グリーンエースのupvegeは、未利用野菜を粉末にして身近な食品へつなぐブランド
グリーンエースの「upvege(アップベジ)」は、規格外野菜や加工時の端材を粉末にし、パンや焼き菓子などに活用するブランドです。アスパラガスでは、出荷時に切り落とす根元側の部分も原料になります。2026年10月28日放送予定のテレビ東京『FIND! GOOD! FOOD!~未来を変える食の冒険~』では、中村慎之祐さんによる山形のアスパラガスのアップサイクルを紹介予定。粉末化の役割と、実際に商品化された食品を整理します。
アスパラの根元を粉末にすると、パンやソースに使いやすくなる
アスパラガスは、出荷する長さをそろえる際に、足元に当たる部分が切り落とされます。形が不ぞろいで出荷に向かないものもあり、グリーンエースの発表では、こうした未利用部分などが山形県の最上地域だけでも年間約30トン発生するとされています。
この原料を、茎の形のまま料理に使うのではなく、乾燥・粉砕して食品素材に変えるのが同社の方法です。公式の事業報告では、熱と風を組み合わせ、短時間で乾燥と粉砕を行う技術を説明しています。
粉末にすると、原料を生地へ練り込んだり、ソースへ加えたりする用途が広がります。実際のアスパラガス商品でも、生地に使うケークサレやマフィンだけでなく、グラタンソースへ加えるピッツァが開発されました。粉にすることは、保存のためだけでなく、使える料理の形を増やす加工でもあります。
グリーンエースは、最短5秒で粉末化できる高速乾燥技術を公式サイトで紹介し、熱による色や香り、栄養成分への影響を抑えることを特徴としています。ただし、「最短5秒」は同社の技術説明であり、すべての野菜の加工工程全体が一律5秒という意味ではありません。
また、この取り組みでいう未利用野菜は、規格や加工上の事情で使われずにいた原料です。家庭で傷んだ野菜や食べ残しを粉にして使う話とは分けて考える必要があります。
upvegeの仕組みと、山形のアスパラ商品が生まれるまで
upvegeを運営するのは、山形県酒田市に本社を置く株式会社グリーンエースです。代表は中村慎之祐さん。同社が生産者や加工場から未利用野菜を調達して粉末にし、提携する食品メーカーによる商品化、小売店を通じた販売へつなぎます。
つまり、upvegeは特定のアスパラガスパウダー1品だけの名称ではありません。未利用素材を、消費者が普段の買い物で選べる食品にするためのブランドであり、調達から加工・商品開発までをつなぐ仕組みです。
山形のアスパラガスの取り組みは、県の「やまがた フード・プロジェクト」への参加をきっかけに進みました。グリーンエースに加え、イオン東北、もがみ中央農業協同組合、三菱食品が連携しています。
2026年2月には、チーズ入りのケークサレ、ベーコンとコーンのピッツァ、くるみ入りマフィンの3品が期間限定で発売されました。販売先は、山形県内のマックスバリュ新庄店、青田店、山形駅西口店、寒河江中央店の4店舗です。これは2月の商品化事例であり、常設販売の商品として案内されたものではありません。
その後、アスパラガス以外の地域野菜へも対象が広がりました。公式ブランドサイトでは、ドレッシングやふりかけ、麺類などへの活用例も紹介されており、粉末がさまざまな食品の材料になることが分かります。
イオン東北の10月商品は、2月のアスパラ3品と区別する
イオン東北は、2026年10月16日から順次、東北6県の未利用野菜を使うケークサレとフィナンシェ計6品の数量限定販売を案内しています。2月のアスパラガス3品から発展した第2弾で、商品名も販売対象店舗も異なります。
アスパラガスを使うのは、山形県産の粉末を生地に練り込み、角切りチーズを加えた「アスパラのごろっとチーズケークサレ」です。このほか、青森のじゃがいも、岩手のとうもろこし、秋田のかぼちゃ、宮城のほうれん草、福島のトマトを使った商品がそろいます。
販売対象は青森・岩手・秋田・山形・宮城の5県、合計30店舗。原料は東北6県から集めていますが、販売店舗が6県すべてにあるという案内ではありません。イオン、イオンスタイル、イオンスーパーセンター、マックスバリュの対象店での展開で、各チェーンの全店舗販売でもありません。
対象店は、イオン東北の販売店舗一覧(公式PDF・3ページ目)で確認できます。数量限定で、店舗によって取り扱う品目も異なるため、来店前には店舗へ取扱状況を確認してください。
購入時は、粉末原料そのものと、粉末を使った完成品を区別することも大切です。ケークサレやフィナンシェはチーズなど別の材料も組み合わせた食品であり、野菜粉末だけを食べるものではありません。原材料やアレルギー表示は、それぞれの商品で確認しましょう。
まとめ
グリーンエースのupvegeは、アスパラガスの根元などを粉末素材へ加工し、パンや焼き菓子に生かす取り組みです。粉末化で保存や二次加工の選択肢が広がります。商品を探す際は、2月の限定3品と10月の6品を分け、対象店舗と取り扱い状況を確認してください。
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