者が自動的に皇族になるわけではありません。一般国民として暮らしてきた人が皇族になることには、本人の生活や仕事、人間関係に大きな変化が伴います。
そのため、対象者の意思や受け入れる側の皇族の意向をどのように尊重するのかも重要になります。
宮内庁の黒田武一郎長官が説明 養子候補者の把握と制度運用の課題
番組では、制度の施行を前に宮内庁がどのような準備を進めているのかについても取材しました。
宮内庁の黒田武一郎長官は、旧皇族の男系男子の養子候補者をどのように把握するのかという問題について、具体的な方法の説明を控えながらも、さまざまな方法で対処する考えを示しました。
この問題には、候補となる人のプライバシーが深く関わっています。
旧皇族の子孫は、長年にわたり一般国民として生活してきた人々です。
家系上の条件を満たすことと、実際に皇族として生活する意思を持つことは同じではありません。
皇族になれば、仕事や住まい、社会との関わり方にも変化が生まれる可能性があります。
また、養子を迎える側の皇族にとっても、新たな家族関係を築くことになります。
宮内庁には、候補者の把握だけでなく、当事者の意思の尊重、養子縁組後の生活支援、公的活動への対応など、多くの実務的な課題があります。
誰が養子になるのか、あるいは実際に養子縁組が成立するのかについては、2026年10月21日の放送記録で具体的な候補者名や決定事項は示されていません。
番組が伝えたのは、制度が法律として成立した一方、その運用には個人の人生に関わる慎重な対応が必要になるという現実でした。
旧皇族から養子になった男性に皇位継承資格はある?子どもとの違い
旧皇族の男系男子を養子に迎える制度で、特に注意が必要なのが皇位継承資格です。
今回の改正では、養子縁組によって皇族となった男性本人には、皇位継承資格が認められません。
一方、養子となった男性が皇族として結婚した後に生まれた男子については、政府は国会審議で、現行の皇室典範に基づいて皇位継承資格を持つことになると説明しています。
つまり、養子本人と、その後に生まれる男子とでは、皇位継承に関する扱いが異なります。
この規定については、国会でも議論がありました。
養子制度を通じて皇族数を確保するという目的に加え、その子孫の皇位継承資格をどう扱うかという問題が関わるためです。
皇室典範第1条では、皇位を継承するのは皇統に属する男系の男子と定めています。
今回の改正でも、この基本原則は維持されました。
なお、皇室典範の改正に関する国会審議では、制度の施行状況を踏まえて必要な検討を行うことや、皇族数の確保状況などを考慮し、必要がある場合に30年ごとに見直す規定についても議論されました。
政府は、この規定が30年間の制度改正を禁止するものではないと説明しています。
河西秀哉教授とは?象徴天皇制を研究する歴史学者が指摘した問題
スタジオで解説した河西秀哉(かわにし・ひでや)さんは、名古屋大学大学院人文学研究科の教授です。
2026年4月から教授を務め、同研究科附属超域文化社会センターのセンター長も務めています。
専門は日本近現代史で、特に象徴天皇制や近代天皇制の歴史を研究しています。
2007年には名古屋大学で博士(歴史学)の学位を取得しました。
河西教授の研究は、戦前の天皇制から戦後の象徴天皇制への変化や、皇室と国民の関係などを歴史的な視点から考えるものです。
今回の番組では、女性皇族が結婚後も身分を保持する制度について、皇族数の減少を抑える一定の効果を認めつつ、配偶者や子どもが皇族にならないことから、長期的な効果は限定的だと説明しました。
今回の改正によって制度が整備されても、皇族数を将来にわたってどのように維持していくのかという課題は残ります。
また、象徴天皇制は法律の規定だけで成り立つものではありません。皇族が社会の中でどのような役割を担い、国民が皇室をどのように受け止めていくのかも関係しています。
今回の特集は、法改正の仕組みを説明するだけでなく、皇室と国民の関係を考える機会にもなりました。
皇位継承の議論は今後どうなる?皇族数の確保と安定的継承は別の問題
今回の皇室典範改正は、皇族数を確保するための制度改革です。
しかし、皇位継承の問題がすべて解決したわけではありません。
現在の皇室典範では、皇位継承は男系男子に限られています。
今回の改正では、女性皇族の結婚後の身分保持と、旧皇族の男系男子を養子に迎える制度が実現しましたが、女性天皇や女系天皇を新たに認める変更は行われていません。
皇位継承をめぐる議論には、男系男子による継承原則を維持することを重視する立場と、女性天皇・女系天皇についても検討すべきだとする立場があります。
また、皇室の伝統だけでなく、皇族一人ひとりの意思や生活、国民の理解をどのように制度へ反映させるかという論点もあります。
女性皇族が結婚後も皇室に残ることが可能になっても、実際にどのような選択をされるのかは本人の意思に関わります。
旧皇族の養子制度についても、候補となる人の意思や実際の養子縁組の成立状況によって、皇族数への効果は異なってきます。
2026年10月24日の施行は、長年続いてきた皇室制度の議論における一つの節目となります。
制度を実際に運用する中でどのような課題が生まれるのか。そして、皇族数の確保と安定的な皇位継承をどのように考えていくのか。引き続き検討が求められる問題です。
まとめ
2026年10月21日放送の『クローズアップ現代』では、10月24日に施行される改正皇室典範を取り上げ、女性皇族の結婚後の身分と旧皇族の養子制度について詳しく伝えました。
特に印象的だったのは、高円宮家の承子さまの歩みを通じて、法律の変更が皇族一人ひとりの人生と深く関わっていることを紹介した点です。
愛子さまや佳子さまを含む未婚の女性皇族5人には、今回の経過措置によって、結婚後の身分について選択肢が設けられます。
一方、旧宮家の男系男子を養子として迎える制度については、宮内庁による候補者の把握や当事者の意思の尊重など、施行後の運用に課題が残されています。
皇族数の減少に対応するための制度が整えられたことと、安定的な皇位継承の問題が解決したことは同じではありません。
これからの皇室を考えるうえでは、制度の歴史や伝統に加え、皇族の方々の生活と意思、国民との関係にも目を向けていく必要があります。
参考リンク
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